壽初春大歌舞伎 勧進帳

January 24 [Wed], 2007, 0:15
幸四郎さんの勧進帳を見てきました。

芸能人でもさん付けしたくなる人の一人が幸四郎さん。
なんだか、畏れ多くて。

1600円の一幕見席だけれども幸四郎さんに会いに行くからお洒落して行きました。

勧進帳と言う作品は、歌舞伎の中では異質なものらしく、天覧の際に格式ばって演出したものらしいです。
だから能舞台と同じく松の前でやるし、お囃子はひな壇にずらりと並んでる。
これが楽しい。オーケストラピットが丸見えなのと同じだから。
三味線の音の躍動感が好きです。
父が昔三味線を教えていたためなじみのある音ですが、あんなに並んで音を出すのを名まで聞いたのは初めてでした。

勧進帳の弁慶は幸四郎さんの当たり役と言われていて、16歳から48年間で900回の公演を行っている。
中学生のときの音楽の教科書に載っていたのは幸四郎さんのお祖父ちゃんの勧進帳。彼は1000回以上やっていて、幸四郎さんは目指せ祖父ちゃんなのだ。
見なきゃ。絶対見なきゃと思って達成。満足。

幸四郎さんかっこいいです。
やっぱりあの人すごい人だなあって思いました。

出来不出来をいえるほど歌舞伎に詳しいわけではなく、ほかの役者さんがどう演じるのかとか分からないので大きなことは言えないけれども、すごい幸四郎さんを見ることが出来たことは確かです。

格式ばっているだけに、舞台もとても綺麗で。
あの型で演じるのがすごいと思う。
幸四郎さんはお父さんとおじいさんの型を継いでいるらしいけれども継がれるだけの美しさがあるなあと思いました。
タップダンスのように複数で舞ったり、見ていてもとても楽しかった。オペラと同じ。
台詞の節回し、お囃子、舞、脚本。
弁慶の深くて沈むようなどすの聴いた声は聞いていてどきどきしたし、酒宴での舞いは瞬きをするのがもったいなかった。

見ることが出来てよかった。ほんとうに。
今度幸四郎さんに勧進帳でお会いするときは花道が見ることが出来る桟敷席に座れるように、お仕事がんばろう。

朧の森に棲む鬼

January 15 [Mon], 2007, 1:53
朧の森に棲む鬼

12月にもうチケット取れないかと思っていたら意外とすんなり取れて見てきました。

劇団☆新感線主宰・いのうえひでのりの演出の歌舞伎?の舞台。
なんかね、歌舞伎、とは違うと思う。
主演の染五郎とか歌舞伎の要素はあるにはあるけどまったく違う。

中村勘三郎が「あれは反則技だよねー」と言っていたのがなんとなくわかる。
まあ「INOUEKABUKI SHOCHIKU-MIX」て銘打ってるけどね。

けど、松本幸四郎がこのシリーズを見て、どうして自分を出さないのかと怒った、というエピソードも納得できる。
歌舞伎の語源である「かぶく」という要素、アウトローで人をびっくりさせるような挑戦的な表現は、歌舞伎役者として生きる彼にとって求めているものだろうから。

新感線のお芝居はテレビで昔ちょっとだけ見たことあったけれども、そのときはなんだかつまらなかった。
テレビの尺に納まらないんだよね。今回は楽しかったもん。
真っ白でロングヘアーの鬼がどぎつい色の照明を浴びつつロック風に歌いながら噴水から登場するときにはびっくりしたけれども。
アイドル風に歌ったり踊ったり、本当に何でもありで、雑多で猥雑で、けどとても面白かった。
なんだか高校のときの文化祭を思い出しました。

リチャード三世をベースにした作品で、染五郎が演じる役はとことん悪い男なのだけれども。。。
AERAの寺島しのぶ特集で読んだ彼の性格の極悪さと役がぴったりで、とっても気持ちよく見ることができました。

製作発表のときに彼は「ご覧になった方に『やっぱり染五郎は悪い人だった』と印象付けられるくらい、脳裏に焼きつくような芝居にしたいです。」と言っています。
うん、大丈夫、そう思いました!あなた成功です!

なんだか、普通に歌舞伎も見に行きたくなりました。
行こうかな、壽初春大歌舞伎
勧進帳の幸四郎も見たいけど、鏡獅子の勘三郎も見たい。昼の部と夜の部に分かれてるんだな。どうしようかな。

オーケストラの夕べ

December 28 [Thu], 2006, 0:56
野田後に友達のオーケストラのコンサートに行ってきました。

一緒に行った妹も楽しんでいましたが、つい最近所属するオケの定演が終わったばかりでよれよれしてるのがかわいそうでした。
最近そんな妹の定演でしかオケの生を見ていなかったので今回は新鮮。
だって、妹のだと授業参観気分で、出番だけ心配しつつ見るので全体の音楽を聴けないのね。しかも妹トランペットなのね。
つまりとってもピンポイント☆なのね。
何小節お休みだよ、という感じで。
その瞬間のために固唾を呑んで待ってるわけだからねえ。
間違った聞き方ですよね。

だから、今日は安堵ではない意味でとってもいい気分になって帰ってきました。
お招きいただいて感謝です。
ブラ3いいわ。3章は音楽療法においては鎮痛作用があるらしい。そういうこと聞くとどこか痛い所があるときに行きたかったとか勝手なことを思ったり。

いい一日でした。
妹には「暇な主婦の気持ちになった?」
と言われました。ああ、確かに。

NODA・MAP第12回公演「ロープ」

December 28 [Thu], 2006, 0:52
ちゃんといいもの見ようと感じました。
どうせなら一流を。
いいものを見るとそのまま体の中にいい成分が入る気がする。
本物、いいものを見ることができるチャンスがあるのはこの大都会に住んでる特権だから。
そう感じた一日。



何ていえばいいのだろう。

せわしなく動く振り子。
最初見ていたときは振り子の振幅がひとつの塊として見える。
ずいぶん激しく動くなあとだけ感じる。
目を凝らして見てみると、振り子に何か描いてある。
いまいちわからない。
もっとちゃんと見てみる。
振り子の動きに振り回されて動いているのは自分なのか振り子なのか。
やがて振り子の動きに目が慣れてきて、描いてあるものが見えてくる。
それが、思いもよらないもので。
うわ。
無駄にすら見える激しい振幅の一つ一つに無駄なものなどなく意味のあるもので、すべて振り子に収斂されていく。
激しい動きのあまり、多分私はそのすべてをキャッチしきれていない。


そんな感じ。
さっぱりわからないですね。
私の感覚です。野田秀樹って。
自分の世界を神として作っていく。
気持ちがいいだろうなあ。
うらやましい。うらやましい。うらやましい。
創作のぞくぞくするような興奮を仕事として大成させた稀有な人。
鉄条網が絡まるシーンにそんな意図はないのだろうけれども、私は自分が野田ワールドに絡めとられるような気がした。
リングの上はもちろん、舞台の上はあなたの世界だ。

一緒に行った人はひたすら渡辺えり子に受けてた。
私は、カーテンコールまで宮沢りえが宮沢りえに見えなかった。

ハイライトは「僕はキラじゃない!信じてくれ!」

2時間の立見席がまったく苦ではなく。
当日券の前日予約もあるのでお勧めします。
来年35%位の確率でもう一回見に行きます。
なんだか消化不良。
たぶん頭悪いんです。
主張はわかるのだけれども、野田秀樹の諧謔というか、遊びと罠を理解しつくしていない。もう一回見たらもうちょっといろんなことがわかる気がする。

今日の料理を作りましょう

December 20 [Wed], 2006, 23:46
卒論も終わったし、そろそろちゃんと台所に立とうと思い立ちました。

今週末母が来るのですが、福島から送ってくれてる食材を使われていないと申し訳ないのと、真剣に節約する必要性が出たことと、真剣におなかを絞る必要性が出たことが理由です。

忙しいとついつい外食や出来合いのもので済ましてしまいますね。
仕事始めたらさらにそうなるのでしょうか。
外のもおいしいと思うけれども、私には味が濃いように感じます。
手作りのものがほっとするのは、自分の舌に合った味だからなのでしょうね。

毎日の料理だからイベントめいた豪華なものはとても作れませんが、料理をするのは好きです。
ストレス解消というか、実に楽しい。
音楽は<調和>を求める芸術とも言うそうですが、料理もそれは同じだと思います。
まさに味のハーモニー。
え、あんな素材とこんな素材をそんな事してどうなっちゃうの、というレシピは和音を組み合わせた楽譜と同じ。

感覚の鈍い人が食べると何も感じないし、作るとまずくなる。
その逆も然り。

美味しい料理を作る人は芸術家。
新しい閃きをお皿の上に表現する。

最も生活に近い芸術だと思う今日この頃です。
近すぎて軽んじてしまうことも多いけれども、大事に大事にしたいです。


・・ん、もうだいぶ大事にしてるかな。

妹が音楽に勤しむ傍らで、私は食に勤しんでます。
明日は何作って食べようかな。

敬愛なるベートーベン

December 14 [Thu], 2006, 22:33
見てみました。

音楽のための映画。
ベートーベンの劇的な生涯を描くには短すぎるのです。

絵とかもいろいろな解釈、鑑賞法を知ってから見るとより味わい深くなるように、
音楽も、音楽とはどういうものなのか、どういう背景や意図を持って書かれたのかを理解するとさらに楽しむことができる。

この映画のメインのシーンに第九の初演としてかなり長いせりふがないオケシーンがあります。
音の一つ一つの響きが魂のこもったものとして、「神の声」としての音楽を実感できるように、それまでの時間が割かれているような気がします。
誰もが知っている聞きなれた曲ですが、感動します。
もちろん交響曲をやっていたら時間が足りないのでかなりいいようにはしょってはありますが。

第九を中間地点として後半が物足りなくなっちゃうのは多分ベートーベンとその名曲がすばらしいからなのだと思います。。

オペラ座の怪人にしても今回の作品にしても「師弟愛を超えちゃった」愛情物に惹かれるのは私がおじさん好きだからなのでしょうか。
今回の主人公の婚約者にしてもオペラ座のラウルにしてもライバル=正当な王子様役 があんまりかっこよくない。。
そういう風に作ってあるにしても。手抜き。
絶対見ているほうじゃついて行く方決まってしまうと思う。

まあ、情熱と狂気がかった才能のきらめくおじさまなんてそういないから安心(?)だけどね。

プラダを着たい小悪魔の野望

December 13 [Wed], 2006, 3:46
ついに、卒論を提出しました!
学務課のおじさんに「提出したら加筆修正は一切できませんがよろしいですか」
と聞かれ、わかっているのにやたらどきどきしてしまいました。

さあ、終わった。
今までブレーキをかけていた芸術鑑賞に熱が入ってます。

まず映画が見たい。
お正月に向けて新作がたくさんでてるしね。

敬愛なるベートーベン
悩める男はかっこいいのです。

オーロラ
お姫様もの大好き。御伽噺の夢見心地を期待しています。

マリー・アントワネット
お姫様もの大好き2。一人の女の子としてマリーを描くのも楽しみね。あと衣装とかね。きらきらとかね。

フラガール
県民として興行成績を上げる義務があるのです。
母が涙の大絶賛で、ちょうど吉祥寺でやってるので明日見てきます。

嫌われ松子の一生
ドラマ見ながら妹が「絶対映画のほうがいい」と言うので悔しくなりました。
三軒茶屋でしかやってないんだけど、、、
けどその映画館ラストは700円らしい。しかもラストは18:50。別に遅くないしね。

トゥモローワールド
CMで気になってたんだけどどうなんだろう。

大奥
別に興味はなかったんだけれども、仲間由紀恵のポスターがきれい過ぎて見に行きたくなりました。

エコール
少女たちだけの世界の不思議な映画。ちょっと間違えたらロリコンの危ない雰囲気だけれども、きれいな映画っぽいの見たい。
銀座で15日までだし。けどその映画館のネット上での評判がかなり悪くて…
どぶくさくて3分おきに地下鉄の騒音が聞こえてきてまったく集中できないらしい。
けど見たいんだけど。けどそんな映画館ちょっとね。。。

こんなもんかな。

舞台も見たいのね。

NODA・MAPは当日券に挑戦です。
新春歌舞伎も楽しみです。いい席で見たいけどそんなお金ないです。

ダリも行かなくちゃ〜〜〜年内にどうにか。

文学は。
今、坊ちゃんです。
親譲りの♪

That's all.

December 01 [Fri], 2006, 1:27
吉祥寺の映画館はお誕生月割引でがあり、11月私は何を見ても1000円。
けど、こちらに来てから4度目の11月、一度も行かないままなのはあまりにもったいないので、意地で行ってきました。本当はそんな余裕ないんだけどね〜。

見たのは『プラダを着た悪魔』

ミランダがかっこよすぎて涙が出そうになりました。
しびれる。権謀術数。かっけえ。だれでもエミリーって呼びたい。おちょぼぐちになりたい。“That's all.”って言いたい!

出てくるお洋服は本当に素敵で、どきどきしちゃいました。
やっぱり私お洋服が好きで就職する気がします。

けどね、納得いかないのが主人公アンドレアの彼氏。
アンドレアの仕事が忙しくてすれ違いが続き、いらいらし…という展開。
彼女が仕事できらきらしてて、自分の仕事が思い通りじゃないから当たってるように見えて仕方なかった。
結局自分の仕事見つかると落ち着いちゃって。

そんなのと別れてもっとお仕事すればいいのに!って思っちゃった。
やっかみや嫉妬から思いもよらないところから足を引っ掛ける人がいるわよ、なんて絶対製作者は伝えてないんだけど、そう思いました。

トルコの有名な民芸品に『メデューサの目』と呼ばれる青いガラスでできたお守りがあります。これは嫉妬や羨望から守ってくれる、というものです。たしか、それが一番人間の妨げになるから、、みたいな理由だった気がします。
それを聞いたときにピンとこなかったけど、今は確かに最も怖いもののひとつかもしれないとも思います。
まあ嫉妬も羨望もないような人生歩みたくないけど。
ほどほどにね。


見てよかった映画です。影響されてミランダのようなサングラスが欲しくなりました。けどあれを掛けたらトンボのめがねのようになってしまいそうなので自粛。
変わりにド派手なピアスを買いました。来ていた服の地味さに耐えかねて衝動買いです。

the Last name

November 24 [Fri], 2006, 1:07
デスノ見ちゃった☆

目指していた回が立ち見で、次の回まで待ってみた甲斐がありました。
いや〜、よかった。
面白かった〜なんかちょっとテンションあがるくらい面白かった〜〜〜♪

藤原竜也が今回は素直に見ることができました。前編は舞台が学校だったり、美術館だったり、お部屋だったり、ごく普通の日常の中での月役だったから、彼の濃い演技にどうしても違和感がありました。
けど、後編は割りと舞台が限定されていて、生活臭(≒現実感)も少なかったためか、はたまた彼が前編で反省して演技を変えたのか、素直に見ることができました。

私はマンガのほうを少し齧って行ったからトリックの新鮮さは薄れていたかもしません。
もし予習せずに行ったら“こいつらあったまいいな〜”感がもっとあったかなとも思います。
それでも十分楽しめました。

あとね、監督は美脚フェチだと思います。
すっごい好きか、お客さんサービスです。
片瀬那奈のシーンとか、監禁のシーンとか、いや、そこまで必要ないんじゃないかい、という脚が多いです。
ま、きれいです。
ちょっと、悲しくなります。

デスノ好きも脚好きも楽しめる映画です。
ああ、そういう意味ねえってなるはず!

見たいのよ。

May 25 [Thu], 2006, 22:02
お芝居が見たい

解釈云々が必要な現代劇じゃなくて、シェークスピアとかギリシャ神話とかの台詞が重くて残るようなお芝居が見たい気分。
終わったあとに思わず台詞をつぶやいたり、自分自身が演じてるところを想像できるような。
襲い掛かるような言葉の連続が人間自身を浮かび上がらせるような。
そんなお芝居が今見たいなあ。

この前松本幸四郎がスマステに出演しているのを見て、友達に誘われたときラマンチャを見ておくべきだったと後悔した。

またそのうちやるんだろうけど。、
映画は公開終了後もミニシアターがあるおうちに押しかければどうにかなるけれども、演劇はそうはいかないから。
生ものだから。
録画モノなんてまったく別物だし。
幸四郎に何かがあったら彼のラマンチャは永遠に失われる。
歌舞伎のように受け継がれる芸など現代にはまれだから。

よく言われることだけれども、最低の劇は最低の映画よりもひどいが、最高の劇は最高の映画よりも素晴らしい。
劇は絶対値が大きい。
だからたまらない。