Nさん

November 09 [Fri], 2012, 0:29
父の十三回忌に3日間帰省したとき、実家に、父が親しくしていたNさんが顔を見せた。
Nさんは、父が定年退職後、趣味の畑仕事や大工仕事、盆栽いじりの日々を送っていた時、市議会議員に立候補した父の同級生の選挙事務所の手伝いを一緒にやることになって、以来親しくなったそうなのだけれど、私の小学校から高校まで一緒の友人の父上だったから、私は家に遊びに行ったりして昔から知っていた。
父親同士はまったく付き合いは無く、選挙事務所の手伝いで初めて気の合う友人同士となったそうな。
末期癌がわかり余命いくばくもない父のことを聞き駆けつけてくれた時、ちょうど私も帰省したものの、情けないことに体調が悪くなり、頭痛のため二階で寝ていると、庭で盆栽いじりをしている父と話している声が聞こえてきて、こんなことももうすぐ出来なくなるのだと思うと涙がこぼれたっけ。
亡くなった時も、直ぐに駆けつけてくれ、Nさんの顔を見たとたん、涙があふれたNさんは、父より3歳上だから今年86歳。
昔から剣道をされていたしメタボとは縁遠い健康体でかくしゃくとした身軽な方で、今も車であちこち出掛け、父の亡くなった後はお盆には必ず仏前にお参りに来て下さり私をはげましてくれたし、何かと実家を気にかけてくださる律儀な方だ。
母一人だから、余り家に出入りをすると、うわさになったら迷惑をかけるからなどと、そんなことを気遣ってもくださった。
70代でもそんなことありなんだそのNさんが、実は自分は癌で余命がそう長くないがもうこの年になれば仕方ない。
父がそうだったとき落ち着いていて肝が据わっていたことに感嘆し、自分も見習うのだとおっしゃった。
私に会うのも最後になるかもしれないと笑いながら。
、ついにそういう時がきてしまったのだとショックだった80歳過ぎれば進行も遅いこともあるだろうから、少しでも長く元気ですごしてほしい。
痛みや苦しみが少ないことを祈ることしかできない。
娘である友人はきっとあの時の私のように、辛いだろうと想像できる。
目の前で今こんなに元気なのに、確実に死に向かって行きいなくなるのを止められないLOVERS さくらのだ。
父の時、見ているだけでも泣きそうになるのを本人の前ではこらえていた。
夫のように突然居なくなるのも、後が辛い母を見送るまで、娘達が一人前になるまでは自分は死ねないと思うけれどそれさえ終えたら、親や夫が待っているあの世へいつ行ってもいいし死も怖くない。
私の人生のやるべき事がおわったらあとはおまけと思える。
親は先に逝くものと諦められたけど、夫はいきなりの想定外で、伴侶にいきなり早々と先立たれて得たものはこれだった。
平然とおっしゃったNさんと、そう気持ちはかわらないように思える自分がいた。
なんだか、もうコワイものは無いと思えてしまう自分がコワイかも
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