カシオペアの丘で(上・下) 重松清

July 30 [Mon], 2007, 21:20
幼い頃、『カシオペアの丘』に託した思い出を胸に成長したシュン、トシ、ユウちゃん、ミッチョの幼馴染4人組の切ない物語。
癌、殺人、不倫、死、秘めた過去の出来事など、痛々しい過去や現状が4人とその関係者に背負わされ、これでもかと言わんばかりに複雑に絡み合い、そのくどすぎるシュチュエーションと重い空気に、半ば呆れながら読んでしまった。
更に、波が引くように感情が冷めてしまったかと思えば、度々出てくる巧い情景の描写に目頭が熱くなったりで、その中途半端なリアルさに居心地の悪さを覚えずにはいられなかった。
「許す」というこの作品のテーマは充分に伝わってきたが、ここまで話を絡み合わせずに一つの出来事を丁寧に描いたほうが、より伝わってくるものは大きかったような気がした。
テーマがテーマなだけに、もっとじっくりとした感動を味わいたかった。
素直に感動できなかった事が、残念でならない。
(講談社)★★★☆☆
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