嫌われ松子の一生 山田宗樹

August 07 [Mon], 2006, 9:52
24歳の時に教職を追われ、故郷を後にした松子。その後、職と男を転々とし、堕落しきった人生の末、無残な死を遂げるはめに。
松子の存在すら知らなかった甥が、父親から彼女の死の真相を聞かされ、彼女の人生を調べるべく奔走する。
松子自身の流転の人生と、甥の追跡による事実とを交互に絡めながら展開する長編ミステリー。
次々と不幸に見舞われる松子に呆然としながらもページを繰る手が止まらず、二段掛けの分厚さも忘れ、一気に読み上げてしまった。
甥が少しずつ知っていく事実と絡めながらの展開に、ノンフィクションを読んでいるような感覚にも陥いった。
ただ、その場しのぎで場当たり的な人生を送っている一方、負けず嫌いとはまた違う、自分の夢のためなら命でも惜しまない性格をしているにも関わらず、男関係が絡んでくると、ずるずるとダメになってしまう松子。
何故、松子がそのような性格になってしまったのか、そうなるまでの原因が描かれておらず、その部分だけが空白となり疑問が残った。
父親の厳しい躾によるトラウマで、そうなってしまったようにも思えなくもなかったが、それではあまりにも原因が希薄なような気もした。
読後は、壮絶な他人の人生を覗き見たような罪悪感に似た感情を覚えたが、もっとなんとかならなかったのか?という気持ちでいっぱいになった。
(幻冬舎)★★★★☆
  • URL:https://yaplog.jp/you_1102/archive/384
2006年08月
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31