本会議で代表質問

November 05 [Fri], 2010, 14:00
         

 昨日の参議院本会議において、22年度補正予算の財政演説に対し、民主党・新緑風会を代表して、代表質問に立ちました。
 質問時間は15分。訴えたいこと、問いたいことはたくさんあり、推敲に推敲を重ね、以下のことを質問しました。
 特にTPPへの参加については、様々な分野において、国民の日々の生活に極めて大きな影響を与えるものであることから、十分に国民的議論を尽くし、慎重であるべきだと強く訴えました。

            

〈11月4日(木)参議院本会議 質問内容〉

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1.COP10について

10月29日、COP10、生物多様性条約第10回締約国会議が閉幕しました。
今回の会議においては、先進国と途上国との対立が顕在化する中、最終盤までギリギリの調整が続いていたようですが、議長である松本環境大臣自らが各国との調整を行い、名古屋議定書と、来年以降の新戦略計画(愛知目標)が採択されました。松本大臣をはじめ、前段に行われたMOP5、カルタヘナ議定書第5回締約国会議を成功に導いた鹿野農林水産大臣、ほか関係各位のご努力に心から敬意を表します。
COP10の成果について、冒頭、菅総理から感想をお伺いするとともに、今後の生物多様性の保全と持続可能な利用の推進に向けた取り組みへの決意をお聞かせ願います。

2.補正予算の目的及び効果

(1)補正予算の意義

 さて、今回の補正予算では、新成長戦略実現に向けた「円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策」を踏まえ、年末から年明け以降の景気・雇用の悪化リスクに対し、需要面から先手を打つこととされております。
 したがって、我が国経済を安定的に運営するためには、本補正予算の速やかな成立と執行が求められており、こうした点につきましては、与野党を問わず、認識を共有しているのではないかと思います。
 まずは、予算審議に臨む総理の基本姿勢をお伺いいたします。

(2)補正予算の財源と規模

今回の補正予算の効果については、実質GDPをおおむね0.6%押し上げるとともに、雇用創出・下支えの効果が45〜50万人程度あるものと見込まれています。
予算については、本来、ある政策目標をたてて、そのためにはどのくらいの財政出動が必要なのか、という観点から組まれるべきものとも思いますが、この点、今回の約5兆円という規模は、現在の経済の状況に的確に応えることができるのか、現在のデフレギャップを埋めるのに十分とお考えか、総理の御所見をお伺いいたします。

(3)内需か外需か、補正予算の効果

私たち民主党は、「国民の生活が第一」との基本姿勢の下、外需中心の成長から内需を重視した政策への転換を掲げ、国民から政権を負託されました。
菅総理も、昨年の副総理の時期においては、家計の支援による個人消費の拡大と新分野での雇用を生み出すことにより、内需を重視した経済成長を実現するという姿勢が強かったように理解していますが、総理に就任されてからは、そのスタンスがやや変化してきたとの印象もないわけではありません。
こうした点を踏まえ、需要創出に関する菅総理の基本理念を改めてお伺いするとともに、今回の経済対策の実施により、どのようにして内需が喚起され、0.6%の経済効果をもたらすかなど、経済対策の効果の波及メカニズムについて説明をお願いします。

3.デフレ脱却への展望

(1)環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への参加

来週末に迫ったAPEC首脳会議に向け、環太平洋連携協定(TPP)への参加に関する議論が高まりつつありますが、まず、自由貿易、経済連携の取組に関する総理の基本姿勢をお伺いいたします。
TPPは、加盟国間において、物品貿易については原則として、全品目の即時、または段階的関税撤廃が求められ、それに加えて政府調達、競争、知的財産、電気通信、金融サービス、人の移動等についても包括的協定を結ぶもので、基本的にはあらゆる分野での市場開放を迫られるものです。すなわち「国のかたち」が大きく変わる恐れがあります。農業をとるか、輸出産業をとるかという問題にすり替えてはいけない話なのです。

 すでに加盟国間での10月会合においては、24の作業部会が立ち上げられ、市場アクセスすなわち関税撤廃の議論にくわえ、国の産業政策や制度そのものにまで踏み込んだ議論が進められていると聞いております。参加にあたっては、このような非関税障壁を含めたあらゆる分野への影響を十分検討しなければなりません。
 先日、参加によってどのような影響が生じるか関係各省がその経済効果について試算を公表しました。
 しかし、各省の試算は整合性がなく、妥当な結論を得ることは極めて困難と言わざるを得ませんし、そもそも、単に数字の問題で結論が出るわけではありません。
 農林水産業にマイナスが出ても工業でプラスが出るからいいではないか、という議論ではないはずです。
 前原外務大臣は、先日の講演において、「日本のGDPにおける第1次産業の割合は1.5%だ。1.5%を守るために98.5%のかなりの部分が犠牲になっているのではないか」と発言されたと伝えられています。
 たしかに直接的なGDPへの貢献は1.5%にすぎないかもしれません。
 しかし、農業は、国土保全や水源涵養、景観保持、農村社会の維持などの多面的機能を果たしており、こうした外部経済効果にも目を向ける必要があります。
 
 農業は、自然の生態系を利用した産業であるため、気候条件などの違いにより、各国・各地域ごとに極めて多様に営まれております。
 特に、私たちが住むアジアは、温暖・多湿なモンスーン気候であり、水田を中心に自然と共生しながら、それぞれの歴史、文化等を背景にした価値観を互いに認め合い、共存してまいりました。
 今回我が国で開催するAPECの理念はまさに『多様性に配慮しながら、各国の経済成長を持続させる』ことであります。
議長国である我が国は、今こそ、この理念の実現に向けて、米国やEUとは異なるアジア型とも言うべきモデルを積極的に世界に提唱していくことが必要ではないかと思います。
 
 私は、今の議論の流れを見る中で、数年前に国内の様々な分野に大きな影響を与えた郵政や金融・保険、労働者派遣、司法制度改革などの一連の動きを思い出さずにはいられません。
 当時の急激な構造改革、規制緩和が日本社会に一体何をもたらしたのか、その教訓をしっかりと生かさなければならないと思います。
 加えて、「早急に議論に参加してルール作りに参加すべし」との意見もありますが、すでに24もの作業部会が設置されるなど枠組みは成立している上、TPPに参加を表明している9カ国の過半がコモンウェルス、すなわち旧英国植民地であり、日本の固有の制度・慣行・風土に対する理解は容易ではありません。
 TPPは、国民の日々の生活に極めて大きな影響を与えるものです。単なる試算の数字の話を超えて、締結によって国民にどんなよいことがあるのか、どんな悪いことがあるのか、事前にどんな準備が必要か、まずはしっかりとした国民的議論を行い、その上で判断すべきと考えます。
 総理はこうした点も踏まえた上で、TPP参加の検討をされているのでしょうか。これによる影響についてどのように見ているのか、御所見をお伺いいたします。

 総理は、代表選の折、消費税増税の是非については、選挙で国民に信を問うとおっしゃっていました。私は、TPP参加の是非については、消費税の問題と同等か、それ以上に重要な問題だと思いますが、この点、菅総理はいかがお考えですか
 また、現在の経済運営の最も大きな課題はデフレ対策となっておりますが、TPPに参加することによる、物価、雇用、賃金等への波及などデフレへの影響をどのように考えているのかについても併せてお伺いいたします。

4.平成23年度予算

(1)平成23年度予算編成

 現在の景気への対応のためには、この補正予算の早期成立が不可欠であると同時に、翌平成23年度当初予算についても、景気への十分な配慮が求められております。
 一方、来年度予算については、先般決定された「中期財政フレーム」に沿ったものとする必要もあり、極めて狭い道をゆく困難な編成作業が予想されますが、「元気な日本復活特別枠」なども活用しつつ、メリハリのある予算となることが期待されているところです。
かかる観点から、平成23年度予算編成に取り組む菅総理の決意とともに、編成作業の進捗状況を伺いたいと思います。

(2)「事業仕分け」及び「政策コンテスト」

 平成23年度当初予算の編成に当たっては、これに先立ち、特別会計を中心とする事業仕分けを行うとともに、「元気な日本復活特別枠」の配分に関して「政策コンテスト」を実施することとされています。
 そこで、今回の事業仕分けについて改めてお尋ねします。
 今回は、特別会計のあり方、必要性の有無などについて、幅広い視点からの公の議論が行われましたが、一部、23年度予算の中身や制度にまで踏み込んだ議論があったと聞いております。
 23年度予算については、政府及び与党内での議論を経て8月末に各省庁から概算要求が出され、今後、この国会の場で議論が行われるべきものと考えていますが、事業仕分けに期待するものは何か、23年度予算への反映はどのようなかたちで行われるべきと考えているのか、事業仕分けの位置づけについて、菅総理にお聞きします。

(3)政策コンテストと予算編成のあり方

 また、これから本格化する「政策コンテスト」ですが、国民の監視の下で、予算編成過程の透明化を図るものとして期待されているところであり、予算や事業のあり方が大きく見直されつつある現在、有意義な取り組みだと思いますが、一方で、政府は、議院内閣制で成り立っており、あくまでも、予算編成は、政治家の責任において政治家が決定すべきものであるということを留意しなければならないと考えます。この点について総理のお考えをお伺いします。

(4)国会、とりわけ参議院の役割

 私は、本来、予算委員会や、決算委員会を始めとした、国会での議論こそが予算や事業のあり方に大いに反映されるべきものと思います。
 とりわけ、参議院においては、かねてから、「決算重視の参議院」として、与野党を超えて、参議院改革協議会などで議論を重ね、予算編成に決算結果を反映させるべく、チェック機能の強化を図ってまいりました。
任期6年という長期的スパンだからこそじっくりと議論できる、参議院ならではの役割だと思いますが、こうした点も含め、国会論議を通じた政策の実現について総理の御所見をお伺いし、私の質問を終わります。





直前の議員総会。激励の拍手で送り出されました。

 

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38才で政治家を志すも見事落選!三児の母となり、子育てをしながら、平成19年7月29日、再度の参院選にて初当選

現在の国会の所属委員会及び役職

みどりの風 政調会長

・農林水産委員会 委員
・決算委員会 委員
・国際地球環境・食糧問題に関する調査会 委員
・選挙制度協議会 委員
・TPPを慎重に考える会 副幹事長
・子ども・被災者支援議員連盟 副会長
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