「さらば宇宙戦艦ヤマト/愛の戦士たち ドラマ編」

October 22 [Mon], 2012, 17:04
 劇場作品『さらば宇宙戦艦ヤマト/愛の戦士たち』のドラマ編。本編151分にも及ぶ大作を76分にまとめているため、必然的にストーリー展開は急ぎ足となっており、流れをナビゲートするナレーションの比重が多めとなっている。ストーリー展開はざっと下記の通り。

 オープニング〜ナレーション〜白色彗星〜古代とユキの再会〜英雄の丘〜ヤマト廃艦の報せ〜ヤマト発進〜ブラックタイガー隊参加〜土方艦長の救助〜古代とユキの再会〜テレザート星地上戦〜彗星帝国〜デスラー登場〜デスラー戦法〜デスラー vs 古代〜ユキの負傷〜地球艦隊 vs 前衛艦隊〜ヤマト波動砲発射〜都市帝国出現〜ユキの死〜都市帝国動力炉爆破〜巨大戦艦出現〜総員退艦〜テレサ出現〜二人の結婚式〜ヤマト巨大戦艦へ

 おおむね本編の展開に沿った内容になっているのだけれども、およそ半分の時間分をカットしているため、随所でシーンがカットされている。取り分けカットが多く急ぎ足な展開となっているのは、前半。冒頭の古代の乗る護衛艦のシーンがカットとなっており、謎のメッセージ受信のシーンがなく、そのメッセージを巡っての防衛軍の会議のシーンもカットとなっており、そのためヤマトが何故反逆者の汚名を被ってまで発進するかの理由付けが弱くなっている点が残念。これを聞く人のほとんどは作品を知った上だとは思うが、そうとはいえこのシナリオでは廃艦が嫌で飛び出しちゃいましたみたいにも感じられるので、せめて謎のメッセージ受信のシーンは欲しかったところ。

 しかしながら前半をコンパクトにまとめたため、後半は見せ場となるシーンがたっぷりと味わえる内容となっている。デスラーとの熾烈な戦い、都市帝国動力炉爆破のシーン、総員退艦のシーンからラストまで。『さらば』は、ラストの壮絶な重みのあるシーンへ向かって冒頭から少しずつ様々な要素を積み重ねて行っているので、後半からラストまでは涙なしではいられない。中でも都市帝国から苛烈な攻撃を受けながら動力炉を爆破するまでのシーンは滂沱のごとく。守るべきもののために若者が命をかけて戦う姿に涙する。そして、古代とユキの二人きりの結婚式。やっと、やっと結ばれる二人の結婚式がこういう形であることが非常に切なくて胸が締め付けられるようで涙が止まらない。音のみのドラマ編で聞くと、ユキに語りかける古代の声が慈愛に満ちていてさらに切なさが増す。屈指の名シーン。

 そして、ヤマトは、永遠の旅に。映画ではエンディングテーマとして沢田研二氏の歌う「ヤマトより愛をこめて」が流れるのだが、ドラマ編では権利の関係からかインストゥルメンタルが流れ、なんと西崎義展氏が歌詞を朗読している(詞を少々アレンジして)。映画では西崎氏のメッセージがテロップで流れていたので、これはその二つを合わせて表現したように思える。貴重なサウンド。



さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち ドラマ編
「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」ドラマ編
(1)ヤマト発進〜仲間達〜テレザート星へ(2)テレサ〜デスラー〜ユキ(3)地球艦隊全滅〜人類の運命〜都市帝国(4)超巨大戦艦〜永遠の生命〜西暦2201年 >>> Amazonの紹介ページへ

「SPACE CRUISER YAMATO/YAMATO SOUND ALMANAC 1977-II」

October 15 [Mon], 2012, 17:35
 「宇宙戦艦ヤマト Part 1」の英語版ドラマ編。オリジナル発売日は、1977年11月25日。「YAMATO SOUND ALMANAC」シリーズにて初CD化。Blu-spec仕様。

 英語が出来ない私には英語版という以外に特にこれといった感想はないのだけれど、唯一感動したのは、劇中で使用されている音楽と効果音がオリジナルのままということに率直に感動。この”ヤマトの音”さえあれば、台詞が全て英語であろうと、喋っているのが一体どのキャラクターなのか今ひとつ分からなくても、今がどのシーンなのかすぐにピン!と来る。素晴らしか!ヤマトの音楽!

 キャラの声を認識出来たのは、沖田艦長のみ。アニメと同様の重みのある渋い声だったので、すぐに認識することができた。後のキャラは…シーンごとの雰囲気で今喋っているのはジェーソン(古代)なんだろうなぁ…というぐらい。正味51分ほどにまとめられているので、各キャラの登場は少なく、雪の登場はほんの少しで、デスラー総統も本星決戦で敗れた時の「ハーッハッハッハー」という笑い声くらいしか印象に残らない感じ。ナレーションの声が一番多い。

 そのようなストーリー展開の中で感銘を受けたシーンは、沖田艦長とドメル司令の会話。沖田艦長の訴えに対し長めの溜めの後にドメルの「I can't.」の一言。通常、英語の台詞では長めになることが多いだけにこの短い台詞が活きていた。ドメルの覚悟が読み取れて良かった。

 「ヤマト」の英語タイトルは、アメリカでは「スターブレイザーズ」というタイトルで放映されたため、洋題としてはこちらの方が浸透しているが、国内ではしばらくの間「スペース・クルーザー・ヤマト」と表記されていた。後年になって少しずつ「スペース・バトルシップ・ヤマト」が定着するようになり、実写版のタイトルとして正式に使用された。これは、「ヤマト」の長い歴史の中での時代の移り変わりに伴う変化。日本語タイトルではっきりと「宇宙戦艦」と名乗っていてもどことなく対外的な気遣いが感じられる「スペース・クルーザー・ヤマト」という表記には、爽やかで流れるような響きがあり、私は今でも気に入っている。



YAMATO SOUND ALMANAC 1977-II「SPACE CRUSER YAMATO」
YAMATO SOUND ALMANAC 1977-II: SPACE CRUISER YAMATO
   <収録内容>
(1)SOS地球!(2)謎のカプセル(3)29万6千光年の挑戦!(4)ワープテスト! 光を飛び越えたヤマト(5)冥王星ゴルゴン基地攻略!(6)さらば太陽圏(7)ドリルミサイル命中!(8)ドメル艦隊の自爆!(9)二つのイスカンダル星?(10)硫酸の海へ! 溶けるヤマト?(11)波動砲の威力! ゴルゴン帝国の大爆発(12)地球よ、ヤマトは帰ってきた! (トータルタイム:51分43秒)

   <スタッフ>
作・構成:西崎義展/英語台本:GINO TANASESCU/作・編曲:宮川泰

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>>> iTunesのダウンロードページへ(1,800円)

「宇宙戦艦ヤマト/完結編 ドラマ編」

September 03 [Mon], 2012, 13:16
 劇場作品「完結編」のドラマ編。仲代達矢さんのナレーションの他に補足用ナレーションとして山内雅人さんの声が随所に挿入されている他は、ほぼそのまま。…というのは当たり前のことなのだけど、本編150分ほどもある内容のものが、ほぼそのままの形でカセット2巻組に収録となっている点が素晴らしいことかと。元々詰め込み過ぎな設定なのではあるのだけど、しかしそれが「ヤマト」の最後にふさわしい壮大なスケールとなっており、且つ厚みをつけているのは確か。二つの銀河系の衝突から端を発し、ガルマン・ガミラス星を訪れ、その帰路にアクエリアスとディンギル星と遭遇、地球の危機、ヤマト激戦の連続という流れを、端折ることなくきっちりと収録している。途中、細かなカット部分はあるものの気にならないほど。ピンチ→ラッキー→ピンチ→ラッキーの連続からなるドラマチックなストーリーの流れが、音のみのドラマ編でもきっちりと展開されている。

 地球艦隊の滅亡、ディンギル少年の死、島大介の死…。「完結編」は、これまでの作品と比べ、より悲壮感の濃い作品となっているが、それらを包み込むかのようにヤマトと大和に対する様々な形の色々なロマンが全体に流れている。台詞の一つ一つに力と重みがあり、台詞の切り出し方が実に丁寧でドラマ性に富んでいる。また、シーンを描写する音楽の表現力が心底素晴らしく、併せて効果音も秀逸。音楽と効果音の絡みがドラマチックな作品をより作品を盛り上げており、一つ一つのシーンのイメージをより質の高いものとしている。「完結編」は丁寧で表現力の優れた映像作品であったが、音に関しても同じくらいの質量で持ってこだわりを持っていた。当ドラマ編では、その音のこだわりを篤と味わえる内容となっており、感動すら覚えるほど。極端な例え、ナレーションを排しても作品の本質とロマンとストーリーの流れが掴めるのではないだろうか…と思えるほど素晴らしい仕上がりと出来映えになっている…と思う。(私が、作品をとことん知り尽くしているからかも知れないが)

 「1」作目から聞き続けたドラマ編であったが、いくつかの作品のドラマ編は未入手であったりLPで所有してたりという理由で聞いていないものもあるが、こうして順を追って聞くと、これまでの積み重ねの上で作られた「完結編」が最もスケールが大きくて質の高いものであるように感じ取った。TVシリーズのドラマ編などは、ストーリーの起承転結を入れるのが精一杯という構成が多く感動の薄いものもあったが、「完結編」は「ヤマト」の集大成的な作品であるため、隅から隅までが丁寧で聞き応えあり。音楽と台詞と効果音で織りなすドラマを不足なく聞くことができる。いくつかのシーンでは涙ぐんでしまった。「ヤマト」最後の作品に精魂込めた声優さんの演技を堪能できる質の高いアルバム。



「宇宙戦艦ヤマト 完結編 ドラマ編」
宇宙戦艦ヤマト/完結編 ドラマ編


<スタッフ>
プロデューサー・企画・構成:西崎義展/脚本:山本英明、笠原和夫、山本暎一、舛田利雄、西崎義展/音楽:宮川泰、羽田健太郎/音響監督:田代敦巳/音響効果:柏原満、伊藤克己/音楽制作:小山光弘

<キャスト>
古代進:富山敬/島大介:ささきいさお、中村秀生/森ユキ:麻上洋子/真田志郎:青野武/佐渡酒造:永井一郎/アナライザー:緒方賢一/沖田十三:納谷悟朗/相原義一:野村信次/太田健二郎:安原義人/南部康雄:林一夫/徳川太助:古谷徹/山崎奨:寺島幹夫/加藤四郎:神谷明/藤堂平九郎:伊武雅刀/水谷艦長:小林修/ルガール総統:石田太郎/ルガールII世:津嘉山正種/ディンギル少年:伊倉一恵/ディンギル幕僚:納谷六朗/クィーン・オブ・アクエリアス:田島令子/デスラー:伊武雅刀/ナレーター:仲代達矢/テープ用ナレーション:山内雅人

<収録内容>
□ CBY 565 SIDE A 宇宙神話/大銀河系の交叉/水没するディンギル星/ヤマト帰還/ディンギル太陽系制圧艦隊の侵攻
□ CBY 565 SIDE B 挿入歌:古代とヤマト(ささきいさお)/ヤマト発進/冥王星海戦/移動要塞の最期/挿入歌:二つの愛(桑江知子)/ディンギル星人の秘密/アクエリアス
□ CBY 566 SIDE A ヤマト vs 水雷戦隊/恐怖のニュートリノビーム/神殿部の戦い/古代 vs ルガール/島大介の死 □ CBY 566 SIDE B 沖田と古代/デスラー/総員退艦/沖田 vs アクエリアス/さらばヤマト/青春賛歌 挿入歌:明日に架ける虹(桑江知子+トランザム)/挿入歌:ラブ・シュープリーム(八神純子)/挿入歌:宇宙戦艦ヤマト'83(ささきいさお)フルコーラス収録

▽ DVD ▽
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劇場版 宇宙戦艦ヤマト DVDメモリアルボックス

「宇宙戦艦ヤマト III ドラマ編」

August 27 [Mon], 2012, 16:56
 TVシリーズ3作目『III』の全25話を2枚組106分57秒にまとめたドラマ編。ストーリーは、ガルマン・ガミラスvsボラー戦〜太陽観光船事故〜太陽核融合増進〜古代艦長就任〜日本アルプス宇宙船ドック〜ヤマト発進〜ガルマン・ガミラス デスラー登場〜バーナード星の戦い 新反射衛星砲〜地球 移民計画本格化〜次元潜航艇との戦い〜ヤマト捕わる〜デスラー ガイデルを叱る〜古代とデスラーの再会〜太陽制御 フラウスキー少佐の死〜惑星ファンタム〜ルダ王女との出合い〜ボラーとの戦い〜揚羽の祈り〜シャルバート星へ〜シャルバート星での戦い〜王家の谷〜揚羽とルダ王女の別れ〜地球 地表温度140℃超え〜ベムラーゼ vs ヤマト・デスラー ブラックホール砲〜ハイドロコスモジェン砲格納カプセル故障〜揚羽の告白・突撃〜ハイドロコスモジェン砲発射〜土門の死…という流れ。主題歌とエンディング・テーマ2曲を収録。

 「第2の地球探しの旅」という当て所もない旅がテーマであるため、当然設定とストーリーのスケールが大きく、放送予定話数も全52話というシリーズ最長の作品になる筈であったものが、視聴率の低迷から25話で終了になったというなんとも人気作品といえども数字には弱いのよ…という華奢な一面を見せて終わった不遇な作品…というイメージ。そのため、端々にストーリーのスケールの大きさが伺え、活躍の場がないままフェードアウトした設定やキャラが多いことが誠に残念。そのテレビシリーズをさらに短く2枚組106分57秒にまとめた音のみのドラマ編が当アルバム。

 事前に『III』の概要が分かっていないとこの音のみのアルバムでは、キャラクターの人間関係や惑星間の関係のなりゆきなどの理解が難しいだろうと感じた。『III』は、本来は、新人乗組員の成長物語や、古代とユキ以外のキャラの恋愛、地球を巻き込んだ惑星間戦争、地球を救う女神…といった要素が盛り込まれたこれまでの「ヤマト」らしさに新たな一面を加えた一回りも二回りも大きいスケールの設定であるため、ところどころを端折ってしまうと何故このような展開になったのか判り難い箇所が幾つも出現するという状態に。そういった端折ったストーリーの切れ端を繋ぐのがナレーションの務めであり、結果、追加のナレーションが随所に挿入されたナレーションの比重の大きいドラマ編となっている。

 『III』のストーリーのポイントを入れるだけで時間一杯という内容なので、このドラマ編を聞いて感動するということは残念ながらないのだけれども、その中にあってデスラー総統は、地球とヤマトに対する思いを十分に伝えていると感じた。そして、少ない出番ながらも揚羽の活躍は存在感があったように思う。揚羽の最後の「あなたを愛しています」の台詞は、心がこもっていてとてもよかった。

 しかし、本来はもっと人間ドラマがあった作品。砲術班への希望が通らず生活班となった土門が不満を募らせてヤマトの甲板上で古代と殴り合うシーンは入っていないし、相原と藤堂晶子の恋愛シーンは全カット、次元潜航艇の攻撃を受けて負傷する古代のシーンの全カットなどなど…。これらのシーンを入れることができなかったのは、ひとえに『III』という物語の設定スケールの大きさゆえんかと。

 以下に最終回のデスラー総統の台詞を。

  「再会は勝利の後で」
  「大将同士の決闘にご招待とは光栄だ。念のために聞いておきたい。あなたのお葬式は何宗で出せばよいのかな?ベムラーゼ君」
  「見たか。タラン。地球の少年が命をかけて咲かせた美しい花を。あの花を無駄に散らせてはならん。ハイパーデスラー砲発射!」



「宇宙戦艦ヤマト III ドラマ編」
宇宙戦艦ヤマト/PART3 ドラマ編


<スタッフ>
企画・製作・総指揮:西崎義展/監督・総設定:松本零士/音楽:宮川泰/構成:山本暎一/演出:田代敦己/音響:鳥海俊材(スポットライト企画)/音響効果:柏原満/文芸担当:横山和夫/制作担当:小山光弘

<キャスト>
古代進:富山敬/島大介:中村秀生/森雪:麻上洋子/真田志郎:青野武/佐渡酒造:永井一郎/アナライザー:緒方賢一/揚羽武:古川登志夫/加藤四郎:神谷明/山崎奨:寺島幹夫/徳川太助:古谷徹/太田健二郎:鈴置洋孝/南部康雄:林一夫/坂東平次:塩沢兼人/相原義一:野村信次/ナレーター:納谷悟朗

<収録内容>
□ CPY-888 SIDE A 滅びゆく太陽系/ヤマト発進!!進路!銀河中心方向/挿入歌/宇宙戦艦ヤマト
□ CPY-888 SIDE B 宇宙の征服者 ガルマン・ガミラス大帝国/巨大要塞出現!!ヤマト捕わる!
□ CPY-889 SIDE A デスラーとの再会/ルダ王女との出合い/挿入歌/別離
□ CPY-889 SIDE B シャルバート伝説の正体/あの太陽を撃て!!/挿入歌/ヤマトよ永遠に(トータル・タイム:106分57秒)

▽ DVD ▽
宇宙戦艦ヤマトV DVD MEMORIAL BOX

「宇宙戦艦ヤマト/PART2 ドラマ編」

August 20 [Mon], 2012, 15:53
 TVシリーズ2作目『PART2』のドラマ編。全26話を2枚組96分35秒にまとめている。ストーリーは、ヤマト発進〜第11番惑星〜空間騎兵隊救出〜テレサの通信〜食堂でのケンカ〜空洞惑星〜デスラー白色彗星帝国に救出されるシーン〜波動砲発射の反動で脱出〜テレサと対面〜テレザート星の爆発〜彗星帝国艦隊vs地球艦隊〜デスラー艦に突撃・白兵戦〜都市帝国突入〜斉藤・動力炉突入〜巨大戦艦出現〜総員退艦〜古代とユキ〜テレサが島を届ける〜テレサ巨大戦艦へ…という流れ。主題歌とエンディング・テーマの収録はなし。

 収録時間が倍増したためか、前作である『1』のドラマ編と比べるとよりずっとドラマ編らしいスタイルになっているが、そう感じる一方で、戦闘シーンのSEがグンと増えており、戦いのSEのみを聞いていると現在どういうシーンが展開されているのか判別し難い箇所がところどころにあった。音楽とSEからドラマをイメージするという手法は、前作と同様ではあるけれども、今作ではストーリーの流れを伝えるシーンを多く入れているためか前作のドラマ編と比べると情報量の多いドラマ編となっている。そのため、前作よりも登場キャラクターが多く、古代とデスラーの出番も増えている。

 『2』のストーリーは、劇場版『さらば』がベースにあるため、設定の基盤がしっかりとしており、命の重みを感じる内容となっている。劇場版と異なるのは、テレサの設定変更に伴う島とテレサの恋愛、古代とデスラーの一対一の対決シーンに於いて古代が気を失って倒れる、デスラーは宇宙に身を投げ出さずにタランと共に退艦、都市帝国の動力炉の爆破には斉藤が単独で突入、巨大戦艦への突撃はテレサのみ…というのがおおまかな相違点。『さらば』のストーリーを軸として、その中でTVシリーズ独自の展開を描き出した点は、大胆且つよく考えられたアイデアではないだろうか…とは思うが…とはいえ、そうは言っても、『さらば』の結末があまりにも重く、衝撃があり過ぎたため、いささか都合よく出来ているような気がしてしまうのは、仕方のないところ…とも思う。

 ドラマ編ゆえに映像はないが、敵のキャラクターの声の特徴が明瞭であり、性格がよく表れている声となっていて素晴らしいと思った。サーベラーの狡猾な女性の色っぽさや、見張り役のミルの意地の悪そうな感じなど、キャラクターの性格がよく表現されていて一度聞くと忘れられない声となっている。もちろんズォーダー大帝の高笑いも。



「宇宙戦艦ヤマト/PART2 ドラマ編」
宇宙戦艦ヤマト/PART2 ドラマ編


<スタッフ>
企画・製作・総指揮:西崎義展/監督:総設定:松本零士/音楽:宮川泰/構成:田代敦己/脚本:藤川桂介、館俊介

<キャスト>
古代進:富山敬/島大介:中村秀生/森雪:麻上洋子/真田志郎:青野武/徳川彦佐衛門・佐渡酒造:永井一郎/アナライザー:緒方賢一/加藤三郎:神谷明/山本明:曽我部和行/相原義一:野村信次/南部康雄:林一夫/太田健二郎:安原義人/土方竜:木村幌/斉藤始:ささきいさお/大統領:梶哲也/司令長官:伊武雅之/新米俵太:三ツ矢雄二/テレサ:岡本茉莉/デスラー:伊武雅之/タラン:矢田耕司/ズォーダー大帝:小林修/サーベラー:小原乃梨子/バルゼー:大塚周夫/ゲーニッツ:村越伊知郎/ミル:市川治/ナレーター:木村幌

<収録内容>
□ CPY-949 SIDE 1 未知への発進/激戦!第11番惑星/テレサのメッセージ/復讐の鬼・デスラー
□ CPY-949 SIDE 2 彗星帝国/テレザート星の秘密/愛と別れ(テレサと島)/テレザート宇宙に散る
□ CPY-950 SIDE 1 決戦!全艦戦闘開始/都市帝国 地球大侵略/宿命の対決〜炎の中の二人〜
□ CPY-950 SIDE 2 都市帝国の崩壊/大いなる愛〜古代とユキ〜/さようなら テレサ(トータル・タイム:96分35秒)

▽ DVD ▽
宇宙戦艦ヤマト2 DVD MEMORIAL BOX

「宇宙戦艦ヤマト ドラマ編」

August 13 [Mon], 2012, 15:24
 全26話に及ぶストーリーをたったの42分18秒に収めてあり、「そりゃ無茶だよ」とツッコミを入れてしまいたくなるような収録時間。たった42分18秒しかないのに、主題歌とエンディングの歌を2番まで入れているという丁寧さで、本当にドラマを伝える気があるんですか…と思わず疑ってしまいたくなるような構成なのであるけれども、それは中味を聞いてみると、歌を重視しているのがなんとなくわかるようなそんな作りとなっている。

 確かにナレーションがありキャラクターの台詞のやりとりがあるドラマ編であるけれども、多くの台詞やシーンの描写の代わりに「音」がイメージを伝えている。「ヤマト」には、ドラマを盛り上げるための「音」がたくさん作られてあるので、シーンのイメージを描写するBGMと、動きを描写する効果音がふんだんに使われており、台詞では伝え切れないイメージを補っている。台詞の合間にBGMや効果音があるのではなく、「音」によるイメージの広がりに添って台詞が交わされてドラマが進行している…そんな作りの内容となっている。

 出だしは、「ヤマト航行音」〜「タイトルSE」〜「ナレーション(SEあり)〜「主題歌2番まで」という流れ。ここまでの間でもこれが「ヤマト」だ!と分かる音作りに感動。「ヤマト」は、音楽と同じくらいに効果音にもこだわりを持って独自の音を作り出しているので、台詞がなくとも効果音を聞いただけでヤマトが航行しているイメージが思い浮かぶのは、本当に凄いこと。

 感動のオープニングの次は、ゆきかぜの戦闘シーンがあり、ヤマト発進へと続く。この重要なシーンを丁寧に描写しているのは、流石。限られた時間の中で、ヤマト発進のプロセスをきっちりと入れている。この後にデスラー総統の「かわいい奴め」という台詞を挟んで冥王星前線基地破壊のシーンへと。ここは前半の戦いのハイライトになるのだろうと思うのだけれど、なんと戦いの結末しか入っていない。いきなり沖田艦長の「翼を出せ。浮上してガミラス基地を攻撃する」の台詞があり、雪の「前方に爆発確認」という台詞の展開。こういった切り出し展開になったのも42分18秒という収録時間の制約によるものかと。太陽系に別れを告げる「さようなら〜」のシーンを経て後半へ。

 後半の戦いのハイライトは、ドメルとの決戦。ドメルからの挑戦状を受けて決戦へ。ドリルミサイルを逆回転させるシーンとドメル自爆のシーンが収録されている。そして、イスカンダルへ。ガミラス本星での決戦シーンは丸々カット。古代守との再会を経て帰還の途へ。本来だと地球目前にデスラーの襲撃を受け、艦内に放射能が充満し、それを阻止するために雪がコスモクリーナーを始動させるというクライマックス・シーンがあるのだが、やはりここも時間の関係で、ヤマトを襲うデスラーの登場はなく、雪がコスモクリーナーを始動させるシーンのみ。そして、古代の雪への想いを語るシーンがあり、沖田艦長の名シーンがあってエンディングへと。

 テレビシリーズのストーリーの内容がおおむね分かっていないと何がなにやらよく分からない展開ではないかと思うのだけれど、42分18秒にしては始めと終わりがちゃんと描かれてあるのでなかなか良い仕上がりになっているのではないかな…とは思う。だが、デスラーの影が薄いのはなんとも残念。ドメルの方が活躍しているような気がしなくもない…。また古代進よりも守の方にドラマがあったような…。しかしそれもこれも時間の制約があるため仕方のないこと。デスラーと古代進のそれぞれのエピソードを入れていたらとうてい時間内には収まり切らない筈。

 何十年振りかで聞いて、沖田艦長の台詞に深く感動した。物語の始まりにある「だめだ。もう今は防げない。我々にはあの遊星爆弾を防ぐ力はない。あれが我々の母なる地球の姿だとはなぁ」と、終わりの「地球かなにもかもみななつかしい」の台詞の納谷悟郎さんの声の響きにしみじみと心から感動した。自然と目に涙が滲んだ。たった42分18秒ではあるが、声優さんの持つ声の力に触れられるドラマ編に仕上がっていた。



「宇宙戦艦ヤマト ドラマ編」
宇宙戦艦ヤマト ドラマ編

<スタッフ>
構成・演出:西崎義展/脚本:藤川桂介/音響編集:田代敦巳/効果:柏原満/演出助手:棚橋一徳/設定デザイン:松本零士
<キャスト>
沖田十三:納谷悟郎/古代進:富山敬/島大介:中村秀生/森雪:麻上洋子/真田志郎:青野武/古代守:広川太一郎/スターシャ:平井道子/デスラー総統:伊武雅之/ドメル:小林修/シュルツ司令:大林才史/ヒス副総統:山下敬介/ナレーター:木村幌
<収録内容>
□ SIDE 1 宇宙戦艦ヤマト(オープニング・テーマ)/SOS地球!!甦れ!宇宙戦艦ヤマト/ヤマト発進!!29万6千年光年の挑戦/脅威の世界!!光を飛び越えたヤマト/さらば太陽圏!!銀河より愛をこめて
□ SIDE 2 決断!!ガミラス絶対防衛線突入/決戦!!七色星団の攻防戦/イスカンダル!!滅びゆくか愛の星よ/地球よ!ヤマトは帰って来た/真赤なスカーフ(クロージング・テーマ)(トータル・タイム:42分18秒)

▽ Blu-ray ▽
宇宙戦艦ヤマト TV BD-BOX 豪華版 (初回限定生産) [Blu-ray]
宇宙戦艦ヤマト TV BD-BOX スタンダード版 [Blu-ray]

▽ DVD ▽
宇宙戦艦ヤマト DVD MEMORIAL BOX
EMOTION the Best 宇宙戦艦ヤマト 劇場版 [DVD]
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アルバム別INDEX
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<音楽集>

交響組曲 宇宙戦艦ヤマト
さらば宇宙戦艦ヤマト 音楽集
新たなる旅立ち 音楽集
ヤマトよ永遠に 音楽集PART1
ヤマトよ永遠に 音楽集PART2
交響組曲 宇宙戦艦ヤマト III
ファイナルへ向けての序曲
完結編 音楽集 PART1
完結編 音楽集 PART2
完結編 音楽集 PART3

<オリジナルBGMコレクション>

宇宙戦艦ヤマト Part1
宇宙戦艦ヤマト Part2
宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち
ヤマトよ永遠に
宇宙戦艦ヤマト III
宇宙戦艦ヤマト 完結編

<ETERNAL EDITION>

File NO.2&3/さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち
File No.5/新たなる旅立ち
File No.6/ヤマトよ永遠に
File NO.7/PARTIII
File NO.8/完結編
File NO.9/完結編
PREMIUM(プレミアム)のご紹介

<YAMATO SOUND ALMANAC>

交響組曲 宇宙戦艦ヤマト
SPACE CRUISER YAMATO
宮川泰の世界〜宇宙戦艦ヤマト
さらば宇宙戦艦ヤマト 音楽集
さらば宇宙戦艦ヤマト BGM集
不滅の宇宙戦艦ヤマト ニュー・ディスコ・アレンジ
宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち 音楽集
ヤマトよ永遠に 音楽集PART1
ヤマトよ永遠に 音楽集PART2
ヤマト・フェスティバル・イン・武道館・ライブ1980
交響組曲 宇宙戦艦ヤマト III
宇宙戦艦ヤマト2 BGM集 PART1
宇宙戦艦ヤマト2 BGM集 PART2
宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ち BGM集
ヤマトよ永遠に BGM集
ギターが奏でるヤマト・ラプソディ
ピアノが奏でるヤマト・ラプソディ
バイオリンが奏でるヤマト・ラプソディ
宇宙戦艦ヤマトIII BGM集 PART1
宇宙戦艦ヤマトIII BGM集 PART2
宇宙戦艦ヤマト完結編 ファイナルへ向けての序曲
宇宙戦艦ヤマト完結編 完結編 音楽集 PART1
宇宙戦艦ヤマト完結編 完結編 音楽集 PART2
宇宙戦艦ヤマト完結編 完結編 音楽集 PART3
・宇宙戦艦ヤマト完結編 BGM集
DIGITAL TRIP 宇宙戦艦ヤマト
・DIGITAL TRIP 宇宙戦艦ヤマト完結編
交響曲 宇宙戦艦ヤマト ライヴ
・Sound Fantasia 宇宙戦艦ヤマト(2枚組)

<歌>

ヤマト・ザ・ベスト I
ヤマト・ザ・ベスト II
宇宙戦艦ヤマトソング・コレクション

<ドラマ編>

宇宙戦艦ヤマト ドラマ編
さらば宇宙戦艦ヤマト/愛の戦士たち ドラマ編
宇宙戦艦ヤマト/PART2 ドラマ編
宇宙戦艦ヤマト III ドラマ編
宇宙戦艦ヤマト/完結編 ドラマ編
SPACE CRUISER YAMATO(英語版ドラマ編)

<その他>

宇宙戦艦ヤマト Best Collection
交響組曲「新 宇宙戦艦ヤマト」GREAT YAMATO
宇宙戦艦ヤマト2199 40th Anniversary ベストトラックイメージアルバム
アコースティック ヤマト
アニメピアノ組曲・宇宙戦艦ヤマト
合唱組曲 宇宙戦艦ヤマト・新たなる旅立ち
混声合唱とピアノ・打楽器のための合唱組曲
Cafe De Anime
大交響詩 幻想軌道
大交響詩 幻想軌道1999
その他 アルバム

<2199>

オリジナルサウンドトラック Part.1
オリジナルサウンドトラック Part.2
オリジナルサウンドトラック Part.3
追憶の航海 オリジナル・サウンドトラック 5.1ch サラウンド・エディション【Blu-ray audio】
星巡る方舟 オリジナル・サウンドトラック
ヤマト音楽団大式典2012
宇宙戦艦ヤマト2199 Concert 2015
宇宙戦艦ヤマト
真赤なスカーフ
星が永遠を照らしてる
美しい地球を知る者よ
YRAラジオヤマト Vol.1
YRAラジオヤマト Vol.2

<2202>

オリジナルサウンドトラック Part.1

<復活篇>

DC版 オリジナルサウンドトラック
オリジナルサウンドトラック
交響曲ヤマト2009
この愛を捧げて
宇宙戦艦ヤマト2009



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建築・モニュメント
乗組員
息抜き
女神

別れ・死



ヤマトの歌い手たちINDEX
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堀江美都子
沢田研二
島倉千代子
岩崎宏美
布施明
桑江知子
トランザム+桑江知子
八神純子
ささきいさお/Part 1
ささきいさお/Part 2
ささきいさお/Part 3
ささきいさお/Part 4
ささきいさお/Part 5
THE ALFEE

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ヤマトファンよ「ヤマト&復活篇 100の質問」に乗艦せよ!!



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