神田藪そば直伝、流山やぶそば

May 30 [Fri], 2014, 0:00

神田藪そばの直伝、流山やぶそば

日本そばを受け継ぐ
昭和55年1月のある日、南流山駅に程近い空き地の一画に新築したばかりの「流山やぶそば」を見付けた。手入れのゆき届いたつつじの植え込み、笹に寒竹が美しい。ガラス戸を開けると、「イラッシャーイ」やぶそば総本家独特の言葉に迎え入れられた。声の主は奥様の冨美代さん。



私は嬉しくなって御主人の大沢清治さんにインタビューした。江戸川を渡った吉川町三輪野江の出身で、小学校の恩師は流山8丁目の大島ハル枝さんと聞いて私は驚いた。大島さんとは先日、知り合ったばかりだったのだ。「私は高校を卒業してから22歳の時、神田のやぶそばに入りました。やぶそばで8年修業してこの地で独立です。やぶそばの味を流山の皆様に味わっていただくため精進します」という。

奥様の冨美代さんは、戦前、東京・京橋のやぶそばの次女。冨美代さんのお母さんは『おていちゃん』 (沢村貞子著)に出てくる浅草のそばの名店「奥山萬盛庵」の娘。戦後、次女の冨美代さんが上京し、神田やぶそばに行儀見習いで入った。そこで大沢さんと結ばれたのである。

早速、「せいろう」を試食。驚くほど美味い。味は総本家に勝るとも劣らぬ。大沢さんは総本家直伝の「やぶそば」の味の特徴を、@つけ汁が辛いAそばが青い色をしているB細打ち、という。

「当店のそばは、外一割といいましてそば粉10に小麦1。それに卵を加えています。そば粉は、東京の名店が使っている信越線妙高高原駅前の《田光そば製粉所》の霧下そば粉で、やぶそばでは、製粉の段階で挽き抜きといって、皮をとったあと全部を挽き込むので青い色になります」



「やぶの味はせいろうを食べないと分からない」そばを汁にどっぷりつけて食べては駄目。汁に三分の一か半分ほどつけてすする。そうするとそばの淡い香り、汁の味がそれぞれ堪能できる。「そばは、ゆで始めてから3分が勝負。お客様に出すタイミングには気を使っています」と大沢さん。

食べ終わる頃、湯筒に入ったそば湯が出てくる。そば湯にはルチン (血圧に良い効果)など、栄養価の高いエキスを含んでおり味も淡白でうまい。「アリガトウゾンジマース」と、帰りはまた、奥様の粋のいい言葉に送り出された。  



駐車場は、店舗敷地内に5台ほど。(平面&無料)店内は、テーブル4卓(×4席=16席)と、座敷3卓で、お掃除は行き届いてると思うけれど、建物が古いのでちと薄暗い感じもするかな。

座敷席もあるので小さいお子ちゃま連れでも大丈夫かと思うけど、お値段のコトもあってか年配のかたが多かったんですよね。壁には「藪睦会」の会員である看板がかけられており、「かんだやぶそば」から始まった藪蕎麦の流れを汲んでいることが分かる。店内にテレビはなく、音楽も流れていないため非常に静か。たまに厨房からそばを洗う水の音が聞こえてくる。



テーブルの上にメニューがあり、基本的なメニューは一通りそろっている。せいろは「せいろう」と書いてあり、このあたりにも藪蕎麦の流れを汲んでいることが伺える。天せいろは藪蕎麦の基本である「海老のかき揚げ」。かけの天ぷらそばは海老かき揚げと車えびの2本立て。藪蕎麦では、かき揚げには高価な「才巻海老」を使うことが多いように感じるが、ここは芝海老を使っているようである。

せいろに薄く盛られた細うちの蕎麦は表面につやがあり、きれいに太さがそろっていてきれい。色は緑がかったような薄いグレー。蕎麦の風味はしっかりと感じられるがそれほど強烈ではない。冷水でしっかりと締められた蕎麦のコシはしっかりしており、歯切れが良い。どちらかと言うと、しっかりと噛んで蕎麦の味を味わうと言うよりは、のど越しを楽しむ蕎麦。



さすがに神田藪そばの直伝だけあって、細打ちの「せいろ」は驚くほどうまい。流山藪そばのもりそば外1のせいろが、すーすーと喉にあっという間に吸い込まれていく。ここの本命のせいろだ。そばは神田やぶそばの暖簾分けということから考えておそらく9割そばのはず。あまり自己主張のないというか、むしろ柔らかいそばという印象。ゆずの皮をおつゆに入れることを忘れないように。あと残ったおつゆは蕎麦湯で割って楽しむことが出来ます。これがまたうまい。

このつけ汁も江戸前らしく、かえしの効いた濃い目のきりりとした辛口。そば猪口に1cmほどつけ汁を入れ、そばを半分程度つけるだけで十分。こちらの方がかえってそばの風味が感じられる。全部つけたら辛くてそばの風味も何もなくなってしまうだろう。最後に熱い蕎麦湯を注ぐと鰹節の香りが一気に上る。



流山 藪蕎麦(やぶそば)
流山市南流山2-7-7
04-7159-6688
営業時間:11:00〜19:30 木曜定休

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    ・神輿-田舎町にはこれが一番
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開発に取り残された街、なんて言いますけどね、コミュニティの強さ、田舎町の安心感、歴史財産まで、今の時代に一周遅れでトップになった感じです
TX沿線の新市街地に住む方たちも歴史情緒ある流山本町、今では一割もいないだろうと思われる流山先住民、昔からの生活をする住民として発信出来たらいいな、と思っています。
なお、神輿会に入りたい人については上に紹介はしますが審議にかけられます、個人として権力ないもので
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