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中澤選手の不動明王と化した炎のボンバー・ヘッド、阿部選手の高度なテクニックを披露したジャンピン

グ・ボレー、羽生選手の弾丸ミドルシュート…。

目を見張る好プレーが随所に散りばめられたサウジ戦でした。

負けた気はしませんでしたが、勝利を掴み取ることは出来ませんでした。



「選手が疲れていた」、「運がなかった」、オシム監督のエクスキューズの言葉が次々と発せられますが

本当の敗因はチームの根幹にあるような気がします。



〓ムービング・フットボールが表現できたのか？

ヒトもボールもバイタルエリアの手前までは動くのですが、サウジのゴール前に掛けられたカンヌキ（

サウ・ナチオ）に手も足もでませんでした。

ワンツーや裏への飛び出しといったアイデアもなく、ミドルシュートは枠外にはずれ、サイドからのクロ

スも前線の選手に合いませんでした。

シュンスケ選手や遠藤選手に預ければミラクルプレーが起こるものだと他人任せにしていたケンゴ選手・

鈴木選手・加地選手・駒野選手など、もっと前線に飛び込んでいくフリーランニングがほしかったです。



〓ポリバレントな選手の起用

オシム監督の好みの阿部選手ですが、センターバックよりボランチの方が適任かと思われます。

この大会は闘莉王選手がケガのためやむを得なかった部分がありますが、経験と集中力のあるスペシャリ

ストの坪井選手の起用がベターだった気がします。

（もし、初戦の阿部選手のアクシデントがなければ、カタール・ＵＡＥから勝利をもぎ取り、ベトナム戦

は疲労の蓄積した選手を休ませて、決勝ラウンドを好コンディションで迎えられたかもしれません・・・

仮定の話なので信憑性は薄いですが。）

駒野選手の左サイドバックで使い続けるのもクエスチョンです。彼は右サイドでこそ高い能力を発揮しま

す。左サイドは新しい選手を発掘するほうが良いと思います。




〓世代交代の必要性

シュンスケ選手はやはりオシム戦術にはフィットしなかった気がします。

（過去の色々な国で、戦術が合わず名選手が代表入りできなかったケースは多々ありました。）

代表でシュンスケ選手のプレーが見られないのは残念ですが、南アフリカに向けて新生日本代表を軌道に

乗せるためにも決断する時期かと思われます。

オシム監督の戦術を理解したオシム・チルドレンにもっとチャンスを与えても良いでしょう。

ほかにもＪリーグには沢山の候補選手がいます。

（五輪代表もカナダ帰りのＵ−２０のなかにも期待の新星がゴロゴロいます！）





さて、土曜日には３位決定戦の韓国戦が控えています。

次回大会のシード権がかかった試合ですが、失うものがほとんど無いノー・プレッシャーのゲームです。

オシム監督はフレッシュな選手の起用を明言しています。

「フレッシュな選手」にはビミョウな言い回しが隠されている気がします。

韓国戦で起用されるフレッシュな選手イコールこれからの日本代表を背負っていく選手なのではないかと

思います。

スターティング・メンバーやフォーメーションがガラッと替わるようならば、新生・日本代表の船出の日

かもしれません。

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