「体重をはかる」は「計る」が主流?

2018年11月30日(金) 12時59分
「体重をはかる」の「はかる」を漢字で書くと、重さなので本来は「量る」と書く。また、「測定する」という意味合い(体重は身体測定の一項目)から「測る」と書くことも多い。しかし、実際には「体重を量る」と書かれているのはあまり見ないような気がする。「物の重さを量る」という時と違って体重というと「量る」のイメージは薄いかもしれないね。一方、「計る」で書かれているのはよく見る。和英辞典を何冊か見たら、例文で「体重を計る」と書かれていた。日常生活になじみの深い「体重計」の存在からか「計る」で書く傾向が強いみたい。

ネット上では学校の漢字テストで「体重を図る」と書いてペケがついた人のエピソードもあった。それを見て「図」っていう漢字体重計の形に似てるなと思った。試しに「体重を図る」でフレーズ検索してみたら結構ヒットした。誤変換もあると思うが、「図」という字が体重計に似てるからわざとふざけて「体重を図る」という表記をSNSとかで使ってる人もいるのかなって想像したよ。

計量強調月間の11月も今日で終わりね。はかることに関する言葉には私が興味を持ったものが多くてね、11月の間にいろいろと記事を書きました。特に「はかる」と読む漢字の使い分け(対象物によって違う漢字を使う点)と、英語の計る道具の名前によく付く「-meter」の発音(周辺言語との比較も)に興味を持った。

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【ことば検定】「ぎょっとする」の由来

2018年11月30日(金) 8時59分
今日のグッドモーニングのことば検定。

「ぎょっとする」の由来は?
答え:中国の楽器。

「ぎょ」と呼ばれる楽器のあまりにも珍しい音に観客が驚いたことから。

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Meter、-meterのドイツ語発音

2018年11月29日(木) 19時03分
【11月「計量強調月間」にちなんだ言葉の話題】

ドイツ語で単位の「メートル」や「計器」を意味する「Meter」は[メーター]と発音する。
計器類の名称などの接尾辞「-meter」もドイツ語では[-メーター]と発音し、「me」を単語の中で最も強く発音する(例:Thermometer[テルモメーター]「温度計」)。-Meter(ラテン系の言語では-metro)の直前の母音に強勢を置く英語やラテン系の言語(イタリア語、スペイン語、ポルトガル語)とは一線を画す。
英語ではMeter[ミーター]、-meter[ミター/(一部の単語で)ミーター]と発音するので、日本語の「メーター」、「○○メーター」はドイツ語の発音に近い。このことから、日本語の「メーター」、「○○メーター」はドイツ語に由来するという説も考えられるが、英語に由来する(「メーター」、「○○メーター」となったのはフランス語から取り入れた「メートル」の影響)という説が有力で、英語由来の外来語と認識されていて、「○○メーター」という語は英語を基にした形で取り入れられている。例えば「温度計」のことをカタカナ語を使って「サーモメーター」ということはあっても「テルモメーター」ということはほとんどない。あと、「スパイロメーター」とかも。

一応、さまざまな計器類の中にはドイツ語圏で発明され、造語されたものもあるかもしれないが。

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肺活量は量る?測る?計る?/スパイロメーター

2018年11月28日(水) 17時48分
11月は「計量強調月間」ということで、今日は肺活量の話。

ところで、「肺活量をはかる」の「はかる」を漢字で書くと「量る」それとも「測る」それとも「計る」?
"肺活量を量る"
"肺活量を測る"
"肺活量を計る"
上記三つをグーグルでフレーズ検索して比べてみた。まず「肺活量を量る」で検索したら、「もしかして『肺活量を測る』」っていうやつが出てきた。ヒット件数は「測る」>「計る」>「量る」の順に多かった。「量る」もそこそこあったが、やはり少なかった。
肺活量は息を思いきり吸って思いきり吐き出した量のこと。息(空気)は目に見えないが、一応体積を持った量なので「量る」を使うのも正しいと言える。「測定する」という意味合いで「測る」も使える。身体に関することには「測る」を使うのが多いイメージ。「計る」も多く見られる。「肺活量計」を使うからね。
結論を言うと「量る」「測る」「計る」どれでもいいらしい。

肺活量を量る装置のことを「スパイロメーター」という。日本語で「肺活量計」ともいうが、肺活量以外にも測定できるものがあるため、「スパイロメーター」と呼ぶのを好む医療関係者が多い。「スピロメーター」ともいうが、これは英語のspirometerの「i」の発音が二重母音又は単母音と二通りあるためである。但し、実際の英語の発音は「スパイラミター」又は「スピラミター」に近い(oにアクセントを置く)。
「Spir(o)-」は「息」「呼吸」を意味するラテン語に由来する接頭辞。英語のaspiration(気音)、イタリア語のsospiro(ため息)などの単語から「吐く息(呼気)」のイメージがあったが、吐くのも吸うのもひっくるめた「息」「呼吸」という意味だそうだ。
スパイロメーターと言うと飲酒運転の取り締まりで息をフーってやってアルコール濃度を測る器具のことかなと思ったこともあったけど、あれはアルコールチェッカーというもので、スパイロメーターとは言わないらしい。

【ことば検定】ホウボウの由来&本紹介

2018年11月27日(火) 12時58分
今日のグッドモーニングのことば検定は「『ホウボウ』の由来は?」という問題で、答えは「鳴き声」。今日は緑が正解!

あと、ことば検定が本になったんだって。

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二つの「micrometer」

2018年11月22日(木) 23時22分
【計量強調月間にちなんだ言葉の話題】

英語の「micrometer」には二つの意味がある。両者つづりは同じだが発音が違う。

一つは単位で、メートルの100万分の1。この場合[マイクロミーター](音節:mi-cro-me-ter、アクセント:1強・弱・2強・弱)と発音する。日本語では「マイクロメートル」(計量法の縛りを受けない場面では「マイクロメーター」、「ミクロメートル」とも)。

もう一つは計器類の一つで、微小な長さを測る機械。この場合[マイクラミター](音節:mi-crom-e-ter、アクセント:弱・強・弱・弱)と発音する。日本語では「測微計」又は英語からの外来語で「マイクロメーター」(やはり「○○メーター」という形になる)、末尾の長音を省略して「マイクロメータ」(それでも「メ」の後の「ー」は生きたままなんだよね)とも言う。
英語で二重母音は強く発音するというイメージがあって、接尾辞「-meter」の付く単語のうち特にmicrometerやhygrometer[ハイグラミター]「湿度計」のように最初の音節に二重母音がある場合そこを強く発音し、-meterを[-ミーター]と(「me」の部分を)強く伸ばして発音したくなりそうだが、それが単位又は2語を直接くっつけてできた単語でなければ、第1音節に二重母音が来ようが-meterの直前の母音に強勢を置く。

さて、日本語の「測微計」には「測」と「計」という漢字が含まれる。「測微」で「微(小なもの)を測る」、「計」ははかる道具を表す接尾辞。測微計を使って「はかる」と言うときの「はかる」の漢字は、長さなので原則として「測る」を使う。ただ、「計る」は全般的に使えるという考え方や、「○○計」と付く器具を使う場合「計る」を使えるという考え方もあるため、「計る」も許容される。

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計量法から考える「計量」と「計測」の意味の違い

2018年11月20日(火) 23時14分
「はかる」の漢字表記「計る」、「量る」、「測る」のうち「計る」と「測る」は使用範囲が広いのに対して、「量る」は重さや分量に限られる。「測る」又は「計る」が「量る」の意味もある程度包括している。これを考えると「計量法」ではなく「計測法」という法律の名前になったほうが意味的に合ってるんじゃない?と思ったりもする。団体名も「計量(振興)協会」であったり、そういった類の海外の団体名や国際機関の日本語名にも(「計測」ではなく)「計量」という言葉が使われることが多い。

一応、「計測」と「計量」のニュアンスの違いを詳しく考えてみた。「計測」は単純に「はかること」、「計量」は「量を計ること」と「重さを量ること」の他に「度量衡」という意味もあるようだ。こう考えると「計量法」は意味的に合ってるんだなと思う。

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計量法と言葉の整合性

2018年11月20日(火) 23時07分
計量法で単位は単位語と単位記号という形で規定されており、計量法の適用範囲では規定された単位語又は単位記号を使用しなければならない。同じ単位に複数の言い方や表記揺れのあるものに関しては、基本的に一つの表記のみが認められている。
「メートル」のことを「メーター」と言ったり、漢字で「米」と書くことがあるが、計量法が適用される場面では「メーター」や「米」という表記は使えない。「平方メートル」のことをよく「平米」というが、計量法では「平米」という表記は認められない。

それが時として言葉の整合性という点でちょっと納得いかないものもある。
1メートルの100万分の1の単位は最もよく聞くのは「マイクロメートル」だが、これでは英語とフランス語が混ざっているので、後ろを「メートル」とするなら前は「ミクロ」にすべき、前を「マイクロ」とするなら後ろは「メーター」にすべき、つまり「ミクロメートル」(フランス語由来)か「マイクロメーター」(英語由来。実際の英語発音はマイクロミーター)にすべきだと考える人もいるはずだが、計量法上の表記は「マイクロメートル」で、「ミクロメートル」や「マイクロメーター」は計量法が適用される場面では使えない。1メートルの100万分の1は「ミクロン」(英語ではマイクロンと発音)ということもあり、日本の計量法では昔は「ミクロン」の使用も認められていたが、今は禁止されている。
温度の単位は計量法で摂氏(゚C)と華氏(゚F)両方が定義されていて、単位表記として゚Cには「セルシウス度」を採用していて、「摂氏度」又は「セ氏度」は計量法が適用される場面では使えない。一方、゚Fには「カ氏度」(「カ」はカタカナで書くこと)という表記を採用していて、「華氏度」や言葉としてはフルな形である「ファーレンハイト度」は計量法が適用される場面では使えない。一貫していないが、計量法はそうなっている。語順にも決まりがあり、「20セルシウス度」という形にすることになっていて、よく耳にする「摂氏20度」、「セルシウス20度」という表記は計量法上NG。

私的使用や文学作品などといった、計量法が適用されない場面では、必ずしも計量法に従う必要はなく、個人の好みによる単位や表記を使ってもよい。店までの距離を示す看板で「○米先」という表記を見かけることがあるが、こういった看板もおそらく計量法が適用される場ではないのだろう。

英語の接尾辞「-meter」、ラテン系の言語では

2018年11月09日(金) 22時47分
【「計量強調月間」にちなんだ言葉の話題】

「メートル」、メーター」と「はかる」の補足。

「計る/測る」を意味するギリシャ語に由来する英語の接尾辞「-meter」に対応するラテン系の言語(イタリア語、スペイン語、ポルトガル語)の形は「-metro」。英語で「-meter」の直前の母音にアクセントを置くのと同様に、ラテン系の言語でも「-metro」の一つ前の音節にアクセントを置く。スペイン語とポルトガル語ではつづりにアクセント記号が付く。
ここではイタリア語の単語例を示す。
termometro[テルモーメトロ] 温度計
tachimetro[タキーメトロ] 速度計
※イタリア語ではアクセントが置かれた開音節の母音は基本的に長音として発音される。ここでは発音を示したカタカナで「ー」が付いている部分がアクセントの位置である。

英語では単位の「-meter」の場合それにくっついた接頭辞の第1音節を一番強く、-meterの「me」を2番目に強いアクセントで発音するが、ラテン系の言語では、英語と違って単位の場合でも「-metro」の一つ前の音節にアクセントを置く。
イタリア語の単位の例
centimetro[チェンティーメトロ] センチメートル
kilometro[キローメトロ] キロメートル
「メートル」はmetro[メートロ]。
ラテン系の言語で接尾辞「-metro」の付く単語は計器名とか単位とか関係なく常に「-metro」の一つ前の音節にアクセントを置くようだ。

「電圧計」は英語では「voltmeter」だが、イタリア語では「voltimetro[ヴォルティーメトロ]」。イタリア語では「i」が入り、かつ「i」にアクセントを置く。
ラテン系の言語で「-metro」の直前に子音が来るということもないだろう。

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「はかる」の親戚語

2018年11月08日(木) 21時02分
11月「計量強調月間」にちなんだ言葉の話題、またお届けします。

「はかる」と同じ語源を持つ言葉を集め、まとめてみました。

「はかる(計る、量る、測る、図る、諮る、謀る)」から派生した語
はからう(計らう)
はかり(計り、量り、秤):「はかる」の連体形、動名詞。「はかる行為」、「はかった結果」、「はかる道具」の意。重さを量る道具は「秤」と書く。
〜ばかり(許り):「ばっかり」、「ばっかし」とも。
はかりごと(謀、謀り事)→動詞化した「はかりごつ(謀りごつ)」も派生。
たばかる(謀る)
おもんぱかる/おもんばかる(慮る):「おもいはかる(思い量る)」の転。

「はかる」の語源をさかのぼると「田植えの割り当て」、「作業の進み具合」、「みのり、成果」を意味する名詞「はか(計、量、果、捗)」に行きつくと考えられ、「はかる」はその「はか」が動詞化したものとされる。
「はか」から派生した語は他に以下のようなものがある。
はかどる(捗る):「はか+取る」。
はかばかしい(果々しい、捗々しい):「はか」が顕著なさま。
はかない(儚い、果無い、果敢無い):「はか」が無いの意。「果敢無い」は「果敢(かかん)」という語の連想から来た当て字か?

「はかる」の語源を調べると、私がここで述べたように「名詞『はか』の動詞化した」(つまり「はか」が先にできて「はかる」は後にできた言葉)と書かれていることが多い。だが一方で、「はかる」のほうが「はか」より先にできた言葉(動詞「はかる」が名詞化して「はか」が派生)だという説もあるようです。「はかる」は意味の範囲がとても広い言葉(漢字の使い分けが常用漢字分で6種類もあることも含めて)であることを考えればそのような気もします。

計量強調月間を機に「はかる」の語源について国語辞典、古語辞典で調べている時に「はかない」も同じ系統の言葉であることと、よく見る「儚い」の他に「果無い」、「果敢無い」という漢字表記もあることを知った。調べてみると興味深いものだ。
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