良いお年を!

December 31 [Thu], 2015, 19:27
今年も大晦日。今日で終わり。今年は、途中までは本当に大変なことが多くて、あまり良い年とは言えない流れでした。特に、父が心臓を手術しなければならなかったり、大量の鼻血で救急搬送されたりと、父の健康のことで、ずいぶん心配しました。一昨日会ったとき、「心配をかけた分、来年は元気になって取り返すから」と本人は言っていましたが、実際、ほぼ元の元気に近いくらいに戻ってきてくれた感じで、本当に良かったです。

もうひとつ、一年近くかけて完成させ、半年も待って出版されたファブリツィオの本が、大コケにコケて、そのショックなのか、円形脱毛症になり、精神的には立ち直ったつもりだったのにどんどんひどくなり、結果的にスキンヘッドにすることになる、という事件もありました。

でも、これも年も終盤になって、海外での翻訳出版が決まるという、思いがけないうれしい展開になりました。

自分が著者としての、新しい本の出版のお話も、やはり年の終盤になっていただくことができました。

全体として、途中までは散々で、後半になってからリベンジして、良い展開になる、という年。なんとなく、頭を丸めちゃってから、運が開けたような気が、しなくもないのですが……。関係ないかもしれませんが。

でも、とにかく家族一族、みんなそろって元気で、年の暮を迎えられたのですから、良かったと思います。

こちらのブログに関して言えば、今年は飛躍的に、アクセスの数が増えました。もとは、私も教えているイタリア語学校「イル・チェントロ」のイタリアワインセミナーに、お手伝いがてら参加して、そのレポートをアップしたところ、びっくりするくらいのアクセス数があった、というのが始まりでした。

たくさん「お客さん」がいらしてくださるとやはり嬉しいので、味をしめて、その後もイタリアワイン関係の記事を意識的に上げてきたのですが、そのたびにたくさんの方にいらしていただいて、ありがたかったです。「ワイン業界」で使われる特殊用語をなるべく使わず、ワインに普段あまり親しんでいない方にもイメージしていただけるような「飲みレポ」をしようと思ってはいたのですが、なかなかうまくいかず、まだまだ不本意です。精進します。

あとは、今年から、私はブログに顔出しをすることにしたのですが、私のハゲ頭……もといスキンヘッドの写真が載ると、ドーンとアクセスが跳ね上がるという、なんとも複雑な心境になる状況がありました。まあ、もう開き直っているので、皆さま、飽きるまでどうぞこの頭、存分にお楽しみください。とりあえず、当分はこのままの頭でいきますので(というか多分、もう戻れないとおもいますけど)。

来年は、とりあえず本を3冊、ないし4冊出すのを、個人的な目標にしています。今までにないことですが、頑張りますので、応援していただけると嬉しいです。

いずれにしても、来年も家族一族、みんなが元気で仲良く過ごすことが、一番の願いです。良い年になるよう、祈っています。どうか皆さんにも、良い年が訪れますように。

おさかなのイタリアン

December 29 [Tue], 2015, 21:21


日吉の実家の近くに、息子がまだ小さかったころからよく行っていた、イタリアンのお店があります。「Per Favore」という名前のお店。そこが、明日限りで閉店してしまうことになり、最後の機会だということで、今日、みんなで行ってきました。

このお店、壁に色々なお魚の壁画が描いてあるところから、息子が小さいころは、「おさかなのイタリアン」と呼んでいました。



実際、店のご主人が釣り好きで、朝、自分で釣って来たばかりの新鮮な魚をさばいて作る「魚のカルパッチョ」がとても美味しかったのです。今日は、「金アジのカルパッチョ」と、「イサキのイタリア風南蛮漬け」を盛り合わせてもらいました。



飲み物は、こちら。ハウスワインにもなっている、「トレッビアーノ・ディ・ロマーニャ」です。薄いですけれど、悪くない酸味が目立っていて、甘みもあって口当たり良く、うちの両親にも飲みやすいワイン。これも、だいたいいつも頼んでいました。



息子は、バナナジュース



こちらは、息子がまだ幼かったころからのお気に入りの、「ポテトオムレツ」です。



イタリア料理でポテトオムレツなんて邪道、と思われるかもしれませんが、固いことをいわなければ、これもなかなか美味しいのですよ。

それから、こちらは間違いなく美味しい、ゴルゴンゾーラのペンネ。私と妻のお気に入り。



こちらは、アンチョビ入りピッツァ。



メインには、牡蠣のフローレンス風グラタンというのを頼みました。殻つきで、絵的にも面白かったのに、写真は撮り忘れ。すみません。牡蠣が食べられない(大体当たってしまうので)妻は、代わりにエビドリアを頼みました。ドリアは日本の横浜発祥の料理で、イタリアンじゃありませんが、ここも固いことはいわずに……。

デザートは、息子だけ、これも昔から好きなバナナとアイスクリームのクレープを頼んだのですが、これも撮り忘れ。すみません。

最後に、店員さんにみんなの集合写真を撮ってもらいました。



この年の暮れにきて、息子がお気に入りだったレストランがなくなってしまって、寂しいです。でも、ご主人はまた別の場所でお店を出す予定もあるそうなので、また同じメニューが、いつか食べられる、かも……。ご主人、長い間、ごちそうさまでした!

正月飾りを出しました

December 28 [Mon], 2015, 13:48


もう今年もあとわずかですね。我が家では、今日、正月飾りを出しました。玄関には、上のものを出して……。いつもの歳のお飾りよりも、少し派手かも。

そして、鏡餅もお供えしました。小さな我が家のサイズに合ったものですけど。普段はがちゃがちゃしてるカウンターを少しだけすっきりさせて、後ろの方の見苦しいものは、絞りを調節して、なるべく見えないようにして。



うちはカトリックですけど、こういうことは、昔からの習慣で、普通にやるのですよ。私自身、告白すれば、けっこうげんを担ぐ方ですし。縁起が良さそうな方が、気持ち良いじゃないですか。

というわけで、良い年を迎えられますように。

「聖夜」 2015

December 25 [Fri], 2015, 1:05


クリスマスイブ、「聖夜」……皆さんはどう過ごされましたか?我が家は家族三人で、カトリック菊名教会の「降誕祭 夜半のミサ」に行ってきました。

そもそもクリスマス=Christmasという英語を分解すると、Christ(キリスト)−mass(ミサ)、キリストのミサ、となるので、聖夜にミサに出かけるのは、本来正当派な過ごし方のはずなんですけど、日本ではほんの数パーセントの人しかしない、変わった過ごし方ですよね。

でも、私と息子はカトリックの信者ですし、妻も、クリスマスイブと、元日と、復活祭(復活徹夜祭)の三回だけはいつもミサに出ているので(本人は「なんちゃってカトリック」と自称してます)、私としては、イブの晩も三人で教会に来ると、なんとなくほっとします。

こちらは菊名教会のクリスマスツリー。さすがに立派ですね。



最近は、こんなイルミネーションも導入して、なんとなく今風。



さて、ミサです。クリスマスイブのブログには毎年、イエス様のご降誕にまつわる説教くさい話を長々と書いてしまうので、読まれる方は、もしかすると辟易されているかもしれません。なので、今年はそれはしません。でも、この日のミサで朗読されるルカ福音書(2・1-14)には、とても大切なことが書かれています。本当はその大切なこと、皆さんに知ってほしいのですが、今年は、お気持ちのある方だけ、去年のクリスマスイブの記事をお読みください。右側のバナーの下の方、「月別アーカイブ」という欄から去年の12月の記事に飛べますので……。



ただ、私が願うのは、一般の方も、クリスマスを単なるイベントで終わらせるのではなく、イエス様の降誕をお祝いするのが、本来のクリスマスの意味なんだということを、知識としてで良いですから、頭の隅っこにでもいいですから、置いておいていただけたら、ということです。

なぜなら、キリスト・イエスは、何もキリスト信者だけに救いをもたらすために降誕されたわけではないからです。あなたの、私の、そしてたとえばISの戦闘員たちも含めて「すべての人」の救いと罪の許しのために、この世に生まれてこられた方だからです。誰にとっても、「関係のない」方ではないからです。

もちろん信仰ですから、イエス様を「神の子」であり、本当の救い主だと信じなさい、と押し付けることなどできません。ただ、約2千年前、「すべての人」の、魂の救いと罪の許しのために、自ら命まで投げ出した人がいた、ということは確かです。だからクリスマスには、みんなが楽しく過ごすのは良いことだと思うのですが、そんな中、ちらっとでも「その人」のことを思い出していただけたら、私としてはうれしいです。



さて、ごミサの後は、聖堂の外でクリスマスクッキーをいただき、温かいスープをふるまっていただいてから、家に帰ってホームパーティーです。



今年のクリスマスイブの食卓は、こちら。



テーブルの真ん中にでーんと置かれている茶色の塊は、これ。



イタリアのクリスマスには欠かせないパン菓子、パネトーネですね。今年はネットで買いましたが、最近はペルー産やブラジル産など、南米のものがむしろ主流になってしまっていて、本場イタリア産を見つけるのに、ちょっと苦労しました。私の大好物で、息子も妻も、大好きです。

飲み物はこちら。もちろん、イタリアの発泡ワイン、スプマンテ。



バローロの生産者でもある、ピエモンテ州の「G.D.ヴァイラ」の、「モスカート・ダスティ DOCG 2014」です。グラスに注ぐと、こんな感じ。



ほんの少し緑の入った、薄い麦わら色。モスカートというのは、マスカットブドウのことですから、マスカット独特の、甘い香りがします。その中に、よく熟した桃のようなニュアンスが。少しだけ、ハーブの香りも感じます。

口に含むと、フレッシュな甘さと、凝縮感たっぷりのフルーツの味わいが口中を満たしてくれます。発泡は、ごく軽く。ここでも、マスカットの味と共に、桃のような味わいが感じられます。良くスーパーで売っているような大量生産品のモスカード・ダスティとぜんぜん違うのは、何といっても後味。べたついた甘さが残らず、みずみずしい香味が、後を引きます。おいしいですね!

息子の飲み物は、今年もシャンメリー。子供の頃の、憧れでした。



食後は、ケーキタイム。今年も例年通り、我が家の最寄駅の近くで、ただ一軒だけ残った地元の洋菓子屋さんを応援するため、そこのケーキを買いました。



代わり映えはしませんが、地元の商店街を守る、というのも大事かな、と思って。味だって、クリームの味がちょうど良い淡泊さで、なかなかおいしいんですよ。

というわけで、今年の「聖夜」も過ぎて行きました。また来年も、三人で教会へ行って、三人でパネトーネやケーキを食べて、仲よく楽しく過ごせますように。

プレ・クリスマス

December 24 [Thu], 2015, 0:45


23日は、クリスマスの「イブイブ」(?)ということで、うちの家族三人で日吉の両親のところへ行って、プレ・クリスマスパーティー。家にいるときから妻は下ごしらえをして(もちろん手伝いましたよ)、作れるものはタッパーなどに入れて持参。実家では母にも手伝ってもらいながら、ディナーの食卓を整えました。それが上の写真。

カポナータや



イワシとアジのマリネや



妻お得意の、アボカドとブロッコリーと小エビなどのサラダや



スパゲッティー・ジェノベーゼソースなどなど……



結構時間がかかっちゃいましたが、味は上々でした!

スモークしたターキーのグリルだけは、出来合いのものを買いましたけど。



ワインはこちら。吟味して買って行ってあげようと思っていたのですが、先に母が買ってきていたもの。「カンティーナ・トゥデルヌム」とかいうところの、「カッシアーノ・トーディ・ロッソ DOC 2013」です。



ブドウは、資料によるとサンジョヴェーゼ最低50%、ということ以外に規定はないらしく。香りも、味も、……と言う感じ。ただ、新樽の樽香が強いのだけはたしか。任せてくれればよかったのに……。

でも、チョコレートケーキは美味しかったし……。



なにより両親が、孫と一緒に食事したり、話したりして、幸せそうだったのが何より。それで十分です。特に今年は、父が心臓の手術をしたり、鼻から大量に出血して救急車で運ばれたりと、父の体調のことでずいぶん心配しましたが、ずいぶんと元気になってくれたので、本当に良かったです。



来年も今年集まったのと同じメンバーがみんな元気で、揃ってプレ・クリスマスのお祝いができますように。

彼らにも、冬がやって来る

December 17 [Thu], 2015, 13:59


今年の9月に、20万人もの難民が、あの狭いイタリア半島に殺到しているという記事を、ここのブログに上げました。北アフリカ、西アフリカ、中央アフリカ、中東といった地域から、暴力と略奪、戦火を逃れてきた人々です。その数は、今もどんどん増え続けています。

レンツィ政権は、約500億円の予算を投じて、海上難民の救助、保護施設の建設、彼らへの衣食の供与などの施策を行ってきましたが、まだまだ十分とは言えません。



その上に、とうとう冬がやってきました。難民にとっては、もっとも厳しい季節です。各保護施設での暖房費や、毛布などの防寒具は十分とは言えない状況で、しかも保護施設に入れず、実質上、野外生活・路上生活状態に追い込まれている人々もいると聞き及びます。



それでもまだ、イタリアでの状況は相当良い方で、ハンガリーなど中央ヨーロッパなどでは、この寒空の下、親からもはぐれて、一人で放浪する小さな子供もたくさんいるそうです。この状況では、彼らの命も危ぶまれます。

日本では、遠い遠い異国での事として、依然として関心はとても薄いように感じます。しかし彼らも、同じ人間です。たまたま、生まれた場所と時期が私たちと違って、運が悪かっただけの人たちです。これからの本格的な寒さを前に、彼らへの援助の手を、私たち日本人も、差し伸べたいと思います。

ご感心のある方は、このパラグラフの下に付けた文字をクリックしてください。国連高等難民弁務官事務所の、ホームページにリンクします。そちらから援助金を寄付できるようになっています。難民の子どもたちへの、何よりのクリスマスプレゼントになるでしょう。よろしくお願いします。

国連UNHCR協会

「聖夜」に向けての準備

December 14 [Mon], 2015, 10:30
昨日の日曜日、クリスマスを迎えるにあたっての心の準備として、カトリック菊名教会であった「待降節黙想会」というのに参加してきました。



シスター小野という方を菊名教会にお呼びして、ご指導いただいたのですが、シスターといっても、例の良く見かける修道女の服ではなく、颯爽としたブラックスーツに身を包んで教会にいらっしゃいました。小野さんの所属する、「イエズス孝女会」という女子修道会の方が、普段からそういう姿でいるのかどうかは、わかりませんが。少し脚がお悪い様子でしたが、スリムで若々しいその姿は、修道女というよりも、元宝塚のスター、という雰囲気でした。

やったことは、姿勢と呼吸を整えて、心を研ぎ澄ます技術を教えていただき、いくつかの出されたテーマに沿って、自分の精神の中に深く入って行き、「観想」することでした。それを通して、神と自分との交わりの中にある世界、そして、その中で生かされている、自己の存在を認識するのです。

私も昔、座禅をしたことがありますが、限りなく、それに近い体験でした。ただ黙って座る「只管打坐」の曹洞宗の座禅よりは、「公案」をいただいて座る、臨済宗の座禅に似ていました。他に、天台宗の僧侶が書いた「天台小止観」という瞑想法の解説書を読んだことがありますが、それにも一脈通じるものがあるように感じました。

カトリックの神父さんにも、禅寺を訪ねて座禅を体験される方がいらっしゃいますが、もともとカトリックにも、イエズス会の創始者、イグナチウス・ロヨラの考案した「霊操」(魂を鍛える瞑想法です)というオリジナルのものがあります。それをもとにして、カトリックの「黙想」が出来上がってきたようです。

昨日私たちがやったものは、修道士さんや修道女さんがする正式の黙想と全く同じではないのかもしれませんが、心と体を整えるには、とても効果のある、良いものだと思いました。終わった後、心だけでなく、体重までが軽くなったような感覚が残りました。シスター小野も、これから時々、自分で、家でもやってみることを勧めておられました。

もちろん、この一日だけで、自分の飛躍的な霊的成長があるわけもなく、相変らずのふらふらした自己を抱えながら毎日を生きて行くのでしょうが、参加して、体験して、本当に良かったと思います。

というわけで、クリスマスに向けて、まず「中身」を整えて……。

今日は、やっとクリスマスの飾りを出しました。

キリスト降誕の場面を現したお人形、プレゼーピオ。



玄関に飾る、クリスマスリース。



そして、クリスマスツリーも出して。



これでようやく、クリスマスを迎えるための、「形」もなんとか整いました。今年も家族一族みんな健康で、元気で、楽しいクリスマスを迎えられますように。

イタリアン・クリスマス’15

December 13 [Sun], 2015, 17:22


12日土曜日は、私も勤めているイタリア語学校「イル・チェントロ」で、クリスマスパーティーがありました。名付けて「マジコ・ナターレ」。マジカルクリスマス、という感じでしょうか。とにかく、生徒さん方と先生、スタッフが一緒になって、イタリア風のフェスタ=パーティーを楽しみました。

ちなみに上の写真の右側のおじさんは、先生ではなく、飛び入り参加の一般イタリア人、フラビオさん。バイク職人で、かつてバイクのF−1「MOTOGP」のメカニックだった人。優しくて、控えめで、繊細な、素敵なイタリアおじさん(結構良くいるタイプですが)でした。









もちろん、美味しいものもいっぱい。





ティラミスも、ほら、こんなに豪華!



私が大好きなクリスマス菓子「パネットーネ」も、もちろん人気。写真を撮る前に、あっと言う間にこれだけになっちゃいました。



イル・チェントロの先生と事務スタッフさんたちも、楽しみましたよ。



こちらは、スキンヘッド三兄弟?
左が校長のファブリツィオ、真ん中がその片腕のマルコ、右は私です。
私も、一応ここの教師の一人なんで……。



これも例年ですが、ファブリツィオの上のお嬢さんのルドちゃんと、うちの息子は仲良く歓談。



歳はルドちゃんの方が一つ上ですが、話が合うようで……。



この後、誰もいない部屋を探して、二人で何やら話し込んでいたりしました。うん? もしかして良い雰囲気? と思ったのですが、ルドちゃん、既に彼氏ができてしまったようで、残念(余計なお世話か)。でも、これからも良い友達でいられそうな二人です。



そして、年末のパーティーといえば、やはり盛り上がるのはビンゴ大会ですよね! イタリア語では「トンボラ」と言います。



今年も豪華賞品が盛りだくさん! 参加者のテンションも自然と上がります。



ビンゴが重なったときのじゃんけんも、ヒートアップ。



ちなみに我が家は、ヴェネツィアのサン・マルコ聖堂を描いた版画(オリジナルで、かなり高い物らしいです)と、分厚いイタリア料理の本と、ムーミンのバスセットと、Tシャツが当たりましたが、ムーミンのバスセットは息子が、ルドちゃんが当てた、冷蔵庫で冷やした後ワインのボトルに巻いて保冷をする道具と、交換しました。

息子と妻も、記念にツーショット。何だかすごくうれしそう。



3時間が、あっという間。参加者みんながそれぞれ、十分楽しんだようで、よかったです。我が家もまた来年、三人で参加したいと思います。


あの本が海外で復活!

December 09 [Wed], 2015, 0:30


この本、私と親友のファブリツィオが、心血を注いで書いた最新作ですが、セールス面で大失敗に終わったことは、このブログをご覧になっている方なら、既に良くご存じのことと思います。

あの帯の強烈すぎる表現さえなければ……と思っても、後の祭り。あまりの失望からか、結果的に、私の頭がスキンヘッドになってしまう、という事態にまで至ってしまいました。

もうこの本に関するすべては、終わったこととして、忘れようと努めてきました。仕方がない、次にがんばろう、と。

ところががなんと、8日火曜日、この本が、海外で翻訳出版されることに決まった、という朗報が飛び込んできたのです! 

文春さんの、私たちの以前の担当編集者で、「ライツ管理室」というところに異動になったIさんが、海外に売り込みをかけてくれているのはわかっていたのですが、10月ぐらいまでに決まらなかったら駄目、というニュアンスで聞いていたので、もうすっかり、うまくいかなかったのだと諦めていました。

それがここへきて、契約成立のお知らせ。まだ詳しくは発表できませんが、某外国(イタリアじゃないです)で、来年の秋(多分晩秋)、ペーパーバックではなく、日本円で1500円ぐらいの単行本として、出版されるとのこと。タイトルも帯も、装丁も、全部変わって、内容だけが翻訳されて、生まれ変わって出るようです。もちろん、電子書籍版も出ます。

それでもし当たってくれたら、さらに他の国でも出版される可能性があります。一度は終わった、と思っていたものが、思わぬ時期に「復活」を遂げてくれることになって……やはり、中身のクオリティを認めてもらえたからなのだろうな、と思うと、ものすごくうれしいです!

あとは良い翻訳者に恵まれて、現地で大ヒットしてくれることを、心から祈るばかり。どうか、たくさん売れますように!!

あまりに嬉しかったので調子に乗って、お祝いにと、またいつもより、「ちょっとだけ高い」ワインも開けちゃいました。こちら。



イタリアの北の果て、オーストリア国境に近く、「南チロル」と呼ばれている、アルト・アディジェ地方の生産者「ニーデルマイヤー」が造った、「テルラーノ・ピノ・ビアンコ・アルトアディジェ DOP 2014」です。

この地方は、歴史的にオーストリア領になっていた時期も長いので、公用語はイタリア語とドイツ語、両方を使っています。「ニーデルマイヤー」という名前も、ドイツ語名前。裏ラベルは、こんな風。



2014の年号の下に「Sudtirol Terlaner Weissburgunder」と書いてあるのがドイツ語での名前。その下の「Alto Adige Terlano Pinot Bianco」というのがイタリア語名前です。

グラスに注ぐと、こんな感じ。



ごく薄い麦わら色。澄み切った色合いに、金色の反射が美しいですね。

グラスに鼻を近づけると、まず青リンゴのような清々しい香り。そこに、アルプスの高山植物の、例えばエーデルワイス(香りを嗅いだことないですが、なんとなくイメージ的に)の白い花のようなニュアンスの香りが重なってきます。

飲んでみると、非常に清冽な印象の、心地よい酸味がまず感じられます。それから極めてフレッシュな、摘みたての白ブドウの、きれいな果実味。そしてその後ろに、軽くですが、どこかハチミツのような優しい甘み。そして後味には、その甘みに加えて、ほんのわずかの気持ち良い渋みが感じ取れます。

アルプスの氷河が、何千年、何万年という時間をかけて、地下水となって流れ出してきた水から作られたブドウで出来ている、というのが、実感できます。いやー、すごく良い白ワインだ!

嬉しい知らせに、美味しいワイン。本当に今日は、良い一日になりました。神様に感謝。

美酒たちの競演PART6

December 05 [Sat], 2015, 19:22


今回もまた、イタリア語学校「イル・チェントロ」のワインセミナーのレポートです。テーマが、「クリスマス、お正月に飲みたいワイン」ということだったので、泡泡のパレードかと思えば、さにあらず。講師ファブリツィオが選んだ泡の出るワインは、最初の一本だけでした。上の写真がその、唯一の泡ワイン。「タメッリーニ」という生産者の手になる、「スプマンテ・ミッレジマート・エクストラ・ブリュット・VSQ-ヴェネト・IGT 2009」です。

タメッリーニというのは、北イタリア・ヴェネト州にある、兄弟二人だけでやっている本当に小さな生産者で、いわば「職人の手作り」的な、こだわりワインを少量造っています。イタリアには、こういう小生産者の団体があって、大企業の投資を受けてその傘下に入る生産者が多い中、独立自営で、職人技のワインだけを造っている、という誇りをこめて、このマークを使っています。



このマークがついていないイタリアワインはみんな大資本の傘下で、工業的に作られているのかというと、もちろんそんなことはありません。ただ、このマークがついているものが、間違いなく「職人の手作りワイン」だということは言えます。このワインも、年間2万本前後しか生産されないものです。しかも、ぶどうの出来が悪い年は、このスプマンテの生産はやめてしまうのだとか。ちなみにぶどうは、ガルガネーガ100%。グラスに注いでみます。



細かい良質な泡が、鎖状につながって立ち上ります。飲んでみると、そこそこシャープな酸味があり、アグレッシブな印象。そして、どこか麦のような、パンのようなニュアンスがあり、最後に軽い苦みと共に、リキュールっぽい、本当にかすかな甘みが感じ取れます。すごく美味い!

アグレッシブと表現しましたが、粗雑な感じや乱暴なところは全くなく、むしろ繊細に、緻密に、伝統的なガルガネーガの味を再現している印象。これぞまさに、職人技です。

造り方は、シャンパーニュ(シャンパン)と同じ、メトド・クラッシコ(瓶内二次発酵)という方法を採用しています。その最終段階で、少量のリキュールを加える「ドザージュ」という技法を使うのですが、普通はシェリーなどを使う所を、このワインは、ガルガネーガの古酒から造った、特別な「液体」を使用しています。もしかすると、この生産者だけしか採用していない可能性もある、非常に珍しいテクニックです。このへんが、「ワインの職人」を自認する、タメッリーニ兄弟の「こだわり」なのでしょうね。いや、お見事。

これは間違いなく「名酒」と呼んで良い一品なのですが、なにせ生産数が少ないため、ほとんど知られていないのが残念です。それ以前に、全体的にガルガネーガを使ったスプマンテは、あまり人気がありません。良い生産者が少ないというのもありますが、同じヴェネト州で造られる発泡ワインの、有名なプロセッコが、世界中で大ヒットしているのと比べると、ちょっと寂しいです。こんなうまいガルガネーガもあるのに……。

余談ですが、プロセッコというのは、いまでこそスプマンテ=発泡ワインのカテゴリーに入っていますが、かつては泡の出ない、普通の白ワインでした。1960年代に、マルヴォルタという生産者が、発泡するプロセッコというものを「発明」したのです。それが今は、世界でも有数の消費量を誇る、メジャーな発泡ワイン。マルヴォルタ氏も、天国で喜んでいることでしょうね。

さて二本目は、打って変わって南イタリアのワイン。長靴のかかと、プーリア州の「メニール」という生産者が造る、「フィアーノ・ビアンコ・パッソ・サレント IGT 2014」です。これも、とてもユニークなワイン。まず、瓶からして奇想天外なつくりです。ご覧ください。



これだけだと、どうなっているのかちょっとわかりづらいかもしれませんね。実は、ラベルは真っ白で何も書いておらず、盾型の切り抜き窓があって、そこから覗くと、ワインを透かして、瓶の向こう側に「Pass-O」と書いてあるのが見える、という仕掛けです。面白いでしょう?

ブドウは、フィアーノ・ミヌートロという品種100%です。フィアーノというブドウは、まあ、知る人ぞ知るものなのですが、「ミヌートロ」という名前が付く亜種は、プーリア州でも、南の南、サレント半島の先っちょの方だけで造られている、希少品種です。それを100%使っているわけですから、当然ワインも生産量が少なく、珍しいものです。

普通、温暖な南イタリアでは、ブドウが早めに熟すため、どんなに遅くとも9月中には収穫しますが、この「メニール」という生産者は、さらに限界までの完熟を目指して10月まで収穫を待ち、さらに樹に付けたままで乾燥させて、半ば干しブドウ状態にします。それを早朝、まだ暗いうちに手摘みして、低温下で搾汁、そしてかなり低い温度に冷やした状態で60日もかけて発酵させます。その後、発酵時に出た澱(おり)を沈ませた容器の上で、4か月間熟成させる「シュール・リー」という手法を使って完成させます。これまた、複雑で凝った造り方ですね。

グラスに注ぐと、こんな感じ。



色は薄めですが、輝きのある黄色に、金色の反射を感じる、美しいワイン。そして、香りがなんとも魅力的! プーリアの陽光の下で完熟した、桃やアプリコットのようなフルーティーな香りに、オレンジのニュアンスが加わります。さらに、南国の花のエキスから作った、フラワリーな香水のような気配もして、悦楽の極み!

口に含むと、フレッシュな果実味と、エレガントで柔らかい酸味が口中いっぱいに拡がります。渋みは、最初はほとんど感じられず、口に含んでから空気と混ぜると、舌の奥の両側あたりに、かすかに滲み出てくる程度です。それも、渋味、という言葉では形容しがたい、なんとも複雑な感覚です。私のボキャブラリーではとてもとても。ただ、非常に心地よい気分になるのだけは確か。そして、なめらかに舌を滑って、のどに流れ込みます。専門家が良く言う「オイリー」なのど越しっていうやつですね。これも、実に素晴らしい白ワインです。口福にして幸福。

三本目は、また北イタリア。私にとっての「聖地」である(ちょっと大げさ)、ピエモンテのワインです。「セリオ・エ・バッティスタ・ボルゴーニョ」という生産者の、「ネッビオーロ・ダルバ DOC 2010」。当然、ネッビオーロ種ブドウ100%です。



余談ですが、「ボルゴーニョ」という名を冠する生産者は、ピエモンテに複数存在します。つまり、よくある名前、ということ。そしてこの「ボルゴーニョ」は、フランスのワイン銘醸地「ブルゴーニュ」と、もともと同じ言葉の、なまり方の違いだと言われます。なぜそんなことになるのかというと、古代ローマ時代は、ピエモンテ地方およびロンバルディアの西部地区と、フランスのブルゴーニュを含む地方は、まとめてローマ帝国の、一つの属州だったのです。ピエモンテもブルゴーニュも、もともと、同じくくりだったということ。だから、同じような言葉がある。そして、両方ともに、素晴らしいワインを産する土地なのは「なるほど」とうなずけるところですね。

でも、どちらが「正調」でどちらが「なまり」だという議論は不毛ですよ。どっちにしても、ローマ帝国の公用語だったラテン語の、なまり方の違いに過ぎないのですから。

ワインの話に戻りましょう。グラスに注ぐと、こんな風です。



ネッビオーロワインが好きな人ならおなじみの、オレンジ色がかったような、レンガ色のような薄めの色合い。もちろんそのワインによって、あるいは経てきた年数によって、色のニュアンスや輝きは異なりますが。このワインはどちらかというと輝きは少なく、地味目の茶色っぽい色ですね。

香りは、大きな広がりを感じる、黒ブドウのフルーティーな香りに、シャープなスパイスの香りが重なって、複雑な綾をなしています。スミレのような花の香りと、ミントのニュアンスも、微かに。もうこれだけで、ピエモンテの、霧に包まれた晩秋の風情が漂って、私などは陶然となってしまいます。

口に含むと、タンニンの渋みはしっかりありますが、口の中がきゅっとなる感じではなく、柔らかく、エレガントな、と言っても良いタンニン。酸味は、ネッビオーロとしてもフレッシュな印象ですが、シャープなものではなく、こなれています。ただ、このワインは5年を経過していますが、まだまだ若くて元気、という感じ。ただ、元気と言っても「ヒャッホー!」というおバカ系の元気さではなく、頭は良いけれど、武道のたしなみもある、といったイメージですね。

そして、渋みと酸味と果実味と、ミネラルやスパイスのニュアンスが加わった、非常にバランスの取れた、長いフィナーレがやってきます。素晴らしい!

ファブリツィオの見立てでは、もう5年ぐらいすると、大人の魅力を伴った「飲み頃」が来て、さらに5年ぐらい経つと、枯れた味わいが加わって、また「飲み頃」を迎えそう、とのこと。でも、今が飲み頃でないわけではなく、賢くたくましい青年を思わせる、最初の「飲み頃」だと思われます。

ネッビオーロのような、長期熟成型のブドウの魅力は、まさにここ。同じワインの違う年代のものを味わうことで、まるで一人の人間の、人生の様々な時期をたどるような体験ができる、というところです。

それから、時間とともに、香りと味わいがどんどん変化して行く面白さ。これも、高貴なブドウならではのだいご味です。この、ネッビオーロ・ダルバでも、そういうところが見られました。いずれにしても、さすがネッビオーロ種、バローロでなくとも、しっかり造られたものなら、そうした魅力を十分に備えている、ということですね。

さて、四本目。最後のワインは、また南イタリアのもの。「カンティーネ・サン・マルツァーノ」という生産者の「コッレツィオーネ・チンクアンタ」というワインです。このボトルも、変わってますよー。



最初にこのカンティーナがワインをリリースした、1962年から、このワインのアンナータ(収穫年)の2012年までの年号を、ずらーっと並べてあります。「コッレツィオーネ・チンクアンタ」とは、50コレクションという意味なので、まあ、カンティーナの50年を振り返って……ということなのでしょうが、それにしても超独創的なラベルですね。とにかく、ボトルを見ただけで、造った人が、変人なのは想像できます。これは、先ほどの「メニール」も同じですけど。イタリア人は優しいですけど、同時にヘンな人も多いのでねえ……。

ヘンなのは、別に隠す必要もないだろうに、ブドウの種類を一切公表していないところにも表れています。テイスティングの「天才」ファブリツィオの見立てでは、プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリアが約70%、ネーグロアマーロが約30%、あとは良くわからない、おそらくとてもマニアックな地場品種が数%混ざっている、とのことでした。

グラスに注いでみましょう……。



透明度はゼロ。レッドというよりは、もう、ほぼ完全にブラック。赤ワインというより「黒ワイン」です。まあ、本当に黒ワインという言い方も、イタリア語にあるんですけど……まさに、それにピッタリの色合いですね。

グラスに鼻を近づけると、とても濃厚な、黒い果実を連想させる香りがします。その深い香りは、なんとなく「夜の酒」というイメージを想起させるものです。そして、スパイシーなニュアンスも少し。さらに、樽の香りも。

口に含むと、まず、「熱い」という言葉が頭に浮かびます。アルコールの熱さです。実際、このワインのアルコール度数は、14.5%とかなり高いです。でも、感覚的には16%以上あるんじゃないかという……。もちろん、それはあり得ないんですけれど。それから、たっぷりとして豊かな果実味と、柔らかな酸味、控えめな渋み、そして、かなりはっきりとした甘みも感じます。もちろん、ボディはずっしり。しかし、これだけアルコール度数が上がって、なお残糖が感じられるというのは、ブドウが「どんだけ熟れ熟れなんだ」という感想につながりますね。

確かに美味しいワインなんですけれど、ファブリツィオが言っていたのと同じで、私には少し重たすぎるようにも感じられました。それから、これだけワイン自体の主張が強いと、料理との合わせ方は難しいでしょうね。ワイン単体で、好きな音楽を聴きながら、あるいは瞑想でもしながら、ゆっくりと時間をかけて味わうべき酒だと思います。

これで、ワインの試飲は終わり。今回は、ひと癖もふた癖もあるワイン、しかも珍しいものが多かったとはいえ、全部「美酒」であるのは確かでした。大満足。また次回が楽しみです。
2015年12月
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