イタリア式午餐会

November 25 [Mon], 2013, 15:08


先日発売された私と、親友ファブリツィオ・グラッセッリの本、

「イタリアワイン㊙ファイル
―日本人が飲むべき100本―」
(文春新書)


朝日新聞で、大きく広告を打っていただいたおかげもあって、
上々の滑り出しをしました。

11月22日(金)の時点で、紀伊國屋書店のデイリーベストセラー
新書部門で、総合11位にランクイン!

ネット書店アマゾンのベストセラーランキングでは、お酒・ワイン
部門で第1位。文春新書のランキングでも1位になりました。



これから、まだ媒体に露出する予定もあるので、さらに上を狙って
どんどん売って行きたいと思っています。皆さんも、応援、拡散、
宣伝にご協力いただければ幸いです。よろしくお願いします!

24日の日曜日は、この本の出版祝いと懇親を兼ねて、文藝春秋の
役員のIさんと、担当編集者のIさん、そして前作でお世話に
なった、ノンフィクション作家で出版プロデューサーのYさん、
それから私が、ファブリツィオ宅にお邪魔して、パーティーを
しました。

ファブリツィオ、普段から「東京で一番うまいイタリアンは?」と
人に聞かれると、半ば冗談、半ば本気で「それはうちの家!」と
豪語していました。それで、その腕のほどを披露していただこう、
ということで、彼の家での「午餐会」となったのです。

もちろん、ワインは厳選されたもの。うち2本は、私たちの本の
おすすめリスト100の中から選んだものです。

まず、テーブルに乗っている、イタリア風のパンとフォカッチャが
目に飛び込んできました(冒頭の写真)。なんと、これすべてが、
ファブリツィオのお手製。もちろん、電気パン焼き器などでは
つくれない本格的なものです。やるな、と期待が高まります。

そして出されてきたのが、アンティパストミスト。お手製の前菜。
写真があまりよくないのですが、右下からレンズ豆の煮たもの、
その上がボッタルガ(からすみ)、左上がタコのマリネ、その下が
カラーピーマンのペペロナータです。



四種のアンティパスト、すべて旨し。私は、レンズ豆が一番
好みでしたかね。

アンティパストと一緒に、初めに飲んだものは、こちら。



発泡ワイン「プロセッコ」を醸すぶどうのひとつ、グレーラ種を
単一品種で使った、これも発泡ワインです。名前も「グレーラ」。
ただ、泡は、プロセッコほど細かくはなく、早めに消えてしまう
感じでした。ドライな中にも、奥にはほんのり甘みがあって美味。

一緒にサラーメ(サラミ)も。これが「グレーラ」に合う合う!



次に栓が抜かれたのはプロセッコ。十年前は知る人ぞ知るでしたが、
今では、イタリアで一番有名な発泡ワインのひとつになりました。



そしてテーブルに運ばれてきたのは、カニとハーブのパスタ。
見た感じ、パスタは、ファブの知り合いのイタリア人が帰国
した際に持ち帰ってきた、リングィーネですが、表面がすごく
ざらざらしていて、ソースが良く絡むようになっています。



美味しそうなので、あわてて少し食べちゃってますね(笑)

見た目はごくシンプルな一皿に見えますが、食べてみると、
たくさんの種類のハーブの香りが口と鼻の中に拡がって、
実に複雑、かつ妙なるハーモニーを奏でます。ミントと、
ローズマリーの香りはわかったのですが、あとは……。
すみません。味覚の限界です。

それから、メインの前に、スープが出てきました。ここで
スープが出るのは、リストランテメニューの定番とは違うかも
しれませんが、ロンバルディアの旧家の大きな午餐会では、
これが普通だとか。



インゲン豆をすりつぶしたものをベースに、これまた多種多彩な
野菜とハーブを、長い時間コトコト煮込んで作ったものだそうで、
かなり濃厚で、奥深い味わいでした。もう、その辺の結構有名な
イタリア料理店を超越した次元なのは、認めざるを得ません。

それから、何時間か前に抜栓してあった赤ワインが出てきました。

本のリストにも乗っている、バルジェーラの、ヴァルテッリーナ・
スーペリオーレ・サッセッラ・リゼルヴァの2009年のものです。
これは、前から私も飲みたいと思っていたワイン。ぶどうの種類は
バローロやバルバレスコと同じ、ネッビオーロ種。



同じ種類のぶどうでも、こちらはバローロなど、ピエモンテ州の
ワインとは異なり、ミラノがあるロンバルディア州の北の端の、
ヴァルテッリーナ地方で作られたもの。同じぶどうでも、土地が
違うと、これだけ違うキャラクターになるのか、と感心します。

まずバローロなどに比べると、軽やかで爽やかな印象があります。
このワインのぶどうが採れる、アッダ川の渓谷ヴァルテッリーナを
吹き渡る、そよ風のような……。

そして、やはりバローロなどとは異なる、ハーブのような香り。
想像していたのとはちょっと違いましたが、間違いなく、極上の
ワインです。今まで飲んだ赤ワインの中でも、最高に気に入った
ものの一つになりました。

出てきた料理は「子牛肉のスペッツァティーノ、ポルチーニ
きのこソースの、リゾット添え」です。



写真をごらんになってわかるとおり、スペッツァティーノという
のは、肉の角切りを煮込んだ料理です。ビーフシチューにも少し
似ていますが、ファブリツィオのスペッツァティーノは、日本で
いうビーフシチューのような、デミグラスソース仕立てではなく、
ポルチーニきのこの香りが高い一皿でした。

そして、ここでも様々なハーブを使った、複雑で奥深い味わい。
ファブリツィオは、どうやら「ハーブ使い」の名手のようです。

一方、添えてあるリゾットは、バターベースのシンプルな味。
もちろん、煮加減は、しっかりアルデンテで。

ここで、ワインがまたチェンジされて、これも本の中のリストに
出てくる、イエルマンという生産者が造った、ピニャコルッセ
という一本が出てきました。産地は、イタリアの北東の端にある
フリウリです。ぶどうの種類は、ピニョーロというもの。



先ほど飲んだサッセッラよりも、さらにどっしりとしたボディー
を持っていて、タンニンの渋みもありながら、一方で果実味も
しっかりとあるという、不思議で、でも素晴らしいワイン。
これも、すごく気に入りました。

ここまで食べて、おなかいっぱい、ワインにも満足、という気に
なったのですが、まだデザートがある、とのこと。まずは軽い
味のチーズと、洋ナシで口直しをして……。

それから、おそらくファブリツィオの創作の、このドルチェが
出てきました。



下にあるのは、イタリアの家庭でクリスマスに食べるパン菓子の、
パネットーネ。その上に、マスカルポーネ・チーズがベースの、
クリーミーなトッピングが乗っています。

パネットーネそのものも、日本で売っている大量生産品とは違う、
ミラノのお菓子屋さん手作りのもの。食感は、しっとり、もちもち。
日本で普通に買える品の、ちょっとパサパサした感じがないのです。
これもイタリアに帰ってきた知り合いに、買ってきてもらったのだ
とか。

マスカルポーネベースのトッピングも、程よい甘さで口どけが良く、
ホントにおいしうございました。

このドルチェと一緒に出てきたのは、シチリア産の濃厚な酒精強化
ワイン、マルサーラです。甘くて、しかもピリッと辛くて、何とも
言えない複雑な味。アルコール度数は18%で、普通のワインよりも
強いです。生産者は、産地のマルサーラで一番の老舗、フローリオ。



北イタリア名物のパネットーネと、南イタリア・シチリア名産の
マルサーラとのマッチング。これが意外にぴったりで、新鮮でした。

最後に、濃いエスプレッソを一杯いただいて、締め。気が付いたら、
外は真っ暗。なんとまる6時間も、食べて、飲み続けていました。
これぞ、伝統的なイタリアの、お祝いのプランゾ=午餐会。

6時間も経っていたなんて、終わるまで気づかなかったほど
楽しくて、口福な時間でした。ファブリツィオ、ありがとう。

料理は、イタリアの旧家の「家庭料理」の流れなのでしょうが、
本当に「東京一のイタリアン」を名乗っても、ずうずうしくは
決してない、素晴らしさでした。

これなら、当然、本職の料理人になっても一流の腕前です。それで
いて、一昨年はソウル大学の巨大でモダンな校舎を建設する指揮を
とった、一流の建築家。イタリア語を教えても一流のカリスマ教師。
多分、クラシック音楽の造詣も、一流の評論家に負けないでしょう。
ワインの鑑定眼は、ソムリエやワイン評論家も顔負け。そして本も
書ける、というわけです。

「万能の天才」レオナルド・ダ・ヴィンチを生んだ国、イタリアの、
「現代版ダ・ヴィンチ」と呼びたいくらい。それを言うと、いつも
本人は「やめてくれよ」と照れるのですが。

いずれにしても、同席した人全員が「6時間も経ったなんて信じられ
ないくらい、楽しかった」と、口をそろえて言っていました。

それで、さっそく来年の1月にまた集まって、パーティーをやろうと
いうことに。

後は、とにかく本が、一層売れてくれることを祈るばかり、です。

本日発売です!

November 20 [Wed], 2013, 19:45


私が親友のファブリツィオ・グラッセッリと一緒に作った
新しい本が、今日発売になりました!

「イタリアワイン㊙ファイル
―日本人が飲むべき100本―」


文春新書・定価750円+税です。

写真は、紀伊國屋書店・新宿本店に並んだ私たちの本です。

構想まる1年。心血を注いで、完成させた本です。
何としても、売れてくれないと困ります。

本屋さんの新書コーナーか、お酒の本のコーナーにあります。
もちろん、アマゾン等のネット書店でも扱っています。

「流行」というものが、どうやって「作られる」ものなのか。

私たちが100%自分自身のものだ、と思っている「おいしいか、
おいしくないか」という感覚の基準まで、実は誰かのお金儲けの
ために「コントロール」されているのかもしれない……という、
現代社会の、深い問題にまで触れた作品。

これを読んだら、明日「解禁」の「ボージョレ・ヌーヴォー」を
買うか買わないか、という選択も、変わるかもしれません。

もちろん、ワインに興味のない方にも、面白く読んでいただける
本です。

先日も書きましたが、新書はスタートダッシュが大切なジャンル。
これをお読みになって、まだお求めになっていない方は、
是非、明日にでも書店へ行ってお買い求めの上、お読みください!

それから、周りの方にも宣伝していただければ、と思います。

よろしくお願いいたします!

また新しい本を出します!

November 14 [Thu], 2013, 15:43


文春新書から、今年もまた新しい本を出します。タイトルは

「イタリアワイン㊙ファイル
−日本人が飲むべき100本−」


というもの。今回も「著者」はイタリア人の親友である、
ファブリツィオ・グラッセッリ。私は実質上の訳者であり、
全体の構成、プロデュースもしましたが、今回も黒子に
まわりました。

イタリアワインの奥深い話も、もちろん書いてあるのですが、
世界の「ワイン業界」全体の、今までどこにも書かれなかった
「暴露話」がたくさん書いてあります。「ワイン業界」に関わる
専門家では、絶対書けない本になっているのは間違いありません。

もうすぐ「解禁」になるボージョレ・ヌーヴォーもそうですが、
世の中の「流行」はもちろん、消費者の「好み」や「価値観」
まで、今は「リサーチする」ものではなく「作り出す」ものに
なっている、ということ、その背後にあるものは……などなど、
とにかく刺激的な内容が、いっぱい詰まっています。

イタリアワインファン以外、というより、特別にワインに興味が
ない人でも、読んでみれば絶対に面白い、という本になっている
ことだけは、保証します。

前作の「イタリア人と日本人、どっちがバカ?」とは全く毛色の
違う本に見えますが、あの本の「エピローグに代えて」に書いた
ことと響きあう部分があるので、前作を読んだ方は特に必読です。



店頭での販売開始は、11月20日。ボージョレ・ヌーヴォー解禁日の
前日になります。わざと狙って発売日をこの日にしたのかどうかは
文藝春秋社の、編集者の方に訊いてみないとわかりませんが……。

ところで、今年のお正月のこのブログで、元旦のおとそに、あえて
ちょっと珍しいイタリアワインを飲んで、ご紹介したのは、今年、
この本を出すことが、あの時すでに決まっていたからです。

思わせぶりなことを書いてしまいましたが、これが種明かしです。

いずれにしても、我が家の家計の浮沈は、というより、少し大げさに
言えば、我々一家の将来は、この本が成功するかどうかにかかって
いる、と言っても過言ではありません。

これをお読みになった方は、皆さん「イタリアワイン㊙ファイル」
是非是非、お買い求めくださいますよう、平にお願い申し上げます。

文春新書の今月の新刊で、定価750円+税、今月20日より全国書店で
お買い求めになれます。
アマゾン等のネット書店でも入手可能です。

新書の場合は、売れ行きの「初速」が非常に大事になります。
「今度機会があったら買おう」ではなく、20日に発売されたら、
できればすぐに、お買い求め下さい!

どうぞ、よろしくお願い致します!!

日本を売り渡す?

November 04 [Mon], 2013, 0:32
先日、このブログでさんざん文句をつけた特定秘密保護法案。
この間までは対象にならないとされていたTPPについても、
やはり秘密になり得ると、政府関係者がさっそく前言撤回
したりして、秘密の対象は無制限に広がり得るという懸念が
早くも現実になりつつあります。

さらに、この法案には、信じられないほど、とんでもない
内容が含まれているようです。

国民に対しては厳重に秘密にされていることでも、なんと、
一部の外国、及び外国の機関に対してなら、開示できると
する条項があるのです。

日本が国家機密でも平気で教えられる相手といったら、米国と
米国の諜報機関ぐらいしかないのは、明らかです。

もう、あきれて物も言えない条項、この法律の「第九条」に
ついて、取り上げて論評しているウェブマガジンがあります。

岩上安身というジャーナリストがやっているサイトですが、
その中で、オープンコンテンツとなっている分を取りあえず
一度読んでみて下さい。こちら……

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/109476

たしかに法案の第九条をよく読んでみると、岩上氏が指摘して
いる通り、とんでもない規定であることが わかります。

しかしこんな、国の重要情報ををまるごと売り渡すような法案を
作る人たちが「愛国心を涵養する教育を」などとのたまうのは
どうなんでしょうかね。

日本国民は、日本政府に馬鹿にされています。そして日本政府は
米国に、いや米国の一部のエリートたちに、完全になめきられて
います。もう何といったら良いのやら。

日本の子供たちには、こんなことになっているのに、何も反応
しない「思考停止」の腑抜けな親世代の尻拭いをさせるのは
忍びないとさえ思います。

こんな国のことは放っておいて、世界の各地へ自由にはばたいて、
その土地で、その子らしい花を咲かせてほしい、そんな風に
思ったり……。

こんなことを言うのは、愛国心が足りないですか?

「日本を取り戻す」とか言いながら、日本を売り渡そうとしている
人たちよりは、少しはましだと自分では思うのですが。
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