イタリアの米どころ

February 18 [Sat], 2006, 15:25
トリノ=ピエモンテ州の「3大おいしいもの」ということでご紹介してきましたが、先日ご来店いただいた「えちゅこ」さんのコメントで、たいへん大事なものを忘れていたことに気がつきました。店長おすすめの「グルメ天国トリノ=ピエモンテ州」の名物を、謹んで「4大おいしいもの」に訂正させて頂きます。忘れていた大事なものとは、「お米」です。米料理のリゾットは、今やたいていの人が一度は食べたことのある、イタリア料理の定番のひとつになりました。その国に有名な米料理があるということは、当然、稲作の盛んな地域があるということ。じつは、トリノのあるピエモンテ州は、イタリア国内でダントツの「米どころ」なんです。

列車でミラノからトリノへ向かう人は、途中のヴェルチェッリという駅の手前あたりから、車窓風景に、どこか懐かしいものを感じ始めるでしょう。冬の今頃だとわかりにくいかもしれませんが、よーく見てください。それは、日本の代表的な田舎の風景と同じ、広々とした水田地帯です(写真)。初夏から夏にかけては、車窓を開けると(一部窓の開かない列車もありますけど)、青々とした田んぼのにおいが車内に流れ込んできます。秋には、たわわに実った金色の穂波が、風にそよいでいます。私の場合、このあたりを通りかかると毎回、母親の実家がある東北地方の水田風景を思い出します。その風景を「懐かしい」と感じるのは、私たち日本人の、多くの人の「心のDNA」に刷り込まれた「ふるさと」のイメージに重なるからなのでしょう。

年配の映画ファンの方ならば、出稼ぎの田植え農婦たちの人間模様を描いた、イタリア映画「にがい米」(1949年・ジュゼッペ・デ・サンティス監督・シルヴァーナ・マンガノ主演)を思い出されるかもしれません。映画に出てくる手作業での田植え風景は、昔の日本のそれと驚くほど似ています。これらの屋外シーンの大部分は、ヴェルチェッリに近い、ピエモンテの水田でロケされたものだと言われています。
ところで、イタリアのお米には、東南アジアなどで栽培されている「長粒米」と、日本のお米と同じ粒の短い物の、両方があります。面白いことに、日本の新潟県産「コシヒカリ」の種もみを、ヴェルチェッリ付近の田んぼに持ち込んで栽培してみた、イタリア人のお百姓さんがいるそうです。土が合ったのか、お米はとてもよく実り、その名も「イタヒカリ」と名づけられました。イタリア在住の日本人たちの中でも「グルメ」と言われる人たちが太鼓判を押した、飛び切りおいしいお米だそうですよ。

トリノのレストランには色々な種類のリゾットがありますが、店長のお気に入りは「ポルチーニきのこのリゾット」です。米作地帯の中心、ヴェルチェッリの伝統的なリゾットは、いろいろな野菜とインゲン豆、豚肉の腸詰めを煮込んだスープで作る「パニッサ=Panissa」というものだそうです。店長は食べたことがないのですが、いかにもおいしそう。いつか必ず食べてみたいですね。

その他にトリノ名物といえば、棒状のプレッツェルの一種「グリッシーニ=Grissini」があります。今ではイタリア中のレストランで、パンと一緒に出てきたりするポピュラーなものになりました。これが大好きな方の場合は「トリノ5大おいしいもの」に入るでしょうね。ただ店長の場合、嫌いというわけではないのですが、そんなにありがたく思わないので(多分、本当においしいグリッシーニを食べたことがないのでしょう)、やはり「4大おいしいもの」で決まり、とさせていただきます。
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店長
イタリアの米作りも、基本的には日本とそう変わらないと思います。ただ、田んぼ「一枚」の広さが、日本の平均的なそれよりも、かなりビッグサイズな感じです。おそらく、かなり大型の機械を使って農作業をしているのだろうと思います。映画「にがい米」の時代は、出稼ぎ労働者による人海戦術が基本だったようですけれど、今は違うんですね、きっと。
「一枚」が大きな田んぼに水を張った状態を見ると、何か湖水か、満潮時の干潟みたいに見えます。そこに、白い鷺がたたずんでいる姿がよく見かけられるのですが、それはそれは美しく、風情のある情景なのです。

February 19 [Sun], 2006, 1:42
海(岡山県宣伝係)
一般には知られていないイタリア情報に、毎回驚いています。
今回は…水田!!
意外すぎます。
腰をかがめて苗を植えていくイタリア人?
燃える男の赤いトラクターは走っているのか?
イタリアの米作りの一年を、見てみたいものです。

「イタヒカリ」にも、ブッ飛んでしまいました。
ちなみに、「コシヒカリ」の先祖に「朝日」という米があり、岡山で作られ、ご飯としても、酒造米としても使われます。
今夜の晩酌も、岡山県の酒蔵の朝日米純米酒でした。
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