エリザベス:ゴールデン・エイジ

February 18 [Mon], 2008, 22:27
「エリザベス:ゴールデン・エイジ」 2008年 英/仏

★★★★★



来週から毎週と言っていい程、観たい映画が続々と来るので、昨日の夜大慌てで観て
きました。

いや〜、ケイト・ブランシェットの凄みのあるクイーンっぷりに圧倒されますね。
女としての幸せを跳ね除け、一国の女王であり続けたエリザベス1世の半生・・・。
こりゃ歴史書を紐解かないと、難しいかなぁ?とちょっぴり後悔しましたが、分り
易い映画なので、ほっとしました。

分り易い・・・と、言うのはエリザベス1世の心情が全てなので、演技が上手いのと
無駄のない演出だったからでしょうね。
唯一、無駄に感じたのはオーウェンの濃い顔かなぁ^^

1585年、欧州をカトリック国にして統一・支配を目論むスペインのフェリペ2世
モリャ)。時は「宗教戦争」(聖戦)時代のヨーロッパ。
唯一、プロテスタントの国としてスペインや同盟国フランスに媚を売る事なく、イギ
リスを治めていたエリザベスの、女王としての孤独や、一人の女としての苦悩を描き
だしています。

日本では、その頃織田信長が天下統一を夢見て破れ豊臣秀吉が台頭していた頃ですね。

うわ〜〜かなり昔の話なんだ、とわかりますよね^^
それゆえか、イギリス女王の城も、寒々しい簡素さがあります。豪華絢爛という程で
もない。女王の衣装や鬘は楽しめるけど、昔なんだなぁ〜〜と思える美術だ。420年も
遙か昔。
誰とも結婚もせず、子供も生まない女王を、国民が「うまずめ」だと批判する事を怖
れた側近のウォルシンガム(ラッシュ)は、王国の家系の人間との見合いを試みていた。
まだ若いどこそこの国の王子とのお見合いは、拙い英語で「エリザベス女王におかれま
しては・・・・」とお世辞を言うのもようやっと。見兼ねた女王がその王子の国の言葉
で流暢に「本心を仰っていいのよ。疲れたでしょう?お家へ帰りたいわよね?」
などと、軽くあしらう姿も中々面白い。

世の男どもは、自分にお世辞を言って取り入ろうとする。
若い王女ならポッとなる所なのに、ここは、伊達に歳を取ってはいない。1533年生
まれなので、当時52歳という事になるので、子供を生むのは既に難しい年齢かと思い
ますが・・・・。王族の女と言うのは、世間知らずなイメージがあるが、エリザベスは
波乱万丈の生き様でその歳まできたのである。
簡単には男を信用しない。また母親を殺した父ヘンリー8世へのトラウマも根強くある
ようだ。結婚によって男(または政権)に支配される事が怖かったのではないだろうか?
もう1つ・・・・ここは、何処の国にも属す気はないが、「気をもたせる手段」で国の平和を
保っていたようでもある。

そこに現れた、ウォルター・ローリー(オーウェン)は、世間では海賊と謳われる探検
家。彼の話す新世界への航海の話を少女のように心をときめかせて聞くエリザベス。
しかし、ローリーはエリザベスの侍女ベス(コーニッシュ)と恋仲に落ちていく。

2人の密会を感づいたエリザベスが、無理矢理躍らせ、若くて美しいベスに自分の若い
日を投影するシーンが、泣けてくる。

鏡を見ては皺が増えた、と嘆くエリザベスが可愛らしくも切ない。

一方では、カトリック派のスパイ、レストン(エヴァンス)が不穏な動きを見せていた。
「我こそが正当な王位継承者、妾け腹のエリザベスなぞ・・・」と高い誇りを持ってい
るスコットランド女王のメアリー(モートン)を利用する。
エリザベスを暗殺する。
しかし、これはスペインが仕掛けた聖戦への足がかりだった。

移ろいやすい政権、驕れる人も久しからず。
時代に弄ばれたメアリーの反逆罪による断首シーンは、厳かな中で行われた。
ここにも1人「女王」として君臨した女の気高い最期を観る事になる。「我こそが女王
神に選ばれし者」
サマンサ・モートンは、ケイト・ブランシェットに対抗できる程の存在感はないものの
裏切りを知った時の演技は、めちゃめちゃ上手い!と手をたたきそうになった。

大義名分を得て攻め寄るスペイン軍。
強さの陰に、弱さ・脆さを秘めたエリザベスの叫びが聞こえてくるようだ。
ベスよ、何故愛する女王を裏切ったの?
中国に生まれていたら、亀ツボにホルマリン漬けにされているところよ!(笑)
イングランドは日本と同じように、四方八方を海で囲まれているので、無敵なスペイン
軍を相手にしても、簡単には堕ちなかった。
自然の驚異による幸運で、勝利を収めるエリザベス。

圧巻なのは、艦隊による戦闘シーンだけではない。
全てが終わり、彫刻のように白く美しいエリザベスがその手にかざす国民への愛、母性
を見せるシーンだ。

カメラが彼女を捉え、何度もクルクルと回る。
聖母マリアか菩薩のようなエリザベスの神々しさは只者ではない美しさだった。

国民の母となろう。
偉大な神によって守られた一国の女王は、穏やかに自分の使命を受け入れる。
その顔にはもう迷いはない。
気高くも知略に富んだ女王の腹のくくり方がアッパレである・・・・。

役者が全て上手かった(私は今回に関してはオーウェンはミス・キャストの
ようにも感じますが・・・ごめんなさい)のも評価します★


監督 シェカール・カプール
出演 ケイト・ブランシェット、ジェフリー・ラッシュ、クライヴ・オーウェン
    アビー・コーニッシュ、リス・エヴァンス 、サマンサ・モートン


【映画館での鑑賞】
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