オリバー・ツイスト

July 26 [Wed], 2006, 23:09
「オリバー・ツイスト」英/仏/捷

★★★★★

19世紀のイギリス。
養育院で育った孤児オリバー・ツイスト(バーニー・クラーク)9歳は、もうじき
10歳になるので自分の生まれた救貧院へ戻される。
そこで労働を奉仕して僅かな粥を貰うのだが、皆を代表して「おかわり」をねだっ
た事で追放処分になる。葬儀屋に引き取られるが、ここには性悪な奥さん、根性
の腐った先輩・女中の苛めや暴力が待っていた。
元々この映画、観たかった訳ではない。どんな内容かは知らないが(世界文学の
名作らしいけど私は中学生の3年間しかこの手は読まなかったので残念ながら未読)

重々しい雰囲気と貧しい少年の救われない話ならどうしよう・・・と気乗りがしなかった。 
同じ年代のベルギーの物語「フランダースの犬」で私は未だに1年に数回思い出し泣きをする。
 
滅多に観ないけどTVで「名作のアニメ特集」などでネロが天に召されるシーンは 
100%泣いてしまうシーンで、できる事ならもう可哀想な子供のお話は観たくない
というのが本音。
小さな子供がたらいまわしになる序盤と葬儀屋を抜け出して、あてもなく何となく
ロンドンまで、たった1人で飲まず食わずで歩き続けるシーンでもう止めようかと
思ったのですが・・・辛抱して観ました^^

靴もボロボロで痛々しい足。お腹がすき過ぎて倒れていたオリバーを観ても
ロンドンの華やかな街を行き来する人達は無関心。
唯一、彼を気にとめ助けたのが、(同じ孤児として放っておけなかったのでしょう)
物盗りのドジャー。彼は寝るところも金もないオリバーを自分たちのアジト?に
連れて行く。そこには人のよさそうな老人フェイギン(ベン・キングスレー)が
子供達を仕切っていたが少年と同じ目線で、決して上から見て言わないし威張る
ような人間ではなかった。
ドジャーと、フェイギレンはいわば、オリバーの命の恩人なのだ。
ここの子供達は楽しそうで、オリバーもここで落ち着くのかと思いきや
波乱万丈の展開はまだまだ終わらない。
善悪のつかない子供達が(しかも孤児らが)、廻りに感化され「金持ちから盗んで
何が悪い?生きるためだ」
そんな風に思い込んでいても全く不思議はないかも。
オリバーは辛い目にもあったものの、養育院のしつけがよほど厳しかったせいも
あってか真っ直ぐな子供である。

「盗みは悪い事」だと知っている。
こんな無垢な少年がフェイギレンの悪党仲間のビルらに利用され銃で脅され 
恩義のあるブラウンロー氏のお屋敷に泥棒に入る羽目になる。

咄嗟にオリバーが「逃げて!ブラウンローさん!!危ない!警察を!」
と言って庇って撃たれるシーンが泣ける。
いやその前に「許して下さい。僕を野原で死なせてください。もうロンドンには
近づきませんから」というシーンでボロボロ。
このオリバー、こらえて泣く癖がついちゃったのね・・・・。健気だわ。
子供らしく大声でワンワン泣いたり ピーピー泣くって事がないの。
そんな事したら鞭でうたれたからでしょうね。

いつも泣いている子なのに・・・・本物の愛情とか優しさに飢えていたのでしょうね・・・。
憂いを含んだ目といい白いその顔はホント「美少年」という形容がぴったり。
しかし声はどったの?声変わり???(まだ体は小さいけど^^)
かすれ声で聞き取りにくかった(字幕で観るので関係ないけど)
暗い映画なのでキンキンした声だと、これまた合わなかったかもね。

オリバーを危険をおかしてまで助けようとするナンシーや
最後、捕まって錯乱状態のフェイギレンが哀れだった・・・。
この時代を再現した美術は勿論大いに満足。
華やかな上流社会とはまた違った、貧困に喘いでいた人たちがかいま観れる。

オリバー、もう泣かないでね。
確かにフェイギレンはあれだけ怖がっていた「絞首刑」になる運命だけど。
優しいブラウンロー氏に引き取られ、その友人と女中にまでブラウンロー氏が
「貴女も一緒に」とワイン・グラスを渡すシーンがとっても良かった。

一概には言えないけど、中途半端な「小金持ち」程度の人間って根性悪いような
気がする。元々裕福な「大金持ち」(鼻持ちならない人間も多いけど)は心も
豊かなのでは???

今までずっと声を出して笑ったり、泣いたり、できなかった分大いに子供らしく
甘えて大きくなってね、オリバー★大きな優しさに包まれ、やっと幸せを手に
したのよね(^.^) 
オリバーは優しい子なのできっとフェイギンや死んだナンシーの事を忘れない
でしょう。義理堅い子供です。まだ10歳なんですよ。

追記:ビルが警察に囲まれた時、ナンシーを殺した恨みでドジャーが「ビルは
ここにいるよ!僕たちみんな誘拐されたんだ!」と咄嗟の機転も利かせていい
ます。なので、他の子供達は保護され、無事です。

盗品は隠して警察が来ても万全の対策をとってたと思いますが、錯乱して自分
から盗みをしていた事を暴露しちゃったんですね。 
オリバーさえ現れなれば・・・という思いもあるとおもいますが、窃盗は重罪です。
まだいたいけな少年に盗みの術を教え、少年たちもエスカレートしてくと大人に
なりもっともっと金が欲しくなる。
そうなるとどんどん犯罪に手をそめていくので、かえって良かったのです。
ナンシーもいずれはあのビルにどのみち殺される運命だったと思います・・・。
なのでオリバーがつかんだ幸せは人を踏み台にしたものではないと思います。 

それはそうとベン・キングスレーだとは 全く気がつきませんでした。相変わらず上手いです

【DVD観賞】
  • URL:https://yaplog.jp/tonton119/archive/110
P R
2006年07月
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
私の簡単プロフ
■HN:とんちゃん
■趣味:映画鑑賞、工芸、水泳、ドライブなど
■当分ずっと激務です・・・(ノ_・、)シクシク
■blogについて:コメントもして廻りたいのですが
忙しい時はTBだけですみません
後TBし忘れていたら、ごめんなさい。
反論コメントは凹むのでお手柔らかにお願いします。
楽しくやっていきたいです★
■映画タイトルの横の年数は日本で公開された年数です

■BLOGのスキン、プロデュース:by d・mama
最新コメント
  • {$BlogCommentEntryTitle$}
    ⇒ {$BlogCommentAuthorLink type="Url"$} さん ({$BlogCommentDate format="%m/%d" language="jp"$})
P R
https://yaplog.jp/tonton119/index1_0.rdf
お気に入りのブログ★
SEO / RSS