クラッシュ

July 16 [Sun], 2006, 9:31
「クラッシュ」2006年 米

★★★★★

大都会ロサンゼルスの2日間を追う、群像劇。
いや〜〜待った。待った^^ アカデミー作品賞グランプリに輝いた時は既に
遅く、上映された後でした。DVD化を待って待ってやっと観れましたが期待通り!

冒頭のシーン。車の衝突事故に遭ったグラサム(ドン・チードル・黒人)の台詞
「みんな触れ合いたいのさ。 衝突しあい、何かを実感したいんだ。」
これが全てを物語っている。クラッシュ・・・“ぶつかりあい”
平穏無事とはいかない、都会での諍いといつも心に悲しみ・憎しみ・偏見・怒りを
持っている人々のエピソード、それぞれの“葛藤”を短い間に織り交ぜて上手に描いている。

アメリカなので「人種差別」は避けて通れない。

ペルシャ人(褐色でアラブ系の顔)のファハドは小さな雑貨屋を営んでいるが 
英語が完璧ではないため誤解が生じ、いつも周囲の人間と衝突している。
一人娘のドリが女医で美しく賢いのが救いだ。
鍵屋のダニエル(マイケル・ぺニヤ・黒人)の忠告を無視して店のドアを修理しな
かったために泥棒に荒らされダニエルに逆恨みをする。
同じ日、黒人の若者アンソニーとピーターは“白人社会”にいつも腹を立てて悪さばかりしていたが通りがかりの裕福な白人の夫婦、ジーン(サンドラ・ブロック)とリック(ブレンダン・フレイザー)の車を強奪!リックは地方検事で車を盗まれた事
よりもマスコミへの対処を懸念する。黒人を差別していないと常日頃からアピールしてきたのだ。

豪邸の家の鍵をこれまたダニエルが取替えに来ている時に、ジーンは黒人に対
する偏見をあらわにする。
同じ夜、TVプロデューサーとして成功したキャメロン(テレンス・ハワード・黒人)と
クリスティン(黒人)夫婦の乗る高級車を人種差別者の権化ライアン警官(マット・ディロン・白人)が因縁をつけて尋問する。夫人にセクハラまがいの行為をするが、キャメロンは抵抗したら殺されるとびびり、ただただ謝るのみ。
そんな夫をなじり罵る妻。「貴方は黒人差別を黙認して悔しくないの?」
ライアンと組んでいた若い巡査ハンセン(ライアン・フィリップ・白人)もまた先輩への嫌悪を募らせていく。
グラハムは、ヒスパニック系の同僚リア(白人)と付き合っていたが一人暮らしの
母親は“半ボケ”で、そんな「黒人らしさ」を何処かで捨てた長男よりも家出したまま行方不明の次男の心配ばかりしていた・・・。

ダニエルがまだ幼い一人娘に「透明のマント」を着せるエピソードといつも何かに
怒っている父が買った拳銃に空砲の弾丸を買って装填しておいた娘のエピソード
が好き。
とくに、ダニエルに銃を向けたファハドを見て、パパを助けようと庇う娘の姿が 
愛らしくて涙を誘った。 
        父を守る「天使」たち・・・。

追突事故で車が横転し乗っていたのはクリスティンなのだが偶然にも駆けつけた
ライアンが必死に救出するシーンも涙。イヤミは言っても被害者が黒人だろうが
何人だろうが助けようとする警察の(いや人間の)本能をちゃんと持っていたのだ。
しかし差別なんかしない!と正義感をかざすハンセンは偶然街で拾って乗せたピーターの行為を勘違いして撃ち殺してしまう。しかもその死体を誰もみていない事をいい事に遺棄して立ち去る・・・。

検事のリックから不正の取引をしぶしぶ飲んだグラハムの冒頭のシーンへ続く。
死体遺棄現場へと向かう途中だったが運転手のリアを残し現場へ急ぐと死体は 母親が年中「捜してくれたかい?」と言っていた弟のピーターだったのだ!

相棒の死をまだ知らないアンソニーは黒人を助ける白人刑事を見て、心を入れ替
ようとする。出入りしている車の修理工場のボス(白人)の元に攫われてきたカン
ボジア人たちを解放してやり 「中国人め!」と悪態はつくものの、にんまりする
シーンが微笑ましい。
どんな人種にも公平に、雪が降り注ぐラストも良かった。音楽も!

人間の善悪・愛憎をリアリティ溢れる、

ヒューマン・ドラマとして描いた傑作。


演出に一切無駄がないのも良かった。一瞬たりとも飽きる事なく観入ってしまったもの。何度でも観たくなりそうな作品です。未見の方、どうぞ一見の価値はあると思いますよ^^

【DVD観賞】
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