団菊祭

May 06 [Sat], 2006, 17:10

今月の歌舞伎座は、市川団十郎さんと尾上菊五郎さんが共演する「団菊祭五月大歌舞伎」。 近代歌舞伎の祖と謳われる九代目団十朗と五代目菊五郎を偲ぼうと、1936年に始まり今年で70周年を迎えた団菊祭も、襲名興行が続いたり、団十郎さんが白血病で倒れ病気静養したりしていたので、実に3年ぶりの公演だそう。 

夜の部だったので、残念ながら昼の部にしか出ない団十郎さんの晴れ姿を拝む事は出来ませんでしたが、その代わり、息子の海老蔵さんの珍しい姿を拝む事が出来ました。 (海老蔵って誰?と言ってる貴方はこちらをチェック。) お家芸が荒れものというお家柄だし、立役ばかりだった彼が「藤娘」なのですから。

元々美形である海老蔵さんの女形姿はそれはそれは美しいものでした・・・・・・が、やはりしっくりこないと言うか、艶やかさが足りないというかなんだなぁ。  通は「かえってそこが初々しくて良い」とか言っているようですが、しろーと目にはなんか不自然に写ってしまいましたよ。

反対に、同じく歌舞伎界のプリンスである尾上菊之助さんの「保名(やすな)」にはカンドー。 彼は女形も立役も器用にこなす役者さんですが、気品と優雅さが溢れる存在感はとても素敵です。

黙阿弥の世話物「黒手組曲輪達引(くるわのたてひき)」は、歌舞伎十八番「助六由縁江戸桜」のパロディーで、菊五郎さんが、遊女(菊之助)に騙される三枚目役と颯爽とした無頼漢という対照的な2役を演じるのが魅力。 喜劇味の強い作品だし、菊五郎さん自身がお茶目な性格とあって、三枚目が上野の不忍池の池に突き落とされるシーンでは、後ろを「矢鴨」が泳いでいたり、這い上がって来た番頭が巨大な鴨になっていたり(鴨に食べられたのだとか、どーゆーこっちゃ?)と、世相の風刺まで織り込まれていて、楽しく痛快な舞台でした。

団菊祭は今月25日まで。