ブラック・クランズマン

2019年04月03日(水) 18時48分
解説:『ドゥ・ザ・ライト・シング』などのスパイク・リーがメガホンを取り、第71回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した実録ドラマ。1970年代末のアメリカを舞台に、2人の刑事が過激な団体で潜入捜査する。ドラマシリーズ「Ballers/ボウラーズ」などのジョン・デヴィッド・ワシントン、『ハングリー・ハーツ』などのアダム・ドライヴァーのほか、ローラ・ハリアー、トファー・グレイス、アレック・ボールドウィンらが出演する。 シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ:アメリカ・コロラド州コロラドスプリングスの警察署に、初の黒人刑事として採用されたロン・ストールワース(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は、捜査のために電話で白人至上主義団体KKK(クー・クラックス・クラン)のメンバー募集に応募する。黒人であることを隠して差別発言をまくし立てた彼は、入会のための面接に進み、彼の代わりに白人の同僚刑事フリップ・ジマーマン(アダム・ドライヴァー)が面接に向かう。 シネマトゥデイ (外部リンク)

もっとコメディ色が濃いものかと思いましたが
なかなかしっかりとした人種差別を描いています。
なぜKKKに侵入捜査する経緯になったかがわからず
強引に黒人刑事のロンが電話して潜入し
黒人がKKKに潜入捜査なんて面白いよね、という切り口を作っているかのようで。
まあ、作ってるんだろうけど。

電話であれだけしゃべってるのにあの時代の電話だと
それほど全く別の人の声がわからないもんなのかなあ、も疑問です。

ただスパイク。リーの小慣れ感というか
センスはさすがですね。
ラストの内容は今も変わらないアメリカ、そして白人至上主義者ともとれるトランプ政権批判とつないでますし
スパイク・リーは本気で訴えたかったのでしょう。
彼が作れば彼の作品だから観るという人もいるはずですし
それにうなずく人も多いはず。今こそ影響力のあるメディアよ立ち上がれということでしょう。
有色人種の彼は現在の政治に大いに不満を持っていて当時を思い出し苦しんでいるということを
訴えたかったのだと思います。

でも人種差別をテーマで今回のオスカーの「グリーンブック」のほうが
内容としては良かったな。みんな人間じゃない、仲良くしようよ、というような。

結局この作品は時代が変わっても何も変わらないということ。
さらに追い打ちをかけられてる自体になっているということ。
この日に観た別の作品もそんなところがあり
どの国も似たり寄ったりなんだよなーと思います。
ただ日本との違いは影響力のある人が作品として訴える、表現する、それを見て
観客が考える、ということがあるけど日本はそれすらないよね。

昔の映画を出してくるのも良かったです。

でも一番好きなのはラストのアメリカ国旗をさかさまに、
カラーの国旗を白黒にして終わったところ。
このあたりのセンスはスパイク・リー。

で、私が個人的に最近の好きな俳優の一人のアダム・ドライヴァー。
今回は役柄的に抑え気味。
もちろん良い味を出してますが彼の持つ独特の世界が好きなのですが
控えめだったかな。

★★★☆☆(3.5)

ROMA/ローマ

2019年04月02日(火) 18時00分
解説:『ゼロ・グラビティ』で第86回アカデミー賞監督賞に輝いたアルフォンソ・キュアロン監督が、1970年代のメキシコを舞台に描く人間ドラマ。キュアロン監督の子供時代の思い出を投影した物語が、若い家政婦を中心に展開する。ヤリッツァ・アパリシオが家政婦を演じ、ドラマシリーズなどに出演してきたマリーナ・デ・タビラらが共演。 シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ:諸事情によりストーリーを記載しておりません。 シネマトゥデイ (外部リンク)

メキシコのローマ地域の家政婦の話、1970年台。
動画配信サービスNetflixでしか見られないネット映画ですがどうしても観たくて。
で、この作品、オスカーで外国語作品賞を獲ったということもあり
私は劇場で鑑賞できました。

なぜアルフォンソ・キュアロン監督は動画配信サービスにしたかったのか。
新しい時代の新しい映画上映ということなのでしょうか。
モノクロの作品で内容もよくある話と言えばある話。

家政婦の小さな日常と(といっても時代背景は大いに見どころがあり)
勤め先の家庭の(ここでは夫の浮気と離婚)もめごと。
退屈になりそうな話を画像とアルフォンソ・キュアロン監督の手腕で
見事に退屈になりがちな作品から名作へとなってます。

あらすじは次の通りですが
気になる人は読まないようにしてください。

家政婦・クレアは4人の子どものいる医者の夫婦のところで働いていて
まあ、よく糞をする犬の糞の掃除から始まります。
たちの悪い男につかまって妊娠したら逃げられてその男に
会いにいくも「家政婦のくせに」と逃げられかなり最悪な男。
子どもは死産となり、結局彼女は 勤め先の奥さんに「ほんとうは生みたくなかった」と告げて
自分の存在価値を問う切ないシーンもあります。
結局は、雇われ先のバカンスに同行し、海に子ども2人がさらわれ泳げない
家政婦(クレア)が無我夢中で助けあり
家族中が「あなたはみんなに愛されてる」といったくだりで終わる感じです。
まさにこのシーンが写真のところなんですけど。

とざーーと書きましたが作品自体は
退屈に感じるような映画的には平凡である作品をアルフォンソ・キュアロン監督の手腕で
芸術的な良作になっています。

見逃したら損、とまでは言わないけど
熟睡したりする人もいないし退出するひともいなかったですね。

★★★☆☆(3.5)