ムーンライト

2017年03月31日(金) 19時28分
解説:ブラッド・ピットが製作陣に名を連ね、さまざまな映画祭・映画賞で高評価を得たドラマ。マイアミの貧困地域に生きる少年が成長する姿を、三つの時代に分けて追う。監督は、短編やテレビシリーズを中心に活躍してきたバリー・ジェンキンズ。『マンデラ 自由への長い道』などのナオミ・ハリス、『グローリー/明日への行進』などのアンドレ・ホランドらが出演。逆境の中で懸命に生きる主人公に胸を打たれる。 シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ:マイアミの貧困地域で、麻薬を常習している母親ポーラ(ナオミ・ハリス)と暮らす少年シャロン(アレックス・R・ヒバート)。学校ではチビと呼ばれていじめられ、母親からは育児放棄されている彼は、何かと面倒を見てくれる麻薬ディーラーのホアン(マハーシャラ・アリ)とその妻、唯一の友人のケビンだけが心の支えだった。そんな中、シャロンは同性のケビンを好きになる。そのことを誰にも言わなかったが……。 シネマトゥデイ (外部リンク)

「ラ・ラ・ランド」をおしのけてのオスカー。
期待していたので封切りの初日に鑑賞しました。

・・・結果・・。

うーん・・。

なんとなく政治的背景や数年続いた「白」い肌の
役者しかいないオスカーに
タイミングよくそこそこの作品がひっかかった感じが否めません。

確かに物語のつくりは丁寧で
1人の少年が大人へ成長していく中
不幸な生い立ちがあるシャロンを
3人の役者が演じてますが
まなざしが3人とも共通してたのは良かったです。
どうしても年齢までも違うと
同一人物には見えなくなってしまうものですが
せつなく寂しそうで物憂げな瞳は一貫していました。

退屈ではないけど
感情移入がもちろんできないし
鑑賞後は
「なんだったの?」という感想が残りました。

私たちに何を訴えたかったのか?
黒人の小さな体の男の子で
母親が薬注で
LGBTで・・いじめられっこで。

少年院に送られたら
きっとラストに初恋の相手に
「君しか体をみせてない」みたいな話になってるけど
そんなことはないと思うんですけどね・・知らない世界なので
私の想像でしかないのですが。

丁寧な作り込みと脇役の演技は確かに光り
ナオミ・ハリスの演技も良かったけど。

でもこれがやっぱり?オスカーをここ数年信じない
理由なんだなと。


★★★☆☆(3.5)

感情移入できてポジティブになれる作品が好きな私としては
やっぱり「ララランド」の方が断然好み。

わたしは、ダニエル・ブレイク

2017年03月29日(水) 20時36分
解説:『麦の穂をゆらす風』などのパルムドールの常連ケン・ローチ監督がメガホンを取り、社会の片隅で必死に生きようとする男の奮闘に迫る人間ドラマ。病気で働けなくなった主人公が煩雑な制度に振り回されながらも、人との結び付きを通して前進しようとする姿を描く。コメディアンとして活動しているデイヴ・ジョーンズらが出演。ローチ監督にパルムドールをもたらした力強い物語に震える。 シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ:59歳のダニエル(デイヴ・ジョーンズ)は、イギリス・ニューカッスルで大工の仕事に就いていたが、心臓の病でドクターストップがかかる。失職した彼は国の援助の手続きを進めようとするが、あまりにもややこしい制度を前に途方に暮れる。そんな中、ダニエルは二人の子供を持つシングルマザーのケイティと出会う。 シネマトゥデイ (外部リンク)

ケン・ローチが引退を宣言したにもかかわらず
どうしても伝えたかったこと。

イギリスの格差社会の問題。

以前からケン・ローチは労働問題をたびたび扱っている。
社会派であるし
やっぱりハッピーエンドでは終わらないんだろうな、と思いつつ
最後まで引き込まれる作り方は
やや慣れてる感もあって
ベテランらしい人間の感情に入り込んでくるところはさすが、と言わざるを得ない。

日本でもきっといつか年齢がいけばいくほど仕事もなくなるし
収入も今ほど得られなくなる。
年金をもらえるかもわからないし
ただただ老後を思うと不安にかられた。

映画だから極端にまじめで正直で不器用すぎる主人公に
適当にやればいいのに、と思いつつも
ラスト近くの壁に書き込んだタイトルにもなっているメッセージ「私はダニエル」

映画の中でシングルマザーが出てきて
二人の子供を育てるのに
日本はイギリスほど悪くないのではないか、と安どしてみたり
実際は日本もこのぐらいひどいのかも、と思ったり。
シングルマザーが子供のために何も食べずに
思わず食糧の配給で貪ってしまうシーンは切なくなるし
万引きを見逃してもらい警備員に
風俗を紹介してもらい結局、そこで働くしかない・・そんな世知辛い事実に
胸が締め付けられる。
観ていても私は何もできないのだから。
でもそんなシングルマザーに主人公は生きていくために
サポートする姿に
この作品の中の唯一の光として鑑賞することが出来る。

隣の若い隣人も
文句をダニエルに言われながらも
うまくやっていく姿にほっこりとしながら観ることもできる。

でもでもやっぱり事がうまく運ぼうとすると
ケン・ローチは
やっぱり最後まで主人公を幸せな結末にしてくれない。

やっぱりこの作品もそうだった。
明るい気持ちにはなれる瞬間が
ちりばめられつつも
最後の皮肉が胸にくる。

もっと今の現状を打破しなければ。
でも小さな声ではどうにもできない。
金持ちだけが優遇されながら税金を搾取され
昔とちっとも変わりがない。
生きているのが無駄なのか?

強いメッセージを受け取りながら
ケン・ローチ、まだまだ作品を作り続けてほしいと思った。

仕事してると今日もむかつくことがあったけど
仕事がありご飯が食べれ
少々の贅沢ができるのは幸せなことなのだ、と
思い直した。

★★★★☆(4.5)

哭声/コクソン

2017年03月17日(金) 20時57分
解説:『アシュラ』などのクァク・ドウォンが主演を飾り、『チェイサー』『哀しき獣』などのナ・ホンジン監督と組んで放つ異色サスペンス。とある田舎の村に一人のよそ者が出現したのをきっかけに凶悪な殺人事件が頻発し、人々が混沌の中に突き落とされるさまを描く。『華麗なるリベンジ』などのファン・ジョンミンをはじめ、日本からベテラン國村隼が参加。 シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ:警察官ジョング(クァク・ドウォン)が妻と娘と暮らす平和な村に正体不明のよそ者(國村隼)が住み着いて以来、住人たちは彼のうわさをささやいていた。やがて、村で突然村人が自分の家族を手にかける事件が発生する。犯人には、濁った目と湿疹でただれた肌という共通点があり……。 シネマトゥデイ (外部リンク)

久しぶりにどうしても観に行きたくて
正規料金で観ました。通常は何が何でも1100円で観ます笑

この監督の作品の韓国っぽいどろどろな「チェイサー」が良くてねー。
韓国らしいどろどろな感じを久しぶりに体験したいなあと思ったのが理由です。
あとは「チェイサー」の衝撃を再び感じたかったのかも。

どこで日本の国村準がどんな役で登場するのかとか楽しみでもありました。
国村さん、なんだかすごい役を引き受けちゃってましたね。
多分、日本人でなければどの俳優かむしろ訳が分からず
ぞわっとするのかもしれないな。
知ってるだけになんだか「ええーー」でした。
演技はやはり鬼気迫るものがあり良かったですが。

前半はサスペンス。
死体の出し方などは日本の映画ではない韓国らしさがあります。
次々に出る殺人事件なのかホラーのようでもあり「エクソシスト」を彷彿させます。
前半はちょっとだるいし
何しろ主人公のおバカっぽさがイライラしてなりませんでした。
このおバカさをコメディっぽさの要素として取り入れたかったのかはわからないんだけど
前半の同僚とのやりとりを見るとそうなんだろうなあ。

祈祷師も中盤、登場しますが何しろ胡散臭いし
それでも除霊できてしまうし
ラストにかけて何がなんだか訳の分からないことに。
いったい、何が原因で主人公の娘があのようになってしまったのか。

毒キノコがそもそも事件の発端なのか
祈祷師の言う通り白い服の女なのか
日本人(国村さん)なのか。

すっきりしないままストーリーは終わります。

途中まではもしかしたらめちゃくちゃ面白いんじゃないかと
わくわくもしたのに
私はどうもすっきりしなかった。

きっと作ってるほうもどうしてよいのかわからずに
観客に答えをゆだねたのかもしれないけど
そんなのってどうなの?

★★★☆☆

退屈はしないけど正規料金価格ではちょっと・・
期待度が高すぎたのかも。



ナイスガイズ!

2017年03月09日(木) 19時29分
解説:『リーサル・ウェポン』の製作・脚本コンビ、ジョエル・シルヴァーとシェーン・ブラックがタッグを組んだバディムービー。ラッセル・クロウとライアン・ゴズリングが主演を務めた、暴れん坊の示談屋とさえない私立探偵が、ある事件を捜査するうちに国家を揺るがすとてつもない陰謀に巻き込まれる物語。共演には、アンガーリー・ライスとマーガレット・クアリー、『マジック・マイク』シリーズなどのマット・ボマー、『L.A.コンフィデンシャル』などのキム・ベイシンガーらが名を連ねる。 シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ:1970年代のロサンゼルス。シングルファーザーの私立探偵マーチ(ライアン・ゴズリング)は腕っ節の強い示談屋ヒーリー(ラッセル・クロウ)に無理やりコンビを組まされ、行方不明になった少女捜しを手伝うハメに。さらにマーチの13歳の娘ホリー(アンガーリー・ライス)も加わり捜査を進めていくが、簡単に終わるはずだったその仕事は、とある映画にまつわる連続不審死事件、さらには国家を揺るがす陰謀へとつながっていき……。 シネマトゥデイ (外部リンク)

2大スターが出てなければどうってことのない
陳腐な話ではあるのですが
現在のセクシー俳優と20年前のセクシー俳優のバディものなんて
女性にとっては魅力的なキャストです。

しかしラッセル・クロウのブルドック顔には毎回、見るたびにがっかりします。
もはやあの体型、顔で役をこなしているので
痩せて素敵なおじさま、ラッセル・クロウは観れないのですかね・・・

二人のアクションとコント?掛け合いがテンポよく
ライアン・ゴズリングはコメディもいけちゃうんだ、と。

ストーリーはあらすじのとおりで
同じく30年前のセクシー女優・キムベイシンガーも登場し
出演者はかなり豪華。
ストーリーは変なところで回想シーンなんかをいれるくせに
肝心なところでセリフばかりで
途中で何が何だかわからなくなることもあり
「で、いったい何?」って話ではあります。

ただ退屈はしないし(二人の演技力のおかげですが)
最後まで楽しんでしまいました。
英語がもっとわかってたらもっと大爆笑できたのかも。
そこそこに笑えたし。
続編もにおわせてましたが
ライアン・ゴズリングが今後忙しくて
こういったB級っぽいのに継続して出てくれるのかなあ・・。
ラッセル・クロウはなんでもやりそう。

もう何度も彦摩呂かと思ってしまいました。

セクシーだったラッセル・クロウにはもう一生会えないんでしょうか・・・
まあいいか、ライアン・ゴズリングがいるから。


★★★☆☆

ラビング 愛という名前のふたり

2017年03月08日(水) 19時14分
解説:異人種間における結婚を禁止した法律が変わるきっかけとなった夫妻の実話を基にした純愛ストーリー。アメリカで当時違法の州もあった異人種間結婚によって逮捕された二人が、故郷で家族と暮らすため理不尽な法律に立ち向かう。夫妻に、『ブラック・スキャンダル』などのジョエル・エドガートンと『プルートで朝食を』などのルース・ネッガがふんする。二人の実話に心を打たれたというオスカー俳優コリン・ファースが製作に参加し、『MUD マッド』などのジェフ・ニコルズがメガホンを取る。 シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ:1958年、大工のリチャード・ラビング(ジョエル・エドガートン)は、恋人の黒人女性ミルドレッド(ルース・ネッガ)の妊娠をきっかけに結婚を申し込むが、当時バージニア州では異人種間の結婚は違法とされていた。二人は法律で許されるワシントンD.C.で結婚し、地元で新婚生活をスタートさせるが、突然夜中に保安官が現れ逮捕されてしまう。彼らは離婚するか生まれ故郷を捨てるかという耐え難い選択を迫られ……。 シネマトゥデイ (外部リンク)

どうかな、と思っていました。
テーマからすると重いですよね。
また主人公の受ける社会からのひどい暴力だとかいじめだとか
そんな陰湿なもので胸が締め付けられ
観ていて嫌になってしまうのではと懸念してましたが

穏やかにゆっくりと時間は流れ
確かに社会の目があり
逮捕を結婚しただけでされるなど
ありますが
目を覆うほどのひどい仕打ちは
画面の中ではなく
事実だけを淡々と流していて
そういった意味ではなんとなく流れているおとなしい作品。
心を打つような事実も出来事とも感じない。

でもこういった作品を敢えて
このぐらいのパワーでやってくれると
鑑賞する側も観やすくなります。
あまりひどいものは観ていて疲れるますし。

1958年であれば奴隷ではなくなってますが
人種差別は根深く残っている時代。
異人種間の結婚についての第一歩を作った
夫婦でしたが
力強さはなくただただ純粋にお互いが愛し合ってるという描写で
「単に愛し合ってるだけなのになぜ結婚すらできないの?
肌の色が違うだけなのに」といったメッセージなのかもしれないです。

私のように「また主人公がひどい目に遭うのかも・・」と
躊躇しているのであれば

そんなこともなくゆっくりとじっくりとこの家族、夫婦の時間のように流れ
ラストもほんわかとしています。

★★★☆☆