バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

2015年04月14日(火) 15時50分
解説:『バベル』などのアレハンドロ・G・イニャリトゥが監督を務め、落ち目の俳優が現実と幻想のはざまで追い込まれるさまを描いたブラックコメディー。人気の落ちた俳優が、ブロードウェイの舞台で復活しようとする中で、不運と精神的なダメージを重ねていく姿を映す。ヒーロー映画の元主演俳優役に『バットマン』シリーズなどのマイケル・キートンがふんするほか、エドワード・ノートンやエマ・ストーン、ナオミ・ワッツらが共演。不条理なストーリーと独特の世界観、まるでワンカットで撮影されたかのようなカメラワークにも注目。

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あらすじ:かつてヒーロー映画『バードマン』で一世を風靡(ふうび)した俳優リーガン・トムソン(マイケル・キートン)は、落ちぶれた今、自分が脚色を手掛けた舞台「愛について語るときに我々の語ること」に再起を懸けていた。しかし、降板した俳優の代役としてやって来たマイク・シャイナー(エドワード・ノートン)の才能がリーガンを追い込む。さらに娘サム(エマ・ストーン)との不仲に苦しみ、リーガンは舞台の役柄に自分自身を投影し始め……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

今年度のオスカー作品です。
これがオスカーか、となると少し疑問もあります。

あらすじどおりの作品でかつて一世を風靡した
バードマンを演じたリーガンが再起をかけて
舞台に挑むまでの
心の動きや葛藤を
リーガンの心の中に巣食うバードマンも表れ
ファンタジーなはずなのにどうもブラック。

コメディと聞いていたので
もう少し笑いを期待しましたが
多分、ここ笑うところだよね。
でも私も年をとったしなんだか笑えないなあ、というブラックさ。

笑えない人が多い気がします。

精神面で打ちのめされ
それでもやっていくしかない、生きていくしかない
精神状態のぎりぎりさを
脇役もうまいこと固めています。

フランス映画のような心をメインの作品ではありますが
ハリウッドらしいカメラワークや1カットで流すような感じは
アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督らしいです。

重たるいテーマでありながら
延々と続く心の葛藤でありながら
最後までなんとなく観てしまいました。

評価が分かれるのもわかる作品ですが
年齢的に
中年を過ぎると
たとえハリウッドスターではなくとも
自分の栄光、栄華を思い出し、
こんなんじゃなかった、と思う瞬間がいくつもあります。
そんな瞬間を
ハリウッドで一世を風靡したからこそ味わう
挫折や周囲の人たちの扱いなんかも
大ぶりに描きつつも
身にしみるものもあるかな。

万人に受ける作品ではないけれど
悪くないと思います。

ラストはフランス映画ではなく
ハリウッドちっくにまとめれられていて
なんだかそれは良かった感じです。

脚本は良くできていた気がしたけどな。
あのラスト15分ぐらいが脚本賞と
なんとなくの安堵がやってくる瞬間が
オスカーなのかもと思いました。

個人的にはタイトルや出演者の出し方が
単純だけど
好みでした。


★★★☆(3.5)

風に立つライオン

2015年04月03日(金) 10時51分
解説:ケニアで医療ボランティアに従事した実在の医師・柴田紘一郎氏の話に、さだまさしが着想を得て作った楽曲から生まれたヒューマンドラマ。ケニアの病院で働くことになった日本人医師が、心と体に深い傷を負った患者たちと向き合っていく。監督はさまざまなジャンルの作品を世に送り出してきた三池崇史。テレビドラマ「JIN −仁−」シリーズなどの大沢たかお、『幕末高校生』などの石原さとみ、『さよなら渓谷』などの真木よう子らが集結。医療のあり方を見つめた物語に加え、ケニアの雄大な風景も観る者の胸を打つ。シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ:アフリカ医療に尽力した医師シュバイツァーの自伝に感動し、医学の道を進んだ島田航一郎(大沢たかお)。ある日、彼は勤めている大学病院からケニアの研究施設へ派遣されることに。離島医療に励む婚約者・秋島貴子(真木よう子)と離れてケニアに渡った彼は、すぐさま現地の戦傷病院からの派遣要請を受ける。そこで目にした凄惨(せいさん)な環境に医師としての使命を感じ、同病院への転籍を決める。忙しい日々を送る状況で、ンドゥングという心と体に傷を負った少年兵と出会うが……。シネマトゥデイ (外部リンク)

作品自体は淡々と進み
決して退屈することはありません。

主人公の島田の志の深さや情熱は伝わってきます。

ただ何か物足りないというか不必要なところも多い気がします。

回想シーンのように作っているので
もう島田はいないんだなと予想がついてしまうし、

元恋人の人生も映画の中には必要なかった気がするし
島田がアフリカにいながら
彼女を思っているシーンなどが出てきているならば
きっと彼女の人生が映画のシーンに織り込まれていることも
必要になってくるのかもしれませんが・・。

ケニアで出会ったンドゥングという少年もキーになります。
彼の心の闇を
映像で入ってたらもっとぐっときたというか
ンドゥングに感情移入し、非情な今までの人生を
挽回する気持ちに応援できた気がします。

もうちょっともうちょっとなんですが
冒頭の地震のシーンからラストまで
なんだか無理やりくつけているようにも思えました。

主人公の島田や周りをとりまくキャラクターなどは良かったのに
もうちょっとだったなあ、と思います。


★★★☆☆