危険なプロット

2013年10月23日(水) 19時24分
解説: 『スイミング・プール』『しあわせの雨傘』などのフランソワ・オゾンが、フアン・マヨルガの戯曲を原作にして放つサスペンスドラマ。類まれな文才を秘めていた生徒と彼に物語の書き方を指導する国語教師が、思わぬ事態を引き起こしていくさまを見つめていく。『屋根裏部屋のマリアたち』などのファブリス・ルキーニ、『サラの鍵』などのクリスティン・スコット・トーマスなど、実力派が出演。ユーモアを絡めながら日常に存在する狂気や人間が抱える闇を浮き上がらせる、オゾン監督の卓越した演出手腕に引き込まれる。
シネマトゥデイ(外部リンク)

あらすじ: 作文の添削ばかりで刺激のない毎日に嫌気が差している高校の国語教師ジェルマン(ファブリス・ルキーニ)は、クロード(エルンスト・ウンハウアー)という生徒が書いた同級生とその家族を皮肉った文章に心を奪われる。その秘めた文才と人間観察能力の高さに感嘆したジェルマンは、彼に小説の書き方を指南する。かつて諦めた作家になる夢を託すようにして熱心に指導するジェルマンだが、クロードの人間観察は次第に過激さを増すように。そして、その果てにジェルマンを思わぬ事態に引きずり込んでいく。

大好きフランソワ・オゾン監督作品です。

あらすじのとおりなのですが
まあまあ、心理合戦ともいうべきでしょうか。

とにかくよくできていた作品で
胸がすっとすることなど1つもないのですが

オゾン、さすが!うまい!と今回も言うしかありません。

生徒の観察力、文章力に惹かれていたジェルマンでしたが
実は彼は
観察されていた過程をのぞき見ているような気分もあり
あまりにも次が読みたくなり
教師として犯してはいけない罪をおかしてみてまで
生徒に作品を書かせるよう仕向けます。

生徒へのコメントはきまって
奥さんが言ったコメントを伝えて
自分では客観視できなくなってるのかなあなんてね。

まあまあその普通の家庭は普通なんですけど
この魅力ある生徒クロードにより
ほんとなのか嘘なのかわからない描写が
彼の書く小説なのか空想なのか?
だんだん観てる私もわからなくなり
想像をしてみたり予想をしてみたり
裏切られたり・・
いつもではありえない映画体験ができたな、というところ。

ラストは何もかもを失ったジェルマンとクロードが
ベンチに座りながら
マンションの窓を眺めて
空想を話しあいます。

なんともいえない。

オゾンのすごさをまた改めて。

何も考えずにすかーーっとするハリウッド作品が好みだと
すんなりはいりこめる作品ではないですが

映画好きの人であればきっと楽しめるのではないかな。



★★★★☆


心理合戦系の映画って感想を書くのが難しい。






トランス

2013年10月12日(土) 9時39分
解説: さまざまな作品を世に送り出したダニー・ボイル監督が、『つぐない』などのジェームズ・マカヴォイを主演に迎えたサスペンス。『トレインスポッティング』の脚本家ジョン・ホッジとボイル監督が再びタッグを組み、ギャングと名画を略奪した競売人が絵画の隠し場所の記憶を失い、ギャングが催眠療法で記憶を復活させようと画策するも予期せぬ事態に陥っていくさまを描く。『ブラック・スワン』などのヴァンサン・カッセル、『アンストッパブル』などのロザリオ・ドーソンが共演。
シネマトゥデイ(外部リンク)

あらすじ: アート競売人のサイモン(ジェームズ・マカヴォイ)はギャング一味と協力し、オークション会場から40億円の名画を盗み出すことに成功する。しかし計画外の動きを見せた彼はギャングのリーダー(ヴァンサン・カッセル)に暴行され、それが原因で絵画の隠し場所の記憶をなくしてしまう。リーダーは絵画のありかを聞き出すため、催眠療法士(ロザリオ・ドーソン)を雇うものの……。

予告だけみると
単なる 絵画強奪、その後記憶喪失を催眠療法でなおし・・と
いたってよく映画ではあるタイプを思わせる。

あまり期待しないで鑑賞したけど

私は面白かった。

記憶喪失とか催眠とか古いなあ・・と思わせつつも
後半にくる

恋愛やらストーカーやら
サスペンスやらいろいろな要素が混じり合い

訳がわからなくなるは否めませんが
それでもラストに向かう真実まで突っ走る。

ただ催眠でこんなに人がコントロール出来ちゃうものなのかな?ということと
主要登場人物がどこかにくめない人間的要素があるのが
残念というか。

全員になんだかわかる気がする、があるからこそ
催眠療法でのコントロールが
非現実でも共感できたのか。

というかこれは予告が
あまり内容を暴露してないところが良かった。

そうでなければここまで楽しめなかったと思う。

予告で裏切られ
映画の中では何度も裏切られる。

でも楽しめた。


★★★★☆


ヴァンサン・カッセル、大人のセクシーさがあるんだけど
顔が私、やっぱり苦手なんですよね・・。
あー残念。
悪い役がすごい似合ってるセクシーな俳優ってあんまりいないのに
顔が魚に見えるんだが・・

大統領の料理人

2013年10月08日(火) 20時45分
解説: 『恋愛小説ができるまで』のクリスチャン・ヴァンサンが監督と脚本を務め、フランス大統領官邸史上唯一の女性料理人の実話を基につづる感動作。フランソワ・ミッテラン大統領のプライベートシェフとして腕を振るった主人公の奮闘を描く。『地上5センチの恋心』などで知られるセザール賞の常連カトリーヌ・フロが、ポジティブなヒロインを熱演。一皿一皿を丁寧かつ心を込めて作る料理人が生み出す小さな奇跡や絆が心を打つ。
シネマトゥデイ(外部リンク)

あらすじ: ある日、フランスの田舎でこじんまりとしたレストランを経営するオルタンス(カトリーヌ・フロ)のもとにフランス政府の公用車がやって来る。彼女はパリ中心部にあるエリゼ宮殿と呼ばれる大統領官邸へと招かれ、フランソワ・ミッテラン大統領のプライベートシェフに任命されたのだ。だが、これまで女性料理人がいなかった男社会の厨房ではオルタンスはよそ者でしかなく……。

明るくなれる映画が良くて
以前からこれは観ると決めていました。
そして私、この女優さん、カトリーヌ・フロ大好きです。
「地上7cmの恋心」で大ファンだわ。

そして今回のこの作品での彼女は
やや年はとった感じはしたけど
タイトスカートをきりっとはいている体のラインなど
年齢を感じさせないところが女性からみても
やはり素敵!

今回のこの「大統領の・・」ですが
コメディ要素や明るく前向きにといったところを期待していたのですが

エリゼ宮殿での大統領の初の女性料理人ということが
まあ予告通りというかそんな形で映画として紹介されていました。

彼女がなぜ大統領に愛される料理人となったのか。

これ「料理人」を出してますが
彼女の持つ
仕事に対するこだわりやプロ意識がすごくて
「料理人」ということをクローズしてますが
これすべての仕事において共通していること。

それができる場合、できない場合、
できる人、できない人・・。

彼女は料理としての「プロ」であり、
求められたらクライアントにプロとしての仕事をする。

そのポリシーなんかは自分の持っていた定義にそっているから
うまく軌道に乗ればそれはよい。

でも世の中そんなことばかりじゃない。
だったら自分で最終的には何が自分にとっての仕事として持つべきポリシーなのか?

ということが実際はテーマ。

フォワグラなんかがものすごーーく贅沢に料理されていて
もう生唾ものなのですが

この作品のテーマは「仕事へのこだわり」。
さらにいえば
そのこだわりにどこまで曲げずに
突き進めるか。

曲げるぐらいならどうするのか。

入れなくてもよかった南極のシーン。
でもここでは
次のステップのために
彼女は頑張っている、こだわりのために
頑張っている。

そんな感じ。


料理映画と思ったらちょっと期待外れになるかな。


★★★☆☆(3.5)