コッホ先生と僕らの革命

2012年09月23日(日) 21時16分
解説: ドイツ・サッカーの父として同国の人々から敬愛され続けているコンラート・コッホの実録ドラマ。イギリス留学中に知ったサッカーを子どもたちに教えながら、協調や公正を重んじる精神を育ませていく彼の姿を見つめる。『グッバイ、レーニン!』のダニエル・ブリュール、『白いリボン』のブルクハルト・クラウスナ、『es [エス]』のユストゥス・フォン・ドーナニーら欧州を代表する実力派俳優が結集。サッカー強豪国であるドイツのルーツに迫った内容に加えて、コッホと教え子たちの絆を描いたドラマも見ものだ。
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あらすじ: 1874年、イギリス留学を終え、ドイツへと帰国したコンラート・コッホ(ダニエル・ブリュール)。とある名門校へ英語教師として赴任した彼は、授業の一環としてサッカーを教える。サッカーを通して、子どもたちはフェアプレーとスポーツマンシップの精神を学び、それまで抱えていた階級や国籍に対する偏見が少しずつ薄れていった。しかし、帝国主義下にあったドイツでは反英感情が高まっており、イギリスで確立されたサッカーは反社会的なものの象徴であった。地元の有力者やほかの教師たちは、コッホを学校から追い出そうとするが……。


とってーも良かったです。

ベタな話ではあるし
あらすじどおり
ドイツ・サッカーの父のコンラート・コッホが初めて
サッカーをドイツで
生徒に伝授するという話。

時代背景からしたらドイツにとってイギリスは敵国。
そのイギリスのスポーツを学ばせようとなれば
周囲の大人がだまっちゃいない。

そうは言っても
その魅力に生徒たちはどんどん引き込まれ
最初は規律で(このあたりほんとドイツらしいというか・・
こうやって日本も教育されてたんでしょうね。)

がんじがらめで
クラスの中にも労働者階級の差別があったり
まとまってるようで
まるでまとまってないクラスが

サッカーをすることで
多くを学び
体操という個人競技しかできなかったクラスメートが
サッカーで協調性、人を思いやる気持ち、
同じゴールを目指して突き進み
目標を友と達成した時の喜びなど
生徒の成長もプラスされてるし

また映画なのになかなかすんなり新しいことが
受け入れられない
異文化、ましてやイギリスの文化などとんでもないと
排除する動きは
今の時代も変わらない。
この時代であれば映画以上に忍耐力、精神力、
そして最後は仕方ない、と見切りをつける気持ちも必要だったと思う。
映画のようにはいかないことが多かったのではないか。

そのあたりもストーリーの中に波をつけながら
良いことがあった後には
大きな悪いことが押し寄せ・・とうまいこと観客をひきつける。

がちがちのスポーツものではないが
応援してしまう気持ちになり
一緒に観戦できる喜びがスポーツもの映画の良いところ。

しかし子供をあれほどまでにひきつけるサッカー。
今でも変わらない。
だからこそその面白さに生徒が心奪われ
コッホとともに反対する協力な大人たちをあっと言わせたことが
できたのだろう。
それだけ魅力あるスポーツなんだよね。

ラストで涙するほどの感動ものってわけではないけど
すがすがしい気持ちで
劇場を出れる良作。

しかもドイツの作品でなんて嘘みたい。


久しぶりに


★★★★★


教師もの、スポーツもの、歴史もの、友情もの・・

いろいろな要素を孕んだ作品。
近くでやってればぜひ。

元気になれます。

鍵泥棒のメソッド

2012年09月22日(土) 20時09分
解説: 『アフタースクール』の内田けんじが監督を担当した、さまざまな要素が詰め込まれた予測不能の娯楽作。ひょんなことから人生が逆転してしまった2人の男性を巻き込んだ物語の成り行きを、笑いとサスペンスを交えて描き切る。情けない主人公を演じるのは『ジェネラル・ルージュの凱旋』の堺雅人。そして『劔岳 点の記』などの香川照之が、記憶をなくす前と後でまったくの別人に変身する男を怪演する。彼らが真剣勝負で挑む人生を懸けた戦いに胸が躍る。
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あらすじ: 35歳にして定職もなく、売れない役者稼業にもほとほと嫌気がさした桜井(堺雅人)は自殺にまで失敗してしまう。その後、出掛けた銭湯で見るからに勝ち組男のコンドウ(香川照之)が彼の目の前でひっくり返り、頭を強打したせいで記憶を失ってしまった。桜井は衝動的に彼の荷物をくすねてコンドウに成り済ましたのだが、実はコンドウの職業は殺し屋で……。
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同じ日に トム・クルーズが出てるロック オブ・・を鑑賞したのだけど
こっちのほうが断然、お客さんが入ってました。
そして私は傘を忘れ 出てこなかった・・セリーヌ・・またこの映画館で紛失し
出てこないっていうね・・。気をつけなきゃ。2年使ったからまあいいかな・・と思うようにします。

さて時間もちょうど良かったし
あまり実は内田けんじか・・なんて思っていながらあまり
興味がなかったこの作品。

いやいやなかなか楽しめました。
やはり内田けんじ監督、すごいですね。面白い。
脚本やプロットもしっかりしてて

ラストの 森口瑤子が車の中でたばこを吸うんですが
そのあたりも「やれやれ」という呆れ気味な感じも好きです。

それからこの作品は
役者だから当たり前だけど
香川照之が記憶喪失から記憶を取り戻したあとの
人格の変わりっぷりの演技や
それをいうなら森口瑤子もすごいんですけど
役者さんってやっぱすごいんだな、と思います。

軽い、軽いコメディで
くすっと笑えるところも人気があるところなんだろうね。

踊る・・なんかよりこっちを邦画だったらおすすめしちゃうな笑
つうか踊る・・観てないけど。


★★★★☆

ロック・オブ・エイジズ

2012年09月21日(金) 20時02分
解説: トニー賞で作品賞ほか5部門にノミネートされ、ブロードウェイを筆頭に世界各国でヒットを記録し続けているミュージカルを映画化。1987年のロサンゼルスを舞台に、音楽で成功することを目指して奮闘する青年と少女の恋と夢の行方が、1980年代のロック・ナンバーに乗せて映し出されていく。『バーレスク』のジュリアン・ハフ、本作で映画デビューを果たすディエゴ・ボネータが主演を飾り、伝説的ロック・スターにふんするトム・クルーズやキャサリン・ゼタ=ジョーンズら、実力派たちが脇を固める。ガンズ・アンド・ローゼズのアクセル・ローズの指導を受けた、トムの堂に入ったロックン・ローラーぶりも見逃せない。
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あらすじ: 1987年のハリウッド。サクセスをつかもうとする若者たちがひしめく大通り、サンセット・ストリップに建つライブハウス。そこで働きながらロック・スターを目指すドリュー(ディエゴ・ボネータ)とシンガーになるのを夢見て田舎から飛び出してきたシェリー(ジュリアン・ハフ)は、次第に心を寄せ合うように。一方、彼らがあこがれている人気バンド「アーセナル」のフロントマンであるステイシー(トム・クルーズ)は、成功に酔いしれ、酒と女におぼれていた。そんなある日、ひょんなことからステイシーとシェリーが関係を持ったとドリューが思い込んでしまい、二人はケンカ別れをしてしまう。

アラフォー、アラフィフのROCK世代はツボなのでしょうかね。
私の聞いてたジャンルの音楽とは違うところにあるので
それほど感情移入することもなかったのだけど

感情移入してラストの曲で涙・・なんて人も多いよう。

私の場合はトム・クルーズのあのとびっぷりになんだか感動してしまったわ。
トムさま、Tバック姿は見せちゃうし
終始乳首は立ってるし
よくこの役をトムがね・・って感じ。

だからこそ若いキャストがぐっとしまるともいえる。
キャサリン・ゼタジョーンズもいい味出してるし
物語にこの若者とトム・クルーズとの接点は?と問われると
それほどないんだけど・・

ミュージカル、80’sのROCKを好んでいたならきっとはまるかな。


★★★☆☆

デンジャラス・ラン

2012年09月20日(木) 20時39分
解説: 『トレーニング デイ』のデンゼル・ワシントンと、『グリーン・ランタン』のライアン・レイノルズが共演を果たしたアクション。かつて最強の名をほしいままにしてきた元CIAエージェントと、新米の現エージェントによるリスクの高い逃走劇を描き切る。『イージーマネー』のダニエル・エスピノーサが監督を務め、『マイレージ、マイライフ』のヴェラ・ファーミガらが共演。主人公らが命懸けで逃げまくる32時間ノンストップの危険な賭けの行方に、ひと時たりとも目が離せない。
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あらすじ: 36か国で指名手配中の元CIAの腕利きエージェントであるトビン(デンゼル・ワシントン)は、南アフリカのCIAのアジトに連れてこられる。彼が身柄を拘束されるやいなや、鉄壁の守りを誇るはずの隠れ家が何者かの攻撃を受ける。アジトの管理責任者である新人のマット(ライアン・レイノルズ)は、何とかトビンを連れて敵から逃れるが……。


デンゼル・ワシントンがどんだけ悪役をやるのかと
そのあたりも期待して観たけれど
結局のところ
かっこいい元CIA。
ほんとむかつくーーという悪役を期待していたのだけれど
最後までかっこよかった。

ありがちなCIAものではあるし
ありがちな
カーチェイス、アクションでもあるけれど
ストーリーの軸もしっかりしていて
わかりきってるストーリーなのに
ぐんぐん吸い込まれるハリウッド映画らしい作品。

多分、主人公二人の人間臭さと
マット(ライアン・レイノルズ)がこの作品の中で
精神を含め多くを成長してるのが感じれるのがいい。
それに一役買ってるのが
追ってるはずの指名手配犯のトビン(デンゼル・ワシントン)。

出演者が日本ではあまり人気がある俳優でないからか?
私もそうだったけど
封切り初日から観に行こうなんて思わなかったもんね。

時間がちょうどよかったので入っただけだから
期待してなかった分、良く感じたのかも。
さほど客の入りも良いわけではない感じ?
せっかくなので観るものを迷ってたら今ならこれだと思う。
再来週のCIAはボーン・・にすり替わってるだろうけど!

ハリウッド映画らしいけれど
そこそこの人間臭さがあって娯楽作品として楽しめると思う。


★★★☆(3.5)




キリマンジャロの雪

2012年09月19日(水) 20時22分
解説: フランス・マルセイユの港町を舞台に、人に対する思いやりや助け合いの精神の重要さを描いたドラマ。フランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーの長編詩をモチーフに、思わぬ犯罪に巻き込まれた熟年夫婦が失意や怒りを感じながらも、ある決断を下すまでを描く。監督は、『マルセイユの恋』のロベール・ゲディギャン。キャストにはアリアンヌ・アスカリッド、ジャン=ピエール・ダルッサン、ジェラール・メイランらゲディギャン監督作『幼なじみ』のキャストが再集結。世界的な不況が叫ばれる昨今、人間の持つ優しさや慈しみの大切さが胸にしみる。
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あらすじ: 結婚30周年を迎えた熟年夫婦ミシェル(ジャン=ピエール・ダルッサン)とマリ=クレール(アリアンヌ・アスカリッド)は、キリマンジャロへの記念旅行を前に強盗に押し入られてしまう。その犯人はミシェルと一緒に職場をリストラされた青年で、労働組合委員長として仲間と連帯してきたと信じてきたミシェルはショックを受ける。しかし、犯人が幼い弟2人を養い、借金と生活が困窮していた状況下でのやむを得ない犯行だったことが判明し……。
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登場人物のほとんどが善人。

前半部分から自分の名前を外すこともできたのに
くじびきに自分も入れて
リストラされてしまった・・。
よくあるリストラという展開なのに

なんとなしや穏やかな気分で観れるのは
この夫婦が実に理想的なバランスで
30年という夫婦を演じているからだ。

特に奥さんのマリ=クレールは
まだあの領域に自分はなれなくとも
いずれあんな女性になれたら、妻になれたらと
憧れてしまうほど
心美しくできた女性だ。

政治背景だとか格差社会だとか
そのあたりをこの作品に指摘する人も多いけれど
私はやはり観ていて
すっとしない出来事をもやもやとした気持ちにならずに
じっくりと
この夫婦の視点で観ることができた
役者の演技と作り手の素晴らしさを感じる。

あまりにもおとぎ話のような
ラストの展開。
もちろん子供も反対するのは無理はないけれど
自然にこの夫婦が話し合わずとも

「あなたがそうすると思って」と
繋がりあってる感覚が
すっと入ってきて

「いやいや、それないでしょ」というラストも
なぜだか
応援したくなった。

着実に堅実に生きた人をしっかりした演技と
演出で
強盗事件の登場人物同士の葛藤への
フラストレーションもなしに鑑賞することができた。


★★★★(4.5)

しみじみと良い作品。

好きなシーンはたくさんあったけど
私は マリ=クレールが初めて入ったバーで
ウェイターとのやりとりのシーンが好き。

ワインの銘柄やカクテルの名前を忘れてしまったので
DVDが出たらもう一度確認して
自分も飲んでみたいな。

ぼくたちのムッシュ・ラザール

2012年09月05日(水) 19時18分
解説: カナダ・モントリオールの小学校で、担任教師の突然の死に動揺する生徒たちと、その後任となった一風変わった教員との交流を描いた人間ドラマ。子どもたちと誠意を持って向き合うラザール先生の姿を通し、人生の意味や教育のあり方を繊細に紡いだ物語は、世界各地の映画祭で絶賛され第84回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた。監督は、『本当に僕じゃない!』のフィリップ・ファラルドー、主演は『いのちの戦場 -アルジェリア1959-』のモハメッド・フェラッグが務める。
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あらすじ: モントリオールの小学校で、担任の女性教師が教室で亡くなり、生徒たちは動揺を隠せずにいた。そんな中、アルジェリア出身の中年男性バシール・ラザール(モハメッド・フェラッグ)が教員として採用される。ラザールの指導方法は風変わりであったが、常に真剣に向き合う彼に生徒たちは、少しずつ打ち解けていく。一方、ラザール自身も心に深い傷を抱えており……。

とてもとても良くできている。
地味な作品で
まさにあらすじどおり
担任の教師が教室で首つり自殺をし、
それを児童がみつけてしまう。
すべての児童が心にこの事件で傷を持った。

そんななか
アルジェリア出身の ラザールが担任教師として採用される・・。

これが大ぶりな作品だと
子供たちの心の機微がおおげさにかかれてたりすることが
多いけれど
少ない会話や表情、授業の中で
子供一人一人の性格や心の傷を表現することもよくできている。

一方のラザールも裁判のシーンが随時出てきて
ちょっと訳ありな人間で心に彼も傷を負っていた。
「自殺」という一人の教師が自分で命をたったこと、
生きたいと願う希望を持った前夜に
殺されてしまった現実との対比もよくできてるし、
心の傷を負った子供たちと
ラザールの心の傷の対比もうまく
子供たちはそんなラザールに心を控えめながらにだんだんと開いていく。

最後の寓話のシーンで
ラザールの人生と子供たちの気持ちが一致する瞬間に
この作品のこれだったのか!の集結があり
すっきりしないけれどこれでよかったんだ、と思えた。

ハグのシーン(ハグはこの作品のキモになります)のラストは
私は良かったな。
この作品で
悪人は誰一人として出てきてない。
これが観ていて
多くの傷ついている子供たちを見ても
最後まで安心しながら観れた理由なのかもしれません。

ハッピーエンドではないし
答えはないラストだったけど・・

良作でした。



★★★★☆

最強のふたり

2012年09月02日(日) 21時09分
解説: 車いすで生活している大富豪と介護者として雇われた黒人青年が垣根を越えて友情を結ぶ、実話を基にしたヒューマン・コメディー。年齢や環境、好みも異なる二人が、お互いを認め合い、変化していくプロセスを描いていく。監督は、本作が長編4作目となるエリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュのコンビ。主演は、『歌え! ジャニス★ジョプリンのように』のフランソワ・クリュゼと『ミックマック』のオマール・シー。フランス本国のみならずヨーロッパで記録的なヒットを樹立した、笑いと感動に包まれた良質なコメディーを堪能できる。
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あらすじ: 不慮の事故で全身麻痺(まひ)になってしまった大富豪のフィリップ(フランソワ・クリュゼ)は、新しい介護者を探していた。スラム出身の黒人青年ドリス(オマール・シー)は生活保護の申請に必要な不採用通知を目当てに面接にきた不届き者だったが、フィリップは彼を採用することに。すべてが異なる二人はぶつかり合いながらも、次第に友情をはぐくんでいき……。
シネマトゥデイ

映画の日で土曜日、ということもあり
前の列まで満席。
各回に1人ぐらいずつ車いすで鑑賞している人がいました。

結構、泣けちゃう話かと思いきや
これって完全にコメディだったんですね。

ある意味この主人公二人のように
少しお涙ちょうだいのシリアスな病気ものかと思てったんだけど

相反してよかったと思います。

だから出会うことのない二人の友情物語で
すべて相反するものがうまいこと融合したストーリー。


じんめりを期待せずに
まさかの笑いを期待して劇場に行くのがおすすめかな。



★★★☆☆

かぞくのくに

2012年09月01日(土) 20時52分
解説: 『Dear Pyongyang ディア・ピョンヤン』『愛しきソナ』のヤン・ヨンヒ監督が北朝鮮と日本に暮らす自身の家族の境遇を三たび題材に掲げ、初のフィクション映画として作り上げた家族ドラマ。北朝鮮に住む兄が病の治療のために25年ぶりに帰国し、思想や価値観の違いに戸惑い、理不尽な政治情勢に振り回される家族の様子を描いていく。日本に住む妹に安藤サクラ、北朝鮮から一時帰国する兄に井浦新がふんするほか、『息もできない』のヤン・イクチュン、京野ことみなど実力あるキャストが顔をそろえる。擦れ違いながらも愛情にあふれる家族の姿が胸を打つ。
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あらすじ: 日本に住むリエ(安藤サクラ)と帰国事業で北朝鮮へ帰った兄ソンホ(井浦新)。離れて暮らして25年が経ち、ソンホが病気の治療のために日本に帰国することになった。期間は3か月。家族や仲間はソンホとの再会を喜ぶ一方、担当医には3か月では治療は不可能と告げられる。しかし、滞在延長を申請しようとした矢先、本国から「明日帰国するよう」と命令が下り……。
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いやーあらすじのまんまの作品で
なんだか北と南の話も最近食傷気味ではあったのですが

この作品は
在日の家族の苦悩だとか心理描写だとか
今までわかりきってるつもりでいた私だったのに
とてもすっきり簡潔に淡々とストーリーも作りこまれてるのに

だからこそ
わかりやすく今まで彼らが味わってきた苦労や苦悩が浮き彫りになるたびに
どうにもならない国を思い
ささやかにご飯を食べて
母が25年ぶりに会った息子に大好きだったハンバーグを作ってあげて・・

その国に生まれてしまったら
それを背負って生きていくのが運命でもあるし
それが自分なんだと思いながら生きていくしかない。

ただ家族なのに文化も風習も
あんなに近い国なのに
なぜなぜなぜ?

そう、妹のリエは問答する。
そうリエはまさに私たちの代弁者のように
不条理を噛みしめながら国と見つめあう。

半年延期でも間に合わない治療機関であるのに
突然、言い渡された
「明日帰国」。

兄は「こんなことはよくあることさ」というが
リエには理解できない。

「なぜ?」

「あの国では考えることはしない。従うだけだ。」

もちろん今の政治情勢からしてまだまだこのような人は多く
日本にも北朝鮮にも存在することは間違いなく

妙にリアルで
静かな作品であるからこそ身に染みてたまらなかった。


★★★★☆(4.5)


しかし安藤サクラが演技は抜群だけど
寺島しのぶなんかより数段、大画面ではつらいお顔で・・笑
寺島しのぶもつらかったけど
今は全く気にならないもんねー。そのうち慣れるのかしら彼女にも。

そして今、やはり北朝鮮と日本を題材にしている小説を読んでいて・・
日本人の作家が北朝鮮をある程度調べて
書いているのだろうけど

この作品を観たら薄っぺらく思えてきた。

ただ従うだけ。思考を持たない。
だからリエ、お前はいっぱい考えるんだ、
いっぱいいろんな国へ行け。

そんな兄の抑圧された言動に胸打たれた。

ヤン・イクチュン も出てたね。
どっしりとした感じが相変わらずで良かったと思う。