パイレーツ・ロック

2009年10月30日(金) 20時17分
解説: 1966年のイギリスを舞台に、24時間ロックを流し続ける海賊ラジオ局と、ロックを規制しようとする政府の攻防を描いた痛快ストーリー。監督は『ラブ・アクチュアリー』のリチャード・カーティス。『カポーティ』のフィリップ・シーモア・ホフマン、『ハンニバル・ライジング』のリス・エヴァンスらが海賊ラジオ局のクセ者DJにふんしている。ザ・ローリング・ストーンズ、ザ・キンクスなど、劇中に流れる1960年代ロックの名曲の数々にも注目。
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あらすじ: 素行不良で高校を退学になったカール(トム・スターリッジ)は、更正を望む母の提案で、母の旧友クエンティン(ビル・ナイ)のいる船に乗船。その船は、アメリカ出身のザ・カウント(フィリップ・シーモア・ホフマン)ら、クールなDJたちがロックの取締りをもくろむ政府の目を盗み、24時間ロックを流し続ける海賊ラジオ局だった。


とにかく登場人物の服装だとか醸し出す雰囲気だとかおしゃれです。
これ好みの問題ですがイギリスの独特のおしゃれ感でいっぱい。
もちろん音楽はとても良い。
私はとても好きなものが多く、冒頭で流れていたのは誰の歌だったっけ?と思い出せずすっきりしません。

サントラは買ってしまいそうな勢いです。
選曲も良し

この船の中で起こる小さな人間ドラマがそれなりにおかしくて。
ものすごく自由にかつ楽しそうに音楽をやっています。

思わず笑ってしまうシーンも多く楽しめました。

あの時代の音楽とイギリスのあの独特の雰囲気のファッションが好きならそれだけで楽しめます。

あまりにも映画的にラストもなってしまってますが、そういう映画なんですよね。
まじめにあの登場人物が・・とかではなく、音楽好きのいい人ばっかり。
なんで初恋の相手を仲間に寝取られてふつうにいられるのかとか難しいことはさておき・・。
親子関係なんでさておき・・。

ブリティッシュロックを聞きながら今宵は踊りましょう。


★★★☆(3.5)

ファイティング・シェフ〜美食オリンピックへの道〜

2009年10月29日(木) 20時15分
解説: 2年に一度開催されるフランス料理の国際大会“ボキューズ・ドール”を舞台に、世界一を目指す一流シェフの未来とプライドを懸けた戦いを追ったドキュメンタリー。スペイン代表へスース・アルマグロと彼をサポートするスペインチームを軸に、与えられた3つの課題食材を使い、審査員たちを魅了する料理を目指して試行錯誤を繰り返す彼らの奮闘を映し出す。芸術的な料理が誕生する裏で繰り広げられる熱いドラマに手に汗握ること必至。
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あらすじ: 世界最高峰の美食オリンピック“ボキューズ・ドール国際料理コンクール”に挑むことになったスペイン代表ヘスース・アルマグロ。本選出場が決まって以来、彼は同僚シェフや諮問委員会のアドバイスを受けながら試行錯誤を繰り返してきた。果たして、へスースは審査員たちをうならせる料理を作ることができるのか?

わーん
観たい映画がたくさんあるのに観る時間が追いつきません。

この作品はその観たい映画のリストには全く入ってませんでしたがちょうどよい時間がこれだったというわけで選びました。
こういうことやってるので、観たい映画がとっとと終わってしまう・・ということもよくあるのであります。
マイケルはきっと無理だろうな・・。

こちらの作品、特にちょうどよい時間だから・・という選択で選んだものでしたが、ドキュメンタリーでありながらなかなか応援したくなってしまうような作りになっていました。

解説に書いてある通り、スペイン代表シェフがフランス料理の国際大会、「ボキューズ・ドール」に出場するまでのドキュメンタリー。

スペインがメインでしたが、これすべて代表の国の選手(というかシェフ)はこの主役のヘスース同様に並々ならぬ努力を大会まで励んでいるんだろうな、と表彰式の選手の涙に感じ取ることができます。

この大会に出場できること自体、その国を代表するフランス料理の名手なわけであり、大会前の何度と行われる試食会でさんざんけなされますが、これもどこの国の代表も同じ目にあってるんだろうし、これ料理、という視点が珍しい。
けれど、実際、これはスポーツ。

ある意味スポ根ドキュメンタリーです。

でも、もうスポ根ドキュメンタリーは映画の題材としてはありきたり。
じゃ、一流の料理大会の選手をドキュメンタリーにしたらどうだろう、というものですね。

時間もスポーツ選手が筋力、メンタルを鍛える長く遠い栄光への道のりも料理の大会ならばそれなりに人間ドラマもありつつ栄光をつかめるかどうかという緊張感も得れるなかなかおいしい作品。

何度となく作成される試作品。
私も試作品で良いので食べたかった。


時間調整に入った映画でしたがそれなりに楽しめたかな。
おいしくて美しいフランス料理が食べたくなるけれど。


★★★☆☆


ここで登場した日本人シェフのお店はどこにあるのだろう。
行ってみたい。

ファッションが教えてくれること

2009年10月27日(火) 8時33分
解説: 大ヒット作『プラダを着た悪魔』のモデルとも言われるアナ・ウィンターの実像に迫るドキュメンタリー。アメリカ女性の約10人に1人が読むアメリカ版「ヴォーグ」誌のカリスマ編集長として活躍し、ファッション業界に絶大な影響力を持つ彼女を追う。カール・ラガーフェルドからシエナ・ミラーまで、有名セレブも多数登場。トレードマークのボブカットとサングラスの陰に隠れ、誰も見ることができなかったアナの真の姿を目撃できる。
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あらすじ: 2007年、アメリカ版「ヴォーグ」9月号の締切り5か月前。秋のファッション特大号であり、一年で最も重要な号の準備に編集長アナ・ウィンターは忙しい。トレンド傾向を見極め、特集すべきテーマを決め、撮影準備に入っていくアナは、部員から提案される掲載候補服の採用、不採用を決めるなど、分刻みで仕事をこなしていくが……。

雑誌などでアナウィンターのドキュメンタリーが映画になると聞き、絶対観たい!!と思っていたところへ試写会の話があり、一足先に鑑賞させていただきました。

私、ドキュメンタリー映画ってだいたいにおいて最後まで楽しんで観ることができず睡魔と闘いながら時計を何度も見ながらということしばし。
ですがこのドキュメンタリーは時間が経つのも忘れて見入ってしまいました。

アナウィンターを主役にということで監督はオファーしたらしいのですが、アナウィンターの提案で「ヴォーグ」の最大イベントである9月号の制作過程を撮ったら面白いのではないか、と逆に提案。
そこで映画の実現がなりたったという話です。

これだけでアナウィンターすごいな、と。
単に自分を主役のドキュメンタリーでは何も「ヴォーグ」のためにならないけれどこれだけのスタッフが終結して一大イベントの9月号を作成することで是非とも、9月号だけは「ヴォーグ」読みたい、と思ってしまったし、忙しいからこそできあがる人間ドラマが映し出されています。
宣伝効果も狙ってるよなー、と思いつつやっぱりこの映画は観たい、って思いましたもん。


それを支えるスタッフの一人としてメインで出ていたグレイス。
彼女はアナウィンターを支える陰の人と言っても良いかもしれません。
「ヴォーグ」の光がアナならば影はグレイスなのでしょう。

グレイスのみが多分、アナに対して本音を言えるからこそ作品の中でも漏らした「くやしくていらいらするわ!」という発言も撮れたりしたんでしょう。
グレイス以外の人はそんなことアナ様に言えないでしょう笑

そしてそれを言えるだけの仕事をグレイスはきっちりしているからこそアナもグレイスに対して言葉こそ表しませんが認めているところが多くあるのでしょう。

90分とコンパクトにまとめていますがもう少しスタッフの苦労を丹念に描いてくれたら巷で言われているアナウィンターの厳しさや仕事に対する冷酷さが伝わってきたかも、と思いました。

ま、たぶん、アナ様がカットしてこれだけコンパクトになっちゃったんじゃないか、って思うんだけど。

アナウィンターに関しての私生活に関してはちょこっとだけ。
お子さんが出演されていただけでした。
お嬢さんだったのですがとてもかわいかった
他はやはりいつでもみる厳しい表情のアナ様。

最後に強みは「決断力」と話してました。

この決断力って上に立つ人間はほんとに重要。
この決断力の良し悪しで会社全体が変わることもある。

今までの決断力が誤っていないからこそ今の地位がある。


それにしても日本の私のような庶民にもアナウィンターの仕事に対する悪魔のような話や厳しさ、権力について入ってきます。

現代における重要な偉大な人物と言っても過言ではないんだろうな。


ファッション好きの人は必見です

ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜

2009年10月24日(土) 19時39分
解説: 2009年に、生誕100年を迎える文豪・太宰治の同名短編小説を、『雪に願うこと』の根岸吉太郎監督が映画化した文芸ドラマ。戦後の混乱期を背景に、道楽ざんまいの小説家の夫に振り回されながらも、明るくしなやかに生きていく女性の姿を描く。逆境の中でも活力にあふれるヒロインには話題作への出演が相次ぐ松たか子、太宰を思わせる小説家に『モンゴル』などで海外でも評価の高い浅野忠信。さらに室井滋、伊武雅刀、妻夫木聡、堤真一ら豪華共演陣が脇を固める。
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あらすじ: 戦後の混乱期、酒飲みで多額の借金をし浮気を繰り返す小説家・大谷(浅野忠信)の妻・佐知(松たか子)は、夫が踏み倒した酒代を肩代わりするため飲み屋で働くことに。生き生きと働く佐知の明るさが評判となって店は繁盛し、やがて彼女に好意を寄せる男も現れ佐知の心は揺れる。そんな中、大谷は親しくしていたバーの女と姿を消してしまい……。


この作品は観たいリストから外していたのですが評判が良かったので行ってきました。

なぜ観たくなかったのか。

私、高校生のころからほんとに太宰が好きで。
そんな太宰の作品が日本映画になるなんて許せない!!って訳です。
反対に期待をしていた人もいるでしょう。

でも私はイメージがありすぎて画像になんて太宰作品はできないの。
頭の中でイメージがより鮮明にできるからこそ素晴らしいのであって・・とかなんたらかんたら文句を言いつつ単に大宰ファンなので勝手に作品を映像化するな、ということであります。

今年は生誕100年ということで「人間失格」も映画になるようですがこれは全く観る予定は今のところありません。笑

大いにファンぶっている私ですが、「ヴィヨンの妻」の詳細は憶えていなかったためこれは太宰という作家を忘れて1つの作品として観ればわりと楽しめるかもしれないと思い直しました。
何たる中途半端な太宰ファン。
というか幼いころに好きだった、と言い換えよう。

さてすっかり太宰をいう存在を忘れて映画を観賞することにした私。

なんでしょう。

松たか子の一人勝ちな感じ。
もちろん主役なのでこの勝ちはかまわないのですがこの作品で松たか子ってこんなにすごい女優さんだったんだと思いました。

広末はもちろんいつもの単調な演技。
それに比べ松たか子のアップの多いこと。
顔の表情で感情を表し、観客は感情移入してしまう。

佐知の何が悪いかと言えば男運だけなのだろうと思います。
器量は良いし美人だし。
男運さえ良ければぐーーんとその男も随分と出世するだろうし、ともに生きていける強さも清さもある。

なんだかんだ言いつつもやっぱり大谷はこの佐知には頭が上がらずやっぱり別れることはできない。

ストーリー自体はだめ男、大谷を支える妻の話でその間にあーでもない、こーでもないというこの夫婦の若さゆえにある色恋沙汰もあったりして。

話はシンプルです。

シンプルな話を大いに盛り上げることができたのでは松たか子が主演であったからこそ。

そして太宰の原作があったらこそ。


★★★☆(3.5)


全く太宰の要素のない「ヴィヨンの妻」だったらどうしようかと思ったのですが、大谷がたまにみせる思わずぷっと吹き出してしまうような言動に(例えば妻を尾行するシーンとか、さくらんぼを食べながらのセリフだとか)太宰の面白さをわかっている人が作品を作ってくれたのかも、と思えて嬉しくなりました。

バタフライ・エフェクト3/最後の選択

2009年10月23日(金) 18時24分
解説: カオス理論の一つであるバタフライ効果をモチーフに、愛する人のために過去に戻って未来を変えようとする主人公の苦悩を描く人気シリーズ、『バタフライ・エフェクト』の第3弾。今作では、過去と現在を往来する特殊能力を持った主人公が、10年前に殺された昔の恋人を救うため、幾度となくタイムスリップを試みる。主人公サム役は「The OC」のクリス・カーマック。切ない愛のドラマにサスペンスが加味されたストーリーが秀逸。
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あらすじ: 過去と現在を行き来する特殊能力を持っているサム(クリス・カーマック)は、過去に戻って殺人現場を目撃して警察の捜査に協力する私立探偵をしていた。ある日、サムの昔の恋人レベッカ(ミア・セラフィノ)の姉リズ(サラ・ハーベル)が現われて、10年前にレベッカを殺した真犯人を捕まえてほしいとサムに懇願するが……。


私の中のベストムービーの1つに「バタフライエフェクト」があります。
DVDも買ってしまったほどだったのですが、その人気のせいかシリーズ第3弾まで作ってしまったのですね。
シリーズ2のときは上映されていることも知らずDVDを借りて鑑賞。

「1」と比べたら全く「2」は観る必要もないかな・・。
映画の宣伝もなくひっそりと上映されていたのも納得の出来でした。

今回の「3」は「1」を凌ぐほどの・・というふれこみだし期待しすぎてしまいました。

「バタフライエフェクト」という名作のシリーズ3ということになると評価は悪くなります。
全く別物の作品であればまあまあなのかなとも思えるのです。

前半は話の展開も早く過去に戻り今度はこんな人生になってしまったのかとそんな楽しみ方もあります。
犯人は誰なんだろう?と最後まで私のように鈍感な人間にはものすごく衝撃のラストに思えてあーおもろかった、となります。

ただ多くの人は犯人は後半ですぐにわかってしまうようなので私のようにはいかないでしょう。

これは単なるスプリッターホラー映画。
「バタフライエフェクト」という名作とはほど遠いです。

「バタフライエフェクト」の愛だとか切なさだとかそんなものは今回の3にはありません。

歪んだ愛と切なさは確かにあるのかな。
でも主人公はそれを抹殺し自らだけが幸せを手にしたことに疑問を持ちました。

とは言いつつも「バタフライエフェクト」から離れればそれなりにドキドキとする速い展開にそれなりに悪くないか・・。
DVDでもいいと思います。


★★★☆☆

あなたは私の婿になる

2009年10月16日(金) 20時31分
解説: 『幸せになるための27のドレス』のアン・フレッチャー監督が手掛ける、大人のためのロマンチック・コメディー。お互いに自分のキャリアを守るため、偽装結婚することになる上司と部下のハチャメチャな週末をユーモラスに描く。主演は『シャッフル』のサンドラ・ブロックと『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』のライアン・レイノルズ。この歳の差カップルがアラスカの大自然のパワーに導かれ、心を開いていく過程がスリリングで見応えたっぷり!
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あらすじ: ニューヨークの出版社でやり手編集長として恐れられている40歳のマーガレット(サンドラ・ブロック)は、ある日突然窮地に陥る。カナダ人の彼女はビザの問題で国外退去を命じられ、失業を免れるためそこに居合わせた自分のアシスタントのアンドリュー(ライアン・レイノルズ)と結婚すると爆弾発言。その結果、週末に彼の実家のあるアラスカへと飛ぶハメになる。


予告を観たときにサンドラブロックの憎たらしい年上女が鼻について観る気が失せていましたが私の大好きラブコメなのでとりあえずみておくかという程度で鑑賞しました。

サンドラブロックの年齢でラブコメって以前ならありえなかったと思う。
メグライアン、下手な整形せずにラブコメを今でも続けていれば良かったのに。

さてこの作品。
あまり期待していなかったせいかそれなりに楽しめました。

ラブコメで一番痛いのが笑えないこと。
役者が演技しててもどうも空回りしていて笑うところなんだろうけどねらいすぎててむしろ滑稽。
そんなことがよくあります。

私、サンドラが出演しているラブコメは実は初めて。
きっとアラフォー女性が空回りして痛いんだろうな、と思っていたんだけれど、これがこれがかなりいい!
もともと演技もうまいのだろうけどわざとらしくなくて素でボケを演じたり、おばあちゃんと歌を歌うシーンなんて白けそうなものがこれもいい!

きっとサンドラブロックって根も明るくていつも笑ってる人なんだろうな、と思えるほどすんなり演じていました。

女優さんですから当たり前だけど全くないお腹の肉、それから驚いたのが首とデコルテが美しくて驚きました。
私は・・。ううっ。
ただ体全体がわかるシーンではやはりやや年齢を感じたかな、と思ったけれどね。

サンドラブロックが良かったのはもちろんだけどほんわかできて適度に笑えて、やさしい気持ちになれてラブコメの王道といえば王道。

でも45のサンドラブロックがラブコメの王道を堂々と演じたというのはすごいこと。
この作品でサンドラブロックが大好きになりました。


★★★☆☆


はずれのないラブコメです。

サンドラブロックのハイブランドなファッションも楽しめます。
王道をいくエルメス、プラダ、ルブタン・・。

この編集者としてのやり手っぷりは、やはりアナウィンターがモデルかな。

エスター

2009年10月15日(木) 22時38分
解説: 孤児院の少女を養子に迎え入れた夫婦が、その日以来奇妙な出来事に遭遇する恐怖を描くサスペンス・ホラー。『蝋人形の館』のジャウム・コレット=セラ監督がメガホンを取り、実子を流産で亡くしたことへのトラウマと謎めいた養女に苦しめられる夫婦の姿を追う。悪魔の形相を見せる少女役の子役イザベル・ファーマンの熱演、ホラー作品を得意とするダーク・キャッスル・エンターテインメントによる一流の恐怖演出が観る者をとらえて離さない。
シネマトゥデイ


あらすじ: 子どもを流産で亡くしたケイト(ヴェラ・ファーミガ)とジョン(ピーター・サースガード)は悪夢とトラウマに苦しみ、夫婦関係も限界を迎えていた。以前の幸せな日々を取り戻そうとした彼らは養子を取ることに決め、地元の孤児院を訪問。そこで出会ったエスター(イザベル・ファーマン)という少女を養女として迎え入れる。

映画が始まる前、YOUが野菜ジュースのCMをやってまして。
ケイト演じるヴェラ・ファミーガに似ていて映画鑑賞中は常に、YOUを思い出して仕方ありませんでした。

さてこの作品。
サスペンスホラーというわけで自ら私が好んで観るものではないのですが、どうも気になって観にいきました。
ホラーといっても私、「おばけ」系のホラーは全くだめだけど人間の怖い部分を表現したホラーは耐えられます。

このエスターちゃん、とにかく怖い女の子。
でも彼女の筋、みたいのがあって、それに反したらお仕置きされるといった具合。
そのお仕置きはもちろん常軌を逸してるもの。
とことんやる。

タイトルが「エスター」なのでもちろんエスターちゃんメインだしこの子の演技と行動に視線が離れないのだけれど実際はこの作品、もっと奥が深いもの。

ケイトは死産してしまいその悲しみから立ち直ることからできずにエスターを養女にもらうが、耳の不自由な長女、長男と子供には恵まれています。
死産は残念な結果でしたが、立ち直ることができずにアルコールに走ったり、カウンセリングに通ってどうにか精神の安定を努めようとしていますがどうしてもその呪縛から逃げることができません。

ケイトは、死産のショックを完全に断ち切ることができず自分の愛する家族を顧みることもなくただショックだけで暮らしている日々。
そんなことをしていたらやがては愛する夫や子供たちまでもいなくなってしまうのではないでしょうか。

エスター=ケイトの中に巣食う死産のショックのように思えてなりません。

自分を本当に苦しめる悪ともとと徹底的に向き合い、戦い、何が大切なのか気づくこと。
それがこの作品のメインテーマでありエスターちゃんのクレイジーな行動だけがメインではないのではないかな。

エスターちゃんのあまりの恐ろしい演技にすっかりテーマがぼやけてしまってますが奥が深い作品なのです。

そういえばSキングの中編小説にもやはり死産で子を失い、走ることで悲しみを昇華させようとした女性の物語がありました。
そこでも闘ってたな。


★★★☆☆


ホラーなのでやりすぎ感は否めませんが、やりすぎて笑ってしうシーンもあったな。
父親との最後の絡みのシーンというか。

私の中のあなた

2009年10月14日(水) 19時55分
解説: アメリカの人気作家ジョディ・ピコーのベストセラー小説を、『きみに読む物語』のニック・カサヴェテス監督が映画化。白血病の姉のドナーとなるべく遺伝子操作によって生まれた妹が、姉への臓器提供を拒んで両親を提訴する姿を通し、家族のありかたや命の尊厳を問いかける。主演のキャメロン・ディアスが初の母親役に挑み、両親を訴える次女役を『リトル・ミス・サンシャイン』のアビゲイル・ブレスリンが熱演。シリアスなテーマながら、主人公一家の強い家族愛が胸を打つ。
シネマトゥデイ


あらすじ: 白血病の姉(ソフィア・ヴァジリーヴァ)に臓器を提供するドナーとして、遺伝子操作によって生まれた11歳のアナ(アビゲイル・ブレスリン)。彼女はこれまで何度も姉の治療のために犠牲を強いられてきたが、母サラ(キャメロン・ディアス)は愛する家族のためなら当然と信じてきた。そんなある日、アナは姉への腎臓提供を拒否し、両親を相手に訴訟を起こす。


難病を題材に涙を誘おうとする映画は苦手で当初はこの映画に対してもそんなイメージがありました。
よくよく聞いてみると白血病のために遺伝子操作で生まれた妹が姉のために体の一部を生まれたときから提供していて、ついに腎臓手術を拒否。
挙句の果てに、両親を相手に裁判を起こすというとんでもストーリーというではないですか。

しかもキャメロンディアスが初の母親役でしかもすっぴんで挑んだっていう


さて作品自体ですが、涙が出てきてしまいました。

というかこの作品の中の登場人物、すべてが良い人で。
善人ばかりでそれぞれの登場人物に試練があってどの試練が一番つらいかと思いなおすと、白血病のケイトを差し置き、あの人もあの人も、そうあの人だって辛いんだ、と思えてきてしまう。
すべての登場人物に感情移入してしまうほど丁寧に丁寧にキャラクターを描いています。

この描き方を間違えたら単なるお涙頂戴難病物映画でしかなくなってしまったでしょう。

細かいところにまで行きとどいていている丁寧さ。
登場回数の少ない判事、裁判官までにも、人生を思わせる一瞬をうまく取り込んでいるのです。

その中でも両親を訴えるという次女アナ。

この切ない家族の中にいた今回のアビゲイルちゃんですが、貧乏ながらに愉快なリトルミスサンシャインの家族に返してやりたいと鑑賞中に何度も思いました。
私はやっぱリトルミスサンシャインのほうが映画としては好みですけどね。
シニカルな笑い大好きです。

すべてのキャラクターに感情移入できる丁寧な作りがこの作品の成功の要因。
難病という映画のジャンルでは「病気で気の毒だ」とあふれる涙だけにしなかったところがこの作品の良さをぐっと高める。


★★★☆(3.5)


隣の女性は中盤からずーーっと泣いてました。
泣くところじゃないだろ、ってところでも泣いてました。

きっと映画ってもので泣きたくてこの作品を選んだんだろうな。

おもしろかったのがお母さんと小学生ぐらいの娘さん連れが多かったこと。
なんとなくわかるようなわからないような。

私に娘がいたらこの映画じゃないな。と全く余計な御世話だけど。

ココ・アヴァン・シャネル

2009年10月01日(木) 23時08分
解説: 伝説のファッション・デザイナー、ココ・シャネルの若き日を描いた伝記ストーリー。監督は『ドライ・クリーニング』のアンヌ・フォンテーヌ。孤児として育ちながら、後にファッションを通して女性たちの解放をうたう存在へと成長するココ・シャネルを『アメリ』のオドレイ・トトゥ、彼女の生涯の思い人を『GOAL! ゴール!』のアレッサンドロ・ニヴォラが演じる。想像を絶する体験を重ね、やがて伝説となるヒロインの生き様に注目だ。
シネマトゥデイ(外部リンク)

あらすじ: 孤児院で育った少女時代を経て、酔った兵士を相手に歌うナイトクラブの歌手となったガブリエル(オドレイ・トトゥ)。その一方、つつましいお針子として、田舎の仕立屋の奥でスカートのすそを縫う日々に甘んじていた彼女は、将校のエティエンヌ・バルサン(ブノワ・ポールヴールド)の愛人となり、退屈な暮らしを送ることに……。


行くつもりだったのですが、あまりにも低い評価だったので先延ばしになってました。
劇場は予想以上に人が入るところでわりと人も多くて驚きました。
やはり「シャネル」というブランドネームのあこがれに興味を抱き足を運んだ人が多かったのでしょうか。

期待をしないで観に行ったからでしょうか。
それほど悪くは思いませんでした。

シャーリー・マクレーンの「ココシャネル」と比べると、フランス語と英語の違い、主人公の配役の違い、などがあります。


共通している部分は、孤児院での生い立ち、仕立て屋の仕事、バルサンとボーイの登場です。

でも、微妙にシャネルの生い立ち、バルサン・ボーイとの出会い方が違っています。
シャネルの伝記を読んだのがかなり昔だったのでどちらだったのかも覚えておらず・・。

ただ、シャーリー・マクレーンの方は、シャネルというブランドがどのように成り立ったかの成功と苦悩がそれなりに描かれていました。
今回のこの「ココ・アヴァン・・」は、あっという間にデザイナーになりコレクションをしてしまった、という・・。

性格は、今回の「ココ・アヴァン・・」の方が、気が強くちょっと変わった女性、というのが分かりやすかったなと思いました。
シャーリー・マクレーンのシャネルは少し物腰が柔らかいというか、常識人というか・・。(若き日のシャネルです)

多分、シャネルについての何を観たいのか、何を知りたいのか、というところで映画の評価は変わってくるのかなと思います。

私は、どちらかというとスイスに亡命するいきさつとその後、カムバックしての成功までの道のりなんかが知りたい。
このスイスへ亡命しなくてはいけなくなった理由は皆さん、知ってのとおりでシャネルブランドとしてはあまり出したくないことなんでしょうけど。

すっかり映画の話から逸れてしまいました。

期待しないでさらーっと観ればそれほど悪くないかな。
まあ偉大なる人物の伝記を2時間にまとめるのが難しくどの部分を中心に描くかになると思う。


★★★☆☆

オドレイとフランス語ということでこの評価。
これだけではシャネルというブランドとシャネルという人物はわからないかも。