シリアの花嫁

2009年05月11日(月) 22時42分
解説: 軍事境界線を越えたシリア側の男性と結婚することになった、イスラエル占領下のゴラン高原の村に住む花嫁の決意と運命をつづる感動ドラマ。監督のエラン・リクリスは自身のゴラン高原の旅の経験を脚本に盛り込み、一度越えたら家族とも二度と会えない境界線をめぐる結婚のエピソードを複雑な中東情勢を背景に描き出す。花嫁の妹を心配する姉に国際派女優のヒアム・アッバス。未来へ踏み出そうとする姉妹の行動に胸が熱くなる。(シネマトゥデイ)

あらすじ: イスラエル占領下のマジュダルシャムス村では村娘のモナ(クララ・クーリー)が結婚の準備をしていたが、姉アマル(ヒアム・アッバス)は境界線を越えるとシリア国籍が確定してイスラエルへの入国が不可能になる妹を案じていた。モナは決意を胸に境界線へと向かうが、通行手続きをめぐるトラブルに巻き込まれてしまう。(シネマトゥデイ)


妹モナの結婚式の1日を綴った無国籍の家族の話ですが、まさに映画で知るとはこのこと。
複雑な結婚話はいくつも映画でみたけれど、これは国と国との問題で、今回、結婚するモナは、シリアとイスラエルの間で未だ、どっちつかずの場所に住んでいるがために無国籍状態。
結婚するお相手は、シリア領土の男性のため、結婚したら2度と家族に会うことはできなくなる。
シリア領土に行った親戚(兄弟か?)とは遠くスピーカーでお互いと話すという考えられないような状況。

もちろんこんな複雑なところに住んでいる彼らは、皆、複雑な立場にならざるを得ません。
父はドゥルーズ派で、ロシア人と結婚した長男をもしも家に招き入れたら派から出てもらう、ということ、そして以前は囚人にまでなってしまったこと。などなど。

映画の中では、「えーそんなことがあるの」なんて事実がもりだくさん。
結婚式の1日なのに、日本だったら紙切れ一枚にサインしてしまえばそれで結婚成立となるのになかなかそうはいかず・・。

女性の強い生き方・・がどうとかそんなことが、多くの共感を呼んでいるようですが、私は、この今まで知らなかった事実に驚いたのです。
女性の強さをテーマにしている映画はたくさんあるからかな。

紙切れ一枚で結婚だ、離婚だとなる日本と比べ、結婚することで2度と家族と会えなくなる。
結婚する相手で、家族として認めてもらえなくなる。
スピーカーで家族と話す。
境界線に立ち入ったら逮捕される。

ストーリー全体としては、複雑そうな状況ですが、丁寧にわかりやすく作ってくれています。
だからこそ私の知らない世界がわかったというか。

モナには幸せになってほしいな。

★★★★☆

それにしてもなぜシリアの芸能人と結婚することになったのでしょうか。
もっと地味な人でもよかろうに。
芸能人であれば、他にいろいろと出会いがあるだろうになぜに写真1枚で結婚を決めてしまったのかわかりません。
そのあたりもきっと思想・習慣の違いなのかもしれないですが・・・。

それから多くの人に観てほしいと思う映画なのにあまり上映館がないのに驚きました。
機会があれば是非みてほしい作品です。