この自由な世界で

2009年07月03日(金) 21時57分
解説: 2006年に公開された『麦の穂をゆらす風』でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞したイギリスの社会派監督、ケン・ローチの最新作。ローチ監督とのコンビはこれが8作目となるポール・ラヴァーティが脚本を手掛け、ロンドンで不法移民の人材派遣業を始めた女性を主人公に、自由市場と呼ばれる現代の競争社会や移民労働者問題を描き出す。自分の幸福のために誰かを犠牲にすることも辞さないヒロインの姿に、自由という言葉の意味を深く考えさせられる。(シネマトゥデイ)

あらすじ: 一人息子を両親に預けて働くアンジー(カーストン・ウェアリング)は、勤め先の職業紹介会社をクビになる。彼女は自分で職業紹介所を立ち上げようと決意し、ルームメイトのローズ(ジュリエット・エリス)を共同経営に誘う。アンジーは必死にビジネスを軌道に乗せるが、ある日不法移民を働かせる方がもうかることを知り……。(シネマトゥデイ)


これも昨年、見逃した作品でした。
ケンローチ様の作品なので私としては何が何でも観なくてはいけなかったはずだったのにタイミングを完全に逃してしまったようです。

やはりこのケンローチ作品もやはりケンローチ作品。

テーマが実に深く、そして重い。

あまり日本では考えられない現実が別の国で深刻な問題となっているんだな、といつも考えさせられることが多いケンローチのメッセージですが、今回は実に、現在の日本にもありうる、というか実際に問題となっている日雇い派遣であったり、不法就労、シングルマザー・・。

主人公のアンジーは、シングルマザー。
でも、両親も健在で、多感な時期な子供を両親に預け、自分は働くという日々。

とにかく見ていて私とは正反対のこのアンジーにほんとにむかついてむかついてたまんなくなってくるわけですよ。
でも、このアンジーってば、むかついてむかついてたまんないキャラでもちろん道端で男にぼこぼこに殴られたり、お金をとられたりとか自業自得の上に起こった事件なのにそれにも懲りずに、この仕事からは足を洗わないのです。

シングルマザーだからこそ強い?

そう思うなら別に電話の交換手を子供が小さいうちだけでもやっていればよいのではないかと思いますが、アンジーはやはり底辺の生活では嫌。
上流社会に一員になりたい、という野望と常に自分は賢い女、できる女、という気持ちが人一倍強いんですよね。
どうして彼女がそこまでなってしまったのかは、堅実な両親からは想像はつきませんし、勝気な性格だからですまないもっと深いものがある気がします。
このアンジーというやりすぎな英国女性が現代の英国女性の多くを体現しているのかと思うのです。

そしてラストは・・。

ケンローチらしい皮肉な結末と現実で、映画の世界のファンタジーなど全くなく最後まで強く逞しくしたたかに生きるシングルマザー、アンジーがいるのでした。

とても深く重いテーマですが、現在の日本にも通じることも多くいろいろ考えさせられたな。

★★★★☆


アンジーの雰囲気がなんとなくケイトモスの雰囲気だったな。
服装がケイトっぽいということと顔つきも似ていた気がする。
  • URL:https://yaplog.jp/sutahomovie/archive/437
コメント
小文字 太字 斜体 下線 取り消し線 左寄せ 中央揃え 右寄せ テキストカラー 絵文字 プレビューON/OFF

不正な自動コメント投稿を防ぐため、チェックボックスにチェックをしてください。

利用規約に同意
 X 
禁止事項とご注意
※本名・メールアドレス・住所・電話番号など、個人が特定できる情報の入力は行わないでください。
「ヤプログ!利用規約 第9条 禁止事項」に該当するコメントは禁止します。
「ヤプログ!利用規約」に同意の上、コメントを送信してください。