ぐるりのこと。

2008年07月09日(水) 17時38分
解説: 前作『ハッシュ!』が国内外で絶賛された橋口亮輔監督が、6年ぶりにオリジナル脚本に挑んだ人間ドラマ。1990年代から今世紀初頭に起きたさまざまな社会的事件を背景に、困難に直面しながらも一緒に乗り越えてゆく夫婦の10年に渡る軌跡を描く。主演は『怪談』の木村多江と、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』の原作者リリー・フランキー。決して離れることのない彼らのきずなを通して紡がれる希望と再生の物語が、温かな感動を誘う。(シネマトゥデイ)

あらすじ: 1993年、何事にもきちょうめんな妻の翔子(木村多江)と法廷画家の夫カナオ(リリー・フランキー)は、子どもを授かった幸せをかみしめていた。どこにでもいるような幸せな夫婦だったが、あるとき子どもを亡くしてしまい、その悲しみから翔子は心を病んでしまう。そんな翔子をカナオは温かく支え続け、2人の生活は少しずつ平穏を取り戻してゆく。(シネマトゥデイ)

観る予定全くなしだったんですが、評判に押されて行ってきました。
だいたい、不幸女優とリリーフランキーが主演で、しかも宣伝からすると、夫婦の話なのに子供がなくなった、って話で、どうなるかも目に見えてる内容だし、しかも145分、長いって。

なんだろう、評判が良いのはわかりました。
ほんとに細かいところまでこだわって、観てる側に伝えようとしている姿勢が感じられる作品で、暗くかつ重いテーマだけど、それを役者が支えてます。
とにかく主人公以外は、全部、コメディ映画と思ってやってくれ、って感じで、うまい俳優さんがやるもんだから笑わずにはいられない。
暗い映画のはずなのに笑えるところも多くて、そのあたりの計算もすごい。
ただ、少し計算しすぎがしつこいなーという感じも否めず。

リリーフランキーの棒読みのセリフもむしろこのキャラクターなんだ、とさえ思えるほど。
しかしキャラクターとして生かすために橋口監督がそのままにしたのか、もしかしたらわざとしたのかリリーフランキーの箸の持ち方が気になったな。
(これはきちんとした家庭に育ってない、という演出なのか?とも思ったりするけど)

★★★★☆


まずストーリーの設定とキャラクターの設定がうまい。
几帳面なしょうこに対して、ずぼらなカナオ。
小さな命を失って心に病を患ってしまう妻に対して、平気な顔で何人もの命を奪ってしまう殺人犯。

こうかいつまむとおや?という感じだけど、随所にある、しょうこの心の動きだとかそんなところが非常にうまくて、しょうこが元気だった時は、カレンダーに夫婦の営みをする日に丸をつけていたのに病気を境にカレンダーの丸は消え、快方しはじめたら丸がつき始める、だったり。
10年という時間設定をカレンダーと字幕を使いつつも、心の動きでしっかりとつけてるところがすばらしい。

橋口監督がうつ病を患っていたということもあり、しょうこの病気がピークのときの状態は、まさにそれを体験したものにしかわからない壮絶さが伝わってきました。
そして木村多江さんのすごさを見せられたというか。
あの演技があってこそのリリーフランキーだよな。

今回は役者陣に★5つというところかな。
結婚して数年たったご夫婦には、見るとこの映画の良さがじんわりと伝わると思います。
「夫婦」ってこうだよね。うんうん、そうそう。

というわけで今日は夫に優しくしてあげましょうか。
  • URL:https://yaplog.jp/sutahomovie/archive/329
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