映画「汚れた心」届かなかった「無条件降伏」の事実

2012年08月31日(金) 7時54分
「汚れた心」★★★☆
伊原剛志、常盤貴子、菅田俊、余貴美子、
大島葉子、エドゥアルド・モスコヴィス、奥田瑛二出演

ヴィセンテ・アモリン監督、
107分、2012年7月21日公開
2012,ブラジル,アルバトロス・フィルム、インターフィルム
(原題/原作:DIRTY HEARTS )






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「戦争が終わってからも
ブラジルの日系移民の多くは
日本の勝利を信じて疑わなかった、
それでもラジオなど僅かな情報源から
日本の敗戦をそれとなく知るものは
その事実を受け入れて
新たな生活に踏みだそうとするが
哀しい事件が起こるのだった」



「勝ち組」と「負け組」
それぞれ日本の勝利を信じるものと
敗戦を受け入れたものたち、
遠く日本から離れて
心のよりどころを必要としていた
日系移民の多くは
「負け組」の粛正に乗り出し、
その命を受けた写真館の店主タカハシは
同胞を殺すという狂気を
自ら受け入れたのだ。



本当にこんなことがあったのだろうか?
今のような情報が瞬時に世界を
駆け巡ることを知っていると
こんなふうに情報から隔絶された状態は
分かるようでやはり理解出来かねる。


それでも無条件降伏を告げる
玉音放送のあと、
すぐには「敗戦」を受け入れがたいのも
それは理解できる
けれどなんとなく国民は
「負けるのかもしれない」と感じていたんじゃないかな。


誰かが言っていた
「知らないことも、また罪である」と、

戦前、戦中と国民の多くは
軍国主義に染まって
誰もが勝利こそ正義で
日本は絶対に勝つと信じていた、
その裏の事実を知らないで・・・、
だからそれも「罪」と言う事だろうが
自分はそれは酷な話だと感じる。


あれほど強い日本を信じさせられ
同時に言論統制があれば
新聞もラジオも同じ方向を示して
国民は盲目的に信じてしまっていたことは
想像に難くない、
後になれば、そんな中でも
自分の意見を持つべきだったと言えるが
本当にそんなこと可能だったのか?


この映画は戦争が終わっていと言うのに
起こってしまった事実を描いている

戦後3万人以上が逮捕され
そのうち800人以上が投獄されたが
10年経って恩赦となったという事実、
そんなことがあっただろうなと
思ってはいたが
こうして映像で見ると
これは同胞の事実として
かなり重い事実として心にのしかかる。



自分達はちゃんと学習しているのだろうか、
戦争は遠い記憶となった
平和ボケなんて言われるが
結構なこと
ボケボケで構わない
けれどそこに危うさを感じるのは
人間のとても脆い心が分かるからだ。


★100点満点で75点


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ヴィセンテ・アモリン監督作品
汚れた心(2011)
善き人(2008)
Oi ビシクレッタ(2003)

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映画「あなたへ」旅に出る訳は人それぞれ

2012年08月29日(水) 10時45分
「あなたへ」★★★☆
高倉健、ビートたけし、田中裕子、佐藤浩市、
草なぎ剛、余貴美子、綾瀬はるか、
浅野忠信、三浦貴大、大滝秀治、
長塚京三、原田美枝子出演

降旗康男監督、
111分、2012年8月25日公開
2011,日本,東宝
(原題/原作:あなたへ )






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高倉健主演、通算205本目の作品


「健さんの姿をスクリーンで見ながら
何故かクリント・イーストウッド監督と重なった、
あとどのくらい・・・
不謹慎かもしれないが
ただスクリーン越しの関係に過ぎないのに
その人を気遣うような気分、
『単騎、千里を走る。』では舞台挨拶で
遠くから健さんの姿を劇場で見たが
これが205本目という
その姿を見に行く作品」



15年連れ添った妻が他界し
故郷の海に散骨して欲しいという
彼女の希望を叶えるため
高山から改造のにわかキャンピングカーで
長崎の海まで行くというロードムービー。


各地でビートたけし、草なぎ剛、佐藤浩市らと出会い、
目的の九州の小さな漁港の町では
余貴美子、綾瀬はるか、三浦貴大、大滝秀治らに
出会って妻の希望を叶えるのだが、
まさに高倉健主演映画
健さん以外誰も前に出てこない。



亡き妻が何故故郷の海に
遺骨を撒いて欲しいのか
その明確な理由は明かされない
健さんは「分かった気がする」というが
それがこちらには伝わらなかったな、
でもその理由は結局どうでも良い気もする

終の棲家
人生のしまい方

人生の向かう先に必ずあるもの、
避けては通れない
自分にとっての節目節目で
自ら考えて行動し
その行く末がどうであろうと
自分達はそれを受け入れなければならない。



妻が日常を離れて
外の世界を見せようと
健さんを連れ出したのかもしれない
一旦外へ出てみれば
また新たな出会いや
人の心にふれることもある。



優しさに満ちた作品で
おとぎ話のようでもある
目新しさはどこにもないが

健さんはイカを手洗いしたり
車の中で寝たりと
微笑ましい挑戦を見せてくれる
それだけでいいんだと感じる。


主人公は戻った場所で
あれから何をするんだろう、
それは自分達のこれからを
自分なりに考えることでもある。



次はいつ劇場で会えるんだろうか

★100点満点で75点


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書籍「鍵のない夢を見る」まったく怖くもないミステリー

2012年08月28日(火) 6時53分
書籍「鍵のない夢を見る」★★★
辻村深月著 ,
文藝春秋、2012/5/16
( 231ページ , 1,470 円)


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第147回直木賞受賞


「辻村深月という著者の名前は
書店や新聞の広告欄でもよく見かけたが
読んだのは初めて、
直木賞の効果ってのはこういうこと、
5つの短編ミステリーで
読みやすいけど
だからどうなんだっていう深みは無かった」



文章は読みやすく
何が書いてあるのかと
読み返すような部分も無いほど
こなれて丁寧だ、

だからなのか心に迫って来ない、
目の前をさーっと流れて行くだけで
内容がこちらに突き刺さるようなものは無い。


もちろん本の内容がその都度
こちらに突き刺さっていたら堪らないが
それでも「何か」少しくらいは
欲しい
文学の方向がこういう方向へ
向かっているとしたら
なんだか淋しい。



バカげててもいいから
どこかリアルがあって
なんか気になって仕方がないだとか
しばらくは忘れられないだとか
そのくらいの傷は残して欲しいのだ。



ラストの「君本家の誘拐」なんて
子育てをしていれば
そんな瞬間はあるのかもしれないが
でもなーって思う、
そんな瞬間を切り取るのじゃなく
もっと別の視点で捉えてくれないと
これじゃあ誰にでも分かるよ。
それでは本を読むこちらは物足りない。


今回の芥川賞、直木賞
どちらもその賞に値するかは疑問、
自分的にはまったく押せない作品だった、
でも次には期待したい
何か見たこと無い風景を見たいからだ。



★100点満点で70点


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映画「イテウォン殺人事件」結局被害者ばかりが浮かばれない

2012年08月27日(月) 10時06分
「イテウォン殺人事件」★★★wowow鑑賞
チョン・ジニョン、チャン・グンソク、シン・スンファン出演

ホン・ギソン監督、
121分、2010年9月8日公開
2009,韓国
(原題/原作:이태원 살인사건/梨泰院殺人事件 )





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韓国での観客動員は50万人。

「1997年、梨泰院(イテウォン)のハンバーガーショップで
実際に起った殺人事件をベースに、
丁寧な資料調査や証言から
本当は何が起こったかを再度提起した映画、
この映画がきっかでイテウォン殺人事件は
12年ぶりに捜査が再開され話題になった。」



話題のチャン・グンソク主演映画を
wowowで録画して見た、
解明されない部分を残して
裁判が終わってしまい
結局誰が犯人だったのかは
密室で起こった事で解明されないという
被害者にとっては
とても納得できない結末。



人が人を裁くということの
限界も感じるし

この裁判が韓国系のアメリカ人という
治外法権的な要素も含んで
検察側の悔しい気持ちも伝わってくる。


誰かが殺人を犯した
それは事実だ、
けれど決定的な証拠を提示できないなら
結局は誰も罰することができないのだ、
正義だけを振りまわしても
そこにはそれだけでは収まらない
現代の良識があり
何が何でも罰するという
分かりやすい構図も簡単には当てはまらない。



なんとももどかしい展開だけれど
決定的な将校を提示できなければ
それは検察側の負けとなり
真の犯罪者が普通に街で暮らしていくという
現実を突き付ける。



とまあ映画の内容は堅いものだが
検事役のチョン・ジニョンは手堅い演技で
追い詰める高揚感や
手詰まりに追い込まれた表情など
安心して見ていられるが
チャン・グンソクはあからさまな表情を作り過ぎ
対するもうひとりの容疑者は
演出が何か方向性を押し出しているようで
このあたりは押しつけがましく
もっと冷静に見つめる視点が欲しかった。


韓国でも動員が50万人と
決して成功とはいえない興行成績
映画館で見るとその出来にガッカリするかも
レンタルで充分

★100点満点で60点


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チャン・グンソク出演作品
2002年 『宝島』
2006年 『ドレミファソラシド』、『着信アリ ファイナル』
2007年 『楽しい人生』、『待ちくたびれて』
2009年 『梨泰院殺人事件』

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映画「プンサンケ」何も語らない“犬”の叫び

2012年08月25日(土) 13時59分
「プンサンケ」★★★★
ユン・ゲサン、キム・ギュリ、キム・ジョンス出演

チョン・ジェホン監督、
121分、2012年8月18日公開
2011,韓国,太秦
(原題/原作:PHUNGSAN DOG/豊山犬 )






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「予告編が良かった、
どんな内容か詳しくは分からないが
見たいと思わせてくれた、
やはり予告編は大切なのだ、
北と南を分ける38度線を飛び越える
運び屋が主人公の映画、
ラストは想像がついたが
そろそろ違う結末があっても良いんじゃないかな」



見終えてからネットで
監督のインタビュー記事を見ると
「僕たちは隣国の人間は“赤い顔した鬼”
という教育を実際に受けていました。」
そんなふうに書いてあって
最近の融和政策にあっては
そこまで明らかな「敵」のようには
教育はされてないだろうが
やはり子供時代の教育って言うものの
大切さを実感した。



最近話題の「竹島」もしかり。
日本ではほとんど知らない小さな島が
今では日韓の絆を揺るがせている、
自分達日本人はほとんどこの島のことを
学んでいないが
韓国では幼稚園から歌にして
馴染んでいる、当然彼らは領土を疑わない。


さて相変わらずの南北分断にまつわる映画、
韓国映画を分析すれば
南北問題とヤクザと恋愛ものが
ほぼ全体の9割くらいをしめていそうなくらい
何度も何度も映画化されているが
今回の映画はその危険な38度線を
犬のように軽やかに飛び越え
北と南を結ぶ男の物語。


彼は何故こんなことを始めたのか
彼は北の人間なのか南なのか
彼自身が話すシーンは皆無なので
全く分からないが
その話さないことで
お互いの国の対立や
無意味な敵対する心をあぶり出している。

ソウルへ行った際に見た
南北境界線の建物からの風景は
水量のわずかな川を挟んで
大音響の音楽が流れ
人の住んでいなさそうな建物が
ポツンポツンとあって
同じ民族なのに
家族で分断されてしまっていたり
バカバカしいなぁと感じたが
当事者にしてみればもっと切実だろう。

主人公が惚れた脱北者が
「私を北へ戻して」というセリフがあるが
豊かで自由な南が必ずしも
全面的に「善」としても描いてないのは新鮮、
このあたりには脚本のキム・ギドクの
心情が色濃く出ていたように思えた。


映画は説明も少なく
ラストに向けて一気に走り抜ける
揺れれ動く心を描くには
物足りないところもあったが
かなり気にいった作品だった。

★100点満点で85点


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ユン・ゲサン出演作品
2011年 『豊山犬』
2010年 『もう少しだけ近くに』
2009年 『執行者』
2004年 『バレエ教習所』

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映画「THE GREY 凍える太陽」心底怖くて寒い映画だった

2012年08月22日(水) 7時42分
「THE GREY 凍える太陽」★★★☆
リーアム・ニーソン、ダーモット・マローニー、
ジェームズ・バッジ・デール出演

ジョー・カーナハン監督、
144分、2012年8月18日公開
2011,アメリカ,ショウゲート
(原題/原作:THE GREY)






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「石油掘削現場で働く男たちを乗せた飛行機が
アラスカの山中に墜落する、
主人公は孤独な心をかかえ
自殺も考えていたが
極寒の大地に放り出されたとたん
生きることへの執着を見せ
生き残った仲間たちと
生きる希望を抱えて歩き始める」



とにかく墜落時の映像が衝撃的、
どんなに想像をめぐらせても
考えたくない瞬間だ

飛行機に乗れば誰だって
そんな瞬間をチラッと頭で考える、
あんなでかい物体が空を飛ぶ事は
現実的に分かっていても
やはり不思議で
そしてどこか無理してるように感じる。

リーアム・ニーソン演じる主人公は
愛する人を失い
仕事にも希望を見出せず
ついには銃を口に咥える瞬間もあったが
そんな彼が偶然飛行機の墜落に巻き込まれた、
生に絶望する仲間を見ながらも
一貫して「生きる」ことへ執着を見せる主人公は
そのたどり着くかどうかも分からない
道なき道の向こうに何を見たのか。



墜落の衝撃もさることながら
極寒のアラスカの山林に放り出されてしまったら
なんだかそこで「無理!」と感じるだろうな

顔も凍りつく状況で
狼に囲まれ、大自然の脅威を
これでもかと味わったら
どこに希望を見出せばいいだろう。


普段は「生きる」ことについて
考えることはあまりない、

漠然と延々と続いていくだろうと感じ
それよりは日々の些細なことに捕らわれている、
けれどこの映画のような極限状態に遭遇したら
これはもう「人間力」を試されることになる。


自分達は普段は、より安全で
安全に暮らせるように
周囲を固めて暮らしている
危ない事が無いように心を砕いて、
だから映画のような状況は
これからも遭遇することは無いだろうが
映画を見ながら
そこに居るもう一人の自分と言う出演者を
常に感じていて
これはもう寒くて、寒くて
怖かった!


実生活では絶対に起こって欲しくないが
映画としては
最後まで目が離せない緊迫の時間で
終わった後は
どこかに無理な力が入っていたようで
すごく疲れた
そして安全な空間に座る自分を喜んだ。



★100点満点で70点


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書籍「冥土めぐり」主人公の求めるものが分からない

2012年08月20日(月) 10時02分
書籍「冥土めぐり」★★★
鹿島田 真希著 ,
河出書房新社、2012/7/7
( 156ページ , 1,470 円)


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第147回芥川賞受賞


「毎回どんな新しい才能に出会えるか
楽しみにしている受賞作、
今回は夫婦で温泉宿へ一泊旅行へ行く話で
そこに母親や弟などの
家族の話が絡んでくる、
これをリアルに感じる人もいるかもしれないが
自分には絵空事にしか感じられず
読みやすかったけれど
読み終えて心に響くものは無かった、
また作者はデビューして13年目と
もう新人じゃないんじゃないか」



かつての高級リゾートホテルが
区の補助で5.000円で宿泊出来ると知り
さっそく旅に出ることを決めた主人公、
そこはかつて事業に成功した祖父が
一族を連れて滞在した想い出のホテルであった、
繁栄と没落はホテルに限らず
主人公の母は浪費家で
弟は無自覚なバカ息子
そのために財産を失った母は
それでもまだ過去の栄光にしがみついている。

主人公の望むものは何だったのか?


強く主張することなく
周囲を語る事で
自分の状況を説明するばかりで
どう感じているかは読者に任せている
色々考えられはするけど
いくらなんでも主人公以外は常識はずれで
だからどうなんだ?と
逆にこちらが強く聞きたいのに
その答えはラストで気抜けするようなものだった。



ここには生への強烈な希求や
不満や希望も何も描かれない
漠然とした「物足りなさ」みたいな雰囲気に
満ち満ちているが
それが何なのか
そしてどうしたいのかは提示されない。


だから読み終えて
「何がしたいんだろう」
とんなふうに感じてしまう、
ありふれた小さな幸せ
人の価値観は様々
でも普遍的なものの断片でも示して欲しかった。



★100点満点で70点


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鹿島田 真希 作品一覧
『二匹』 1999年、河出書房新社 のち文庫
『レギオンの花嫁』(2000年、河出書房新社)
『一人の哀しみは世界の終わりに匹敵する』(2003年、河出書房新社)
『白バラ四姉妹殺人事件』(2004年、新潮社)
『六〇〇〇度の愛』(2005年、新潮社)のち文庫 
『ナンバーワン・コンストラクション』(2006年、新潮社)
『ピカルディーの三度』(2007年、講談社)
『女の庭』河出書房新社、2009
『ゼロの王国』(2009年、講談社)のち文庫 
『黄金の猿』文藝春秋、2009
『来たれ!野球部』講談社、2011 
『冥土めぐり』河出書房新社、2012 

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映画「アベンジャーズ」知ってる顔も知らない顔も

2012年08月18日(土) 18時17分
「アベンジャーズ」★★★★
ロバート・ダウニー・Jr.、スカーレット・ヨハンソン、
マーク・ラファロ、クリス・ヘムズワース、
クリス・エヴァンス、ジェレミー・レナー、
サミュエル・L・ジャクソン出演

ジョス・ウェドン監督、
144分、2012年8月14日公開
2012,アメリカ,ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
(原題/原作:THE AVENGERS)






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「ヒーロー大集結!というが
この人たちはヒーローか?っていうのも
紛れ込んでるし、
存在自体知らなかったヒーローも居て
でも物語としては
全部分かってるのを前提にどんどん進んでいく、
アメリカ人にとってはどれも馴染みの
ヒーローなのだろう、
そしたらこっちもそのつもりで見るだけだ、
贅沢なVFXはそれだけで見る価値あり、
大画面で見るべき作品」



109シネマズの大画面、iMAXシアターで見た、
ここは何度か書いてる通り
どんな割引も通用しないという
無敵の劇場で前売券を差し出すと
「差額900円です」と言われる、
うーん、手ごわい。


とんでもない力を秘めた四次元キューブが
研究所から奪われた、

奪ったのは「マイティーソー」でも出て来た
ソーの弟の邪悪な神ロキだった、
神々の国アスガルドを追放されたロキは
キューブの力を使って地球の支配をもくろんでいた。


それに対抗するために国際平和維持組織
「シールド」の長官ニック・フューリーは
7人のヒーローを呼び寄せた

とまあストーリーは大まかにあるが
見どころはVFX満載の映像、
とにかく物凄い!
こんなんで生きてるわけないと思うのだが
結構なダメージを受けても
みんな傷つきながらも、大丈夫という
まさにアニメの世界、
画面を狭しと縦横無尽に繰り広げられるバトルを
ただただ見つめるだけ。



現代のアイアンマンとキャプテン・アメリカでは
時代の違いがあるが
それを二人のかみ合わない軽妙なやり取りで
まあ細かい事言うのはヤボだなと
思わせてくれる、
この掛け合いは結構笑えた。


ホークアイとブラック・ウィドウのナターシャ・ロマノフは
完全に生身の人間なのに
空飛ぶヒーローや
ソーのような神様と
何の遜色も無く戦っているのが笑える、
もう何でもアリの世界、
でもまあ映画なんてそんなもの、
それぞれの見せ場を作りつつ
なにげにナターシャ・ロマノフが大きな役割だったりで
彼ら全員を良く知った上で見れば
また違ってるのだろう。



アメコミの映画化は全米では成功しているが
日本では必ずしもそうとは限らない、
でもこの映画に限っては
「日本よ、これが映画だ!」と
覚悟を決めたような宣伝文句は
全く嘘じゃなくって
見終えてこれだからハリウッド大作は見逃せないと
またしても思わされた。



今回は3Dで見たが
結構破片や壊れた物体が
ビュンビュンこっちへ飛んできて
これは3Dでも満足

もう一回見よう。

★100点満点で80点


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全米では最終成績「約6億1700万ドル」で
歴代3位と言う記録、日本ではどのくらい稼げるか。


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映画「テイク・ディス・ワルツ」幸せな日常に潜む不安

2012年08月16日(木) 11時06分
「テイク・ディス・ワルツ」★★★☆
ミシェル・ウィリアムズ、セス・ローゲン、
ルーク・カービー、サラ・シルヴァーマン出演

サラ・ポーリー監督、
116分、2012年8月11日公開
2011,カナダ,ブロードメディア・スタジオ
(原題/原作:TAKE THIS WALTZ)






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「この間、マリリン・モンローを演じていた
ミシェル・ウィリアムズが今度は等身大の
何処にでもいそうな主婦を演じているが
幸せに満たされた日々の間に
スルリと忍び込んでくるもの、
その捕え所のない感情を
実にうまく表現していたと思う、
好きかどうかは別として」



マーゴ(ミシェル・ウィリアムズ)は結婚5年目、
子供は居ないが料理研究家の夫と
恋人同士のように暮らしている、
彼女は雑誌のライターで
いつか小説を書いてみたいと思いつつも
そのいつかが永遠にやってこないのではと
漠然とした不安を抱えている。



そんな時、旅行の記事を書くための旅で
ダニエル(ルーク・カービー)と出会うが、
彼が二人の住む家の向かいに住んでいる偶然に
驚きつつも気になり
彼女は一歩前に踏みだしてしまう。


簡単に言ってしまえば
人妻の不倫映画ってことになるが
それがなかなか深いというか

「少し物足りないぐらいが、丁度いいのよ」
途中でこんなセリフが彼女に向けられるが
そんなことは分かっている
けれど言葉を尽くそうと
頭でそれを分かろうとしても
どうしても埋められない空虚さはつきまとう。


時々主人公のマーゴの視線は宙を泳ぐ、
見えないものを見ようとしているのか
見えているものを見ないようにしているのか

彼女を包む暖かい日差し
夫のまなざし
やわらかいものに包まれて
これを幸せというなら、
それでいいはずなのに・・・・。


どこかで妥協すると考えたら
生きて行くのはハードだ、
これが自分の道と確信出来る人は少ない
ほとんどはこれで良いのかと
常にどこかで自問してるはず。



そんな捕えどころのない感情を
この映画ではそこここに感じた
彼らは「物足りない」とは言わない
「愛している」「愛している」と言うが
その言葉は真実であり
でもどこかにそういう事で
自分を納得させている姿も見える。


怖い映画だと思った。
彼女は自ら一歩踏み出したれど
その向こうでも
またしても満たされないダンスを踊り続けるのだ。



★100点満点で75点


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ミシェル・ウィリアムズ出演作品
マリリン 7日間の恋(2011)
テイク・ディス・ワルツ(2011)
ブルーバレンタイン(2010)
シャッター アイランド(2009)
ブローン・アパート(2008)
脳内ニューヨーク(2008)
彼が二度愛したS(2008)
アイム・ノット・ゼア(2007)
痛いほどきみが好きなのに(2006)
ブロークバック・マウンテン(2005)
ランド・オブ・プレンティ(2004)
16歳の合衆国(2003)
私は「うつ依存症」の女(2001)
ミー・ウィズアウト・ユー(2001)
ハロウィンH20(1998)
スピーシーズ 種の起源(1995)

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書籍「ロスジェネの逆襲」気軽に読める企業小説

2012年08月15日(水) 10時46分
書籍「ロスジェネの逆襲」★★★★
池井戸 潤著 ,
ダイヤモンド社 、2012/6/29
( 386ページ , 1,575円)


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「後になってその時代を振り返る時
たとえば団塊世代とか
バブル世代だとか名前を付けたがる、
それでは1994年から2004年の
就職氷河期世代を何と言うか、
ロストジェネレーションを略して
ロスジェネ世代と
朝日新聞が定義したということだが、
何かをひとまとめにするのもどうかと思うが
大まかな傾向としては
何かが見えてくるのかもしれない」



団塊世代の大量の上層部と
中間管理職のバブル世代、
そして今まさに世に出て
色んなことを学んでいるロスジェネ世代、
主人公の半沢はバブル世代であり
彼はロスジェネ世代の部下の森山らに
現状に甘んじることなく
まして取り巻く光の見えない環境を嘆くだけでなく
自らの信念をもって切り開いて欲しいと
そんなメッセージを残す。



上場企業を舞台にした
銀行マンと企業戦士の物語、
経済に疎くても
ストーリーを追っていけばなんとなく分かる
そんな親切な小説でもある。


企業は儲けを獲得するために設立されたもの
だから利益追求こそが「善」であり
それを阻害するものが「悪」である、
ただし一方で企業は大きくなるにつれ
社会貢献も大きな使命だけれど
それは印象としては随分おざなりになっている、

まさに現代は生き残りの社会、
バブル時代とは違うからだ。


そんな状況の中で自分は何をすべきか、
何を実現したいか、
読みながらそんなことを
自分に置き換えて考えたりした。



ラスト直前の最後の切り札が登場するが
これはちょっとお粗末で
そのことで「アレレ」と感じた、
上場企業がそんなこと見逃がすわけないだろうと
だけどまあ、小説世界だからね、
そこはお約束と飲み込んでしまえば
全体的にはエンタメとして楽しめた。


心に訴えるものや
新しい発見は無かったけれど
読んでいくうちに
誰もが自分と社会や会社、
仕事との関係性を考える瞬間があると思う、
そこで何を考えるか

それは千差万別だが
そんな瞬間を持つだけでも
この小説を読んだ意味はある。

何といっても今、勢いのある作家のひとり
あまり多作になって
内容が薄まらないようにと願いながら
次の作品も楽しみにしている。

★100点満点で75点


soramove
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池井戸 潤 作品一覧
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銀行総務特命(2002年8月 講談社 / 2005年8月 講談社文庫 / 2011年11月 講談社文庫新装版)
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