書籍「すみれ/青山七恵著」著者の自伝的小説

2012年07月30日(月) 10時11分
書籍「すみれ/青山七恵著」★★★☆
青山七恵著 ,
文藝春秋、2012/6/9
( 174ページ , 1,260 円)





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「処女作の『街の灯』からのファン、
さあ、凄いもの書いてやるぞといった
気負いが全く感じられないのに
読み終えると
何かとんでもないものの
片鱗に触れたような作品を書く作家で
全部読んでいる、
新作が出たのでさっそくネットで注文した」



好きな作家の本でも
主人公が15歳の少女となると
ちょっと苦手だ。



彼女の家にやってきた
両親の大学時代の友人の37歳のレミちゃんと
暮らした短くも濃密な時間を描いている、
年は離れていても
女性同士という微妙な距離感と
15歳と言う年齢の精一杯が伝わる。


ラストまで来て
これは著者の自伝的な作品なんだと気付いた、

彼女は書くことで多くの人に語りかけつつ
少女時代に触れ合ったレミちゃんに
彼女の言葉のいくつが届くといいなぁと
書き続けているようだ、
その切ない気分は伝わる。



自分達は感情むき出しの子供時代を経て
自分の気持ちをコントロールし
社会に順応していくのだが
そんなものはたぶん全部
他人の目を意識した行為だ、
だからそれが時々抑制できず
ドバーッっと溢れて来てしまうことがある。


それは多くの場合
小さな場所でごくわずかの時間だけ
解放され
すぐに何も無かったように
たとえば「どうかしてた、ごめん」とか
そんなふうに解決していくが

主人公の出会ったレミちゃんは
少し前に自殺未遂をしてしまい
友人である両親がしばらく引き取って
様子を見ているという状況で
自分の子供ほどに年の離れた「私」にも
容赦なく感情をぶつける。


こういう自分勝手とも思える行動は
ほとんどの人は意識して閉じ込めるが
そんなふうにして
一体何を得るのだろう、
不特定多数じゃなく
目の前のただひとりにさえ届けば
自分の言葉はそれだけで
生かされ
それだけで安心して眠れるのだ。



2時間もかからずに読み切れる作品
自分の好みの作品ではないが
やはり「何か」は感じた。


★100点満点で70点


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青山七恵作品一覧
『窓の灯』2005年、河出書房新社
『ひとり日和』(2007年、河出書房新社)のち文庫 
『やさしいため息』(2008年、河出書房新社)のち文庫 
『かけら』(2009年、新潮社)のち文庫 
『魔法使いクラブ』幻冬舎、2009 のち文庫  
『お別れの音』文藝春秋、2010 
『わたしの彼氏』講談社、2011 
『あかりの湖畔』中央公論新社、2011 
『花嫁』幻冬舎、2012 
『すみれ』文藝春秋、2012 

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映画「崖っぷちの男」落ちそうで時々、下半身がヒューってする

2012年07月29日(日) 18時08分
「崖っぷちの男」★★★★
サム・ワーシントン、エリザベス・バンクス、
エド・ハリス、ジェイミー・ベル出演

アスガー・レス監督、
102分、2012年7月7日公開
2012,アメリカ,ディズニー
(原題/原作:Man on a Ledge)






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「久し振りのサム・ワーシントン、
『アバター』の印象が強すぎて
最近は精彩を欠いていたように感じたが
この作品は良かった!
大作でもないし、
かといって演技に目を見張るってわけでもないが
こういう楽しませてくれる作品こそ
いい作品だと思うんだよね」



まさに崖っぷちの男、
実際は高級ホテルの21階の窓の外、
僅かなステップに足を乗せて
やってきた警官に「飛び降りる」と宣言、
止めさせたければと
交渉人としてリディア・マーサー刑事を指名、
これからどうなんるんだ?
あまり情報を与えてくれないのでこっちも必死。



冒頭で刑務所に同僚の刑事が来た事で
彼は元刑事でえん罪で服役しているらしい事が分かる、
そして父の葬儀の場から脱走して
今、彼は崖っぷちの男となった。


風なんか吹いてるとね
見てるこっちの足元もゾワ~ってなる
ホテルの壁だから掴まるとこなんか無いしね、
主人公が体を動かすたびに
展開より足元が気になって、気になって
このあたりはウマイね。



次第に色々分かってくると
巧いつくりだなぁと感心しつつ
でもこんなにうまく難攻不落っぽい
でかい金庫への侵入が出来るのかな、
それだったらもっと多発しそうなのに
刑務所に居ながら
実行可能性を高いと思えたのか
そのあたりの突っ込みどころはあるにしても
過ぎて行く時間
そしてえん罪は晴れるのか?



エド・ハリスが皺くちゃの顔で驚く、
ジェイミー・ベルは中途半端な役が多かったが
このところ主役は無くても
良い役を掴んでいて嬉しい、
そんなストーリーと無関係なことも感じつつ
ラストまで102分張りつめた緊張感で
突っ走ってくれて
とても楽しめた、面白かった。
アイデアの勝負だ。



★100点満点で80点


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ジェイミー・ベル出演映画
あの名作「リトル・ダンサー」主演のジェイミー・ベルも26歳
最近は主演は無いが、着実にキャリアを築いているように感じる。

リトリート・アイランド (2011)<未> 出演  
崖っぷちの男 (2011) 出演 ジョーイ・キャシディ
ジェーン・エア (2011) 出演 セント・ジョン・リバース
タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密 (2011)  声の出演 タンタン
第九軍団のワシ (2010) 出演 エスカ
ディファイアンス (2008) 出演 アザエル・ビエルスキ
ジャンパー (2008) 出演 グリフィン・オコナー
父親たちの星条旗 (2006) 出演 ラルフ・“イギー”・イグナトウスキー
キング・コング (2005) 出演 ジミー
DEAR WENDY ディア・ウェンディ (2005) 出演 ディック
アンダートウ 決死の逃亡 (2004)<未> 出演  
ディケンズのニコラス・ニックルビー (2002)<未> 出演  
デス・フロント (2002) 出演 チャーリー・シェイクスピア
リトル・ダンサー (2000) 出演 ビリー


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映画「ブラック・ブレッド」少年時代の濃密な時間

2012年07月27日(金) 11時16分
「ブラック・ブレッド」★★★☆
フランセスク・クルメ、マリナ・コマス、
ノラ・ナバス、セルジ・ロベス出演

アグスティー・ビジャロンガ監督、
113分、2012年6月23日公開
2010,スペイン、フランス,アルシネテラン
(原題/原作:Pa negre)





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「この映画の予告編が良かった、
見ていて内容は詳しくは分からなかったが
少年の視線や周囲の風景、
何かとんでもないことが起きそうな予感、
映画の本篇も興味深かったが
予告編には敵わなかった印象」



スペイン内戦後のカタルーニャ。
何者かに襲われた馬車は親子を乗せて
高い崖から森へと落下するシーンから
映画は始まる

11歳の少年アンドレウがすぐに駆け付け
血まみれになった親子の死体を発見する。


「余計なことをしてくれたね」
家族はなんだか迷惑そうだ
警察の事情聴取が行われ
主要な人物が登場すると
少年の父親に疑いがかけられ
フランスに逃亡することになり
少年もおばさんの家に預けられる。

一体何が起こっているのか
詳細な説明がないので
こちらはセリフの断片で想像するしかないが

内戦の後、同じ小さな町でも
勝ち組と負け組が存在し
息苦しいような疑心暗鬼な雰囲気に満ちて
子供はそんな空気を敏感に感じ取る。


「ただ元気で暮らせよ」
そんな言葉を残して姿を消した父親、
彼の言葉が重くのしかかる、
子供が子供らしく過ごすには
大人の作った環境は厳しすぎた

少年は無理やり大人の階段を登らせられ
大人へのそして父親への不信感を募らせていく。

子供っぽい無邪気な笑い声は
ひっそりした含み笑いへと変わり
交わす視線の先には常にヒソヒソ声で話す
大人たちの姿があった。


「誰が親子を殺したのか?」
ミステリーの手法をとりながらも
ここに描かれるのは
人間の営みそのもの

同じ民族、地域でも人々は争い
争いが終わった後でも
その事実は長く後を引いて
隣近所同士でもそこに微妙な空気が流れて
大人たちの多くは生活に疲弊し
心無い言葉が子供を傷つけている。


森の懐に抱かれたような
いかにものんびりとした田舎の生活が
外からの見た目とは全然違い
重苦しい雰囲気で
そんな中、謎解きが始まるわけで
結果、その事実よりも
やはり子供たちには何が必要なのかとか
色々考えさせられる内容になっている。


「ブラック・ブレッド」が労働者の象徴なら
少年はラストに「ホワイト・ブレッド」を
食べる生活を選択する、
それは大人になった瞬間でもあるが

彼の心に何が交差したのか
そして見てる自分にも
何が正しく、何が間違ってるなんて
そう簡単には言えないのだと
苦々しい思いが残った。

映画の出来としては
完成度も高く
カタルーニャ地方の風景も楽しめるが
見終えて爽快な感じは無く
何か虚しい気持ちを抱えることになる。


★100点満点で75点


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最新映画ランキング(7/23)
@(@)BRAVE HEARTS 海猿
A(初)おおかみこどもの雨と雪
B(A)劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ キュレムVS聖剣士 ケルディオ
C(C)ヘルタースケルター
D(初)メリダとおそろしの森
E(B)アメイジング・スパイダーマン
F(D)魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A's
G(F)それいけ!アンパンマン よみがえれ バナナ島
H(G)臨場 劇場版
I(H)崖っぷちの男

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映画「ヘルタースケルター」美のサイボーグが行く

2012年07月25日(水) 7時29分
「ヘルタースケルター」★★★☆
沢尻エリカ、桃井かおり、大森南朋、
寺島しのぶ、綾野剛、水原希子、
新井浩文、鈴木杏、寺島進、哀川翔、
窪塚洋介、原田美枝子出演

蜷川実花監督、
127分、2012年7月14日公開
2012,日本,アスミック・エース
(原題/原作:ヘルタースケルター)






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「色んな意味で日本のセレブの沢尻エリカの
久々の主演で話題の映画を観た、
『クローズド・ノート 』から5年も出演作が無くても
お騒がせ方面でずっと出ずっぱりだったので
久々という感じもしない
この映画では存在感を示していたが
演じているというより沢尻エリカそのものに思え
今後の活動はさらにキツくなった気もした」



まさに全編『沢尻エリカ』
極彩色でキラキラした画面の中で
サイボーグ沢尻エリカが
様々な表情を見せてくれるが
作り物感が勝り
圧倒的な生々しささえ
CGのようにも感じ
奇妙な絵空事という独特な映画に仕上がっていた。



田舎の少女が東京へ行き
全身整形で完璧な美しさを手に入れ
トップモデルに登りつめたりりこ(沢尻エリカ)、
そんなとき若いモデルが現れ
彼女の座を脅かし始めると
彼女の精神のバランスが崩れ始める。


美しくさえあれば
自分の完璧な世界で居られると信じているのに

それだけではトップが守れないと分かった時
そのあたりの不安と絶望、
次第に現れる顔の痣、
彼女の悲痛な叫びが極彩色な画面の中で
それさえひとつの色に過ぎなくなる、
絵空事にひとつの色が付け加わっただけ。


過剰に生々しい人間の欲望が描かれているのに
ちっとも心に刺さらないのは
サイボーグがどれだけ心をさらけ出そうと
それでも人間になれないよと
思えてしまうからだろう、

でも監督の狙ったのもこのあたりなのかと思うと
ホント奇妙な映画が
ちゃんと成立してるのだ。

で、沢尻エリカの見方が変わったかといえば
この映画の中でも彼女は
彼女自身だった

その意味ではこの映画は失敗だ、
でもこの映画の主役を考えると
彼女以外考えられないとさえ思わせたのは
やはり彼女の存在感なので
その意味では成功してもいる
次にどんな映画に出るのか分からいないが
同じような役なら興味は無い
別の顔を見せてくれるなら・・・、
なにはともあれ沢尻エリカの映画だった。

けれどこの映画のもうひとりの主役は
桃井かおりだった、

この中でも桃井かおりは彼女自身そのものだったが
彼女は「女優・桃井かおり」を演じている
ただただそう感じた。


★100点満点で75点


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沢尻エリカ出演作品
問題のない私たち (2004年) - 新谷麻綺 役
パッチギ! (2005年、シネカノン) - ヒロイン・リ・キョンジャ 役
阿修羅城の瞳 (2005年4月、松竹) - 谷地 役
SHINOBI -忍- (2005年9月、松竹) - 蛍火 役
間宮兄弟 (2006年5月13日公開、アスミック・エース) - ヒロイン・本間直美 役
シュガー&スパイス 風味絶佳 (2006年9月16日公開、東宝) - 主演・渡辺乃里子 役
オトシモノ (2006年9月30日公開、松竹) - 主演・奈々 役
天使の卵 (2006年10月21日公開、松竹) - 斎藤夏姫 役
手紙 (2006年11月3日公開、ギャガ) - 主演・白石由美子 役
クローズド・ノート (2007年9月29日公開、東宝) - 主演・堀井香恵 役[18]
ヘルタースケルター (2012年7月14日公開) - 主演・りりこ 役


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書籍「無理(上・下)/奥田 英朗著」降り積もる雪に足を取られて一歩も進めない

2012年07月23日(月) 19時09分
書籍「無理/奥田 英朗著」★★★☆
奥田 英朗著 ,
文藝春秋、2012/6/8
( 428ページ/ 358ページ , 各610 円)



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「ハードカバーが出たのは2009年
文庫になったので早速ネット注文し読み始めた、
人口12万の合併で出来た地方都市の“ゆめの”を舞台に
そこに貼り付けられたように住む
様々な年齢の男女5人を中心に
地方都市の抱える新旧様々な問題に切り込みつつ
エンタメとしても面白い」



最近話題になった「生活保護の不正受給」に始まり
給付を置ける側と給付を決めるお役所、
その周囲の人々、
議員と後援会を名乗る土建屋、
主婦売春等々
新聞でも時折取り上げられる話題をちりばめつつ
それらゆめのという小さい都市で起こる
いくつかの事件が
あるひとつの事件で偶然に繋がっていく。



終わりまで読んでも何の解決も示されない
けれど読後感は悪くない

だって、そんなこと解決できるはずないと
読者側も既に知っているからだ。


冬になれば雪に閉じ込められ
高校生も地元に未来を感じず
そこで働く人たちも
「ここではない何処か」を夢見つつも
その場に張り付き
一歩も動けない閉塞感に溺れてしまいそう。


読んでいて身につまされる部分もある
誰もがここに描かれた人達の何処かに
自分の放った言葉と同じ
若しくは似たような気持ちを感じたことがあるはず

だから誰でも良いから
少し上を見上げて
近く、遠くの未来を語れたらいいのに
誰もがうつむき加減で
足元に降り積もりつつある雪を
茫然と諦めの境地で見つめているようだ。


だからってじゃあどうしようもないのかと言うと
そんな中でもなんとか
自分らしくやっていくしかないのだろうなと
それは前向きな諦めというか
不思議な感覚だった、
読みやすいので上下巻でも5日くらいで読破、
他の作品も読みたい。



★100点満点で75点


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奥田 英朗の受賞・候補歴 [編集]
2001年 - 『邪魔』で第4回大藪春彦賞受賞、第125回直木三十五賞候補
2002年 - 『最悪』で第21回吉川英治文学新人賞候補、
『イン・ザ・プール』で第127回直木三十五賞候補、
『マドンナ』で第128回直木三十五賞候補
2004年 - 『空中ブランコ』で第131回直木三十五賞受賞
2006年 - 『サウスバウンド』が本屋大賞第2位にランキング
2007年 - 『家日和』で第20回柴田錬三郎賞受賞
2009年 - 『オリンピックの身代金』で第43回吉川英治文学賞受賞
「このミステリーがすごい!」入賞作品

2000年 - 『最悪』7位
2002年 - 『邪魔』2位


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映画「BRAVE HEARTS 海猿」お約束の展開に思わず胸が熱くなる

2012年07月21日(土) 19時09分
「BRAVE HEARTS 海猿」★★★★
伊藤英明、加藤あい、佐藤隆太、
仲里依紗、三浦翔平、平山浩行、
伊原剛志、時任三郎出演

羽住英一郎監督、
116分、2012年7月13日公開
2011,日本,東宝
(原題/原作:海猿 )





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海上保安官たちを描いた人気シリーズ第4弾。


「邦画では大作はめっきり少なくなった、
少ない予算で手っ取り早く資金を回収して
リスクの少ない興業をしているが
たまにはこのくらいの規模の映画で楽しませて欲しい、
コケたら大変だけど
挑戦しないところに
大きな商機も無いんじゃないかな、
今回も楽しませてもらった」



シリーズ4作目ともなると
新しい驚きより、安定感を求めるもの、
だけど今回は全体的な構成や脚本も手堅く
結構身を乗り出すような感じで
最後まで見入った、

クサイ芝居やセリフも「アリ」と受け入れて
人の命は尊いものなのだと
改めて考えさせられた。


仙崎大輔(伊藤英明)は後輩の吉岡(佐藤隆太)と共に、
全ての海上保安官の中で、
わずか36人しか選ばれない「特殊救難隊」に所属し
日々訓練に励むが
そんな時、シドニーからのジャンボ旅客機に
エンジントラブルが起こり、
羽田沖に着水することになった。


旅客機が浮いていられるのはせいぜい20分、
少ない時間の中で特殊救難隊の仙崎らは
いかに効率よく救助するか知恵を絞る、
それでも圧倒的に救助に必要な舟や人が足りないが
付近の民間の船や漁船が
応援に駆け付け
陸では負傷者の受け入れも
予想より迅速に整いつつあった。


画面で起こる絵空事を観ながらも
昨年の3月の震災を思う、
もっと早くなんとか出来なかったのかと、
想定外の出来ごとに
右往左往する自分達
今回の学習が次回に生かされますように!



ジャンボジェットのパイロットの行動、
機内の乗務員の行動、
そして命を懸けた救助が始まる、
出来過ぎと思ったら映画には入り込めないが
なんか別の事柄と常に重ね合い
手遅れだったことも
だからって無意味で
無残なことってだけじゃない
何かをきっと伝えてくれてるよね、と。


現実はもっと厳しく
ほとんどの場合過酷だ、
だからこそ
「全員救出に成功しました!」
その言葉が胸に突き刺さる、
諦めない事で
開ける道は必ずあるはず
そんな子供っぽい感傷も
この映画を見てる間は真実に近く感じる。


ドラマと割り切ってしまえば
この映画はかなり楽しめる
ラストのご都合主義だって
ハッピーエンドで良かった、
今見たいのはこんな映画なのだから。


★100点満点で80点


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前作を観た感想はこちら↓
映画「THE LAST MESSAGE 海猿」迫力のシーン満載、パニック映画としては上出来!
2010年09月28日(火) 18時32分


「海猿LIMIT OF LOVE」“守りたいものがある”、合格の娯楽作
2006年05月09日(火) 8時03分



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映画「リンカーン弁護士」2008年に読んだ原作がやっと映画化

2012年07月20日(金) 19時09分
「リンカーン弁護士」★★★☆
マシュー・マコノヒー、マリサ・トメイ、
ライアン・フィリップ、ウィリアム・H・メイシー出演

ブラッド・ファーマン監督、
119分、2012年7月14日公開
2012,日本,東映
(原題/原作:THE LINCOLN LAWYER )





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マイケル・コナリーの同名小説を映画化


「原作を読んでからだいぶ経っているので
高級車リンカーンの車内をオフィス代わりにした
弁護士が主人公というくらいしか記憶が無い、
過去記事を見ると
★4つの90点評価なので原作は気にいっていたようだ、
映画は中盤での主人公の消耗度が激しくて
これで大丈夫か?と
別の意味で心配になった、
でもまあ、映画としては割と面白かった」



ミック・ハラー(マシュー・マコノヒー)はL.A.に点在する
裁判所を駆け回っては
お金になりそうな事件を拾って
弁護する毎日、かなり敏腕と評判も高い、
そんな彼に資産家の御曹司ルイス・ルーレ(ライアン・フィリップ)の
女性への暴行容疑の弁護依頼が舞い込む。

ルイスは容姿に優れ
その顔で「無実」を訴えると
誰でも信じてしまいそうだ

当初はこの弁護の勝利を確信し
この裁判に力をいれていくが
次第に別の事件との関係が明らかになり
これが大きな罠だと気がつくのだ。


その後の展開で片腕の調査員を失い
ミックは自分を責め深酒をして
見る見るうちに憔悴していく、
そんな姿を横目に涼しい顔で
「大丈夫か?」と聞く被告人のルイス、
その優しささえ感じる上々の裏を知っているので
その奥の闇の深さを見た気がする。



被告人の権利を守るのが弁護士
たとえ罪を犯していようと
権利を守るために時には被害者を
攻撃することもある、
そのあたりはなんか弁護士の前に
個人の良心は大丈夫なのかとさえ思ってしまう。



そこで主人公がとった行動が
徐々に明らかになるわけで
これはもうアメリカの司法制度を熟知し
裏の裏のまた裏をかくような
騙されたとも分からないような
鮮やかな一矢を報いるわけだけど、
スカッとしないのは
彼は今後もこのような危険と隣り合わせに
弁護士家業を続けて行かないといけないし

それはアメリカの司法制度の弱点を突いていて
弁護士が必要なことも良く分かる。

果たして日本ではこんなことあるのだろうか?

★100点満点で75点


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マイケル・コナリーの原作の感想はここ↓
「リンカーン弁護士(上・下)」裁くことの難しさを思う
2009年08月03日(月) 0時09分


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映画「苦役列車」原作を60%くらい薄めた作品

2012年07月19日(木) 13時05分
「苦役列車」★★★☆
森山未來、高良健吾、前田敦子出演

山下敦弘監督、
113分、2012年7月14日公開
2012,日本,東映
(原題/原作:苦役列車 )






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第144回芥川賞を受賞した西村賢太の
「苦役列車」の映画化



「原作を読んいるから主演の森山未來は
イメージがちょっと違うなと思いながら劇場へ
作品の雰囲気はそれなりに感じたが
原作の持つ、圧倒的な「熱」は
感じられなかった、
1980年代の東京の片隅の青春ってところか」



自虐的に主人公の北町貫多(森山未來)は
「どーせ、オレは中卒の日雇いだよ」言い放つ、
相手の目は見ずにあさっての方向を見ながら。

誰かと関わりになりたいと思いつつも
適当な距離が掴めなくて
「オレ達は友達だろ?」なんて
気恥かしい言葉を平気で口にする



とにかく恥ずかしくなるシーンが多く
この恥ずかしい感じは何なのだろうと考えると
やはり人間、どこかで自分の本心を誤魔化し
当たり障りない言葉に置き換え
本心の多くは心に秘めて過ごしているが
主人公はそれを臆面もなく言い放つわけで
それは非常に耳に恥ずかしい瞬間だ。


原作者は芥川賞受賞後のインタビューのいくつかで
「賞金は何に使いますか?」と聞かれ
「風俗に使います」って言っていたが
風采の上がらないおっさんの
小さな瞳の奥の
晴れやかな舞台に引きづり出された戸惑いと
それでも笑いでも取ろうかとする
小心者がのぞき見えて
そのあたりのダメダメな感じは
さすが森山未來、なりきっていたように感じた。



原作を読んで無い人が見たら
この映画をどう感じるだろう?
原作なんて知らないでストーリーも知らないで
映画だけを純粋に楽しむのが良いのだろが
先に原作を読んでしまった自分としては
原作の「自分、自分、自分、自分」という
あの圧倒的な熱が
だいぶ薄まってしまっていて
物足りなかった。



ラストの希望の光も余計なお世話だ。
(でも結構面白く見たんだけどね)


★100点満点で75点


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山下敦弘監督作品
どんてん生活(1999年)
ばかのハコ船(2002年)
リアリズムの宿(2003年)
くりいむレモン(2004年)
リンダ リンダ リンダ(2005年)
松ヶ根乱射事件(2006年)
ユメ十夜(2007年)※「第八夜」監督
天然コケッコー(2007年)
マイ・バック・ページ(2011年)
苦役列車(2012年公開予定)

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映画「キリマンジャロの雪」見たことに無い景色より見たい風景があった

2012年07月17日(火) 19時09分
「キリマンジャロの雪 」★★★★☆
アリアンヌ・アスカリッド、ジャン=ピエール・ダルッサン、
ジェラール・メイラン、マリリン・カント出演

ロベール・ゲディギャン監督、
107分、2012年6月9日公開
2011,フランス,クレストインターナショナル
(原題/原作:Les Neiges du Kilimandjaro )





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「フランスの港町マルセイユに暮らす夫婦の物語、
予告で見て良さそうだったので
かなり期待して見た作品、
しみじみ心に訴えかけるものがあって
見て良かったし
こういう映画に出会えるから
また劇場通いしてしまうのだよな」



庭を孫が飛びまわり
子供たち夫婦と楽しそうに話す
妻を見つめる主人公ミシェル(ジャン=ピエール・ダルッサン)、
海が見える高台の家
幸せそうな光景だが
不況でミシェルは失業したばかり、
組合長の彼は自らの主張を体現するように
自分も退職者リストに入れて
公平を期すようにとくじ引きで
自分の名前を引き当てていた。


自分の名前を外すことが出来たのにと
同僚にも言われるが
彼の妻マリ=クレール(アリアンヌ・アスカリッド)は
早めに引退したと思えばいいと微笑む。

こういったさりげない描写で
夫婦の関係や周囲との繋がりが分かる



子供たちが時間が出来たからと
二人にアフリカ行きのチケットを贈るが
ある夜、強盗に遭い
クレジットカードやチケットを盗られてしまう。

なんだか雲行きが怪しくなって
これからこの夫婦は、家族は
どうなるんだろうと思って画面を見つめる、
柔らかい日差しが二人を常に包み込むように
二人の心は同じ様に暖かく
周囲の人々を包む、
これはもう、おとぎ話のような展開を見せるが
それが決して作り物の
嘘っぽい印象を受けないのは
主演の二人の堅実な演技があるからだ。



強盗した犯人を突き止めるが
告訴を取り下げたり
犯人が元の同僚と分かると
彼が育てていた幼い弟二人を
彼が出所するまで預かると
自分の子供たちに宣言するところまでくると
子供たちの反対する素直な反応も分かるし
そこまでするのか!と思ったが
これは自己犠牲とか
ボランティアとかそんなものじゃなく
ごく自然な行為なのだと
感じさせてくれる。



人の心の温かさにじんわりと涙が出る、
真面目に真っ当に生きて来た人達に
現実は優しいだけじゃないけれど
彼らは何があろうと
自分達の生き方を変えることはないだろうし

その凛とした背筋の伸びた生き方が
マルセイユの優しい日差しに輝いて見えた。


マリ=クレールは長年の夢だった
アフリカ行きのチケットを
ミシェルが払い戻して
少年たちの為に使おうと言うと
彼の顔を愛おしげに見つめるのだ、
こんな何気ないしぐさを
丁寧に見せてくれる事で
現実的じゃない決断の数々に
説得力を与えてくれている。


しみじみ良い映画だった。
人生万歳!


★100点満点で90点


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ロベール・ゲディギャン監督作品
マルセイユの恋 Marius et Jeannette (1997)
幼なじみ À la place du coeur (1998)
La ville est tranquille (2000)
Marie-Jo et ses 2 amours (2002)
Mon père est ingénieur (2004)
Le promeneur du champ de Mars (2005)
Lady Jane (2008)

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映画「少年は残酷な弓を射る」深層心理の片鱗を見る

2012年07月15日(日) 0時09分
「少年は残酷な弓を射る 」★★★★
ティルダ・スウィントン、ジョン・C・ライリー、
エズラ・ミラー出演

リン・ラムジー監督、
112分、2012年6月30日公開
2011,イギリス,クロックワークス
(原題/原作:We Need to Talk About Kevin )






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「予告は謎めいていて
どんな映画なのかよく分からなかった、
憎しみさえ感じる母親への悪意
それが意味するものは何か?
そして残酷な弓って何なのか
変わった映画を見に行った」



何故少年は執拗に母親に悪意を向けるのか?
特に子供時代の少年の表情は怖かった、
母に向ける憎悪の視線から
父親の声に明るく答える無邪気な表情、
子供ってこいういう二面性を見せることがある

けれどそれは次第に社会性を身につけることで
人間は心の奥にそういった暗い面を
押し隠しているのかもしれない。


自由にに生きてきた作家のエヴァ(ティルダ・スウィントン)は
息子のケヴィン(エズラ・ミラー)の起こした
ある事件によって別人のような生活を送っている、
現在を描きつつ
次第に過去の事件が明らかになっていく、
何があったんだろう?

全然別人のようなエヴァの
その変わりように驚くが
少年が何をしたのか
興味は俄然高まる。


世界を旅する作家であったエヴァ
モダンな屋敷に趣味のいい絵画や
外国を旅したことが分かる丁度品の数々
理知的な彼女には何故、
息子が不可解な行動をとるのか
頭で理解しようとするが出来ない、
そんな時、バーン!
爆発が起こるのだ。



ケヴィンの高校で事件が起こったと知らせが入る、
駆け付けるエヴァの前で
体育館の扉が開くと
不敵な笑みを浮かべた息子が現れる


高校生の銃乱射による殺人が
ひと頃話題になったが
それを連想させつつ
結局その明確な理由なんて分からないのだ
分からないけれど
このなんとも割り切れない気持ちを抱えた
人間っていう厄介な生き物が
切ない気持にもなった



これは母と息子の愛の映画だった、
でもこんな複雑な異形だと
分かりにくい事この上ない

ラストの面会のシーンの二人の視線は
お互いを思いやり
すがるようでもあり
慈愛に満ちたとも言えるような
まさに愛情を感じる瞬間があった、
本当はもっと単純なのに
複雑にこんがらがるのも
この割り切れない人間っていうものなのか。


★100点満点で75点


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リン・ラムジー監督作品
少年は残酷な弓を射る(2011)
モーヴァン(2002)
ボクと空と麦畑(1999)

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