ソロモン諸島再訪

2008年08月17日(日) 8時10分
ソロモン諸島の首都ホニアラはガダルカナル島にあり、
第二次世界大戦では、多くの日本兵が戦死したことで
有名だが、自分にとってはかつてここで過ごした日々が忘れられず
10数年振りの再訪をやっと果たすことが出来た
個人的に思い入れが深い国だ。

首都からお隣のマライタ島の州都アウキに着いたのは
夕方5時、首都では日が落ちてくると気軽にちょっとその辺に
行ってくるという感じではない。
ガダルカナルとマライタの間での紛争で
一時は殆どの外国人が退去したこともあり、
なんとなく物騒に感じてしまうし、店のほとんども閉まってしまうからだ。

でもアウキは特に問題なく歩ける小さな町、
荷物をロッジに置いたらすぐにマーケットエリアへ行った、
懐かしい、何も変わっていないと思いながら、終了間近の
マーケットを歩くと、明らかに違っているのは
殆どの値段が上昇していることだ。

そんなの当然と思うかもしれないが
日本の物価上昇と比べたら驚くほどなのだ。
でもそんなことに真剣に悩むわけでもなく、
まずは近くの村へ行こうと、店に寄って缶詰やラーメンを買い、
たぶんこっちだったよなという、あやふやな記憶を頼って
歩き出した。

多くの初めて会う人たちが、ハローと声をかけてくれる、
そして 探している人の名前を言うと、
子供たちがこっちだと連れていってくれるようだ。
ついて行くと記憶とはだいぶ違う立派な家、
以前来た時はニッパヤシの葉で作った家だったから
躊躇していると、向こうでオレの名を読んでいる。

懐かしい顔がそこにあった。
とうとう来んだと改めて実感した瞬間だ。

soramove
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インドのように牛が歩く小路にでも
ラッキーならネットカフェを見つけることができるが
この国では一番高級なホテルでも日本語の画面が見れない、
いろいろ諦めがつくと、旅は楽になるのだけれど

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「ダーク・ナイト」笑い顔に裂けた口は何を見て笑う

2008年08月07日(木) 0時09分
「ダーク・ナイト」★★★★オススメ
クリスチャン・ベール、ヒース・レジャー主演
クリストファー・ノーラン 監督、アメリカ、2008年、152分



狂気はもしかしたら、誰もが心の奥底に
持っているものかもしれない。
それは実は理由などなく、ただただ目の前の
秩序だった事柄をぶっ壊したい、
そんな素朴でむき出しの感情なのかもしれない。

人は他者に対して
こう思われたい自分を演じている、
もしかしたら自分の望む通りには
相手には見えていないかもしれないが、
そうするしかないピエロのように。

でもいったんその「こうありたい自分」を
放擲したとき、
そこには自分でもコントロール出来ない
黒い邪悪な感情だけが
残っているのかもしれない。


善であろうと悪であろうと、
等しく苦しく
等しく哀しい

この映画の見せる狂気が
胸に迫って押しつぶされそうになる、

なんだこの感情は、
これは映画じゃないかと思いつつも
つくりものの奇妙な笑い顔に魂の慟哭を見てしまう。


バットマンの活躍により、
次第に治安がよくなりつつあったゴッサム・シティに
ある日、究極の悪、ジョーカーが舞い降りた。

先行ロードショーで見たが、
通常公開したらもう一度見たい。

★100点満点で90点

soramove
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死んでしまったヒース・レジャーの画面を圧倒する存在感が
悲しすぎる。

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「インクレディブル・ハルク」緑のモンスターの俊敏な動きは圧巻

2008年08月06日(水) 7時58分
「インクレディブル・ハルク」★★★
エドワード・ノートン、リヴ・タイラー 主演
ルイ・レテリエ 監督、2008年、アメリカ、112分




人体への放射能抵抗を研究中に実験事故に遭い、
大量のガンマ線を浴びてしまった主人公は、
感情が高まり心拍数が200を越えると、
緑色のモンスター「ハルク」に変身してしまうようになった。

武道で心拍数をコントロールしたりしながら
元の体に戻る道を探しているが、
彼を軍事実験に利用しようと追跡している将軍に
見つかってしまい、
対決のときが訪れる。


緑の怪物となると人間的な感情を
一時的に忘れてしまうほどの
衝撃が体を襲い、空に向かって咆哮する姿は
ケダモノそのものだ。

核や放射能といった
始めから危険と分かっていながら
今でも世界中で、新しい使い道はないかと
実験は行われている、
そういうことに警鐘を鳴らしながらも
お行儀のいい映画じゃなく、
徹底的に破壊し、戦いのシーンは迫力満点。

見ごたえのある映画だった、
主演のエドワード・ノートンが
時折見せる寂しい表情や
やりきれない感情を表現し
アクション映画だけじゃなく、怪物になってしまった苦悩も
しっかり描かれているところが
アクション大作と言われる映画と一線を画していた。


冒頭のブラジルの丘にビッシリ家が並んだ
街の様子は圧巻だった、

小さな道を残して建物が隙間無く並び
そこにたくさんの人たちの生活があると思うと
まだまだ知らない景色は多く、
いつかこの目で実際に見たいものだと
「すごい景色だ」と思いながら画面に引き込まれた。

★100点満点で70点

soramove
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人体実験は夢物語だと思うが、
怪物になったら困るが、スーパーなパワーがついたらいいなとは
誰もが思う普通の感情だ。

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「スターシップ・トゥルーパーズ3 」割り切ったB級活劇を見る

2008年08月05日(火) 0時09分
「スターシップ・トゥルーパーズ3 」★★★
キャスパー・ヴァン・ディーン 、ジョリーン・ブラロック 、
ボリス・コジョー 、スティーヴン・ホーガン 出演
エド・ニューマイヤー監督、2008年、アメリカ、105分



カマキリの巨大なお化けのようなバグズの大群と
地球連邦軍の果てしない戦い、
この映画をハリウッドの巨大なバジェットの大作として
見に行ってはいけない、
ヴァーホーヴェンが製作総指揮で
好き勝手に作った趣味の映画と位置づけて
最初から物知り顔で見るくらいが正しい。


人間が無残にも昆虫お化けに
首を刎ねられたり、腕が吹っ飛んだりと
悪趣味の極致のシーンが繰り広げられる。

どれだけチープか、怖いもの見たさで
劇場へ行くならいいけど、ある水準を期待とか
最初から出来ないものとして見れば、
これはこれで正解だ。

カリスマ性のある指揮官の登場と
経験や実績はあるのに昇進していない主人公など
人間模様もチラホラするが、
この映画はそんなところを目指してなく、
バグズとの死闘に力を置いている。

これって終わってみて
何年か後には「10」とか延々作れそうだ、
パロディにさえなりそうな、全く恐怖を感じない
残虐シーンは、ゲームの画面のようでもある。

劇場ではお金がもったいない気もするので
相当好きなら別として、
レンタルで見るくらいが正しい。

★100点満点で60点

soramove
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この作品が要求されている水準はクリアしてるので
この手のB級ノリが楽しめる人なら大好きになれるかも。

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「闇の子供たち」ゴミ袋を開けて見上げる瞳

2008年08月04日(月) 0時09分
「闇の子供たち」★★★☆
江口洋介 、宮崎あおい 、妻夫木聡 主演
阪本順治 監督、2008年、138分



日本新聞社バンコク支局で働く主人公は、
幼児人身売買を取材するうちに、
日本人の臓器移植手術のために、
タイの子供が生きたまま臓器をえぐり取られるという事実を知る。

現地の子供のための施設では、
日本のNGOのボランティアの女性がタイの現実に
なんとかひとりの子供だけでも助けたいと奔走する。

冒頭から小児性愛の描写があり、
目を逸らすようなシーンも、
可愛そうだとかそんな甘い言葉を許さない。

8割がた混んだ劇場、
ひとつ空けた隣の席のおばさんが
鼻をすする、
こんな始めの頃から泣き始めたら
これから大変だろーなと、他人事ながら思う、
しばらくするとガサガサと音がする、
袋に入ったパンだか何かを食べ始めたようだ。

画面では監禁状態の子供が
諦めきった表情で、視線を落としている。

隣の人にも食べ物を勧めたようだ、
「ワリと美味しいね」と小声で言うのが聞こえる。

しばらくするとまた隣では鼻をすすってる、
ゴミ袋から少女がなんとか抜け出たシーンだ。
その間にも何を食べてるのか、ガサガサと断続的に
音がしている。

映画は思ったのとは違うクライマックスを迎え、
桑田の哀愁のある歌が流れる、
バックには開放された子供たちが水遊びをしている。

立ち上がるお隣さんは、前を通る時に
一緒に来ていた人に向かって
「可愛そうだったね」と小声で。

こんなものなのだ、
自分には関係ないと思ってしまえば
ここで描かれた事が全て、どこか別の宇宙のことでもあるように、
ただ「可愛そう」な子供を描いた映画と
成り果ててしまう。

タイに何度か行けば
ここに描かれたことが、本当にあるだろうなと
肌で感じる、衝撃なんてそれ程無い。
それでもリアルな現実を見ている間に
お菓子を食ったりする無神経さが妙に腹立たしかった。


ここに描かれているのは
テレビのホームドラマじゃないのだから。

★100点満点で70点


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NGOのボランティア役の宮崎あおいは、らしい演技をしていた、
正しいことが全て正義ではない、でも誰かは理想を語らなければならない。

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ついに映画化「ノルウェイの森」村上春樹著

2008年08月03日(日) 10時06分


赤と緑のブックカバーでベストセラーとなった
村上春樹の「ノルウェイの森」の映画化が決まった。

ベトナム生まれのトラン・アン・ユン監督の熱心なラブコールに
監督のファンだったこともあり、
今回22年目にして映画化を決意したようだ。

舞台も俳優も日本人のようなので
誰が演じるのかも楽しみだ、クランクインは来年2月というから
もうオーデションが始まっているのかもしれない、。

実際、読んでから時間が経ちすぎていて
詳しい内容は忘れかけてるので、また読み返したい。
870万部売れているというので、今回の映画化で
もしかしたら1.000万の大台に乗るのかも。

この小説の元ネタである短編「蛍」は
何度か読み返している、
恋愛小説というにはあまりに死や喪失に満ちた作品で
どんな作品になるのか楽しみだ。


トラン・アン・ユン監督の仕事
『青いパパイヤの香り』 (1993) 『シクロ』 (1995) 『夏至』 (2000)
ストーリーとは別に画面の時々は静止画のように美しい。
『I Come with the Rain』 (2008)
イ・ビョンホン、ジョシュ・ハートネット、木村拓哉主演の映画


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いつかどこかでばったり春樹さんに会いたいものだ。

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「変わらぬ哀しみは」大絶賛に異議アリ

2008年08月03日(日) 0時13分
「変わらぬ哀しみは」★★★
ジョージ・P・ペレケーノス著
ハヤカワ文庫、542ページ、952円



アメリカを代表する、今最高のハードボイルドという
コピーと池上冬樹、マイケル・コナリーらの大絶賛の帯が
本の半分くらいの大きさで目を引いた。

60年代のアメリカが舞台、
主人公は黒人、
時代はそれまでの価値が激変し
黒人であることや白人であることに
意味を必死に見出すようなムードに満ちている。

この本はミステリーでもなんでもない、
確かに事件は起こるが、
それよりも登場する人物の持つ苦しみや
真っ当に生きることを許さない
周囲の環境など
考えさせられることが多く、
謎解きや事件の特異性に考えをめぐらすような
本ではない。


玄人向きかもしれない、
連続殺人の動機が陳腐で
ラストに苦笑したり、
展開がボロが出すぎでついていけなかったりと
ミステリーには落とし穴が一杯ある。

でもこの作品は、黒人である主人公が
生きにくい時代をなんとかして
人間らしく、自分らしく生きようとする
時代小説となっている。

確かにその部分で
心の微妙な変化や、その時々の時代の様子は
読んでいて興味深い、
でもこれをミステリーとして読もうとすると
その部分では失望する。


もちろん本のジャンル分けに意味は無いかもしれない、
作家は自分の力の及ぶ限り
書きたいこと、伝えたいことを
ページを費やしてこちらに届けるわけで
心を揺さぶる部分もあったが
やはりミステリーとして「大絶賛」の帯に惹かれて
読み始めたからか、何度も「大絶賛」の帯を
信じられない気持ちで見ることになった。

60年代から始まる
アメリカの人種問題や白人の格差など
興味深いテーマをちりばめた時代小説として
読むのがハズさない読み方だ。

帯も気をつけてもらいたいものだ、
こっちはミステリーには人間の心の底の
残虐性や訳のわからない行動を
ページの向こうに期待して読むのだから。

海外モノの小説としての完成度は高い、次も読みたいけどね。

★100点満点で65点

soramove
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「大絶賛」の帯を付けるなら、どんな部分なのか位は
ちょっとだけでも知らせて欲しいものだ。

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「ドラゴン・キングダム」夢の競演を楽しめ!

2008年08月02日(土) 0時09分
「ドラゴン・キングダム」★★★★★満点!(ファンなんで)
ジャッキー・チェン、ジェット・リー主演
ロブ・ミンコフ 監督、2008年、アメリカ、113分



大御所ジャッキーとリー・リン・チェイことジェット・リーが
初競演と聞いて楽しみにしていた作品。

全米では4/21付けで2.000万ドル興行成績で首位登場
その後5週間にわたってベストテンに残り、
成績は5.000万ドルを超えた、
期待したような1億ドル超えは無かったが、
ふたりの知名度が浸透していることは証明された。


ふたりが同じ画面に居る、
如意棒をめぐってジャッキーの「酔拳」とジェット・リーの
ガチンコ対戦に思わずニヤリ。

この画面を何度熱望したか、
画面を実際に見ながらもまだ夢を見ているようだ。

1978年に制作された「酔拳」から30年を経て
まだまだ俊敏な動きで現役を続けてくれているジャッキーに
感動し、「少林寺」の頃とは全く違う貫禄を付けた
ジェット・リーの素晴らしい決めのポーズに、
心が躍る。

ストーリーとしては、カンフーおたくの少年が
時空を超えて過去のキングダムに迷い込み
そこで2人の師匠に鍛錬してもらうというもの。

もっとダメな映画かと思ったら
ちゃんと作ってあって安心、
ファンでなくても楽しめるはずだ。

画面を狭しと動く二人を見ながら
もっと早く実現していたらどうだったとうと夢想した、
全米や世界を見つめつつも
アジアの人を熱狂させる映画がもっと残せたはず。
でもこれからでも遅くない、
これをきっかけにもっと美しいカンフーを見せて欲しい。

ジャッキーがインタビューに答えて言っていた、
「今の人は基礎の勉強をしたがらない、
ボクは14歳から大変な修行をして
カンフーの技を学んだんだ」

CG大流行の現在、吊り上げて見た目の
大げさなアクションは可能だ、
でも2人の「カンフーの型」の決まり具合を見れば
それが付け焼刃じゃないことは素人目にも明らかだ。

はったりでは人は感動させられない、
それは自分たちにも言えることだと痛感する。


誰かに理解してもらうには
その何倍もの基本的で広範な知識が必要だ、
相手を信じ、尊敬できなくては
その言葉は上滑りで虚しいからだ


身が引き締まる思いだ。

2人の姿が見られるだけで幸せなことだけれど、
ファンは欲張りだ、次はもっとギリギリのカンフーを見たい、
ストーリーで泣きたい、期待しよう。

★100点満点で満点(判定不能)★

soramove
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アクションはもうやらないと言ってから、絶好調のジェット・リー、
次は「ハムナプトラ」だ!

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「死は見る者の目に宿る」一気読みの会心作

2008年08月01日(金) 0時13分
「死は見る者の目に宿る」★★★★
ディヴィッド・エリス著、ランダムハウス講談社、639ページ、997円



大学の講堂で6人の女性の死体が発見される、
ある歌の歌詞通りに殺されたことでも
話題となるが、犯人は案外すんなりと捕まり
裁判の後、処刑された。
その16年後、同じ歌詞の続きから殺人が起こった。

事件を担当した検事は今は弁護士として
成功を収めているが、自分の判断が間違っていたか
そんな人間の苦悩と新たな殺人の行くへは
どうなるのか。

残忍な連続殺人が柱となっているが、
主役が検事から弁護士に転身した人物なので
裁判モノとしても興味深い。

厚い本だけれど、ほぼ一気読み
ストーリー展開にギクシャクしたところが無く、
すんなりと読めてしまうのは作者の力量か。

ミステリーの醍醐味に謎解きはもちろん、
残虐な事件を起こす人間の心理に
ある程度納得出来て、そんな人間の別の一面を
垣間見ることもある。

もちろん作者の創作だけれど
そこに読み手を納得させるものが必要だ、
この本はそのあたりは充分で
だからかラストまで違和感無く読めたのだろう。

本書が5作目ということだから
読めるなら他の本も是非読みたい作家だ。

★100点満点で80点

soramove
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ミステリー小説の次のページがもどかしいような
あの感じは味わえる、大傑作にはもうひとつ。

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