書籍「天地明察」答えなんか遥か遠くに輝くばかり

2010年05月18日(火) 0時18分
「天地明察」★★★★面白い!
冲方 丁著、角川書店、2009/12/1 初版
(475ページ 、1,890円)




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2010年本屋大賞受賞作品
時代物は苦手だが評判がいいのでネットで注文した。
地下鉄で読んでいた海外ミステリーを読み終え
この本を読む準備万端整え本と向き合う、
最初のページをめくる喜び。

「渋川春海の青春の物語、
彼が20年あまりの時間をかけて取り組んだのは
日本独自の暦を作り上げること。
主人公のキャラクターが飄々として
好人物なのでその勢いのまま
475ページも長くは感じなかった」



時代物はその主人公達の話し言葉が
当然ながら現代と違い「堅い」感じで
常に敬遠していたが
本屋大賞受賞し、しかもこの作者の本を
読んだことが無かったので期待を込めて購入し、
すぐに読み始めた。

碁打ちの名門に生まれながら
その職務に心からの生き甲斐を見出せない主人公が
最初に出会ったのは和算、
数理の中に宇宙を見つけたように
時間を忘れて打ち込む姿は
誰しもある時期、何かに夢中になったことがあるなら
同じ熱いものをそこに感じるだろう、

主人公の心の動きひとつひとつが生き生きと
こちら、読み手に伝わる。

そして彼が周囲から望まれて
一生を捧げることになるのは
日本独自の暦を作り上げることだった、
20代から40代の20数年を費やし
主人公はその大事業を成し遂げるが
おごらず、謙虚である続ける所に
全く嫌味が無く、素直に彼の成功を喜べる。


自分の大切な時間を費やすなら
もちろん華々しい成功があればそれがいい、
でも普通はそんな脚光なんて浴びることなく
それぞれがそれぞれの満足をどこかに見出すのだろう。
それは決して残念なことではないれど、
あったかもしれない、誰かに認められるということを
一瞬、主人公の成功に重ねてみる。


そして都会のあまり星の多くない空を見上げる、
同じものを見ても
感じ方やそこから何を考えるかは
まさに人それぞれだと痛感する、
そしてこの全く誰かを照らすほどには輝やかない
自分自身を省みてあれこれ考えてしまう、
でもそれはとても清々しい気分だ、
多くは望まない
でもきっと何か出来るだろうとそんな勇気をもらえる作品。


なにより作家の文章力が
ぐいぐいとラストまで引っ張る力は
たいしたものだ、
自分なんかまっすぐでもないので
どこかにケチでもつけてやろうなんて
読み始めてラストまで何度か泣かされた。


面白かった。

★100点満点で85点

soramove
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著者は様々なジャンルの作品を書いているようだ、何か読みたいな。


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