「ロルナの祈り」彼女は何を祈るのか

2009年04月03日(金) 0時09分
「ロルナの祈り」★★★
アルタ・ドブロシ、ファブリツィオ・ロンジョーネ 主演
ジャン=ピエール・ダルデンヌ 、リュック・ダルデンヌ 監督
イタリア、フランス、ベルギー 、2008年、105分




「偽装の国際結婚で夢を叶えようとした
主人公の祈りは、誰かの胸に届いたか、
見終えて、その祈り自体が何か
よく分からなかった」



夢はカレシとパブを開くこと、
そのために主人公は偽装結婚で
お金を作ろうとするが、
日本にいてボヤッと生きてると
その現実味が全く伝わらない。


その現実を突きつけられても
薄汚い手段を使おうとする主人公に
とても同じ視線で何かを見る気には
なれないのだ。

だから彼女の語る夢も
色褪せて見えてしまう、
こんなことのために彼女は何を
してるんだろうと醒めた目でしか
見られない。

監督は以前「ロゼッタ」という
少女を主人公にした映画を撮った、
その映画は見終わった後しばらくは
折に触れ思い出され
「ロゼッタは今頃ちゃんと暮らしてるかな」と
ぼんやり現実も幻ともつかない
幻想を抱いたものだ。

そのくらい衝撃的で
身近な手触りのようなものを感じたが、
この作品で同じような気持ちになることは
全くなかった。

旅行中のフィリピンの町中で
信号で止まった車に駆け寄り
汚い雑巾で必死に窓を拭いて
僅かなお金を得ようとする少年や
少女を見たばかりだからか、
この映画の主人公が
そんなたやすくお金を得ようとすることが
なんとも貧しく感じられて仕方なかった。


20代や30代の男性が派遣切りにあって
生活保護を申請したという話を
ニュースで知ると、
その甘ちゃんぶりに言葉もない。
マニラで見たあの少年の必死さを
見せたいと強く思うのだ。

さて、今回の映画は
これまでと同じようにドキュメンタリータッチで
作りものでない現実感を感じたが、
テーマが自分には合わなかったらしい、
それでも次も期待したい数少ない監督の映画だ。

★100店満点で60点

soramove
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3月末で17万人が職を失ったと報道があった、
この先どうなるか全くわからないが
せめて健全な「夢」は持ちたいものだ。

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