「ポトスライムの舟」がんばってください。

2009年03月02日(月) 23時06分
「ポトスライムの舟」★★★
津村記久子著



「芥川賞受賞を知って
すぐにネット書店で予約し、
届くとすぐに読み始めた、
読みやすかった、でも
心に何も引っかからなかった」



世は派遣切りや年収200万で暮らす等、
大きく弾けるというより
泡のような実体の無いものじゃなく、
もっと堅実さが問われている。

だからなのか、工場で働き
自宅で入力の仕事をし、週末は
パソコン教室で講師をしている彼女は
その工場の休憩室に貼られた世界一周の
ポスターに書かれた費用が
自分の年収とたいして差がないことを知ると、
何かに追われるように
その費用と同額を貯めてみようと
収支をこまかく毎日計算し始める。

でも、それが何なのだろう、
そんなこと家庭の主婦だってしてるよ、
収入が決まってるから、
支出に関心を払うのは何も彼女だけじゃない。



ここには直接描かれない
底なしの抜けられない沼に
片足突っ込んだ主人公の
心の叫びがチラッとほんのチラッと
どこかで見たような気もするが
それは深読みだったか。

書かないことで、伝えることもあるだろう、
でもそんな優しい心無しの本音を言えば
芥川賞というものには過大な期待を
してしまうんだよな、
でもここにはそんなものに値するものが
自分には見つからなかった。

大学を出ても、食べるためだけに働くという
彼女の現実は、「底辺」とも言えない、
もっと切実にこの寒い空の下で
「世界一周」なんて想像も出来ないほどの
ギリギリの生活が信じられないくらい
たくさんある現在、
この本に描かれる生活は、お気楽なものに映る。

読まなきゃならない本だなんて
全く思えないが、
これくらいノンキに生きるのが
いいのかなぁとただ素直に思う。

でも、ここに文学は感じられない。


それでもと、思う。
この言葉の海はまだまだ広く水平線も
見えることはない、
書店や図書館へ行くと感じる、
一生かかってもこれらの本は読み切れない、
だから読むきっけは何でも
新しい才能の片鱗くらいは見せて欲しい、
次の作品は買わないだろうな、
文庫まで待っても良さそうだ。

★100点満点で65点

soramove
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ガッカリしたりを繰り返しながらも
時々自分にとってキラリと光るものを見つけることがある、
それが幸せ。

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