「闇の子供たち」ゴミ袋を開けて見上げる瞳

2008年08月04日(月) 0時09分
「闇の子供たち」★★★☆
江口洋介 、宮崎あおい 、妻夫木聡 主演
阪本順治 監督、2008年、138分



日本新聞社バンコク支局で働く主人公は、
幼児人身売買を取材するうちに、
日本人の臓器移植手術のために、
タイの子供が生きたまま臓器をえぐり取られるという事実を知る。

現地の子供のための施設では、
日本のNGOのボランティアの女性がタイの現実に
なんとかひとりの子供だけでも助けたいと奔走する。

冒頭から小児性愛の描写があり、
目を逸らすようなシーンも、
可愛そうだとかそんな甘い言葉を許さない。

8割がた混んだ劇場、
ひとつ空けた隣の席のおばさんが
鼻をすする、
こんな始めの頃から泣き始めたら
これから大変だろーなと、他人事ながら思う、
しばらくするとガサガサと音がする、
袋に入ったパンだか何かを食べ始めたようだ。

画面では監禁状態の子供が
諦めきった表情で、視線を落としている。

隣の人にも食べ物を勧めたようだ、
「ワリと美味しいね」と小声で言うのが聞こえる。

しばらくするとまた隣では鼻をすすってる、
ゴミ袋から少女がなんとか抜け出たシーンだ。
その間にも何を食べてるのか、ガサガサと断続的に
音がしている。

映画は思ったのとは違うクライマックスを迎え、
桑田の哀愁のある歌が流れる、
バックには開放された子供たちが水遊びをしている。

立ち上がるお隣さんは、前を通る時に
一緒に来ていた人に向かって
「可愛そうだったね」と小声で。

こんなものなのだ、
自分には関係ないと思ってしまえば
ここで描かれた事が全て、どこか別の宇宙のことでもあるように、
ただ「可愛そう」な子供を描いた映画と
成り果ててしまう。

タイに何度か行けば
ここに描かれたことが、本当にあるだろうなと
肌で感じる、衝撃なんてそれ程無い。
それでもリアルな現実を見ている間に
お菓子を食ったりする無神経さが妙に腹立たしかった。


ここに描かれているのは
テレビのホームドラマじゃないのだから。

★100点満点で70点


soramove
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NGOのボランティア役の宮崎あおいは、らしい演技をしていた、
正しいことが全て正義ではない、でも誰かは理想を語らなければならない。

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