「ラスト、コーション」情熱をもって生きるとは、陳腐なことなのだ。

2008年02月16日(土) 11時09分
「ラスト、コーション」★★★★
トニー・レオン、タン・ウェィ主演
アン・リー監督、アメリカ 中国 、2007年、158分



日本軍占領下の1942年の上海、
大学生だった主人公は、演劇仲間と抗日運動に
加わり、ある男の暗殺計画に強力する。

トニー・レオンに冷酷な役はどうかなと思っていたが、
スクリーンで寡黙な男は
強い意志を持った謎の男だった、演じるとは
こういうことなんだなと納得。

そしてその男を暗殺しようと
自分の体も捧げる抗日のスパイは
新人のタン・ウェィは
堂々とした存在感を見せて強烈な印象を残した。

憎むべき相手に近づいたが故に
愛してしまう主人公

好きだとか愛してるだとかの意思表示は特にされないが、
丁寧に微妙な表情や動作を捉えることで
その感情の揺れを的確にこちら側に
伝えている。

自分ではコントロールできない感情は
誰にでもあるもの、

その断片を疑似体験しながらも
安泰の今の世の中の漠然とした幸せを
ふと感じる。

言葉で簡単に心情を告げてしまうような
薄っぺらな作品が多い中で
何も言わないことで、これほど饒舌な映画は珍しい、
そしてそのことが映画館へ足を運んだことを
嬉しく感じさせてくれるのだ。

日本がかつて中国をも支配しようとしていた時代、
自分たちはその近代史をいつもは
忘れている、でも隣の国と付き合う時
そういった事実も踏まえて挨拶をしあわないといけないのだろう。
もちろん口に出すことはない、
それでも心の中でしっかり認識して
未来を語りたい。

自分の情熱を何に賭けるのか、
その様は傍から見たら陳腐かもしれない
でも光り輝いて見えた。


★100点満点で80点

★参考になったらココもクリック!←ランキング上昇ボタン


ともすると古臭いメロドラマになりそうだけど、
時代考証がしっかりとされた作りこまれた映像は陳腐じゃない

★映画ランキングはこちら
2008年02月
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29
https://yaplog.jp/sora2001/index1_0.rdf