読書「私の男」娘と父親の愛の物語

2007年12月13日(木) 0時27分
「私の男」★★★★心から怖いと感じた
桜庭 一樹著、381ページ、1500円



北海道の小さな島、
津波で家族を失った少女は、
親戚の叔父に引き取られ、
二人はそれから彼女の結婚が決まるまで
ずっと一緒に暮らして来た。

私はその少女で、
男は育てて暮れた叔父。
その叔父は当時25歳、少女は12歳だった。

物語は現在からだんだん過去へと
溯っていき、
二人の濃密な関係が
読み進むうちに匂い立つ
感じだ。

久々に割り切れない感情や、
訳の分からない、でもきっと人間は
多かれ少なかれ同じように
持ち合っているのだろう、
その領域に踏み込むかどうかは別にして。

複雑な感情が
時を逆行することで、
読みながら整理されていく。

胸の奥底辺りがザワつく、
こんな主人公と結婚する男も
大変だろうなと思いつつも、
強烈に誰かを好きになる感情をもった人は、
他の人にどんな愛情を注ぐのかも
興味はある。

もちろん当事者にはなりたくない。

読み応えのある本が少なく、
簡単にズンズン読めてしまう軽目のものなら
いくつも平積みされていて、
新刊を読むのに躊躇していたが、
何処かで勧める書評を読んで
ネットでオーダーした。

作者に思い入れもなく、
改めて本を見て、書いたのが男性作家と
初めて認識して、それも軽い驚きだ。

どうも女性の書く
微妙なニュアンスをこの本は全体に
漂わせていると感じていたのに、
読んでいる間中のある種の感情は
結局全然的外れだったのだ。

@ここまでの文章は私が勝手に
作者の名前から「男性」と思って書いたが
「女性ですよ」と指摘を頂き、
女性だったんだね、これで少しスッキリしました。@



私の男というタイトル、
これしかありえなかったか、
読んでいる間中、このタイトルが
ずっと頭から離れなかった。

読後感もスッキリなんてしない、
人に題絶賛で勧めるのもなんだか
気が引ける、
それでも次も読みたい作家を
見つけたなと確信した。

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本が好きで結構読んでるつもりですが
作者が男か女かも知らないで、感想書いてるようでは
まだまだだな。

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