書籍「国宝(上・下)/吉田修一(著)」今年一番の読書体験!

2018年12月12日(水) 13時06分
書籍「国宝(上・下)/吉田修一(著)」★★★★☆
単行本: 351ページ、
出版社: 朝日新聞出版 (2018/9/7)



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「1964年元旦、長崎は老舗料亭「花丸」
侠客たちの怒号と悲鳴が飛び交うなかで、
この国の宝となる役者は生まれた。
男の名は、立花喜久雄。任侠の一門に生まれながらも、
この世ならざる美貌は人々を巻き込み、
喜久雄の人生を思わぬ域にまで連れ出していく
舞台は長崎から大阪、そしてオリンピック後の東京へ。
日本の成長と歩を合わせるように
技をみがき、道を究めようともがく男たち。
血族との深い絆と軋み、スキャンダルと栄光、
幾重もの信頼と裏切り。舞台、映画、テレビと
芸能界の転換期を駆け抜け、
数多の歓喜と絶望を享受しながら、
その頂点に登りつめた先に、何が見えるのか?
朝日新聞連載時から大きな反響を呼んだ、著者渾身の大作。」

(出版社HPより)

朝日新聞連載中は、気になりながらも
あのちょっとずつ、っていうのが苦手で
読まずに、本になるのを待っていた。

上下巻の大作だ。

任侠の血を引く主人公は、
昭和の時代を背景に
歌舞伎の世界で名前をあげていく。

こういうことはきっと
現実には起こらないだろうな、

自分たちが目にする歌舞伎の世界は
子供のころから初舞台を踏んで
名門と呼ばれる家に
生まれることで受け継がれていくからだ。

講談調で噺家が良い調子で
話しながらすすんでいくようで、
舞台は行きつ戻りつして
主人公たちの行動や
周囲で起こっていることを語り、
読みながら頭の中で映像となった、
不思議な読書体験だった。


歌舞伎は一度も見たことが無い、
歌舞伎の名門のゴシップは
目にすることがあるが、
舞台の映像は少し流されるのを
見る程度なので
主人公が、花道を歩くシーンなど
どんなにきらびやかで、
会場の空気を一変させるのかも
想像の中では「こんなかな」とも思うが、
実際の空気は分からない。


それでも想像の中で
主人公は生き生きとして
彼らの青春時代から
いよいよ本格的に活動する様子まで
知らない世界なのに
しっかりと映像を結ぶことが出来た。

ベースとなる実在の人物が居たのかどうかも
知らないが、
昭和という時代背景を描きつつ、
そこにしっかりと
歌舞伎の世界に時代を築いた人間が
生きて、いた。


上下巻の大作だけど
まさに一気読み!
幸せな読書体験だった。

★オススメ度★、
上下巻で3240円は
安くはないけど、それ以上の価値がある。

★100点満点で90点

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