「パンドラの匣」気がつけば、新しい男に生まれ変わったのだ

2009年12月02日(水) 0時44分
「パンドラの匣 」★★★
染谷将太、川上未映子、仲里依紗、窪塚洋介主演
冨永昌敬監督、94分 、公開日:2009-11-28(名古屋公開)、2009年




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「戦争を生き残ってしまった日本人は、
どこかで後ろめたいような
それでいてお天道様に向かって笑ってしまうような
『どうだ、まだオレは生きてるぞ』と、
だったらオレは新しい男になってやる」



主人公は新人の染谷将太、
原作の雰囲気からするとちょっと若いというか
まだ子供じゃんという感じがしたが、
生命力に溢れすぎない溌剌とした清冽な印象で
この映画の持つ雰囲気に合っている。

また結核療養所に新しくやってくる助手の竹さん役に
話題の芥川賞作家川上未映子が演じている、
彼女の作品を読んでいるので、どうしてもそんな情報が
邪魔をする、特筆するほどじゃないけれど、
彼女も映画に流れる独特な呼吸に
うまく合っていたようだ。
演出し過ぎの部分も垣間見えて
もっと自然にさせたら良かったのにな。

この映画は太宰の小説をほぼ忠実に描きながらも
小説の持つ自虐的な笑いをさそうようなものとは
かなり違ったテイストの仕上がりとなって
どこか詩的で
すべてが夢の中の出来事のようでもあった。


小説に合わせたセリフ回しも
この映画の持つ独特な時間の流れの中で
現実と幻想の中間くらいを連想させ
これも悪くなかった。

自分たちには分からない、
戦中戦後を生きた男たちの心の奥底の気持ち、
それを軽く笑い飛ばすような
軽妙さを装いながらも
実は叫びたかったんじゃないかな、

生きていてゴメンと、
結核で血を吐きながらも明日へのかすかな希望を
見出す日々は、その後の平和な世界を
ぼんやりと予想させてくれる。

「私はなんにも知りません、
しかし伸びていく方向に陽があたるようです」

★100点満点で65点

soramove
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パンドラの匣
終戦直後、結核療養の為に入所した
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自分にはちょっと合わなかったです。
結核ってこういう風に治療したんですね?...
単館系  2009年12月03日(木) 1時04分
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今年は太宰治の生誕100年という事で、太宰作品が何本か公開されているが、その中で興味をもったパンドラの匣を観る事に。

結核を患っている利助(染谷)が一風変わった療養所に入所する。
「健康道場」と呼ばれるその療養所では、塾生(患者)と助手(看護婦)がアダ名で呼び合い、利助も「ひばり」と呼ばれる事に。
やがて詩人のつくし(窪塚)が完治したため退場。入れ替わりに竹さん(川上)という看護婦長がやってくる。
そしてひばりは、つくしを恋しがるマア坊(仲)や竹さんの事をつくし宛ての手紙でこまめに報告するようになる。

何とも不思議なタッチの作品でした。
これが太宰色とも思わなかったが、時代は終戦直後で、舞台は山の中の療養所。
青春モノのような、甘酸っぱい初恋ストーリーのような、そんなテイストも交えているが、話は概ねひばりからつくしへの手紙の朗読をベースに進む。

主人公はもちろんひばりなのだが、話は決してひばり中心には進んでいない。
いや、中心にはなっているが、竹さん・マア坊・つくしといった人物にも満遍なく(つくしエピソードは少なめか?)話を広げているため、映画のストーリー展開と言う意味で考え...
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