「リンカーン弁護士(上・下)」裁くことの難しさを思う

2009年08月03日(月) 0時09分
「リンカーン弁護士(上・下)」★★★★
マイクル・コナリー著



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「高級車リンカーンの車内をオフィス代わりにし、
カリフォルニア州に点在する40もの裁判所を行き来し、
こまめに事件を拾っては弁護士報酬に結びつける
自転車操業的な弁護士が主人公、
いままでのボッシュ刑事を中心とした警察小説から
逆に弁護士を主人公に据えたこの作品、
読み応え充分、次の展開が気になって
ページをめくるのがもどかしいような、
至福の時間を味わうことが出来た」



アメリカの弁護士と言えば、
高額報酬で高いスーツに良い車といった
イメージがあるが、この作品の主人公は
高名な弁護士を父に持ちながら
自分としては家のローンに追われ、
別れた妻と娘を気にしながら
なんとか高い報酬を得られる事件を弁護したいと
日々、リンカーンに乗りながら弁護活動を続けるという
ちょっと変わったスタイルの弁護士。

事実に基づきながらも
陪審員にどう理解させるかが
法廷の焦点となるなど、まだまだアメリカの
司法制度は馴染みが薄いが、
日本も同じような裁判員制度が導入され
同じようなスタイルになっていくのかもしれないなと
思いつつ、そうなったらちゃんと素人の自分達は
事件の本質を見極められるのだろうかと
不安にもなる。


だいたい人は見た目だ、
悪そうな人とか、見るからに弱そうな人
そんな先入観の初めが「見た目」だ、
そして口のうまい弁護士が
彼が見せたい被告人像を、実際とはかけ離れたものでも
そこに見てしまうようで怖い気がする。

事件は弁護する被告人と弁護士が
隣り合って座りながらも
お互いに自分に有利になるようにと
画策しつつ進行していく、
このあたりの心理描写は巧みで、
実際にその様子が目に浮かぶ、
この作品は発売前に映画化権が高額で
取引されたというが、面白い作品になりそうだ。

実際に事件を起こした犯人の弁護は
当然の権利ながら
どうしても理性的な部分が
被害者のことを考えて、自分のしていることとの間で
ジレンマもあるだろう、

どうしても被害者の権利より
加害者の権利が守られすぎていると
実際に感じることも多い。

このあたりを職業として割り切れるか、
これは自分のような門外漢にも
想像はできる、そしてその苦悩が
こちらに伝わるのだ。

新しい作品では今回の主人公と
ハリ・ボッシュが共演するらしく
まだまだ待たないといけないが、楽しみなことだ。

★100点満点で90点

soramove
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2010年にはマシュー・マコノヒーで映画化が決定している。

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『リンカーン弁護士』 (上)・(下)   マイクル・コナリー/著、 古沢嘉通/訳、 講談社文庫(2009)



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以前にも書いたことがあるかもしれないが、物語の導入部分でザワツキ感、不
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「リンカーン弁護士〈上〉」 (講談社文庫)

Michael Connelly 古沢 嘉通
「リンカーン弁護士〈下〉」 (講談社文庫)

Michael Connelly 古沢 嘉通

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