桐生親子の育児録ー35 かまってほしい赤ちゃん

January 01 [Mon], 2018, 12:00
 
 あけましておめでとうございます。
 予告の晃と旬のお正月の小企画です。ちょっと今回あれこれ絡めてみました。(^^)
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 東京都内、駅から少し離れているが緑がきれいで石畳がこじゃれた地域に晃が万里子の為に
 買ったマンションがある。
 結婚3か月で破綻し今は妻には逃げられてしまったが二人の間に赤ちゃんは生まれた。
 超美女の万里子にそっくりな超可愛い赤ちゃん旬。
 生まれて2回目の旬の正月。去年は何にもできなかったが、
 1歳になった今年は言葉もしゃべれるし、歯も生えて噛みつきまくれるようになったし、
 短いあんよで走ったりもできるようになった超天才児。
 普通の親ならあまりの可愛さ賢さに自慢しまくりだろうが晃は殺人鬼・旬を悪魔の赤ちゃん
 だと恐れているので他人に自慢なんかできない。それどころかベビシッター殺害未遂を
 ばらされない様に悪魔の赤ちゃんを家に隠している。他人を入れなくなって大人しくなったが、
 近頃晃にとって都合悪い事を旬がどんどん覚えていくのがとっても迷惑だ。
 家の事も子供の世話も面倒な晃は色々嘘で誤魔化し育児放棄することばかり考えているので
 追及されたくないのだ。
 親父のくせに正月休みを赤ん坊と二人きりで過ごすのに飽きて、3が日が終わると
 晃は買い物に行ったきり夜まで戻ってこず、
 その間に女と会ってエッチをし、酒を飲んで帰ってくると広いリビングをぐるぐる回転した。
 晃は基本酔うと大体広いリビングを回転したがる。
 回転すると目が回り益々酔っぱらっていい気分らしい。
「酒飲むと楽しーねー。」
「バカアキラ。」
「なんだとー食べちゃうぞー!」
 酔っぱらった晃は旬を相手にはしゃぎ、記憶がないまま追いかけて遊んだ。
「きゃっきゃっきゃっきゃ。」
 怪獣アキラに追いかけまわされて旬は小さなあんよでリビングを走って逃げ、
 その顔にはこっそり笑顔が浮かんでいる。
 旬は自分を追いかけてくる怪獣と追いかけっこを実は楽しみ、顔に嬉しそうな表情が出てる。
 晃は両手を伸ばして捕まえようとする。
「待てクソガキ〜。」
 後々も晃は酔っていたから全くそんな記憶がないのだが、旬は笑い声さえ挙げている。
 タタタと機敏に走る旬は晃の周りをぐるぐる回転し、晃は目がもっと回ってリビング中央で
 回転した。
「目が回る〜。」
「あぶない!」
 旬は回転するバカ親がふらふら怪しい足元で倒れてきそうで、
 怪獣から被害を恐れて本気で逃げ回り、晃も床をチョコチョコ走る赤ん坊を
 回転しながら追いかけた。
「たーおれーるぞー。」
「やめろあぶないだろーが!!」
「あはははは。クソガキ―。」
 短時間で急いで飲んで遊んできた晃は酒を一気飲みしたせいで酔いが脳天に回り
 最終的にリビングで寝てしまう。もう少し遊んでほしいのに晃は結局今日も
 倒れて寝っ転がった。
 毎度おなじみのパターン。突然晃はフローリングの床にばったり転がって寝た。
「おい。」
 もっと追いかけっこがしたい旬はうつぶせで寝だした晃の頭を叩く。
「おきろ。」
「がーすーぴー。」
「晃、買い物でサケのんだ。なんでサケ飲む?」
 寝っ転がる晃を踏んずけて旬はつまらなそうな顔だ。 


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桐生親子の育児録ー36 赤ちゃんの権利を訴える赤ちゃん

January 02 [Tue], 2018, 12:15
 そうして正月休日が終わると晃は仕事と飲んで遊んでの元の生活に戻った。
 1歳児の赤ん坊は一人で自宅待機。
 正月短い間でも晃と一緒にいられた時間を失い、孤独な生活に戻ったが
 弱音を吐きたくない赤ちゃんは孤独に負けずストイックに自分を鍛えた。
 毎日床をバタバタ走り足腰を鍛え、晃が放置したビール缶やゴミや色んなモノを
 散らばった洋服も一旦拾い集め改めて一か所に並べながら腕力を鍛え、
 大きな冷蔵庫の扉を全力で開けて下段に置いた皿にラップで
 カバーはしただけのマズい離乳食を食べ、食べ終わると皿をティッシュで拭き積んだ。
 ビール缶も向きをそろえるのが旬の好みだ
 晃が放置しっぱなしの洗濯物を全身で踏みながらたたむなど赤ちゃんなのに
 家事までしている。前々から自分の着ぐるみをきちんと整理してはいたが
 大人の晃の世話までこの頃から焼きだしたのも自分がやらないとどんどんたまって
 しょーもないからだが。
 赤ちゃんの限界を越えようと旬は頑張り、くたくたになるとソファーでおねんねした。
 帰ってこない晃を待って、点きっぱなしの電気とエアコンテレビノートPCで
 知らなくていい情報を得てしまう。
 ひとりっぽっちの世界は電気がついていても心は暗い。テレビをつけっぱなしでソファーで
 寝てると真夜中にやっと帰ってきた晃は寝室にたどり着けずにいつもの回転をしてから
 寝っ転がる。
 今日の晃はわざわざ旬がキレイに並べた缶に向かってダイビングして全部ガシャガシャ
 転がって台無しにした。
「晃ー!!なにしやがるてめええ!!」
 バラバラに吹っ飛んだビール缶を追いかける。
 それから悔しい旬はうつぶせで寝てる晃の背中を踏んずける。
「う。」
「なんで飲んでくる。」
 背中に座ってお尻でポンポン飛び跳ねた。
「もっとはやく帰ってこい。」
 晃の口から洩れるうめき声。
「ぐえ。」
 背骨折れたらヤバイ展開だが晃は骨は強い。
「お前はおれの親だ。ちゃっとおれを育ててせきにんとれ。」
 またお尻で飛び跳ねる。
「くるじ。」
「ちゃんとしためしくわせろ。風呂に毎日入れろ。もう3日はいってないぞ。」
 旬は背中によじ登り、せめてものぬくもりを求めた。
 赤ちゃんの目に涙が浮かぶ。悔しいから小さなおててで目をぬぐうとギラリと目付きも悪く
 口元も真一文字に引き締めた。赤ちゃんとは思えぬ厳しい表情。
 晃の背中で手足をバタバタさせる旬。 
「おれをもっとかまえ。」
 小さな両手程度だと晃は反応もしない。
「おれとおいかけっこしろ。」
 気持ちよさそうな寝顔の晃の背中でじたばたしてる旬。
「おれをちゃんとだっこしろ。」
 背中で起きて座りなおした。
「おれ…さみしい。」
 赤ちゃんはバカオヤジの背中に座って項垂れた。認めたくないけど晃が怪獣ごっこして
 追いかけてくるのが嬉しかった。正月はそこそこ面倒見てくれた。
 ほんとは寂しい赤ん坊は自分の権利を訴えてちょっと涙が出た。 
 


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晃と旬を覚えていてくれてありがとおおおおお!!

さあ世界を征服しよう!裏ー1 静かな緊張

January 04 [Thu], 2018, 12:14
 最近俺は変な夢を見たり昔のことをよく思い出したりする。たぶんこいつの顔のせいだ。
 旬は広いダイニングで英字新聞を読んでいるイケメンの顔をこっそりにらんだ。
 ここはニューヨークマンハッタンセントラルパークを見下ろす高級コンドミニアムの最上階。
 現在13歳で大学生の桐生旬は同じ大学の天才ハンス・サムソングへの報復と
 ハンスの開発した特殊合金を奪う目的で殺害し、その父ヨハン・サム。ソングも
 死に追いやった代償にサム・ソング一族との全面対決に陥った。
 ヨハンの兄、アマデウス・サム・ソングは旬の母万里子を手に入れようと旬を拉致し、
 アマデウスの長男が実父を殺してソング家の頂点に立った。
 骨肉の争いによって組織のボスになったレオン・サム・ソングも万里子を欲し、
 旬の命と交換で交渉していたが甘栗と総司によって救出された。
 全米手配されたレオンの報復により命を狙われた旬を庇って凶弾に倒れた敬愛する師、
 甘栗太一の心肺停止時に旬もナイフで首を切り自殺したが甘栗も旬も奇跡的に蘇り、
 異常な回復力で一足先に退院した旬の世話をみる為、
 かつ旬が無茶をしないように監視するために
 甘栗太一の弟・甘栗総司が日本からニューヨーク支店に出向し旬と一緒に暮らしだした。
 総司は旬の亡きバカ父・桐生晃に顔だけそっくりだ。
 しかし性格は完全に真逆の為に旬は扱いに困惑し、非常な苦手意識を持っている。
 と、一瞬で事情を思いめぐらせ感情を隠して旬は、二人分の朝食を用意し、
 コーヒーメーカーで淹れたコーヒーをカップに注いで総司の所に持って行った。
「総司さんコーヒーどうぞ。」
「うむ。ありがとう。今朝の体調はどうだ?」
 総司の斜め前に座るとサラダを食べだす旬に総司は尋ねる。
 自殺未遂の首の傷は痛々しかったがいずれ最新医療を駆使してキレイに消す予定だ。
 だが、その傷を見るたびに総司の心は旬を疑った申し訳なさ、悪意を抱いていた後悔で痛む。
 旬は総司の想いは気づいていない。表面上はとても冷静な態度で接して見せた。
「別に問題ないです。」
「無理をするなよ桐生君。」
「はい。」
 打ち解けない堅苦しい二人。旬は一緒にいるだけで緊張感漂う総司がしんどかった。
 子供をどう扱っていいかわからない総司の様子がとても面倒くさい。
 旬の痛ましい傷を見たくないのですぐに英字新聞に視線を写した総司の様子に
 ついつい目付きも悪くなる旬。

 先生の弟さんだからって格好つけて保護者ぶりやがって…。
 本心では俺と一緒にいるのが嫌なくせに責任感とか正義感を振りかざしている。
 こいつは師範にそっくりだ。そういうやつが俺は大嫌いだ。
 さっさと日本に帰れよ。
 
 …と内心思っているが師の弟さんなのでさすがに何も言えない。
 晃はふわふわの茶髪で表情はいつも緩かったが総司はサラサラへアで厳しい顔つき。
 同じ顔でもこうまで違うかというほど晃と総司は違う。旬にとって晃は明るく
 自分が扱いやすいが総司は暗く我が強すぎて逆にこっちのほうが捻じ曲げられる側だ。
 レオン抹殺にはあんたがいると邪魔なんだよ。
 内心不穏な旬と総司だが外面はただお互い黙って食事をし、静かな部屋だった。
 総司は仕事に行く途中旬を大学に送り届け、総司がいなくなると旬はほっとため息を吐く。
 でも立ち去る総司を振り向き晃を想う。
 …総司さんとの緊張感が変な夢をみる理由なんだろう。





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今回は過去と現在と夢をいったりきたりしますう。

さあ世界を征服しよう!裏ー2 悪夢?に悩む 

January 05 [Fri], 2018, 12:31
 総司さんが来た日から俺は変な夢ばかり見る。
 目を覚ますとぼんやりするけど、夢を見始めるとくっきりはっきり続きが見れるという
 病的な夢だ。
 晃と同じあの顔のせいであってあのアホを…思ってるわけじゃないんだ!…けど見てしまう…。
 晃だけでなく…夢の中には万里子までいるような…。バカか俺は。
 素直じゃない旬は自分が二人を慕っているなんて絶対に思いたくないから
 万里子との再会が脳に悪影響してるんだと思った。
 総司に隠れて大学でもレオンへの報復のためにあれこれやって、お迎えに来た総司と
 一緒に入院中の甘栗の顔をみて
「せんせえ…。」
 うるうる泣きながらも、涙をぬぐい頑張る。
 家に帰ると旬は愛用のブタさんエプロンをして全力で料理を作り出す。
「今日も総司さんをうならせてやる!」
 総司は子供の頃からグルメなのでやってきた滞在数日は一流シェフがやってきて
 高級料理を作らせた。それは甘栗にとって迷惑な存在だという劣等感を抱く旬を怯えさせた。
 3歳から家事ができる自分は役に立つという自負を持って晃の面倒をみて自分の居場所を
 確保していたから先生の傍でも役に立ちたかった。でも本当はわかっているのだ。
 大金持ちの甘栗は全てプロに任せるのが一番快適なはずなんだと。
 でも甘栗は大金持ちの父とは違う道を生きていた。
 甘栗グループを背負うまでは大学教授との自分の給料で独り身の自分の面倒は自分で
 やってきた。そんな甘栗先生は旬の想いを読み取り旬が安心するように勉強以外の家の事を
 やってもらってにこにこ褒めた。褒められて嬉しそうにはにかむ旬が可愛かった。
 それを総司からお前はいなくていい、そう旬は言われている気になってしまう。
 旬は敵対心を抱くと徹底的に悪意を持つタイプだが、先生の実の弟に暴行したら先生に
 嫌われてしまうから出来ないのだ。
 甘栗は病院に面会に来た旬の不安そうな様子で事情をすぐに察知して弟に
 旬の手料理を食べてあげてと頼んだ。その夜から総司を唸らせるので負けん気を向け変えた。
 先生のお陰でやる気になった旬だが、そのご飯を作るのは旬にとっても
 プレッシャーだ。美味いと言わせてやるという意地だけで頑張っている。
 ダイニングテーブルに渾身の料理が並んで、普通の大人なら喜んでみせるのに
 総司のほうも感情表現が苦手でうまく喜んであげらえない。
 しかし美味いと感心はする。
「おいしいですか総司さん。」
「ああ、美味いな。」
「よっし!!」
 拳を握って勝った顔の旬。やっぱり子供だなとほほえましく思う。顔には出てないが。
 総司も生意気な旬が苦手だが、旬を厳しい目で見ていた自分に恥、傷を見るたびに
 子供の心がどれほど辛かったか考えて、一生懸命夕ご飯を工夫する旬に幼い頃父親桐生晃とは
 どんな暮らしをしていたか考えた。
「桐生君はいつから料理をし始めた?」
「はい、アホの晃が朝昼晩弁当ばっかり買ってくるんで小学校あがると少しづつ
 やり始めました。」
「うーむ。」

  


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さあ世界を征服しよう!裏ー3 おばさんLOVE

January 07 [Sun], 2018, 12:57
 昔話を聞きだした総司のせいでまたまた晃との暮らしを脳裏に浮かべてしまう。
 あいつは親失格だった。俺は何もかも自分で調べて努力したんだ。
「僕も初めては炊飯器でご飯を炊くのも水かげんがわからなくて失敗しました。」
「水を入れるのか。」
 は??と顔を上げる旬。
「総司さんだって家庭科で少しはやったんじゃないですか?」
「私は出来るのを座って待っていたな。」
 マジか。権力者のガキはこれだから…。旬は総司の不遜な態度が筋金入りだと思った。
 そういえば旬は調理実習をどうしたかというと、全部仕切って自分で作り自分で食べた。
 旬はチラチラ総司をみながらちょっと聞いてみた。
「総司さんはどんな夢をみますか?」
「夢はない。グループの代表として結果を出すのみだ。」
 とにかく会話が噛み合わない。
「いいえ、その夢じゃなくって夜見る夢です。僕、この頃夢で困ってます。」
「寝てみる夢?」
「はい、毎日夢の続きをみるんです。そんなことありますか?」
「私はそうした夢自体をを見たことがないからわからんな。」
 何から何まで絡みようがない総司に旬は疲れる。
「総司さん誰でも夢を見るんです。忘れてるだけです。」
「ほう。で、どんな夢だ?」
「起きるとぼんやりです。寝ると思いだします。」
「心療内科に行くか?」
「遠慮します。」
 総司との会話はいつも不毛だ。言うんじゃなかったと後悔だけして会話をやめた。

「ご馳走様。」
「はい、総司さん。」
 食事がすむと立ち上がり総司はそれきり自室にこもり、
 旬も後かたずけを終えると自分の部屋に戻って甘栗先生を想う。
 甘栗太一はまだまだ回復に時間が掛かる。
「先生…。」
 先生との楽しい時間を考えて、ベッドで治療器具に繋がれた姿を思って泣き出す旬。
 絶対にレオンをこの世界から消す!!旬は今日もレオンへの復讐を誓い、
 それからパソコンを開けて、少し前からやっている大事な事を始めた。
 旬がずっと力を注いでいる途中で事件が起きて入院したりして途中一時延期になっていた
 用事がある。旬にとってはレオン抹殺とは平行したもうひとつ大事なミッションだ。
 それは素敵な白い洋館探し。
 マンハッタンから近くて旬の買える範囲でのお屋敷を旬は考えている。
「お、おばさん…。」
 憧れの年上すぎる女、横嶋の母の今住む家は今にも倒れそうな破壊的ボロ構造のアパートだ。
 旬は横嶋の母に安定した家を贈りたくて、横嶋の母が前に言っていた好みの家を探し始めた。
 横嶋に仕事を依頼している今なら丁度体よく横嶋への報酬という大義名分で
 貢げるからチャンスなのだ。
 しかし報酬の名目でもあまり高いと買えないし、おばさんも困るだろう。
 旬の支払える範囲で屋敷を購入し、おばさんに喜んでもらいたい。





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なんか善記事の日付間違ってたみたいです。
直したと思ったんだけどおかしい。
ごめんなさい。
P R
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