デモンドリーム・マンハッタンの悪夢ー26 敵意剥き出し、スミス教授

October 01 [Thu], 2015, 12:05
 などとストーカーでスケベな本音をキレイな詩にしたため酔った。
 そんな暑苦しい男の愛の眼差しに一切気づかない旬は周囲の連中はへのへのもへじ
 にしか見えていなかった。
 そんな取り巻く皆が大学院に舞い降りた天使とうっとり見惚れる超可愛い美少年・旬の
 母・万里子譲りの美しさは今や天使と称えられるのまで似ているのだが、
 その麗しい美少年は見た目が万里子激似でも中身は
 天使ではなく悪魔である。
 うっかり舐めた真似をしようものならその報復は暴行から最悪殺人にまで
 及ぶ危険人物。しかし傍目では分からない。実際12歳の時に5人、13歳の時に
 11人以上、レオンとその部下の大量消滅、ついこの間日本でもかなり殺してきた。
 全て完全犯罪。
 大学院のほとんどの人間がその悪魔の本性に気づかずにいたが、唯一旬の美貌に
 騙されない人物がいた。
 その人物は遺伝子工学の権威スミス教授だ。上背があり、ガタイがしっかりしていて、
 薄いブラウンの髪に、ブラウンの瞳、ブラウンの口ひげを生やした白人中年。
 スミス教授は、大学院で注目の的の美少年を熱い憧れの眼差しとは違う、
 メラメラと燃える正義感で一人睨んでいる。
 スミス教授は旬を見かけると必ず、どんなに離れていてもあからさまに遠くから
 ガンを飛ばし、廊下で通過する際には前から既に眼光するどく近寄り、
 横に並ぶと鼻に皺まで寄せて旬より遥かに頭上から威嚇してくる。
「シーッツ!!」
「ちっ!!」
 と、横を過ぎる度に旬に対し唸ったりしてくる始末に旬もイライラしてきた。
 なんだこの野郎?
 そのガンのつけ方はつい最近東京の不良男子校でほぼ毎日猿と蔑視する不良たちに
 睨まれた視線にそっくり。
 いい年こいたおっさんがする眼差しではない。
「ムカつくぜ。」
 一見ハーフの様な容貌の旬だが、アジア人ではあるので、スミス教授が人種差別意識を
 持っているのかもしれないとは考えた。しかし、他のアジア人とは笑顔で対応している。
 どうもあの失礼な態度は15歳の子供の旬に対しての敵対意識のようだ。





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デモンドリーム・マンハッタンの悪夢ー27 君の入学は不正だ

October 03 [Sat], 2015, 12:33
 もしかして俺の天才的才能に嫉妬してるのかあのおやじ?
 大学院の全ての人々が旬の麗しさにうっとりしている中、
 唯一敵意剥き出しの教授とのガンの飛ばしあいが続いて、遂に旬は話をつけたくなった。
 この大学院も教授一人一人に教授室が与えられている。
 旬はスミス教授と早めに決着をつけて、気持ちよく勉学に励む為に訪問した。
 ドアをノックすると、誰かと問わずに入れといわれたので入った。
 入ってきた旬の姿を見て、スミス教授は早速鼻に皺を寄せ、シーっと威嚇の息を吐いた。
 ガキかてめえ。旬もムカつき、ギラギラとガンを飛ばし返す。負けずにガキだ。
 スミスの教授室は変わっていた。デスクは壁の端、応接セットは無く、
 部屋の中央に緑のシートが引かれて空間が開いていた。
 なんだこの部屋?と怪訝な表情の旬にスミス教授は低い声で問う。
「何か用かねキルユー、いや、こちらから呼び出すつもりだったからある意味
 気が効いているな。」
「スミス教授、僕に何か言いたいことがあるなら、はっきり言って下さい。
 わかってますか?あなたの態度、大人としておかしいですよねー。」
 スミスは立ち上がり、机を拳で叩いた。
「私は君の入学を認めない!!」
 と太い声で怒鳴り、
「は〜??」
 と、旬の可愛い顔を呆けさせた。
「君の入学論文を読ませてもらった。あんな最低の論文が通るなどとは今でも
 信じられない、不正入学しか考えられん。我が院に限って不正はありえんから、
 もしや後ろ盾が大きいんじゃないかと疑い、調べてみたら、君の推薦人は
 タイチ・アマグリだという。どうりで。
 コネで入ったような奴は認められん。君の意志で退学しなさい。」
「僕は正当な実力で入学しました。退学する理由はありません。僕の論文は最高評価を
 受けました。一切不正はありません。」
「そうだ!あの最悪の論文に最高評価とは正気を疑う暴挙だ!」
 この野郎、ブッこロス!!!
「僕の傑作の何がどう最悪なんですか?」
 スミスはわざわざ後ろを振り向いて机を思い切りがーんっと叩いた。
 これが旬でないなら脅えるだろう破壊音だが、旬は涼しい顔だ。
「私が言わなくてもわかるはずだキルユー!わからんとは言わせないぞ!!」
「わかりません!」
「本来なら入学は許可されない。コネ以外の何者でもないこんな論文は最低最悪だっ!!」
「ふざけんなーっ、だから何がどう最悪なんだか言ってみろおっ!!」
 



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デモンドリーム・マンハッタンの悪夢ー28 人口減らして何が悪い?

October 04 [Sun], 2015, 10:30
 腹から出る声、麗しい見た目より遥かにタフな性格な子供にスミスは
 一旦大きく息を吸った。
「君は人口を半分にできる細菌を開発するなどという、稀に見る破壊的内容で入学した。」
「ええ、そうです。」
 それが何か?といった声音のクールな旬。
 しかし、スミス教授はまだ15歳の、白人から見て12歳くらいにしか見えない
 幼さい子供に相対し、大幅な年齢差があるとは思えない程大人の本気で断罪してきた。
「人類を半分にする細菌の遺伝子組み換え、核心部分は隠されていたが
 たぶん君の脳では恐るべき完成度で仕上がっているだろう。
 私は怒りで震えた、こんな人間が入学してくるとは信じがたい話だ。
 あれが単なるうすらボケの誇大妄想的内容なら私も鼻で笑って
 済ませるところだったが、君の論文は不完全ではあるが資金と設備と時間があれば
 実現可能だ。もしもどこぞの国家が兵器開発に乗り出したならば、
 驚異的細菌兵器が作られてしまう。
 そう思った私はあの論文を燃やすべきだと主張したが
 聞き入れて貰えなかった!!」
 平然と、全く悪びれた様子がない旬に再び血が頭に上ったらしいスミスは
 また声が大きくなってきた。
「お褒めに預かり光栄です。そう、あれは人類に対する貢献の内容です。」
 スミスはいきり立ち、正義に燃えて、目の前の悪魔につかみ掛かった。
「ふざけるなーっ!!人類を殺戮する細菌のどこが貢献だーっ!!」
「つばが飛びました。ここに。」
 旬は頬を指差して嫌〜な顔をした。
「つばは飛ばしたんだ、ぺっぺっぺ!!」
 この野郎、総司さんと晃の両方の悪い所に似ている。
 旬は脳裏に浮かぶムカツク野郎どもを思い出した。どちらも同じ顔だが。
 しかし、晃も総司も本音では自分の立場が一番大事な奴らだった。
 それに比べるとどうもこのスミスは
 本格的に正義漢を気取っている気がした。
 ちなみに晃とロバートは当然ずっと傍にいたが、二人は教授室の窓から見える
 大学院の景色を眺めている。
「なんかスシ食いたいんだよね〜。この間小宮殿に行って、あそこで飲み食いしたら
 たまに食い物食べたくなるようになったんだよね俺。」
 呑気な晃よりは旬とスミスの会話に注意を向けるロバートは後をちらりと見る。



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デモンドリーム・マンハッタンの悪夢ー29 僕は”理想の死”を与える

October 06 [Tue], 2015, 10:30
「おいアキラ、今の話聞いたか?シュンは人口を半分にするってさ。」
「まさか〜って、あいつならやりかねないな。それにしても俺の息子は世界征服とか
 人口半額とか、考える事がスケールでか過ぎ。誰に似たのかな〜?」
 ちょっと後ろを振り返ったが旬と教授の話は小難しいので耳に入らない。
「おっさんの声がでか過ぎて俺の頭に入ってこないのよ。そんな事よりスシ食いたくね?」
 遥か未来の細菌兵器より、現在お寿司が食べたい気分が優先する晃。
「シュンもうるさい教授に実は細菌兵器より痩せ薬開発中だって言えばいいのにな。」
「いいのよ、あいつはケンカ好きなだけだから。」
 今の旬が細菌兵器を作るより痩せ薬に夢中な現実を
 知っている二人は後ろの会話に興味を持たずに窓の外を晃とロバートは振り向く。
「ロバートはスシネタ何が好きだ?」
「スシか。俺が生きている時はスシはアメリカに浸透していなかったから、
 俺は食べた事がないな。俺はハンバーガーが食べたいよ。」
 ロバートも死んでウン十年、食欲など一切なかったのに、小宮殿のマリコワールドで
 一度食べたら味を思い出し、欲求が湧きだす不思議な状態になっていた。
 晃はロバートの顔を見直す。ロバートはかなり前に死んでいたのだから仕方ない。
「えー、マジ?そうかー、ハンバーガーも食いたいけど、ロバートにスシ食わせたい。
 俺握れないかな?。俺有名すし店はしごしてたから味は最高の味をわかってるし。
 俺が再現出来たら、そしたらお前に食べさせて上げられるよね。」
「スシか。段々食べてみたくなってきたな。」
 などと窓際でおしゃべりしている晃とロバートが見えない旬とスミスは意見を戦わせ
 燃えていた。
「教授は、このまま人類が増え続ける結果をどうお考えですか?」
「神の思し召しだ。産めよ増やせよ地に満ちよ。」
「(死ね、アホが!!)食糧難と戦争で地球は破滅へ向かいます。しかし、
 僕の開発する細菌は人類と地球を救います。僕の目的は安楽死。
 穏やかに良い気持ちで死に向かい、特に50代以上から高齢者のほぼ100%が
 死ぬことで、人類を半分にする。免疫を手に入れた遺伝子のみが生きて互いの連帯と
 新しい繁栄へ向かう。人口を減らすことが人類を救済します。
 これは悪ではない!崇高なる善だ!!
 もちろんワクチンもセットで作りますからコントロールできる。ワクチン作りに
 かなりの時間を要するでしょうから実現は遥か遠い。教授が死んでからの話ですよ。
 無駄に正義漢ぶる急務な必要性はないと断言します。」
 旬の言いように、スミス教授は益々逆なでされて旬の襟首を掴んで前後に振った。




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デモンドリーム・マンハッタンの悪夢ー30 地獄に帰れサタンの子よ!

October 07 [Wed], 2015, 12:36
「実際にはコントロールなど不可能だぞ!半分どころか滅亡しかねない!!」
 前後に振られてガクガクしても舌を噛まずに旬は反論する。
「それは人類が僕の細菌に負けただけです。」
「貴様は自分を神だとでも思っているのか、この思い上がった殺人鬼が!!」
「訂正しろ、僕は神を気取ってはいない!」
「じゃあ悪魔だと自覚があるんだな?地獄へ帰れサタンの子よ!!」
 サタンの子供と仇名されたクソガキの100%実父・晃はスシの職人の技を盗みたいと
 盛り上がっているが、いよいよ話が大げさになってきた、と気にしてロバートはチラチラ見る。
 スミス教授は本気で人類のためにこの悪魔と戦うつもりだ。
「貴様のような奴に遺伝子工学という手段を与えれば、人類はいずれ大きな負債を
 背負うことになる。断じて阻止する。出て行け悪魔、
 私が貴様を追い出す!!この大学院、いや、科学の世界から出て行け!!」
「うるせえ、クソったれーっ!!」
「さっきっから言葉が下品だぞこわっぱ!!」
「てめえを尊敬できないからだよタコ!」
「失礼だぞ!私はタコではない人類だ!!!認識できんのかバカが!!」
 もはやスミスには旬は麗しい美少年には見えない。獰猛な野獣の子供が牙を剥き出し
 自分に向かってきた、そんな様子に見えている。
 二人は小難しい専門用語を応酬して互いの意見を戦わせていたはずだったが、
 いつの間にやら交す単語は大幅に変わっていった。
「うるせえタコ!」
「バーカ、バーカ、バーカ!!」
「タコタコタコタコカス!!」
 そうして最終的に下品な言葉の応酬になった。これが男の性というものか。
「ガッッデ――――――ッム!」
「クソがーっ!!」
 教授は旬の襟首を掴んで振り回しガタガタとけたたましい音を立てながら二人は
 掴みあったまま部屋中をドタバタ移動した。
 景色を見てスシの話で花を咲かす晃とロバートの背後で
 さっきまで小難しい話しをしてたはずの二人が取っ組み合いのけんかをし始めた。
 話を聞いていなかったが聞いていてもどうせわからないうちに
 ケンカになっていた二人にまずロバートが気づいて怪訝な顔になる。
「なんでシュンとスミス教授はつかみあってるんだろうアキラ?」
 
 

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