桐生親子の事件録―192 晃妄想止まらず→追跡・イケメン野郎

July 01 [Thu], 2010, 10:57
 その晩晃は眠れなくなり頭に湧いた疑念がどんなに消したくてももやもや湧いてきた。
 まさか…あの旬が…しかし…だけど…駄目だっ…変なイメージが離れない―!
 どーしようもなく自分の頭に湧いた妄想が消えない晃は自分が仕事に行ったあと
 旬が何をしているか探りたくなった。
 早速次の日、晃は朝普通に出勤するフリをして旬が出てくるのを待った。
 晃が家を出てそんなにしないうちに旬が出て来た。
 なんとなく旬が楽しそうに足取りも軽〜く見える。
「あいつ…やっぱり…!」
 晃はまるで奥さんの浮気を心配する亭主のようにその様子を睨みつけて見ていた。
 旬の後をばれない様にかなり距離を開けてコソコソついて行く。
 駅の繁華街の方に行き、やはりホテル街への道へと行くのか?と晃が考えた瞬間
 目の前を大きなトラックが何台も通過して旬が見えなくなった!
「うわ!くそ!早く行けー!」
 晃がトラックに怒鳴ったがトラックが通り過ぎた後は旬が見えない。
 晃は急いで走って、信号も無視して走り左右を見回すがいない!
 旬は駅の方に行ったのだが晃は旬がホテルに行ったと思い込み急いでそちらに走った。
 ラブホテルがいくつか並ぶ地域を朝っぱらから有名人の桐生晃が走っている。
「桐生だ。女と朝からしけこむのか?」
「でもさ、桐生にしては安っぽくないか?」
 道行く野次馬の目も入らない晃は旬は何処だとラブホに入った。
「すみません、今男の子が来ませんでしたか?凄く可愛い子なんです!」
「お客様の事はお答えできません。」
「くーっ!」
 晃は他のホテルにも聞いてみたがみんな同じで答えない。
「どこだー!許せねえ!」
 そんな旬は電車に乗って甘栗がいる大学へ笑顔で向かって行った。
 そうとは知らず晃はラブホをあちこち見に行ったがさっぱりわからない。
 しかし晃の会社から連絡が入って晃は仕事しなきゃと追跡を次の日に伸ばした。

 次の日、昨日の失敗から晃は見失ったところに車で先回りして待った。
「来た!」
 晃は車を降りて再び隠れながら旬の後ろに張り付いた。
 旬は駅に行き、電車に乗るようなのでこっそり晃も後を追う為に切符を買っていたら
 会社の秘書から連絡が入った。
「社長、会議が始まります。××支社長と広告代理店店長が揃ってお待ちですが、
 どちらにいらっしゃいますか?」
「う!そうだった!すまない!準備して待っててくれ!直ぐ行く!」
 旬が乗る電車の方向だけ確認し晃は急いで駐車している車に戻って会社に走った。
「くそー。」
 急いで会社に向かって社員が待っている中晃は会議室に入った。
 今日は晃の会社クリアフューチャーが無理やり手に入れて首を晃の友人の幹部に
 挿げ替え子会社にした会社の支店長と社員たちがやって来ている。
 売り上げが落ちているから新規プロジェクトを立ち上げて底上げする為の
 そのアイデアを話し合う重要な企画会議だ。
 出向している友人ズが晃に笑いかけたが晃は怖い顔で座った。
 本社社長がやっと来てすぐに重要な会議が始まったが晃の頭に入ってこない。
 晃の目には今丁度旬がイケメン野郎と待ち合わせで落ち合い、
 直ぐに旬の肩を抱いてこっそりホテルに入って行くイケメン野郎の妄想が見えている。
「会いたくてしょうがないよ旬。」
「俺も。」
 イケメン野郎は早速エレベータ内で旬にキスをして身体を撫でまわす。
 部屋に入るとイケメン野郎はもうハアハア言いながら旬の服をはぎとる。
 旬も甘えてもっとと言うからイケメン野郎はバスルームに二人で入る。
「旬、旬。」
「ンン…ん。」
 イケメン野郎はボディーシャンプーをたっぷり泡だてて旬の身体を洗い、
 ぬるぬるした手で旬の後ろの部分に指を入れて刺激する。
「あ…う…ハアハア…あんたのせいで俺そこが凄く感じる様になっちゃった。」
「指よりこっちの方がもっと感じるだろ?」
「きゃあ!」
 旬は女の子の様に悲鳴を上げてイケメン野郎を奥にまで受け入れる。
 もっと旬の奥まで押し入れようとイケメン野郎は乱暴に旬のお腹を掴む。
「もっと力抜けって!ほら!もっとだ!もっと!」
 まだ小っちゃいくせに興奮してる旬の前をイケメン野郎は手で激しく刺激して…。
「ああ、ハアハア、もっと、もっと…。」
 旬の顔が可愛く歪む妄想で晃は苛立ち、爪を噛みながら貧乏ゆすりを始めた。
 大きな会議室で大きな円いテーブルに座って宣伝部門の社員の話をみんな真剣に
 聞いている。その真ん中で社長の晃は説明している社員を睨みつけている。
 一生懸命説明してる社員は何が気に食わないのかと晃に睨まれドキドキしているが
 晃が見ているのは妄想のイケメン野郎だ。
 今度はベッドの上でくっついて離れない二人が見えるのだ。
 くそー!イケメン野郎が休日ならもういくらでも何時間でもやりたい放題だ。
 そうか!奴は長期休暇中なんじゃないか?
 だから旬は連日連絡をとってどこかのホテルに出掛けてるんだな?
 晃は社員に向かって突然吠えた。
「野郎ー!」
「しゃ?社長今なんと??」
「晃???」
 思わず吠えた晃に友人ズと社員はびっくりしたが晃は全く耳にも入っていなかった。


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桐生親子の事件録―193 晃・混乱 旬と万里子とチビ万里子

July 03 [Sat], 2010, 11:10
 晃は自分が過去にあちこちの女の子をその毒牙に掛けて遊びまくり、
 初めは恥ずかしがっていた女の子も晃のテクニックであっという間に快感に溺れ、
 帰る時にはお願いまた会ってと裸で言い寄られた過去の実績と重ねている。
 普段は生意気なクソガキでも、やっぱり快感には勝てないんじゃないか?
 すると晃のテクで喘いだり鳴き声を上げる女の子達の顔と声と裸が何千人もわーっと
 一斉に沸いてきて、それが万里子よりちょっと髪は短いチビ万里子に変身した。
 ウエーブの掛った髪だが胸もない小さな万里子が男の腕の下で泣いている。
 男が動くたびに小さな万里子は押しやられ仰け反る。可愛い口が開いて声が漏れる。
 小さな万里子はキレイな形のいい白い胸に変身し、いつの間にか万里子の柔らかい
 華奢な身体になって男の腕の中で喘いで泣く万里子が見える。
 万里子は胸のないチビ万里子に戻り、チビ万里子は少年の旬になる。
 旬の少年の部分をずっと刺激しているイケメン野郎に晃は怒り、うううと唸る。
 イケメン野郎は仕事もしないで毎日毎日最高の美少年を手に入れて遊べると喜んでる
 んじゃないか?という事はイケメン野郎は休暇の全部を旬に注ぎ込む気か?
 晃はかつて自分が万里子に休日はもう何十回と結んでいた事と同じ様を想定した。
 朝から夕方まで旬を腕から離さずやりたい放題????ざけんじゃねー!
 晃には自分の腕の中で悲鳴を上げて気絶する万里子が見える。
 イケメン野郎があらゆるポーズでチビ万里子・旬に快感を与える様を想像し
 晃のもやもやの怒りは爆発する。
 イライライライラ晃はムカついてプレゼンしたり意見したりしている社員達をずっと
 物凄く怖い目で睨みつけるから睨まれた社員は桐生社長が機嫌が悪いぞとビビる。
 大事な会議だと言うのに晃の頭は膨らんでいく妄想でいっぱいだ。
 目つきも悪く腕を組んでいたかと思うと突然立ち上がったり座ったりする晃。
 完全に挙動不審。晃は頭を掻きむしった。
 そんな晃を見て友人ズの副社長と支店長がこそこそ話す。
「なあ、この間万里子さんから電話あったって…。」
「ああ、詳しくは話そうとしないんだ。万里子から電話きたって一言だけで。
 上手くいってたら晃の事だ、はしゃいで大騒ぎだろうに目も虚ろでさ。
 あの日以来ずーっとおかしいんだ。」
「せっかく諦めてたのに万里子さんの声を聞いてぶり返したんじゃないか?」
「でも晃の様子を見る限りたぶん万里子さんにはその気はないんだよな…。」
「晃も可哀そうに…電話なんかないほうがよかったんだよ。」
 心配する友人ズの横で晃の妄想は暴走している。
 畜生!旬が、あの旬が大人しくされるがままになるなんてよほどのテクニシャンに
 違いない!絶対に犯人を捕まえてぶん殴ってやる!未成年に対する淫行で警察に
 突き出す!まてよ、金か?金を貰ったのか?援助交際かー!??
 ちゃんとこずかいやらないとやっぱ駄目か???
 イケメン野郎で味をしめてそのうち週刊誌のヨタ話が本当になったらどうしよう。
 毎日俺の見てない所でオヤジ達としまくったら…!ダメだ旬!馬鹿な真似するな!
 そういえばちゃんと避妊してるのか?子、子供が出来てたらどうしよう!?
 産婦人科に連れてって調べたほうがいいかな?出来てらどうしよう!
 俺と万里子だってたぶん最初の一回で旬が出来たんだ!一日中やってたら十分ヤバイ!
 まだ12歳なのに妊娠したら????もし産みたいとか言ったら俺どうしよう?
 いや????まてっ!旬は男だ!いくらだしても子供はできない!
 よかったー!万里子!旬を男に産んでくれてありがとう!
 違う!そういう問題じゃない!妊娠しなくても男に使われるなんて絶対だめなんだ!
 しかし良く考えたらあんな小さな体じゃ入らないんじゃないか?
 俺は女はガキは問題外だからありえないけど少年なんだからもっと無理じゃねえ?
 でもイケメン野郎が少年好きで慣れてるんなら何とかうまくするか?
 両方にたっぷりローション塗れば結構すんなり…?
 すると晃大好物のシーンがドアップで見え、それと旬の快楽に喘ぐ可愛い顔が重なる。
「やめろ―――――――っ!」
「はい!」
 社長が叫んだので社員はプレゼンをやめた。しかし晃は立ち上がった途端また座る。
 大変だ!そんな事何回もしたらマジすっかり慣れて簡単に受け入れる様になっちまう!
 何回も男としてそのうち旬がオカマになって女装し始めたらどうしよう?!
 めちゃめちゃ可愛いぞ!これ以上万里子に似たら俺息子でも危ないんじゃないか?
 違うってそういう問題じゃない!
 なんか俺おかしい――――――!??????????
「社長、桐生社長?」
「晃!おい?」
 晃がテーブルに突っ伏して頭をかきむしり始めて1時間、
 社員や幹部の友人は何度も声を掛けたが晃の意識は戻らなかった。

旬と万里子とチビ万里子の区別が曖昧な晃に励ましのワンポチを

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晃さんあなた、な〜にを考えてらっしゃるの?

桐生親子の事件録―194

July 04 [Sun], 2010, 11:01
 大学の研究室の中で一番奥まった静かな部屋で旬と甘栗は互いの意見を交換していた。
 遺伝子・生物の話を熱心に話すと盛り上がって時間を忘れるほど楽しい二人だ。
「桐生君、ほら見てごらん。」
「はい、うわー、可愛い!」
 甘栗は高価な顕微鏡を使って可愛い細菌を見せてあげた。
「僕の顕微鏡じゃ全然クリアに見えません。」
「今は細菌どころか電子顕微鏡では無理なRNAのセントラルドグマの働きも見られる
 最新の顕微鏡が世界中で開発中だよ。」
「うわーカッコイイ!僕見てみたいです。DNAの情報をRNAが実際に組み立てて
 いくのが直にいつかライブで見られる日がきたらもう最高です!」
「RNA自体は生命と呼ぶには難しい。しかしその完成されたオートマチックな
 システムによるRNAのダイナミックな働きこそ生命の根源なんだと思う。」
「はい、僕は全動物の全てのRNAのそれぞれの仕組みが知りたいです。
 どうやって組み立て、組み立てたタンパク質がどう形造られてどの動物の姿になって
 いくのかその全容を見られたらと考えただけでコーフンします!
 RNAの逆転写酵素がDNAに新たな情報を組み込む全容も解明したいです!」
「それはどちらも大変なことだよ。…桐生君はこの分野で本当に働きたいの?」
「はい!いつか僕が遺伝子組み換えで新しいタンパク質を合成させてみたいんです。」
「ほんと?でもね、それって普通の人からすると信じられないくらい忍耐力が必要だよ。
 毎日毎日何年も時には何十年も組み換えしても希望通りの結果が得られないんだ。
 君はそれに耐えられる?」
「はい!僕凄く凝り性なんです。一度始めると結果を見るまでは止められないんです。
 一生同じ事を続ける自信があります!たぶん僕やめられない性格なんだと思います。」
「うーん。」
 甘栗は唸って黙り込んだ。旬は何か失礼なことでも言ったのかと不安で脅えた。
「君はこの仕事に向いてるね。遺伝子組み換えを初めてハマってしまって止められない
 そう言う研究者に幸運の女神はほほ笑むんだよ。」
 旬の顔に輝く様な笑顔が湧いた。
「先生!僕向いてますか?」
「うん。きっと素晴らしい研究者になるよ!」
 旬は誇らしい気持ちで頬を紅潮させた。先生と研究出来たらどんなにいいだろう!
 僕が先生が務めてる大学に行きたいって言ったらどう思うだろう?
 でも会ったばかりで何も知らないのに、なんて失礼な奴って思うかも…。
 旬は生まれて初めて尊敬出来た甘栗と共に働きたいという夢を抱いた。
 しかし旬は自分の過去を想った。
 でも俺は最低の人間…俺が今までしてきた事を考えれば…そんな事言えない…。
 旬は反省してしょんぼりした。
 こんなに尊敬出来て側に居たいと思う様な立派な大人に会ったのは初めてで
 旬は今まで関わった誰に対してもした事がないほど良い態度で接し良い子だと
 思われたいと感じていた。
 しかしその反面、それは本当の自分ではなく本当は横柄で皮肉な嫌われ者なんだと
 落ち込んだ。旬の表情が曇ったので甘栗はもう一度顕微鏡を見ようと誘った。 
 甘栗はこの小さな天才がとても気に入り今日もまた夜二人でご飯を食べて
 甘栗に車で送ってもらって別れた。
 別れる時はいつも寂しくなり、また行かないで、と悲しい気持ちが襲ってくる。
 旬が甘栗の車から出てきた所を仕事を出来るだけ早く切り上げて帰った晃が
 マンションの陰で待ち構えこっそり隠れて見ていた。
「あの車!やっぱり!」
 晃は自分の妄想が事実だったと青ざめ旬の動きを見守った。
 あの歪みまくった性格の旬が笑顔で車の誰かに手を振っている!そんな馬鹿な!?
 グルグルグルグル裸の旬がイケメン野郎に抱かれている卑猥な姿が回る。
 俺の考え通り、あんまり気持ちよくて旬が自分から会ってと願ってるんだ!
 ダメだダメだダメだ!晃の心の中でガンガンガンガン危険信号が鳴った。


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桐生親子の事件録―195

July 05 [Mon], 2010, 10:58
 旬が家に上がるのを待ってから今帰ったよという感じで晃は少しずらして家に戻った。
「ああ、悪い晃、今日も弁当だ。」
 旬はすでにどこかで立ち寄って買った弁当をチンして晃に食べさせてやった。
「なんか最近弁当ばっかだな。お前何処で食ってんの?」
「外食だ。晃も外で食ってこいよ。」
「たまには手料理食べたい。」
「……。」
 晃は弁当を食べながら、ビールを飲んでる旬の顔をそっと睨む。
 旬、さっきは誰と居たんだ?…と聞きたいがどうせ嘘を言うだろうとイライラしてる。
 現場だ!言い訳できない様に男と関係してる現場を抑えなきゃダメだ!
 でも俺そんな現場見たらおかしくなっちゃわないか?
 旬はビールを飲みながら何か考え込んでいて、なんだかすごく大人しい。
 その顔は凄く可愛い!旬のこんなに穏やかな表情を晃は今まで見た事がない。
 晃は自分がひっかけてきた女の子達がみんな自分のテクに溺れて、最初どんなに
 生意気な女でも自分に抱かれた後はすっかりしおらしくなったし、
 どんなに真面目で初心な女でも自分の手にかかればすっかりエロい女に変身させてき
 た実績を思い、それで同じように旬もしおらしくなったんだと睨む。
 世間の父が自分の娘にそんな事をされたらどんなに腹が立つか晃はわかった。
 それどころか可愛い娘を思う父親はどんなに心配で心配で辛いだろうかと
 自分のした事をすっかり棚に上げて同じ父親として共感すらしてる。
 イケメン野郎に両手を抑えられて旬は受け入れてる。
 晃には自分が散々見た一部がズームされ、さんざん聞いた卑猥な音も耳に再現された。
 ギシギシみしみし、ぬちゅくちゅ…うわー!やめてくれー!晃は耳を押さえた。
 晃の大好きなエロがこんなにおぞましいと感じた事はいまだかつてない。一度も。
 旬の髪がウエーブの掛った黒髪になり扇の様に広がったチビ万里子に代わる。
 そのうちチビ万里子は万里子に変わって、黒い艶やかな長い髪が濡れてベッドに
 広がっているイメージが湧く…万里子はイケメン野郎と一つになって
 白い胸を震わせて可愛い顔でハアハアと喘いでいる。
 晃の脳裏にイケメン野郎にしなだれている旬とチビ万里子と万里子のイメージが
 交互に湧いて払っても払っても消えない。
 旬と万里子の身体が刺激される映像が見える度に晃はやめてくれーっと身悶えした。
 だんだん混乱してきた晃はなんだか父として心配なんだか男として嫉妬してるのか
 さっぱりわからなくなってきていた。
 その晩晃は旬の携帯を調べたくて旬が寝た後、真っ暗な部屋にこっそり入った。
 携帯は何処だと探すが見当たらない。ふと旬の寝姿をよく見るとなんと旬が携帯を
 抱きしめて寝ている!旬には友達が一人もいないから相手はイケメン野郎しかいない!
 もう駄目だ!完全に旬はイケメン野郎に身も心も奪われてるんだ!
 晃は携帯の中身を調べるよりも明らかな現実として衝撃を受けた。
 晃はもうクラクラしながら自分のベッドルームに戻り部屋中に飾られた
 万里子の写真を見つめた。
「まりこー…旬が男に弄ばれてる…俺はどうしたらいいんだ?旬が男に惚れるなんて。」
 最後の頼みはイケメン野郎と旬の行為の現場を抑えて未成年への淫行で
 警察につきだすしかない。
 旬は泣いて怒るだろうけど、旬はまだ子供!それが旬の為なんだ!晃は決意した。
 
「しゅ〜ん、行って来るぞ〜。」
 わざとらしく大声で俺はちゃんと会社に行くぞとアピールし晃は玄関を出て
 足音をたて、しばらく歩くフリをしたら非常階段にこっそり隠れて旬が出てくるのを
 じっと待つ。今日こそはと晃は決意していた。
 浮気現場、もとい犯罪の現行犯を抑えてやる!晃はそう決意し仕事の予定を変更し
 しっかり休みにしていた
 やはり晃の予想通り今日も旬は出かけるようで晃が出かけてしばらくして出てきた。
 旬の方も晃に自分の大切な時間を邪魔されたくなくてまさかいないだろうな?と
 周りをキョロキョロ確認している。
 旬がエレベーターで降りると同時に晃も階段を一気に駆け降り下で待ち構えた。
 旬の後ろ姿を見ながら晃はこそこそ木や建物の陰に隠れつつ尾行した。
 今日こそイケメン野郎を捕まえてやると晃は息巻いた。


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桐生親子の事件録―196

July 06 [Tue], 2010, 11:03
 もうイケメン野郎と関係してしまった事自体は仕方ない。
 でもこのまま放置していたら旬がそいつと暮らしたがるかもしれない。
 晃の脳裏に裸で抱き合い、イケメン野郎に寄り添う旬がもやもや見えてくる。
「旬一緒に暮らそうか。」
「ほんと?俺も考えてたんだ。晃には内緒で家出しようかなって。」
「ああ、うまくやれよ。」
「うん。」
 絶対だめだ!イケメン野郎は旬を性のペットにする気なんだ!冗談じゃない!
 毎日毎晩暇な時間には旬とくっついて、そのうちもっと刺激が欲しくなってくるんだ。
 自分の遊び仲間に今凄い美少年と暮らしてるって話すと、当然他の奴らもやらせろっ
 てことになるから、イケメン野郎はみんなで遊ぼうってことになる。
「旬。今日俺の友達連れて来た。」
「ちーす。」
「みんなとやるとこ俺見たい。」
「え?何言ってんだよ。」
「みんな上手だよ。」
「ふーん。」
 すっかりイケメン野郎のペットとして飼いならされた旬は快楽を求めて男達複数と…。
「すごい。この子最高。顔だけじゃない全部最高。」
「あっ!あっ!あっ!ハアハア!」
「旬は最高に可愛いよ、最高のペットだ。」
 次々野郎共が交替でまわしてくっついて…、てめえらドーブツか!
 ふざけんじゃねえ!旬を野郎どものおもちゃにされてたまるか!
 自分がした過去の悪事を元にした妄想ですっかり晃は怒り、髪も逆立ちそうな勢いだ。
 今日は旬と同じ電車に乗れて晃は死角に回って見えないように旬を遠くに見る。
 なんとなく旬の様子が今日は暗い…なにか相手の野郎とあったのか?喧嘩?
 相手は大人だ。まさか実は結婚してるのか?奥さんがいるのに浮気しやがったのか?
 許せねえ!最低の野郎だ!ってことは不倫?旬はまだ13歳にもなってないのに
 不倫ーっ????
 旬は遊ばれたうえ不倫だからもう終わりと言われ捨てられそうで悩んでいるのか?
 ベッドで行為が済んで一息つくイケメン野郎が旬を胸に抱きながら言う。
「旬、実はさ、俺結婚してるんだ。」
「え?一緒に暮らそうって言ったのはなんだったんだよ?」
「そう言う気分だったけど、まあ無理だな。実は奥さんにバレちゃって遊びの女だって
 誤魔化してるんだ。ほとぼりが冷めるまで会わないでおくよ。もう仕事だしさ。」
「え?もう会ってくれないのか?なんでだよ!女だって言っておいたんなら俺の事バレ
 ないよ!また会ってくれよ。俺もうお前の×××がないといられない…。」
「可愛い子猫。俺の奥さん怖いんだよ。まあ3カ月くらい経てば落ち着くからそしたら
 会うよ。休暇も終わりだ。お前とも終わり…冗談だよ。ホラ!もっと欲しいだろ?」
「酷いよ、また会ってくれよ。絶対だよ。」
 旬が泣いてイケメン野郎にすがると野郎はいい気分で旬を再び抱いて…。
 旬は自分が捨てられるんじゃないかと今落ち込んでいる…?
 という再度、自分が女達にしてきた仕打ちを旬がされているんじゃないかと思って
 腹が立ってその相手の男を殴りころしてやりたいくらいの気持ちになってきていた。
 そうして晃が怒りでかなり怖い顔でいるから、電車の中にいる一般人があれは桐生晃
 だぞ?なんであんなに怖い顔してるんだ?またなんかあったのか?
 とヒソヒソ噂話が始まり、携帯に撮影され、マスコミにタレこまれた。
 結構堂々と写真を撮られているが旬を睨み続ける晃は全く気付かなかった。
 旬が電車を降りると人ごみが旬を隠すので晃は慌てふためいて人ごみをかき分けたが、
 しかし旬はかなり遠くに行ってしまった。
 晃がイライラしつつ切符の乗り越し清算をやっと終えて爆走して改札を出たがもう
 どこもかしこも人だらけでどこにも旬の姿が見えない!
「くそ――――っ、見失った――――っ!」
 晃は左右を必死の形相で見まわし、あっちかと旬の行った方向と逆の方へ
 爆走して行った。
「おい、いま桐生晃が凄い形相で走って行ったぞ?女かな?」
「まさかまた桐生の息子が誘拐されたとか?」
「タレこんじゃおう。」
 ここでも有名人の晃の行動はすぐマスコミに流された。
 タレこまれたマスコミの方も喜んでネタに飛びついた。
「桐生が青い顔して走り回ってるそうだぞーっ!」
「誘拐か?女か?噂の新恋人か?それとも前の大女優との結婚か?」
 せっかくのスクープを逃すまいとマスコミは慌てて取材陣を準備した。

 大学校門前で今日も甘栗は旬を待っていてくれた。
「せんせえ…。」
 甘栗の笑顔を見て旬は凄く脅えた悲しそうな表情をしたので甘栗は心配した。
「先生…散歩したいです。」
「うん、今日もいいお天気だもんね。」
 旬と甘栗はまたこの間の公園にお散歩に行くことにした。
 でもやはり今日の旬はおかしい…甘栗の少し後ろを俯いて歩いている
 白い入道雲がもこもこ広がり公園の木々が青々として風に揺れている。
 旬は甘栗とまたポカポカのいい天気のなか公園のベンチで並んで座った。
 ――今日の旬はなんだか様子がおかしいと思って甘栗は旬のその顔を覗く。
「桐生君、どうかしたの?今日はなんだか元気がないね?」
「………………先生。」
「うん?」
 旬は甘栗の顔をじっと見た。
 じっと見て沈黙がまた長く続いたあと旬は囁くような声で語りだした。

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