凶美少年の甘い蜜は媚薬・麻薬・毒薬ー38 総司の監視と門限 

March 30 [Sun], 2014, 12:25
 ホテルの高級フランス料理のレストランの奥まったVIP席で二人は
 向き合って食事中だ。
 サラダをもぐもぐしながら旬は頷いた。
「わかりました。こっそり薬が手に入らないかと聞いていけばいいんですね。」
「違う。噂話を聞くのだ。」
 旬がニヤリと笑ったので総司は厳しい目で睨みながら念を押した。
「くれぐれも刑事ごっこをしてはいかん。」
「はい、総司さん。」
 ロブスターと白身魚の料理が運ばれると旬はナイフで切らずに右手にロブスター
 左手に白身魚を掴んでそのまま手で口にほうばってもぐもぐし総司を驚愕させた。
「なに?」
 それで総司の顔が厳しくなる。
「桐生君、レストランで手掴みで食べるのは言語道断だ。けしからん。」
「ふゅいまへん、ほーじふぁん。」
「ちゃんと口の中の食物を飲み込んでから話しなさい。」 
 赤ワインを飲みながら総司は顔に食べかすをつけてもぐもぐする旬をそっと眺めた。
 躾けがなっていない。一度私が躾けた時は改善が見られた…。
 だいたい以前躾けた時もそもそもこれほど悪くはなかった。
 きっと兄が魚は手で食べた方が美味しいよなどと余計な事を吹きこんだに違いない。
 兄は桐生君に甘すぎる。つまりはまだ桐生君は相変わらず精神不安定なのか…。
 総司は兄の頼みと割り切って旬が悪さしないように見張りつつ
 旬の初めての日本での高校生生活を応援する事にしている。
 お腹一杯食べた旬に総司は続けた。
「君の希望する高校には来週から転入できる。実際には客扱いだが。
 理事長の金田氏には金を渡してある。君の希望は何でも叶えるであろう。」
「ほんとですか?やったな!ありがとうございます。総司さん。」
「うむ。では帰ろう。顔に食べかすが付いている。」
 総司が立ち上がって帰ろうなどと言うので旬は総司の自宅に行くのかとびっくりした。
「帰るって?僕ホテルで生活します。」
「うむ。当分私も君と一緒にホテル暮らしだ。」
「ええええええええっ?僕、いいです!大丈夫です!一人で!」
 旬は焦って丁重に?断った。
「君はまだ子供だ。兄から君の面倒をしっかり見てくれと頼まれている。
 気にしなくていい。たいてい私は仕事で遅い。まあ職場は隣だから何かあっても
 すぐに駆け付けられるがな。」
 つまり総司は日本にいる間は年中旬を見張る覚悟のようだ。
「う…先生が…わ…わかりました…。」
 先生がそう言うなら仕方ない…旬は唯一敬愛する師・甘栗の言う事だけは素直に従う。
 総司にムカついても先生の弟さんだから我慢だと旬は自分に言い聞かせている。
「門限は8時。それまでに帰って来なさい。もし遅くなる場合は30分毎に
 連絡を入れなさい。」
「門限って…8時って早すぎです。せめて10時…。」



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