凶美少年の甘い蜜は媚薬・麻薬・毒薬ー37 麻薬の情報収集

March 29 [Sat], 2014, 12:20
 晃とロバートの会話を横嶋は不思議そうに聞き返した。
「なんでだ?普通に入ればいいじゃ〜ねえか。」
 晃は答えず、ロバートがくすっと笑った。
「ちょっと問題があってな。」
 2年前に晃は自分が浮気を繰り返し万里子を裏切っていた事を万里子のファンクラブ
 に知られ会員達が怒り狂ってそれ以来出入り禁止になったのである。
「俺の事、忘れてくれてるといいんだけど…。」
 3人は雲の合間を通り抜け、すぐ近くに王都が見える場所に下りた。
 そのまま晃とロバートが万里子のファンクラブの結界近くに来て、
 互いの顔を見て頷き小宮殿がある古代の森に急降下しようと構えたその時、
「お待ちください。」
 どこかから男からの声がかけられ二人と横嶋は飛行を止めそちらを見た。
 空中にタキシード姿のジェントルマンが礼のポーズをとってうっすら微笑んでいる。
 黒髪に整った顔の割と良い男だ。
「あなた達はマリコ様への巡礼ですか?」
「じゅ、じゅんれい?」
「はい、ここから先はマリコ様へ愛を抱く紳士の方々の聖地。女神の聖地にようこそ。」
「め、女神…なんか大げさな話に…。」
「しかし貴方様方は運がいいですよ。実は最近までこの界隈は戦闘地域でした。
 真面目な顔でそう言う紳士にロバートと晃は互いの顔を見合わせて笑う。
「はは、戦争でもあったって言う訳じゃないよな。」
「ええ、戦争がありました。マリコ様を独占していた古いファンと新しくマリコ様の
 お噂を聞いてその美貌を見たい新参のファンとの間で激しい戦いがおきまして。
 現在古くからの会員を追い払い新しい会員が新たなルールでマリコ様に巡礼しており
 ます。古い会員を新しい武闘会員が結界を張って追い払っていますので、
 新しい巡礼者はかなり早くマリコ様にお会いできますよ。」
「なんだそれ……万里子の奴いつの間にか出世してるな〜。」
 晃はどんどん手の届かないチョモランマの頂上に咲くかのような高根の花になった
 元妻・万里子を想って悲しい顔で溜息をついた。
「さあ、ようこそ。女神の聖地へのここが入り口でございます。」
 タキシードの男は手を大げさにくるりと回すとそこに高さ20m、幅10mの
 巨大な黄金の扉が現れた。
「なんなのこれ?」
 晃が大きな扉にそっと手をかけると扉は内側から光が洩れて、
 その光はかなり強烈に輝き晃は思わず目を右手で隠した。
 開いた扉はキラキラ光を四方に放射し、晃・ロバート・横嶋はその光に取りこまれ
 三人は光に溶ける様に姿が見えなくなった。
 その様子を見届けて道先案内のジェントルマンは静かになった空を
 スーッと飛び上がり、穏やかな表情で次の巡礼者を待った。

 晃達の動きなど全く知らず旬は総司とホテルの高級レストランで夕食を食べている。
「覚せい剤、スピード、エスと呼ばれている物と合成麻薬MDMA。
 芸能界に蔓延する薬物。我が甘栗プロのタレントでもそういう輩がいないかを
 探ってもらいたい。君はスカウトされたタレント志望という形で事務所内に
 出入りする。何ほんの三カ月。何も起きん。君は事務所で先輩タレント達に茶など
 淹れ、噂話を聞くんだ。不審な者の名前だけ調べて私に報告するように。
 だがくれぐれもそれ以上深入りして潜入してはいかん。わかったな桐生君。」
 


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