デモンドリーム・マンハッタンの悪夢ー395 天使のような悪魔が来た

November 29 [Fri], 2019, 8:58
「おーい、俺の声が聞こえる奴はいないか?今日の夜中の事件を見てたやつはいないか?」
 かなり大きな声を出して通過する。晃とロバートはこの世に未練と悔やみを持って彷徨う
 浮遊霊だ。他のまともな霊とは波長が違うので晃たちは孤独だが、同じ浮かばれない霊同士
 なら話せる。しかしたいてい浮かばれない霊たちは他人と関わりあいたがらない。
 大きな声で事件現場の2ブロックを歩いてやっと答えてくれる奴が現れた。
「俺は見たぞ。昨日の化け物を。」
 どこかから声がしたが一見見えない。晃がキョロキョロ見回すと真後ろの壁に不気味な顔をした
 初老の男が顔だけ出している。
 男の顔はレンガの建物というか、レンガの中から目鼻や口が出ている。
「うわああああああああああああああ!!お化け!!!」
 驚いた晃は足を絡めたようにすっころんだ。
「うわっはっはっは、はっはっは、ひはっはははは。」
 晃の盛大な転げ具合が面白くて見知らぬ壁おじさんは大笑いをしている。ついでにロバートも
 笑っているが。
 晃は恥ずかしくて真っ赤になった。
「くそっ!脅かすなよ畜生。人が悪いじーさんだ!」
「ひっひっひ。それで何が知りたいんだ小僧?」
「小僧じゃねーよ!さっきあんたが言った化け物の話を詳しく教えてくれよ。」
 壁から顔だけ出してるおじさんは駄々もこねずに普通に話し始めた。
「この壁から俺の縄張りを荒らす奴らを数えては呪うのが俺の日課だ。
 今日も俺がここに入って来たやつを呪っていたら化け物が現れた。
 化け物を連れてきた美しい男はまるで天使のようだった。
 金髪に白い肌、まるで美女のように美しい男だ。
 俺を哀れんだ神様が俺を救うために使いの天使をよこしたのかと思ったがその男は
 悪魔だった。手足の細長い折れ曲がった化け物に命じてホームレス二人を殺した。」
 思わずロバートと目を合わせた晃が言う。
「レオンだ。やっぱりあいつがマイケルを使って殺人事件を起こしたんだ。
 死んでも性格は変わらないから暇つぶしに殺しを楽しみたくなったのか?」
 すると壁おじさんは不思議な事を言った。
「金髪の悪魔は化け物にホームレスを気絶させて練習するとか言ってたぞ。
 でも死んでたからがっかりして首を引きちぎって向こうに行った。」
 晃がすぐ突っ込む。
「練習??なんの練習だ?」
「知らねえよ。もういいか?」
 壁おじさんは久しぶりに長々話してくたびれた顔だ。
「ああ、ありがとう。もしまたその男を見たら教えてくれよ。」
「気が向いたらな。」
 壁おじさんはそういうと顔を引っ込めて壁の向こうに消えた。
 晃とロバートはまた新しい推理をしなければならなくなった。
「どう思うロバート?レオンは被害者たちでなんの練習をしたかったんだろう?」
「予想もつかないが、失敗した結果が9人の遺体になったという訳だな。レオンのことだから
 被害者の頭を取ったのも9の数字も意味はないんだろう。
 なんの練習かは知らないが練習したいならまた今晩も来るかもしれない。」
 晃は頷いた。




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マイナス5度〜〜〜〜だった。








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