デモンドリーム・マンハッタンの悪夢ー390 貴様の免疫力を見せてもらおう

October 15 [Tue], 2019, 8:31
 甘栗はのりを白米にかけて巻くとおいしそうに食べた。
「この海苔凄くおいしいよ桐生君、ごはんの炊き上がりが最高だよ。
 やっぱり君の手料理が一番だ。」
「せ、せんせえ。」
 旬は照れて恥ずかしそうに箸をかじった。
 しかし食卓には米とのりしかないという惨事になったのも昨夜
 冷凍庫の腐りかけの肉…いや、勝手に熟成した肉はスミスが食べ切ったからだ。
 先走り祝いの終いにテイクアウトしてきた食べ物だけでは足りないとかぬかしたスミスに
 旬は苛立ちながら肉を適当に解凍し半生で焼いてあげた。
 考えてみれば丁度良かったと旬は思い、熟成肉の状態とスミスの免疫細胞のレベルが
 どれほどの兵隊かを見極めてやろうと考えた。
 果たして今日、腹を下さず講義しているかどうかでチェックの上採点する予定だ。
 多少の事では腹を下さない旬と甘栗に比べればきっと弱い免疫細胞だろうと
 ニヤリと悪意ある笑みを浮かべる。
 ふっふっふっふ。…確かに筋力では負けるが俺の究極レベルの免疫細胞に比べれば
 あんなゴリラ野郎のひ弱な免疫細胞など俺の敵ではない。
 などと悪意ある笑みを浮かべて考える。
 しかしごはんとノリでも美味しそうに食べてくれる甘栗先生に旬は感謝した。
 今日は甘栗と旬は食料の買いだしに行かねばならない。
 旬は甘栗に必要だと思ってもらいたいから出来るだけデリバリーを頼まず自分の手料理を
 作りたいのだ。
 久しぶりの楽しい朝食だがテレビでは朝方に集中して犯行が起きた猟奇殺人の報道で大騒ぎだ。
「ビルの非常階段下に発見された死体はもぎり取られた頭が膝に置かれていました。
 被害者たちは裏道に集中していますが位置は離れていてバラバラです。」
「引きちぎられた頭を胴体に置いていくという殺し方はニューヨークに現れたモンスターの
 仕業とは大きく違い、何か我々に挑戦的なメッセージを送っているように思えます。
 時間と被害者の数からみて遺体を運んできた場合でも単独でできる犯行とは考えられません。
 この犯行がいったい何人で行われたのか、何を目的にしたものか犯人グループの思考は
 理解不明です。」
「たった数時間で9人もの人間の頭を首からねじり切るのはモンスターしか考えられません。」
 各局の予想は軍が探索しているモンスターと、サイコパスによる猟奇的犯罪に意見が
 割れていた。
 旬も甘栗もお茶を飲み飲み考えている。甘栗が言う。
「首を引きちぎったように見せる道具も考えられるけど、真夜中に集中して9人が次々
 殺されているのが気になるね。」
「はい、9人の犯行の現場はマンハッタンの裏道をよく知ってないと回り込めません。」
「マークもマイケルもケミカル地下にいつもいたからあの辺はよく知らないね。
 それに動き方が知性的で巧妙だ。」
「はい。そーなんです先生。殺し方はマークたちの今の力を考えれば一瞬で引きちぎれるから
 彼らかなと思う部分もあるんですが。今の二人は高度に考えることが出来ないです。
 隠れて獲物を待つという動物の狩りの本能はあるけど、無駄な殺しをする知性はないです。
 単に食べて隠れるだけ。」
「そうだね桐生君。犯人は別と考えられるけど、もしもの場合あの子たちのどちらかに
 何か新しい変化が起きてマンハッタン中心地に入ってきてしまった場合も
 考えておくのがいいかもしれないね。どちらにしてもこれでマンハッタンは完全に監視される
 ようになる。見つかってしまう危険が迫っているね。」
「はい先生。マークとマイケルに危険が迫ってます。早く治療して保護しないと軍に捕まるか
 殺されてしまう…。」
 旬の表情が曇る。





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被災地の皆様お見舞い申し上げます。
早く生活が戻りますようにお祈りいたします。










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