大阪府高槻市 藤井竹外関連史跡

May 13 [Mon], 2019, 7:00
現代人の我々としては、漢詩というちょっと小難しいものを理解し、
それに何かを感じるというのは少々難しい。

とはいえカタチは変わりますが我々の場合、
たとえば歌謡曲などの歌詞に、多少なりとも感化される事もあります。
例えば40代中盤を越えた僕の場合、
残念ながら最近巷で流れているような歌謡曲を、
良い曲だなと感じる事はあっても、良い歌詞だなと感じる事はできませんが、
10代後半から20代に聞いた歌謡曲などで、
そのワンフレーズ心が揺さぶられた経験なんてのはありました。

それは人それぞれの感性なので、
ここで僕がどんな曲のどの歌詞で心を揺さぶられたかなんて、
熱く説明しても全く伝わらないでしょうが、
ある程度同じ立場の人でしたら、共感して頂けるかもしれません。
例えばですが、ドリカムとかの歌詞で、
女性が当時の心境と照らし合わせて、
わかるわかる〜」と共感し合っているのとか。
男の僕はそれに対しては共感することは出来ませんが、
そういう気持ちなんだなと理解はできます。

僕なんかは尾崎豊の「米軍キャンプ」の歌詞で、
当時の自分の状況がシンクロしてしまう部分があったりしましたし、
若い頃に夢を追いかけていた時、ユニコーンの「ヒゲとボイン」という歌に、
自分の心境を重ね合わせていたものです。

歌詞ってのはもちろん空想で書かれる事もあるでしょうが、
やはりその人の「人となり」が見えて来るもの。
あるシンガーソングライターの歌詞は、
女性をとても尊いものの様に歌っていますが、
この人は離婚・結婚を繰り返していました。
僕が思うに、女性に対しての理想形があるのだろうなと感じます。
それで許せない部分を見つけてしまい離婚・結婚を繰り返している。
そんな感じで、歌詞でその人がどういう人か見えてくる事もある。
歌詞って意外と人を丸裸にするものなのですね。

漢詩なんかもそれに近いのではないでしょうか?
つまりその人の「人となり」が、その漢詩を読むことで感じられる訳です。
を選ぶには、その人の書いた漢詩や歌などを参考にしていましたし、
入門するにも自作の漢詩や歌などを持参していました。
これは現在でいえば求人用のパンフであり履歴書でもあるわけで、
考えたらその会社の沿革や企業理念とか見たって、
実際に入ってみなけりゃ社長がどういう人間かわからない。
面接に来た人の学歴を見たって、仕事が出来ますっアピールされたって、
実際にいれてみなけりゃどんな社員になるかわからない。
そう考えたら詩作で判断もアリかもしれませんね。

さて本題。幕末の高槻藩に高名の漢詩人藤井竹外がおり、
高槻藩の中堅藩士の家柄に生まれ、若い頃は鉄砲術で家中無双。
しかし、いつの頃か詩作に傾倒し、酒に浸るようになり、
勤番を嫌い病気と称して家に篭り、療養を称して旅に出たりしてます。
奇行も目立ち所構わず大声で叫び、路上で寝ていたり、
素足でふらふら歩いていたりと、変人である事が知られていましたが、
彼の作る優れた七言絶句は遠く江戸にも知られ、
当時の人々の心を捉えました。

自然の繊細な美、風物、人情などを詠み、
時事などを取り上げる事は稀だったようです。


本行寺」。
藤井竹外は同市の乾性寺に葬られましたが、
後にこの本行寺に移されています。


竹外藤井先生之墓」。
葬られた乾性寺より移された墓石。
元あった乾性寺には、現在も竹外の五輪塔があるようで、
京都の長楽寺にある頼山陽の墓所にも遺髪墓があります。

竹外は頼山陽に師事して詩作を学んだようで、
その後は梁川星巌に師事した事から、
ごく稀に勤皇的な詩も作っています。


西南役 日清戦役 日露戦役 戦死者記念碑」。
本行寺境内にある石碑。
地元の戦死者の慰霊碑なのでしょうが、
ちょっと調べても由緒はわかりませんでした。
「西南役戦死者記念碑」に日清戦役と日露戦役を書き足したような感じ?

本行寺を出て高槻現代劇場へ。敷地内に詩碑と旧宅跡碑があります。

藤井竹外詩碑」、「藤井竹外邸跡」。
高槻城の三ノ丸北大手門内にあった竹外の旧宅跡。
隠居まで住んでいたようで、55歳で隠居した後は、
京都三本木に移り住みました。
師の頼山陽や梁川星巌の旧宅に近い場所で、
悠々自適の詩作生活を送ったとされ、慶応2年7月に死去。

竹外は勤王歌人と呼ばれていますが、
果たして本当にそうだったのでしょうか?
実際はただ、目の前の情景を表現する感性人で、
時事なんてそこまで興味無かったのではないでしょうか?

幕末の志士らの詩作は激烈であり、やはり行動も激烈でした。
詩が「人となり」を表すとすれば、
ただ情景や情緒の美を追求する人だったとも考えられます。
それゆえ純粋に優れた作品が生み出されたのかもしれませんね。


↓ランキングご協力お願いします。
にほんブログ村 歴史ブログ 幕末・明治維新へ
にほんブログ村
Comment
小文字 太字 斜体 下線 取り消し線 左寄せ 中央揃え 右寄せ テキストカラー 絵文字 プレビューON/OFF

不正な自動コメント投稿を防ぐため、チェックボックスにチェックをしてください。

利用規約に同意
 X 
禁止事項とご注意
※本名・メールアドレス・住所・電話番号など、個人が特定できる情報の入力は行わないでください。
「ヤプログ!利用規約 第9条 禁止事項」に該当するコメントは禁止します。
「ヤプログ!利用規約」に同意の上、コメントを送信してください。
Trackback
プロフィール
  • プロフィール画像
  • ニックネーム:kii
  • 性別:男性
  • 誕生日:1973年8月25日
  • 血液型:A型
  • 現住所:山口県
  • 職業:会社員
読者になる
HP「ぬしと朝寝がしてみたい」のオフィシャルブログです。 下関を拠点に史跡をまわったり、幕末・維新に係る記事を書いたりします。
2019年05月
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
P R
https://yaplog.jp/shigekikou/index1_0.rdf