セクシーな小悪魔・赤頭巾

July 24 [Tue], 2018, 14:03
「赤頭巾ちゃんのロマンス」 に出てくる赤頭巾は、こんな感じかな。


そして第三場に登場する作家のイメージは・・・

ナイーブで繊細、気品があって透明感のある声・・・。

塩沢兼人さんですね。塩沢兼人さんの声をイメージして読んでみて下さい。


第三場

森の中の開けた草地。作家がノートを腹の上に置き、鉛筆を歯にくわえて寝そべっている。

作家
無駄だ、無駄だ!さんざん頭をしぼってもだめ、本の山に埋まってもだめ、何にもならない。出だしの一行も書けない、考えもまとまらない。なのに、約束してしまった。明日には小説を一本、間違いなしに・・・ああ、この怠け者めが!もっといい雰囲気で仕事をするには、牧場へ行った方がよかったかなあ・・・。

赤頭巾登場。

赤頭巾
(歌う)
わたしはチョウチョの父なし子
名付け親はキリギリス
きれいな目だと人は言う
姿形はコオロギの脚
雨よふれふれ、雪も雹(ひょう)も
わたしは走る、牧場や草地を
傘も日傘もなくても平気
(話す)
あらあら。男の人が仕事をしてるわ。変わってること。(作家に近づいて)あなたは芸術家でしょう。違います?

作家
(両肘で上体を支えて)どうしてそんなことがわかるんです、可愛いお嬢さん?

赤頭巾
芸術家でない人が、森を書斎にしたりするかしら。

作家
これはしたり。そうです、私は芸術家です、小説家です。自然から学んで書くつもりでここへ来て・・・

ちょっと待って・・・私の勘違いでなければ・・・以前にどこかで君を・・・わかった!お前は赤頭巾だな。

赤頭巾
ええそう。みんなはそう呼ぶわ。

作家
いや、そんなはずはない。目をあいたまま夢を見てるに違いない。はやく聖水をくれ。はやく十字架を。この悪魔の幻を追い払えるように。

赤頭巾
誰かもう一人ここで仕事をしてる人がいるのね。

作家
さがりおろう、このサタンめ。怠惰の悪魔、粗忽の悪魔、不意打ちの悪魔め。さがりおろう。

おい、聞いているか?お前のことならよく知っているとも。お前は我らの最も恐ろしい敵だからな。さっさと消え去れ、この破滅の使者め!消え去るのだ、悪魔の淫売め!

お前はこれまでにどれほど邪まなことをしたことか。

エジエジップとギュスターヴ・プランシュとあわれなジェラールにお前は一体何をした?ラマルティーヌはすんでのことでどうなったと思う?それからアバディには何をした?トラヴィエには?

赤頭巾
それ、いつになったら終わるのかしら?

作家
今すぐここから消え去らないなら、お前をひねりつぶすまで終わるものか、このいまいましいヘビめ。

赤頭巾
まあ、ご親切だこと。わかったわ、行くわよ、行けばいいんでしょ。

でもね、ちょっと言わせていただきますけど、あたしが悪いことをした人たちは不満なんかこれっぽちも言わなかったわよ。みんなあんたのおかげで楽しい時間を過ごせてよかったって、あたしに感謝したもんよ。

ええ、あたしは赤頭巾よ。怠け者の女王よ。お薦(こも)さんやら詩人やらの気まぐれな女神よ。だからこそあたしはあなたたちの主人なのだし、みんなの心の奥底にはあたしを祭った寺院がある。さあ好きなようになさい。

あなたはあたしを侮辱したけど、それは許してあげる。あたしはあなたを愛しているし、あなたもあたしを愛しているんだから・・・。これでまたもう一日、あたしのおかげであなたは楽しい日を送れるわけよ、この恩知らず。

ごらんなさい、この素晴らしい天気を。森は静かに光り輝いている。頭上では鳥が歌い、足元では小川が歌う。

さあ目を閉じて、可愛い詩人さん。ここの草の上に頭をあずけて。リラックスして、リラックスして。これから12時間あなたは夢を見て過ごすのよ。白い衣装を着て花の王冠をかぶって、素晴らしい12時間をね。

さようなら、あたしの詩人さん。森は森に、夢見る人は夢見る人に・・・。おやすみなさい。(彼のノートを木立の中に投げ捨てる。)

詩人
(従順に)キスしておくれ、赤頭巾。ああ神よ・・・なんて・・・いい・・・気持ち・・・なんだ・・・。

第四場 http://stanislavskii.tabigeinin.com/romance.htm へ続く。

現在、「赤頭巾ちゃんのロマンス」 も練習しています。

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