「舞い落ちる薄紅の花弁と貴方の緋色の髪の毛と」2・子ヒノ弁・小説

September 29 [Thu], 2005, 19:01
花見、行きたかった・・・
このような強い風が吹いていたら桜が沢山散るでしょうに・・・

今年のことだが以前湛快が花見を計画したことがあった。
その時にも鬼若は多忙を理由にその花見に行かなかった。
つまり鬼若は今年の桜をゆっくりと眺めたことがないのだった。
鬼若は今まで毎年花見に参加してきたので、それだけは我慢がならなかった。
その上今日は風が強い。美しい桜吹雪が舞うはずだ。
鬼若は去年美しい桜吹雪を見て深く感動したことがあった。
それだけに、今日のような日に桜を見て桜が吹雪くところを見てみたいと強く思っていた。

自業自得、か

そのような言葉が頭をよぎり、再び鬼若は溜息をついた。
そして暫く二つの巻物を恨めしそうに見つめていたが、諦めたのか鬼若は筆を手にとり、お経を写し始めた。
ガタガタという音にさらさらと筆が紙を滑る音が加わる。

突然、玄関の方からガタンと大きな物音がした。
何事かと鬼若が巻物から顔を上げて、耳を澄ませる。
風の所為かと思ったが、暫くしてまた聞こえた同じような物音は戸が揺れるガタガタという音と明らかにずれている。
その不規則な音は風が立てる音ではない。
暫くするとその物音は歩いているかのような規則正しい音になった。
鬼若は即座に屋敷内に人が入ってきたことを理解した。

誰だろうか、皆は出かけたはずなのに・・・?

鬼若が耳を澄ませたまま、硬直している間にもトントントンという足音はこちらに近づいている。
大人のものにしては小さいその音は鬼若の不信感を煽るには充分だった。
泥棒が足音を忍ばせているように思えたからだ。
鬼若は傍に置いてあった薙刀を掴んだ。
足音は鬼若のいる部屋のすぐ前で止まった。
鬼若の手は薙刀を痛いほど握り締めている。
障子が音もたてずに滑った。

来る・・・!

だが次の瞬間、ひょこっと出てきた頭は緋色―――
鬼若は全身の力を抜き、大きく溜息をついた。

「・・・君だったのですかヒノエ」

泥棒かと思っていた足音は湛快の息子、つまり鬼若の甥にあたるヒノエのものだった。

通りで足音が小さかったわけだ

ヒノエはまだ成長途中の子供だ。

「なんだと思ったの?」
「・・・泥棒ですよ」

ヒノエの質問に答えながら、鬼若は薙刀を床に置いた。
するとヒノエはにぱっと笑い部屋に入り、鬼若の隣に座った。
・・・
昨日の続きです。本当に直後から始まっているので、これだけ読むと支離滅裂ですね(笑)やっとヒノエが出てきて喋りました。一応子供という設定なので、喋り方や行動が幼いというか、はっきり言って気持ち悪いと思います・・・ええ、十七歳の彼は絶対こんなことしません・・・ごめんなさい。あ、あとヒノエは弁慶のことを「おねえちゃん」と呼びます(爆)
日曜日に「紅葉舞」の感想を書くと書きましたが、無理かもしれません。いつになったら書けるのやら・・・とりあえず、中間テストが始まる前に書きたいものです。
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