「いつかパラソルの下で」

November 05 [Sun], 2006, 21:28


『自立するまで厳格な父に強いられ縛られてきた三人兄弟の長女野々。25歳になった野々が達郎と同棲中父の四十九日の法要をする相談の為実家に集まる事になった。父の死に動じる事はなかったが、それによって知らなかった父の秘密が、父の勤めていた会社の部下である女性の口から明かされる。』

森さんの本はこれが2冊目です。
以前読んだ「アーモンドチョコレート入りのワルツ」とは違い、こちらは大人の物語でした。
学校の連絡で異性から電話を受けたり、ハートや水玉柄の物を使ったり、匂いのついた消しゴムを使う事など事細かに禁じ自分達を散々縛っていた父が自分達を裏切っていた。
そこから妹を筆頭に兄、自分、妹の3人で父の生い立ちを知る為に故郷佐渡を訪れる事になるんですが、この三人の関係が好きです。
また兄がいい味出してました。
妹と野々が眠れずに父の事を話し終わった後、おやすみと言ったら妹だけじゃなく兄までおやすみと言ったシーンが印象的。
いいお兄ちゃんだなあと思った。
そしてイカイカ祭りは楽しそうだった。もうネーミングからして(笑)
でもイカ尽くしって、美味しいけどくどくなりそう。
イカ汁飲んでみたい。
3人が佐渡へ渡った時の話が一番楽しかったので、野々と危うくなっていた達郎の存在をすっかり忘れていて、愛と野々の会話で思い出しました(笑)

母も塞ぎこんでしまい、父との目に見えないわだかまりを悶々とさせどうやって終わるのかと思いましたが、少しじーんとするようなあったかい結末で良かった。賛否両論ありますが・・・。
最後にまたあの女性が登場(別の形で)してくるとは思ってなかったので面食らいましたが、これがまた重要だったりするんですよね。
父の一周忌と兄の結婚祝い・・・父がいないからこそ騒げるという何とも言いがたい現実。
だけど、皆が笑顔で集えるのはやっぱり最高です。
読んでる方まで解放された気がしました。

「いつかパラソルの下で」
森絵都著 角川書店
  • URL:https://yaplog.jp/sanbun/archive/204
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