ウォールフラワー

January 26 [Sun], 2014, 1:18
Wallflower

「壁の花」な地味め文学系男子高生が、義理の兄妹である2人と出会って世界が変わる。

個性的な3人の高校生たちの関係性を軸に広がる、ビタースウィートな青春映画。
予告編で流れていたように、アメリカの高校で存在する「スクールカースト制」の最下層に位置する気弱なボク…が新たな出会いと共に広がる世界を描く物語。というのは、そりゃ青春映画の王道であり、一般的には冴えない高校生こそが映画や小説の世界では主役なんだなぁと思う。確かに現状からさして「変わる」必要性のない陽の当たる高校生活ではあまりドラマにはならないか。日常に訪れる劇的な変化と成長こそが、一過性の儚さを持つ思春期の輝きに他ならないのであるからして。

この作品は原作者のスティーヴン・シュボースキーが自ら監督を手掛けており、それならは原作との感性のズレはないはず…である。
主人公の壁の花チャーリーは親友が自殺した過去を持ち、心には繊細さを秘め、意味深な叔母との回想シーンに謎をちらつかせる。「誰にも気づかれなかった」彼が出会う、風変わりな上級生パトリックと彼の義理の妹であるサム。奔放な言動が目立つアーティスト肌のパトリックはゲイ、だけどそれを隠そうともせず自然体。やんちゃな過去を持つらしいキュートなサムと彼らの仲間たちははみ出し者ではあるけれど、学校でも悪い意味で浮くことなく一目置かれる…という存在なのだ。

そりゃまー、悪い意味で浮いてしまう、王道の(?)アウトサイダー・チャーリーからすれば彼らの仲間に加わることは救いの手。
同じ場所なのに、ここまで世界の色が変わるなんて、というバラ色っぷりなのだ。そこには当然、心を通わせるけど決して振り向いてもらえないサムへの甘酸っぱい想いが交錯するのだ。すれ違いから別の女の子となりゆきで付き合っちゃったりとか。そして彼らに捨てたれたら、また世界は灰色に戻ってしまう、という焦燥感。
一方でゲイのパトリックが関係をひた隠しにしたがるアメフト部の彼(ありがちなパターン)と破局、というサイドストーリーが展開するのは過去の青春映画にはない現代風味だよなあ。

絶妙な表情でチャーリーを演じるローガン・ラマーンもさることながら、自由な発想を持つパトリック役のエズラ・ミラーがハマリ役でとても魅力的なので、気になる方も出てくるのでは。エマ・ワトソンはハリポタの印象がどうしても強いので、ちょっと健康的でない側面もあるこの役どころは似合わないかな…という気もしましたが、でも彼女が演じるからこそチャーミングな面が強調されたのか?という気もします。
ある意味気恥ずかしいくらいの青春映画っぷりなんですが、でも爽やかさとはちょっと違う、ほろ苦さや思春期ならではの暗さが見え隠れ。その青っぽい気恥ずかしさが時に切なく、時に愛しく。
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