アーティスト

May 06 [Sun], 2012, 0:27
The Artist

サイレントからトーキーへと移り変わる時代のハリウッドを舞台に、モノクロ&サイレントで黄金期の豊かなロマンティック・コメディを再現。

サイレント映画全盛期のスター、ジョージ・バレンティンは駆け出しの女優のペピーと出会う。
CG全盛の時代に作られた、往年の名作を彷彿とさせるサイレント映画が、みごとアカデミー賞を受賞。
私はもちろんその当時を生きていたわけではないけれど、この映画を観て感じたのは、白黒の無声映画が、何て豊潤で夢のあるものなんだろうってこと。
明らかに現代の映画にはないものが、ここにはあるのよね。今とは映画産業の在り方も、スター・システムも全く違っているから当然なんだけど、「映画」は誰にでも楽しめる娯楽・・・でも夢と憧れが凝縮されたもの、ということ。現代に作られた映画ではあるけれど、20年代〜30年代のロマンティック・コメディのエッセンスが詰まっているから、とても幸せな気持ちになれる。

そもそも私は『或る夜の出来事』を超えるロマコメは出ないだろうと思っているような人間なので、フランク・キャプラテイストの映画とか大好きなわけです。
学生時代、映画史のお勉強を兼ねて(なんで?)色々昔の映画も観てみたけれど、好きになったのはキャプラやエルンスト・ルビッチとかあと30年代のフランス映画・・・等々。だから当時の手法でまんま作られているこの作品はテイスト的に好きなジャンルどんぴしゃり。
といってもさすがにサイレントはそんなに観たこともないし、現代の演出に慣れちゃってるし、、、と危惧もなくはなかったんですが、何のサイレントって楽しい〜。

まあ、劇中でペピーの台詞にもあったように、「誇張した演技」云々がそのままなのよね。舞台的というか。だけどパントマイム的な面白さや、観客の想像に委ねる部分。それらが全て溶け合う音楽の波。観客は音にずっと晒されているけれど、それはリアルな世界の音ではない。
サイレントがこんなにもロマンティックに感じるのは、だからなのかな。それがリアルな生活音に変わると、まったく別の世界になる。ジョージがその状況を恐怖に感じていたように、「映画」ではなくなるかのように。

動きの面白さでは、カンヌでパルムドッグ賞を受賞したわんこが芸達者でほのぼの笑いを誘う。
そういえばフランス映画なんですね、この作品。サイレントからトーキーへの移行に抗い、落ちぶれてゆく映画スタージョージ・バレンティン・・・っていかにもいそうな名前。主演映画の感じでは活劇スターなのね。ダグラス・フェアバンクスみたいな?はたまたクラーク・ゲーブルみたいな雰囲気もあり、最後はフレッド・アステアになってましたけど。笑
いいとこ取りだな。
ジョージとは裏腹に、映画スターへの道を邁進してゆく女優のペピー・ミラー。ちょっと彼女がね・・・黄金期のハリウッド女優のような雰囲気に欠けていたのが残念。

そんな二人のすれ違い劇はちょっと『ライムライト』(←何度観ても号泣してしまう大好きな映画)を思い出させるところもありつつ、クライマックスに向かって正しく盛り上がる。
何だか往年のハリウッド映画が無性に観たくなってきたな〜。と思う鑑賞後。
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